ベンチマーキングの種類
一般的には、ベンチマ-キングは次のような「対象による区分」と「焦点の当て方による分類」によって次のように分類されています。
対象による区分 | 内部(internal)ベンチマーキング | 企業内組織あるいはグループ組織内で、似通った性質の業務を比較分析し、優れたやり方を導入するベンチマーキング。 (ベンチマーキングのスタートポイント) |
競合(Competitive)ベンチマーキング | 直接競合する組織におけるベスト・プラクティスと比較分析するベンチマーキング。 業界内部のみのベンチマーキングでは、真のベスト・プラクティスを発掘できないかも知れないので、次の機能ベンチマーキングや一般プロセス・ベンチマーキングが必要になることが多い。 |
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機能ベンチマーキング | 比較対象となる機能を有する、自組織の業界以外の組織と比較分析するベンチマーキング。業務プロセスは、業界を越えて同様の性質を持つものが多く、ゼロックスがLLビーンをベンチマーキングして成功したように、革新的なアイデアをえることも可能になる。 |
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一般プロセス(General Process)・ベンチマーキング | 単なる機能を越えて、業務プロセスに焦点を絞り革新的な模範プロセスを持つ他の組織(業界内外を共に含む)と比較分析するベンチマーキング。 |
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焦点の当て方による区分 | 戦略ベンチマーキング | 戦略的な競争上の強み、弱みに集中して、製品・サービス、顧客サポート、目標設定などについて比較・分析するベンチマーキング。このベンチマーキングは、組織にトレンドを俯瞰できる視点を与える。例えば、技術進化の方向性、業界トレンド、競合に対する製品・サービスの導入などである。 |
事業・業務執行ベンチマーキング | 顧客要求に対応するために、内部のワーク・プロセス(業務執行方法)を改善する目的で実施するベンチマーキング。 |
参考文献:ロバート・C・キャンプ(高梨智弘・監訳)(1996)「ビジネス・プロセス・ベンチマーキング」