「伊賀コシヒカリ」が4年連続で食味ランキング「特A」の評価を受けました
日本穀物検定協会の平成26年産米食味ランキングが2月19日に公表され、「伊賀コシヒカリ」が最高位「特A」の評価を受けました。この評価は、炊飯した白飯を実際に試食する食味官能試験に基づいて行われ、複数産地のコシヒカリをブレンドした基準米と比較し、「特A」、「A」、「A'」、「B」および「B'」の5段階に分けられます(「A'」が標準で、「特A」は特に良好)。「伊賀コシヒカリ」は平成23年産で三重県初の「特A」評価を受け、以降、今回で4年連続となります。今回のランキングは、全国133産地品種銘柄についての食味試験結果が取りまとめられたものであり、42点が「特A」と評価されています。東海地方において「特A」を獲得したのは、「伊賀コシヒカリ」と「飛騨コシヒカリ」だけです。
このような高い評価が受けられたのは、生産者の不断の努力によるものです。特に、平成26年の8月以降は、不順な天候が多く、日照がかなり少なくなりましたが、適期の刈り取り、堆肥投入による土づくりなど、日常の栽培管理が徹底されたことにより、高い品質が確保されたのだと思われます。
また、2月24日には、地域のリーダーの役割を果たしてもらっている栽培推進員を対象とした研修会(伊賀米振興協議会主催)が開催されました。栽培・出荷管理に対する意識向上のため、「コシヒカリの高品質化、良食味化に向けて(伊賀農業研究室中山主幹研究員)」、「米トレーサビリティ法について(農産物安全課川上技師)」などの話題提供が行われました。参加者は生産者のほかJAと行政の関係者計100名程度で、「伊賀と主産地の米の品質の差はあるのか」、「伊賀米の優位性は何か」、「結びの神はランキングに出さないのか」などの質問・意見があり、熱心な意見交換がなされました。
生産者、JA、そして行政が一体となって取り組んだ結果が4年連続の特A獲得につながったのであり、今後も伊賀米のさらなる品質向上とブランド確立に向けて活動を継続していきます。
報道発表の様子
伊賀コシヒカリ
生産者研修会の様子
伊賀の農商工連携実践セミナー2015を開催しました
2月17日、県伊賀庁舎大会議室において「伊賀の農商工連携実践セミナー2015」を開催しました。このセミナーは伊賀地域の農畜産物を活かした商品開発やメニュー作りなど農商工連携の実践による新たな事業展開を目指すことを目的に上野・名張商工会議所および伊賀市商工会等と共催で開催しているもので、農業者、食品関連事業者、飲食事業者、関係者110名が参加しました。
セミナーでは、まず、フードコーディネーターの高木幹夫氏から「足し算から生まれる6次産業化」として直売所の立ち上げに関わってこられた経験を踏まえ品質管理の重要性や顧客の明確化など示唆に富んだ講演をいただきました。続いて、三重県工業研究所 藤原孝之主幹研究員より「新規ドライフルーツの商品化支援」として、ドライフルーツの製造技術および実用化の取組報告をいただき、製菓業者および1次加工事業者からもコメントをいただきました。
今年度は昨年度のアンケートの意見を踏まえ、コーディネーターの進行で全体会の中で20の出展団体からプレゼンテーションを行った後、参加者交流を行いましたが、伊賀地域で11月から開催された農業大学校主催マーケティング基礎講座の受講者も6団体が出展し、自らの農産物、加工品をPRしました。
また、午前中には、名張市雇用創造協議会主催の「隠(なばり)タカラモノ成果物公開セミナー」が県伊賀庁舎中会議室で開催され、ガトーショコラやドレッシング、う米ギフト等名張の農畜産物を活用した成果物発表がされましたが、午後からのセミナーにも名張市雇用創造協議会として出展され、新商品としてPRが行われました。
今年度のセミナーに関するアンケート(回収率42%)では、回答者の9割から「期待通りの内容」で「事業に役立つ情報が得られた」との回答をいただきました。
セミナー終了後、このセミナーをきっかけに関西の事業者が出展団体を訪問し商談を行うなど、次につながる動きも出てきています。
講演の様子
プレゼンの様子
交流の様子