日時:平成31年2月19日(火) 14:00~16:00
場所:県庁講堂棟 第131会議室
1 開会
2 小中学校教育課長補佐挨拶
3 県内および全国の取組例紹介
<河合委員「県内の道徳教育の現状について」>
・訪問先の小中学校では、道徳科に対する校長先生の意識が高い。特に、来年度から教科化が始まる中学校での意識の高さを感じる。
・授業で子どもが考えを伝え合う姿が更に出るとよい。①役割演技などの表現活動が目的とならないように気を付ける、②道徳科だけでなく各教科において子どもが自分の思いを出しやすい雰囲気づくりを大切にする、③教員研修を継続する、という3点が重要である。
<柴原委員「全国的な先進事例について」>
・全国では道徳に係る資料集などを配付し道徳教育を進めている県がある。
・特別な支援を必要とする児童生徒は増えてきており、その子どもへの配慮はユニバーサルデザインとして通常学級でも大切にされるべきである。
・指導の改善のための評価は、これまで同様大事である。子どもを認め励ます評価をしないといけない。指導要録や通知表の記載も行うが、授業で子どもを励ます評価こそ何より大事。
4 「今後、三重の道徳教育で、どのようなことを大事にしていくべきか」
【主な意見】
・これまで道徳の時間に行われてきた学習活動が果たして道徳といえる内容であるか、教科化となるこの時期に改めて精査する必要がある。
・少子化が進む中、学校も減ってきており、複式学級でどのように学習を進めるのがよいのか、計画の作成から支援が必要なところもある。
・これまで全国的に道徳の時間が適切に行われてこなかったことが大学生へのアンケートから伺えるが、この4、5年の状況は、かなり改善されており、道徳教育が改善されていることがわかる。
・道徳教育を進めるうえで、校長のリーダーシップが大切である。校長が目標を明確に示すとともに、教師に道徳科の特質等について指導できることが求められる。
・教科書を活用するが、三重ならではの地域に根ざした「三重県心のノート」や「教材三重の文化」など、郷土の教材を効果的に活用できるとよい。
・保護者が子どもと一緒に考える参加型授業の取組が道徳科は可能である。道徳科の学習内容を、家庭に帰って親子で話題にできるような工夫があるとよい。
・道徳科の特質が十分理解できていない教師もいるのではないか。校長や道徳教育推進教師の理解が進んでも教師一人ひとりに理解が届かない実状がある。
・道徳が教科化され、注目を浴びている今こそ研修のチャンスである。たとえ短い時間でも、学年会など校内での研修の時間を継続的に確保していくという意識が大切である。
・地域でのリーダーとなる教師の育成が大切であり、それが県内全域での道徳教育の推進につながる。地道な人づくりが大切である。
・道徳科は、他教科とも密接な関係があり、学校の教育活動全体の基盤となることから、精力的に教職員の研修を行い、その成果を十分に発揮していただきたい。
○深草委員長より
・道徳が教科化され、新たな道徳教育の始まりである。これまでは教師が価値を教えることが多かったが、これからの道徳教育は対話を大事にする。これは他教科にもよい影響を及ぼすことから、道徳科を全ての教科の授業づくりの変革のためのきっかけとしてほしい。
資料