【Hello!とうけい】vol.201 「晩婚化・未婚化の現状と若者の結婚観」
近年、結婚する年齢の高まり(晩婚化)や、ある年齢に達しても結婚をしていない人の割合(未婚率)が男女ともに、大幅に増加傾向にあると言われています。
三重県内の状況も例外ではなく、平成24年の平均初婚年齢は、男性が30.3歳、女性が28.6歳で、昭和60年と比べて、男性は2.6歳、女性は3.9歳上昇しています。(図1)
未婚率も上昇し、男性は20代後半よりも、30代前半・30代後半で大幅に上昇し、女性は、20代後半と、30代前半で大幅に上昇していることがわかります。(図2.図3)
このような状況が少子化の一因になっていることは事実ですが、この間に大学等高等教育機関への進学率が上昇したことや、女性の社会進出、ライフスタイルの多様化など、現実の社会の変化と呼応しあいながら進展してきました。
未婚化・晩婚化が進行する中、若者たちは「結婚」について、どのような思いを抱いているのでしょうか。
国立社会保障・人口問題研究所が行った「結婚と出産に関する全国調査」によりますと、18歳~34歳までの未婚者のうち、約9割が「いずれ結婚するつもり」と答え、依然として高い水準を保っています。(図4)
さらに、結婚する意思のある未婚者のうち、ある程度の年齢までに結婚しようと考える人の割合は、1990年代を通して減少傾向にありましたが、2000年代に入ると傾向が反転し、今回の調査では、男女ともに大幅に回復し、結婚に対する先延ばし意識も薄らいでいます。(図5)
結婚の意思を持つ者が未婚にとどまる理由をみてみると、雇用状況の悪化による経済的な問題や、見合い結婚が減り恋愛結婚が増えているにも関わらず、「適当な相手にめぐりあえない」、「異性とうまく付き合いない」、「恋愛が面倒」などといった結婚相手の問題が影響し、結婚は、誰もができる簡単なものではなくなりました。
県民の皆さん一万人を対象に、「幸福感」についてのアンケート調査(みえ県民意識調査)を実施したところ、県民の幸福感は、未婚者より既婚者の方が高く、既婚者では子どもがいる方が高く、さらに子どもの数が多いほど高くなっています。
さまざまな事情により結婚や子どもを持つことについて、希望がかなわない現実がありますが、県民の皆さんが結婚や出産・子育てに希望をもてるよう、既婚者に向けた対策とともに、若者の雇用の安定化や結婚につながるような効果的な出会いの場の創出といった、未婚者に向けた対策も重要なのではないでしょうか。
次回のHello!とうけい♪vol.202は、平成26年9月24日(水曜日)掲載予定です。お楽しみに!