【Hello!とうけい】Vol.281 人手不足解消の担い手は?
昨今、少子高齢化が叫ばれて久しいですが、労働環境や就業者の状況はどのようになっているのでしょうか。
労働力調査の結果から全国の就業者数を確認することができます。この10年間の就業者数をグラフで見てみましょう。
2023年の就業者数は、約6,747万人で前年より約24万人増加しました。これを年齢階級別にして、この10年間の推移を見た場合、65歳以上の就業者数は一貫して増加しています。(グラフ上段の数値)一方、25歳~34歳、35際~44歳の就業者数は概ね減少しています。(グラフ下段、中段の数値)
高齢者の就業者数が年々増加し、若者、壮年の方の就業者数は減少傾向であることがわかります。
次に就業者数全体に占める各年齢階級別の就業者数の割合をグラフで示します。(図2)
図2 就業者数全体に占める各年代別就業者数の割合(2014年と2023年の比較)
2014年と2023年を比較した場合、65歳以上の割合は、11%から14%に増加していますが、一方、25歳~34歳は18%から17%へ減少。35歳~44歳は24%から19%へ減少しており、若者、壮年の方の就業者の割合が減少し、高齢者の就業者の割合が増加していることがわかります。
次に外国人の労働者数の推移を見てみましょう。(図3)
2023年10月末現在の外国人労働者数は約205万人となっています。企業等による外国人の採用意欲の高まりを受けて、この10年間年々増加しています。
次に障がい者の方の雇用数の推移について見てみましょう。(図4)
2023年の雇用障がい者数は約73万人となっています。雇用主別で見た場合、民間企業では過去最高を更新し、国、都道府県等の公的機関それぞれについても対前年を上回り、全体としてこの10年間年々増加しています。
近年、労働者の人手不足のニュースがさかんに取り上げられ、業種によっては労働者を確保することが難しくなっており、事業の継続に支障をきたすケースも出ています。
今後も少子化が続くことが懸念されている現在、これまで以上に高齢者、女性、外国人、障がい者等様々な方々の社会参画を一層進め、労働の担い手として活躍いただき、社会基盤を維持していくことが必要ですね。
労働力調査の調査結果は、総務省において毎月、総務省統計局ホームページ「労働力調査」や調査結果報告書等により公表されます。
総務省統計局ホームページ/労働力調査 https://www.stat.go.jp/data/roudou/index.html
三重県の統計情報は「みえDataBox」 https://www.pref.mie.lg.jp/DATABOX/index.htm でご覧いただけます。
日本の統計情報は、政府統計の総合窓口(e-Stat)https://www.e-stat.go.jp でご覧いただけます。
次回のHello!とうけい♪vol.282は、令和6年 5月22日(水曜日)掲載予定です。
お楽しみに!