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令和04年03月22日
令和3年度課題解決型学習(PBL)を通じた新しい郷土教育推進事業に係る研究発表会を開催しました
県教育委員会では、1月26日(水)に、令和3年度に課題解決型学習(PBL:Problem-based Learning)を通じた郷土教育に取り組んだ中学校の研究発表会を開催しました。
1 事業の目的
郷土について誇りと愛着を感じ、将来地域で活躍する意欲と態度を身につけることができるよう、中学生が学校や地域の課題について解決策を考え、提案する課題解決型学習(PBL)の手法を取り入れた実践を推進する。また、実践発表会の実施や、報告書の配付などにより、PBLを通じた郷土教育について普及・啓発を図る。
2 日時
令和4年1月26日(水)
3 開催方法
オンライン開催
4 講師
三重大学教育学部 山田康彦特任教授
5 実践校
松阪市立飯高中学校
津市立美杉中学校
6 内容
(1)学習発表と生徒間交流
グループで、自分たちが住んでいる地域における課題を設定し、地域住民等への取材や調査で得られた情報
をもとに解決策を考え、1年間の課題解決型学習の成果として発表しました。また、それぞれの発表に対し
て、質疑応答等を行い、生徒間による交流を行いました。
○津市立美杉中学校 1年生
総合的な学習の時間で、小学校から経験してきた体験学習をベースに課題解決型学習に取り組みました。
美杉地域で盛んな林業の課題や現状について自分の問いとして考え、美杉地域への理解を深めるため、10月
に林業体験を行いました。そして、林業を営んでいる地域の方に、課題に対する疑問等を質問し、解決策を
考え、学習を深めました。当日は、「災害時における倒木など、生活の中にある林業との関わり」等につい
て発表しました。
○松阪市立飯高中学校1、2、3年生(当日は1、2年生のみの参加)
総合的な学習の時間を「I-HOPEタイム」と称し、縦割り班(1~3年生の異学年、4~5人で構成)で
探究活動を行いました。環境、郷土、福祉・人権におけるテーマを設定して、9つの班それぞれが、自ら見
つけた課題に対し解決方法を考えて、学習に取り組み、その中から3つの班が以下の内容で発表をしまし
た。
「飯高でマコモを有名にするには」
「飯高町における伝統行事の必要性と今後のかたち」
「管理しきれていない飯高の土地をどうすれば有効活用できるだろうか」
(2)講演
三重大学教育学部 山田康彦特任教授による講演
演題「課題解決型学習(PBL)を通じた新しい郷土教育の意義と展望」
7 感想
(1)参加生徒より
・木や林業という誇れるものが身近にあり、美杉を大切にしたいという思いが高まった。
・過疎化や少子高齢化が飯高の最大の課題である中、若い自分たちが伝統行事を大切にすることで、飯高町
が観光地として魅力ある町、住んでよかったと思える町にしていきたい。
(2)視聴者より
・生徒自身が自ら問題意識を持ち、解決に向けて学習する過程の良さを改めて感じた。また、課題解決に向
けて、身近な地域から生きた知識を学ぶことができたことが、子どもにとって真の学びだと思った。
・地域の現状を知り、地域の課題や資源(宝)をどのように活用するのか考えること、そして、地域を愛
し、さらに自分の将来を思い描くことにつなげていけるよう、地域とともに進めていきたい。
・出会いとアクションが郷土について学ぶ際には、大変重要であると感じ、このような取組がSDGsに対する
理解の深まりやコミュニティ・スクールの構築にもつながるのではないかと感じた。
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