知事定例会見録
平 成26年11月20日
於:プレゼンテーションルーム
発表項目等
・熊野古道世界遺産登録10周年記念事業「幸結びの路」フェスタの開催(発表)
・三重県・長野県2県知事懇談会の開催(発表)
・市場公募債の募集(発表)
質疑項目
・発表項目に関する質疑
・安倍総理の衆議院解散表明
・消費税増税の延期、軽減税率の導入
・衆議院選挙
・みんなの党の解党
・学力向上対策
・統一地方選挙
・知事任期を振り返って
・知事選挙への意思表明
・全国博物館大会での基調講演
発表項目
(知事)1つ目は、熊野古道世界遺産登録10周年「幸結びの路」フェスタの開催についてです。今年、熊野古道が世界遺産登録10周年となるのを記念して展開してきました10周年事業を締めくくるイベント「幸結びの路」フェスタを12月13日(土)に県立熊野古道センターで開催します。このフェスタでは、熊野古道伊勢路全170キロメートルを踏破した「よしもと住みます芸人」のカツラギなど、実際に熊野古道を歩き体感された皆様によるトークセッションを行うほか、紀伊半島秘境ツアーなどで個人としても熊野古道と関わりの深いピアニスト天平氏による熊野古道をテーマとした新たな楽曲のピアノ演奏などを行います。また、世界遺産に登録された年に生まれた地域の小学4年生の皆様から、10年後の熊野古道や自分に向けたメッセージの発信を行い、それをタイムカプセルに入れて、20歳になる世界遺産登録20周年に開封する予定です。これまでの10周年事業を振り返りますと、熊野古道伊勢路踏破ウォークには現在までに延べ1,048名の方が参加いただき、11月30日には36名の方が全170キロメートルを踏破し、熊野速玉大社にゴールすることとなりました。また、熊野古道を守り伝える活動を支援するため、5月から募集を始めた熊野古道サポーターズクラブの会員数は現在697名となっており、そのうち県外の方が約3割、東紀州以外の県内の人を含めると87パーセントというふうになっていますので、東紀州以外の所への情報発信の部分でも一定の成果があったと考えています。昨年の熊野古道への入込客数は30万8,000人でしたが、今年は語り部による案内人数も大幅に増加するなど、40万人を超える勢いとなっております。多くの方が熊野古道に来ていただいており、感謝しているところであります。地域の宝である熊野古道の価値や魅力を再認識し「熊野古道伊勢路を未来に守り伝える」という思いを共有する今回の「幸結びの路」フェスタに、ぜひ多くの方に参加していただきたいと思います。それが1つ目です。
2つ目は、三重県・長野県2県知事懇談についてです。平成27年2月9日(月)に、阿部長野県知事との懇談を長野県木曽郡木曽町、御嶽山麓周辺になりますけれども、で開催することになりました。これは、御嶽山噴火に伴い11月19日から開始されました「木曽復興を応援する運動」の一環として開催したい旨、長野県から提案があったものです。本県としましても、今回の懇談だけでなく、三重テラスにおいて長野県と連携した復興応援イベントなども検討しており、これらの取組が木曽地域の復興の一助となればと考えています。なお、長野県知事とは昨年4月、伊賀の里モクモク手づくりファームで「移住者施策の推進」「鳥獣害対策の推進」「両県特産品の共同提案」「山の日の制定」など4項目を議題に懇談しました。今回の懇談の詳細は現在調整中で、今後調整がつきましたら報道提供させていただきます。なお、復興応援の関係では、岐阜県の部分についても三重テラスを活用してPRなどを行うことで検討をしております。
それから3つ目です、市場公募債の募集ですね。この度、三重県では県政に必要な資金の一部を調達するため、県民の皆さんにご購入いただける市場公募債を100億円発行します。平成22年度以降毎年継続発行し、本年で5回目となりますが、今年度はより多くの皆さんにご購入いただくために、冬のボーナス時期に合わせて12月発行とさせていただきました。今後12月5日(金)に利率を決定後、決定した利率については県のホームページで公表するとともにチラシに掲載の取扱金融機関でご確認いただけます。募集は、12月5日(金)から12月16日(火)までで、1万円から購入できます。昨年度は、発行額100億円のうち県民の皆さんに27億3,000万円分をご購入いただきました。県政へ参画いただく機会として、個人・法人を問わず多くの皆様にご購入いただきたいと思います。
発表項目に関する質疑
○熊野古道世界遺産登録10周年記念事業「幸結びの路」フェスタの開催(発表)
(質)幹事社から質問させていただきます。熊野古道の関係なんですけれども、伊勢神宮が去年式年遷宮でだいぶ入込数が増えて今年はというのがありましたけども、来年に向けてどんなことが必要だと考えてらっしゃいますか。
(答)それは観光全体ということ?
