【Hello!とうけい】vol.81 統計表の見方 ~"x"って何?~
上の表は平成17年工業統計調査結果速報の統計表から一部抜粋したものです。
この表の中に、"x"の文字があることにお気づきでしょうか?
統計法では、調査の結果知りえた秘密は保護されなければならないと定められています。
統計表において、個々の調査対象の秘密を守るために、実際の数値の代わりに使われているのが、この"x"です。(数値の代わりに"x"を使うことを「秘匿」といいます。)
では、"x"はどういった場合に使われているのでしょうか。
簡単な例を使って、みていきましょう。
A市、B市、C市という3つの市である統計調査を実施したところ、次のような結果がでたとします。
A、B、C各市の事業所数がそれぞれ2、3、5、出荷額が300、500、1000でした。 |
A市においては、事業所が2つしかないため、一方の事業所はもう一方の事業所の出荷額を知ることができます。
(A市の出荷額から、自らの事業所の出荷額を引くと、もう一方の事業所の出荷額となります。)
そこで、A市の出荷額を"x"とし、数値が分からないようにします。 |
しかし、このままでは合計から、B、C市の出荷額を引くとA市の出荷額が分かり、秘匿が完全ではありません。
これを解決するために、B市、C市、合計のいずれかを"x"とします。 (ここでは、B市の値を"x"とします。) 結果として、直接数値を隠す必要のない部分まで"x"をおくことになります。 |
このように、調査にご協力いただいた方の秘密を漏らすことなく、調査結果をご覧いただくために"x"は使われています。
もし、統計表の中でご覧になりたい数値が"x"になっている場合は、ご理解いただきますようお願いいたします。
三重県の統計情報は「みえDataBox」http://www.pref.mie.jp/DATABOX/に満載です。
次回のHello!とうけい♪vol.82は、2月14日(水曜日)掲載予定です。お楽しみに!