【Hello!とうけい】Vol.250 明治150年 統計の歴史を支えた偉人たち
昨年、平成30年は明治元年(1868年)から起算して150年にあたる節目の年でした。そのことを記念して、総務省統計局統計資料館では日本の「統計」の黎明期である明治の統計の歩みを振り返り、「統計」の意義と魅力を再発見する「明治150年記念展示」が開催されています。今回はその中から第一回国勢調査実施に貢献した人物に焦点をあててご紹介します。
杉亨二(1827~1917)
一人目にご紹介するのが杉亨二(すぎ こうじ)です。杉亨二は日本に統計を広めたパイオニアで、「日本近代統計の祖」と称されています。1872年に太政官正院政表課大主記として我が国最初の総合統計書となる「日本政表」を編成しました。また、1879年には我が国初の大規模人口調査である「甲斐国現在人別調」を実施し、総人口の現在調査(現在の国勢調査)の実現のために、調査方法や問題点を把握しました。
さらに1885年の引退後も統計を志す後進の育成、統計の普及に取り組み、国勢調査実現の運動などに貢献しました。しかし、1905年に一度計画された日本初の国勢調査は日露戦争の影響により見送られ、国勢調査準備委員会委員として尽力したものの、第一回国勢調査(1920年)の実施を見ることなく1917年に亡くなりました。
原敬(1859~1921)
二人目は原敬(はら たかし)です。1920年に日本初の国勢調査を実現した首相が原敬でした。パリ公使館の書記官として赴任した際、東京統計協会の渡辺洪基の依頼でフランスの人口センサス(国勢調査)について報告し、このときの経験によって国勢調査の必要性を強く認識することとなりました。その後、内閣総理大臣となり、国勢院を設置して国勢調査実施に向けた準備を進めていきました。
総務省統計局では「明治150年 統計の黎明とその歴史」と題してホームページにポータルサイトを掲載しています。今回ご紹介した2名の他に統計の歴史を支えた偉人たちや、統計の歴史トリビアなどが分かりやすく紹介されていますので、ぜひご覧ください!
明治150年特設サイト(統計局ホームページ)
三重県の統計情報は「みえDataBox」 http://www.pref.mie.lg.jp/DATABOX/ でご覧いただけます。
次回のHello!とうけい♪vol.252は、5月22日(水曜日)掲載予定です。お楽しみに!