(質)はい。
(答)熊野古道?
(質)熊野古道で。
(答)熊野古道の取組で来年度ということですね。
(質)はい、これから10年先でもいいんですけども。
(答)まず世界遺産としてもちろんPRということも、たくさんの人に来ていただくということもさることながら、やっぱり保全というのをしっかりやらないといけないので今回サポーターズクラブの皆さんに加盟をしていただきましたので、そういう皆さんにも保全などで手伝っていただく、そういう仕組みをしっかり作っていくということがまず大事だと思ってます。PRにつきましては、来年ちなみに和歌山県が国体と高野山の開創1,200年ですので、そういう所と一緒になって奈良県さんとかとも含めて連携してまたPRを引き続きやっていきたいというふうに思っています。だいぶ今回各市町も頑張っていただきましたので、それぞれお迎えする体制というのも少しずつできつつありますからそういうのを生かしたいと思いますし、また引き続き食のPRみたいなのをしたいと思います。基本は今回もそうでしたけど和歌山や奈良と連携をして来年は特に高野山開創1,200年ですから、そういうのをPRにしっかり使っていくということだと思います。
(質)各社から発表項目に関して何か質問ありますか。
○市場公募債の募集(発表)
(質)市場公募債なんですけど、これいわゆる住民参加型の公募債ということですか。
(答)そうですね、はい。
(質)これ利率なんですけど10年満期一括償還なんで、多分10年ものの国債の利回りとかを参考に決めるということでいいんでしょうか。
(答)ですね、はい。
(質)で、これ100億という額は、これ例年と変わらないんですか。
(答)5回とも100億やな、はい。
(質)で、これは借り入れたお金としては、どんな事業に充てていくんですか。
(答)幅広く活用するっていうのが全体的な趣旨でありますけど、これまでは例えば博物館に使ったりとかもしてきましたので、基本的には幅広く様々、これにと特定するというよりは幅広く使わせていただきたいと思います。
(質)例えばだからこんな分野に使いたいとか防災に使いたいとか、ある程度あった方が何か買う方も多分自分の使い道が分かった方が。
(答)基本的には一般財源の中に充てる部分に使いますから、一般財源で注力する政策課題の中ということで行けば少子化対策とか子育て支援とかそういう一般財源の中で特に注力するようなものには使われていくということになるんだろうとは思いますけどね。
(質)つまりソフト事業にも充てるということ?
(答)ソフト事業にも充てるんやんな?ハード事業だけじゃないね?
(答:総務部)ハード事業だけです。
(答)ハード事業だけか。ほんだら防災の関係とかですかね。老朽化とか、老朽化では適債じゃないやつがありますので、防災の辺りに使っていくということになると思います。公共事業の中心がそういうところになると思いますので。
(質)発行時期って今までとずれてるんですか。
(答)今まで11月ぐらいにやることが多かったんですけど、よりさっきも少し言いましたように、より参画してもらおうと思って冬のボーナス時期に合わせました。
(質)利率ですけども多少国債に上乗せという、あれ大体幾らぐらい、何パーセントぐらい上乗せなんですか。
(答)何パーセントぐらいですか。
(答:総務部)0.025パーセントです。
【補足】今年11月に10年債を発行した13都府県のうち多くが採用した上乗せ利率(国債償還差を除く)が0.025パーセント
(質)大体今年もそれを目途ということですか。
(答:総務部)現時点では、はい。
○熊野古道世界遺産登録10周年記念事業「幸結びの路」フェスタの開催(発表)
(質)先程のちょっと熊野古道にも関連するんですけども、熊野古道来年はこの高野山の1,200年、それから去年でいくと遷宮関連でいくと関の追分とか七里の渡しの鳥居とか関連が来年ありますよね、あとホンダのF1とかがある。そういう中で観光キャンペーンの最終年として、そういうものは引き続きあるんでしょうけども去年の遷宮、今年の熊野古道、では来年は何なんだというところでいくと最終年キャンペーンどういうふうな形で進めていきたいと思いますか。
