【Hello!とうけい】vol.196「商業動態統計調査を知っていますか?」
商業動態統計調査は、全国の商業を営む事業所の販売活動の動きや傾向を見るため、経済産業省が毎月実施している調査です。
調査項目は、商品販売額や従業者数などで、一定の基準で選ばれた事業所などを調査の対象としていて、調査結果は、国の景気の状況を見るための基礎資料の作成などに利用されています。
それでは、最近の全国の商業販売額の動きや傾向がどうなっているのか見てみましょう。
平成25年の1月から12月の商業販売額(前年同月比)の状況を見てみると、卸売業、小売業ともに4月までは、商業販売額(前年同月比)が減少の傾向にあります。
しかし、5月以降は、小売業が7月に減少となっている以外はすべて増加となり、上半期から下半期にかけて、商業販売額(前年同月比)は、卸売業、小売業ともに増加の傾向が見られます。中でも平成25年11月は、小売業の商業販売額(前年同月比)が4.1%増と平成25年で最も大きな増加となっています。
それでは、次に小売業の平成25年の1月から12月の商業販売額(前年同月比)の状況を業種別にもう少し細かく見てみるとどうなるでしょうか。
平成25年の前半の状況を見てみると、自動車小売業、機械器具小売業の商業販売額(前年同月比)が大きく減少するなど多くの業種で商業販売額(前年同月比)が減少の傾向にあります。
続いて、平成25年の後半を見てみると、小売業全体が最も大きな増加(前年同月比4.1%増)となった11月に、この年で初めて全業種の商業販売額(前年同月比)が増加となっています。
業種別に11月の状況を見てみると、自動車小売業が13.8%増と増加の幅が最も大きく、続いて、機械器具小売業の8.0%増、燃料小売業の6.1%増、飲食料品小売業の3.5増%、織物・衣服・身の回り品小売業の2.8%増、医薬品・化粧品小売業の2.4%増、その他小売業の0.6%増、各種商品小売業の0.3%増となっています。
また、12月を見ると、11月に続きすべての業種で商業販売額(前年同月比)が増加となっており、平成25年の後半は、商業販売額(前年同月比)が増加の傾向となっています。中でも自動車小売業は、14.5%増となり、9月以降、8業種の中で最も増加幅が大きい状況が続いています。
こんな感じで調査結果を眺め、商業販売額の動きや傾向をみていくと、今、卸売業や小売業がどんな状況か、また、どんな業種の商品販売の状況が好調になってきたかなどいろいろなことが分かります。
「商業動態統計調査」の最新の調査結果は経済産業省のホームページで公表されていますので、みなさんも一度見てみてはいかがでしょうか。
http://www.meti.go.jp/statistics/index.html
三重県の統計情報は「みえDataBox」/DATABOX/index.htmでご覧いただけます。
次回のHello!とうけい♪vol.197は、平成26年4月23日(水曜日)掲載予定です。お楽しみに!
※本文中等の統計数字は、「経済産業省大臣官房調査統計グループ編商業販売統計月報」による。