【Hello!とうけい】vol.53 できたて!三重県の農林業最新情報
平成17年10月31日に「2005年農林業センサス三重県結果概要」が公表されました。この調査は農林水産省所管の指定統計として5年に1回実施される調査で、このうち県内における農林業経営体調査の基本的な項目について三重県の結果が公表されたものです。この調査結果の中の販売農家について、主副業別、専兼業別に見ていきましょう。
まず主副業別の分類ですが以下のようになります。
・主業農家・・・農業所得が主(農家所得の50%以上が農業所得)で、65歳未満の農業従事日数が60日以上の者がいる農家
・準主業農家・・・農外所得が主で、65歳未満の農業従事日数が60日以上の者がいる農家
・副業的農家・・・65歳未満の農業従事日数が60日以上の者がいない農家
県内の構成割合は、下記グラフのようになっており、副業的農家の割合が非常に高くなっています。表1のように全国的に見てもその割合の高さは全国第6位となっており、若年層の担い手不足が顕著に現れているといえます。
表1 副業的農家の構成割合全国順位
順位 | 都道府県名 | 副業割合 |
1 | 岐阜 | 74.5% |
2 | 兵庫 | 73.9% |
3 | 岡山 | 72.1% |
4 | 滋賀 | 71.2% |
5 | 富山 | 69.6% |
6 | 三重 | 69.4% |
6 | 福井 | 69.4% |
6 | 広島 | 69.4% |
9 | 山口 | 68.2% |
10 | 香川 | 69.2% |
次に専兼業別の分類ですが、学校の社会科の教科書にも登場しますので主副業別に比べると皆様にはなじみのある言葉だと思います。
・専業農家・・・世帯員の中に兼業従事者が1人もいない農家
・第1種兼業農家・・・農業所得を主とする兼業農家
・第2種兼業農家・・・農業所得を従とする兼業農家
県内の構成割合は、下記グラフのとおりとなっています。
第2種兼業農家の割合が高く、全国的に見ても副業的農家と同様全国第6位となっており、農外所得で生計を立ている農家が多くを占めています。
また表3を見ますと、専業農家は前回調査に比べ525戸9.1%増加しましたが、積極的に専業になった農家が増えたと言うよりも、定年退職などにより消極的に専業になった農家が増加したというのが現状のようです。
表2 第2種兼業農家の構成割合全国順位
順位 | 都道府県名 | 第2種割合 |
1 | 滋賀 | 84.9% |
2 | 福井 | 82.9% |
3 | 富山 | 82.6% |
4 | 岐阜 | 81.3% |
5 | 兵庫 | 75.3% |
6 | 三重 | 74.9% |
7 | 石川 | 74.7% |
8 | 島根 | 73.7% |
9 | 奈良 | 72.9% |
10 | 宮城 | 72.8% |
表3 専兼業農家数の推移
増減率(%) | 増減(戸) | 2000年(戸) | 2005年(戸) | |
計 | -18.7 | 9,195 | 49,046 | 39,851 |
専業農家 | 9.1 | 525 | 5,797 | 6,322 |
第1種兼業農家 | 3.6 | 129 | 3,569 | 3,698 |
第2種兼業農家 | -24.8 | -9,849 | 39,680 | 29,831 |
2005年農林業センサス三重県結果概要についてはhttp://www.pref.mie.lg.jp/DATABOX/18251004023.htmで、
2005年農林業センサス全国結果については、農林水産省ホームページhttp://www.maff.go.jp/j/tokei/census/afc/index.htmlでご覧になれます。
三重県の農山村地域調査結果については、東海農政局津統計・情報センターホームページhttp://www.mie.info.maff.go.jp/に公表されています。
このほかにも三重県の統計情報は「みえDataBox」http://www.pref.mie.lg.jp/DATABOX/index.htmに満載です。
次回のHello!とうけい♪vol.54は、12月14日(水曜日)掲載予定です。お楽しみに!