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平成20年10月21日

「3領域」について

「知識・理解」「スキル」「姿勢・態度」の 3つの領域を通して,一人ひとりの子どもの自己実現を図りたいと考えます。 (この3領域は,三重県教育委員会発行の『みんなでABC』をもとに,監修者に助言をいただきながら設定しました。)

学習しておきたい「知識・理解」の領域

正しい知識を身につけ理解を深めることは,物事を科学的にとらえ,様々な人権問題を解決していくために不可欠だと考える。
本教材を通して,次のような知識・理解の領域について学び,人権問題に対する認識を深めたい。

A 人権と社会正義(自分たちの権利を知ろう)

人が生きていくうえで必要な権利を把握し,自由・平等・社会正義等の意味を理解する。

B 差別の解消と平等(あらゆる差別を許さない)

部落差別をはじめ,あらゆる差別を見抜き,それを許さず,人権尊重の視点で公平に考え るための知識を身につける。

C 他者理解(みんな一生懸命に生きている)

他者の願いや暮らしを知ることが,その人との豊かな関係を作る第一歩になることを理解する。
他者の願いや暮らしを知ることを通して,それらが自分の課題とも重なる点があることに気づく。
一人ひとりの暮らしと,社会の様々な人権問題はつながっていることを認識する。

D 文化と価値観の多様性(ちがっていてあたりまえ)

文化や価値観,個性は,それぞれちがっていてあたりまえであることを理解し,さらにそうしたちがいが豊かさにつながることを認識する。

E 変革と未来(未来は変えられる)

差別からの解放をめざし闘ってきた歴史を知り,その生きざまから学んで,問題解決のイメージを持つ。

高めていきたい「スキル」の領域

差別をなくし人権を守っていくためには,次のようなスキルが必要である。本教材を通してこれらのスキルを身につけさせたい。

A 自己のとらえ返し(見つめる,つづる,語り合う)

自分を大切に思い,自分と向き合うことができる。
生活を見つめ,つづり,語ることで,自己の生い立ちや気持ちをふり返り,自分自身をとらえ返すことができる。

B 人間関係づくり(つながる,わかりあえる)

コミュニケーション力を持ち,人とのふれあいやつながりを大切にできる。
積極的で非攻撃的な自己主張(アサーティブネス)ができる。

C 批判的思考と判断力(こんなことも考えられる)

課題に対して,調査や情報を活用して,分析・思考できる。
固定観念や偏見にとらわれず,公正に考えることができる。
学んだ知識を様々な方法で表現することができる。
人権を守るためのしくみや法を知り,それを活用できる。

D 問題解決と意志決定(自分ならこうする)

問題や対立を把握し,非暴力的で民主的に解決できる。
自分で選択・意志決定し,行動できる。またその行動をふり返ることができる。

E 想像力と創造性(夢はかなえられる)

自分の中の可能性や能力に気づき,新しいものに挑戦することができる。

育んでいきたい「姿勢・態度」の領域

様々な人権問題に対しての知識・理解,スキルを身につけるとともに,実際の生活において行動として現れることをねらいたい。

A 人間の尊厳(人間ってすばらしい)

人間と生命の価値を自覚し,尊重する姿勢を持つ。
自分がかけがえのない存在であることを感じ(自尊感情),自己実現をめざす態度を持つ。
他者への寛容(理解と尊重)と共生の態度を持つ。

B 他者への共感(人の思いがわかる)

人のいたみや思いに共感する。相手の立場に立って,自分のこととしてとらえようとする姿勢を持つ。

C 正義と公正,社会参加(正しいことをやりきる)

差別や不正を許さず,問題解決に積極的に貢献しようとする姿勢を持つ。
未来に展望を持ち,積極的に生きようとする意欲や行動の意志を持つ。

D 協力と仲間(仲間とともに)

お互いを認め,力を合わせることを大切にする姿勢を持つ。
仲間のすばらしさを実感し,出会いやつながりを大切に感じ,人間を信頼できる姿勢を持つ。

E 多文化共生(ちがっているから楽しい)

他者・他文化に寛容になり,多様性に共感する態度を持つ。
社会的・文化的・家族的背景を尊重し,それぞれの「自分らしさ」を認め合いながら,共に生きる姿勢を持つ。

本ページに関する問い合わせ先

三重県 教育委員会事務局 人権教育課 調査研修班 〒514-0113 
津市一身田大古曽693-1(人権センター内)
電話番号:059-233-5520 
ファクス番号:059-233-5523 
メールアドレス:jinkyoui@pref.mie.lg.jp

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