【Hello!とうけい】vol.216 「あなたのホットドリンクは?」
二十四節気の「小雪(しょうせつ)」も過ぎました。
北国からは雪の便りが届く頃で、次第に冷え込みも厳しくなってきます。
こういう季節になってくると、恋しくなってくるのが温かいドリンクです。
さて、あなたは渋く「緑茶派」でしょうか。
それとも、「相棒」の杉下右京のように「紅茶派」ですか。
はたまた、日本で多数派を占める「コーヒー派」になりますか。
ひとりひとりの統計は存在しませんが、地域での特徴などはあるのでしょうか。
そこで、家計調査(二人以上の世帯)品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市※ランキング(2012~2014年平均)を使い探ってみたいと思います。
※ 2007年4月1日現在で政令指定都市であった都道府県庁所在市以外の都市(川崎市、浜松市、堺市及び北九州市)
そのランキングにある1世帯当たりの「緑茶」、「紅茶」、「コーヒー」の年間購入数量(2012~2014年平均)によって地域差が見えてくるかもしれません。
このランキングは都道府県庁所在市及び政令指定都市データなのですが、地図などで比較したいため、都道府県(政令市は該当する府県に含め平均)として表示することにします。
まず、「緑茶」から見てみたいと思います。
図1は、全国平均の「緑茶」購入数量を1とした各都道府県の係数を表しています。
棒グラフでは、静岡県(静岡市)、三重県(津市)、奈良県(奈良市)、京都府(京都市)が群を抜いて高いのが解ります。
また、地図グラフでは全国平均の1を超えているのが、近畿・東海・北陸などに拡がっているのが特徴的で、東北地方と中国・四国地方の一部の地域では0.7未満となっています。
つぎに、「紅茶」はどうでしょうか。
図2は、全国平均の「紅茶」購入数量を1とした各都道府県の係数を表しています。
棒グラフでは、兵庫県(神戸市)が群を抜いて高く、神奈川県(横浜市)、奈良県(奈良市)、大阪府(大阪市)が比較的高いのが解ります。
また、地図グラフでは地域的な特徴を捉えにくいのですが、0.7未満が10県もあり、飲まれている地域と飲まれていない地域の差が大きい飲み物と言えそうです。
それでは、「コーヒー」はどうなっているでしょうか。
図3は、全国平均の「コーヒー」購入数量を1とした各都道府県の係数を表しています。
棒グラフでは、京都府(京都市)、鳥取県(鳥取市)、北海道(札幌市)、滋賀県(大津市)の4府県が1.2を超えており、比較的高いのが解ります。
また、地図グラフで特徴的なのは、近畿から中国・四国地方に亘って全国平均を上回っていることで、0.7未満は1県のみとなっています。
最後に、「緑茶」と「コーヒー」の組み合わせだけに出た、おもしろい関係を紹介します。
図4は、「緑茶」「紅茶」「コーヒー」の購入数量合計を100として、それぞれの購入比率を計算し、「緑茶」と「コーヒー」の購入比率を散布図として表したものになります。
緑の楕円で囲んだ静岡市、浜松市、津市、熊本市は、「緑茶」購入比率が際立って高くなっていおり、濃い赤の楕円で囲んだ鳥取市、岡山市、松山市、青森市、高松市、山口市、盛岡市、那覇市は、高い「コーヒー」購入比率です。
また、散布図の全体を見ると、きれいな右下がりの直線になっているのが解ります。
これは、「コーヒー」の購入数量が多い地域は「緑茶」の購入数量が少なく、「緑茶」の購入数量が多い地域は「コーヒー」の購入数量が少ないという関係にあることを示しています。
以上、見てきました地域差は、3か年平均を施しているとは言え、全世帯の調査ではなく一部地域の一部の世帯を抽出した結果に基づくものですので、充分な注意が必要です。
三重県の統計情報は「みえDataBox」http://www.pref.mie.lg.jp/DATABOX/index.htmでご覧いただけます。
次回のHello!とうけい♪vol.217は、12月24日(木曜日)掲載予定です。
お楽しみに!