【Hello!とうけい】vol.185 改めて少子化を考える
様々な場面で「少子化」と言われ始めて、もう四半世紀以上経過しました。
中山間地域をはじめ、いわゆる過疎地と呼ばれる地域はもちろんのこと、都市部においても、子ども達が屋外で遊ぶ姿をみる機会が稀なこととなってきました。
「子ども」の定義はいろいろあるので、このコラムでは公的機関がもっとも把握しやすい小学校の児童数をもって、「子ども」の数とし、その推移をみてみました。
平成元年度に公立・国立・私立の小学校に在籍した児童(昭和57~昭和62年度生まれ)の数は138,780人でしたが、平成24年度に小学校に在籍した児童(平成12~16年度生まれ)の数は102,580人となっており、平成元年度と比較して約26%減少しています。
三重県は県外への転出・県外からの転入といった社会動態数はそれほど大きくないので、児童数の減少の理由は自然動態の変化、つまり「出生数の減少」が最大の要因と考えられます。
このことは好むと好まざるとに関わらず、以前よりも子どもを生まないように、人々のライフスタイルが変わっていった結果であるといえるでしょう。
一般的に「少子化」が語られるとき、多くの場合はネガティブな話が多いです。しかし、「少子化」の進行は厳然たる事実ですし、「子どもの競争の緩和」「自宅を持ちやすい」「ラッシュ時の混雑が緩和される」「相対的に有業率が高まる」等、メリットがないわけではありません。
一度変わり始めたライフスタイルは、人々の心の持ちようや、国や自治体の施策で簡単に揺り戻すものではありません。ライフスタイルの変化に応じて、「少子化」とうまくつきあっていく方法を、社会全体で考える時期に差しかかってきたのではないでしょうか。
三重県の統計情報は「みえDataBox」/DATABOX/index.htmでご覧いただけます。
次回のHello!とうけい♪vol.186は、平成25年5月22日(水曜日)掲載予定です。お楽しみに!