【Hello!とうけい】Vol.264 鉱工業生産指数からみた県内製造業等の動向
令和3年5月26日作成
2020(令和2)年から続く「新型コロナウイルス感染症」は、県内の社会経済活動にも大きな影響を及ぼしています。
そこで、今回は鉱工業生産指数を使って県内の鉱業・製造業のここ数年の動きをみてみましょう。なお、鉱工業生産指数とは、現在は2015(平成27)年を基準年として、製造業などの動きを生産数量から把握して指数で表したものです。
三重県の鉱工業生産指数は、2017(平成29)年以降、全国を概ね上回って推移しており、2018(平成30)年までは上昇傾向にあったものの、2019(平成31/令和元)年に入ると低下傾向となりました。さらに2020(令和2)年の3月と5月には10ポイント近い大幅な減少を示しました。この令和2年前半の減少はコロナウイルス拡大に伴う影響と考えられますが、6月以降は上昇に転じていることがわかります。また、全国と比べても落ち込みの度合いは小さく、回復も早いようです。
次に鉱工業生産指数を三重県の主要業種別にみてみましょう。
三重県の主な産業である「電子部品・デバイス工業」(集積回路製造業や液晶・フラットパネル製造業など)及び「輸送機械工業」(自動車製造業など)は多少の変動はあるものの、概ね好調に推移しており、県の鉱工業を牽引していることがわかります。三重県の鉱工業生産指数が全国を概ね上回っているのはこのあたりに要因がありそうです。一方で、「汎用・生産用・業務用機械工業」は低下傾向が続いています。また、「化学工業」は令和2年後半以降回復がみられます。
このように統計データの推移をみることで、経済活動の動きを部分的にも把握することが可能となります。今後も感染症の影響は継続することが予想されます。みなさんもいろいろなデータの動きをご覧になって、足下の経済情勢を観察されてみてはいかがでしょうか。
三重県の鉱工業指数は毎月公表されています。
最新情報のページはこちらhttps://www.pref.mie.lg.jp/DATABOX/16520003396.htm
全国の鉱工業指数は経済産業省から公表されています。
最新情報のページはこちらhttps://www.meti.go.jp/statistics/index.html
その他の三重県の統計情報は「みえDataBox」でご覧いただけます。 https://www.pref.mie.lg.jp/DATABOX/index.htm
次回のHello!とうけい♪vol.265は、令和3年7月28日(水)に掲載予定です。お楽しみに!