(答)大体今までも上期、下期でいろいろパンフレットとかを発表させていただいていますけども、乞うご期待という感じなんですが、乞うご期待までそんな期待感高めていいのかというのはなくはないですけど、今おっしゃっていただいたような前半の部分は七里の渡しとか関の追分ありますし、あと桑名で全国の山車サミットっていうのがあって、山車は今回ユネスコにも代表登録されることになりますので、そういう祭関係何かは1つのこれというよりは全体として少し売っていくアイテムになるのかなと思ってます。後半は今おっしゃっていただいたやっぱりF1の関係で、それは例えば博物館とかも活用してホンダさんを始め民間企業の皆さんにも大きく協力をしていただいてキャンペーンを進めていきたいというふうに思っていますので、遷宮や熊野古道みたいな一本足打法で行くかどうかは分かりませんけれども、前半後半で世界的にも、伊勢神宮も熊野古道もそうですけど世界的にも売れるコンテンツということだと思いますので、今申し上げたような祭の関係、ユネスコとの関係や後段のF1みたいな世界に売れるコンテンツですから、そういうのが中心的なものになってこようと思います。あとはこの2年間のみえ旅パスポート、今35万部くらい発行してますけれども、トレースして情報データベースがありますので、それを活用して少しPRの仕方とか最終年度さらに盛り上げるべく工夫を練っていくということになると思います。
○三重県・長野県2県知事懇談会の開催(発表)
(質)長野県の関係の話ですけども、これから調整を進めるということなんですが、知事として想定されている内容、こんなことを話し合いたいとか何かこういう提案ができたらなというお考えがあったら教えてほしいんですけど。
(答)やはり風評被害を払しょくするというすごい大きいことがありますし、あと北陸新幹線が行くというのもありますので、私従来から申し上げているとおり北陸新幹線は三重県にとってピンチでもありチャンスでもありって両方あると思いますから、その観光PRをどう広域連携で特にインバウンドを中心としてやっていくか、特に東日本大震災の時もそうでしたけどインバウンドって風評にすごい左右されますので、まだ全然詳細詰めてませんけども私は長野県と連携して広域の、その北陸新幹線、風評被害払しょくという観点からの観光連携については、どういうことができるかっていうのはしっかり話し合うべきだと思ってますし、話し合いたいというふうに思っています。あとは、前回の続きの中で移住促進にはこれ人口減少の関係で非常に両県にとって重要な課題ですから、その辺りを話はしたいと思ってます。あとはもう少し向こうの議題も待ちたいと思いますけどね。
(質)それに伴って岐阜県の三重テラスでのPRですが、これは岐阜県全体になるのか、それとも御嶽の麓(ふもと)って下呂市が中心になると思うんですけど。
(答)これちょっと岐阜県さんと具体的に調整しないといけないんですけど、今の三重テラス、岐阜県さんってああいう首都圏の営業拠点みたいなのを持ってないので、三重テラスで観光PRとか物産のPRみたいなんをやってもらうような準備をしようと思ってますので、そこの中身は御嶽周辺になるのか岐阜全体で行くのか、そこはちょっと岐阜県さんの御意向に沿いたいというふうに思います。で長野とはこれまだ調整中ですけど、長野県産のワインと三重県の食材をコラボしたトークショーとか三重テラスで、あとは木曽町とか王滝村とかの御嶽山麓周辺の特産品の紹介とか、あとスキー場のパネル展示とか、そういうのはやりたいなと思ってます。
(質)では、発表項目以外で各社から何かございませんか。
その他の項目に関する質疑
○安倍総理の衆議院解散表明
(質)安倍総理の解散表明会見聞いた感想をお願いします。
(答)感想ね、そうだな。消費税の10パーセントに引き上げることを先送りし経済対策をしっかりやるという部分のご説明については、私はそういう理由でやられるんだなという一定の理解ができました。一方でそれを理由に解散するということについては、様々に議論があるのかなというふうに思いましたが、一方で総理の強い思いと言うんですかね、熱い思いと言うかな、国民の皆さんの理解を得たいんだという、だから解散をするんだという思いについては非常に強いものがあるんだなというふうに感じました。
(質)今回の総選挙は与党にとってあるいは野党にとってそれぞれ何が問われる選挙だと考えられてますか。
(答)与党について、僕政治評論家じゃないのであんまりいろいろ言う立場ではないですけども、基本的にはもちろん消費増税を延期することとかも含まれるんでしょうけども、前も会見で言ったことがあると思うんですが、有権者の人が政治に期待するものというのはそれぞれ違うはずなんで、本来選挙はワンイシューっていうのはあんまり好ましくないというふうに思っているんですけれども、だからそういう意味では与党はこの2年間の与党がやってきたことが全般的に評価されるべき、で、あとこれからこういうことやりたいよと示すのであれば当然マニフェストとか公約みたいなのを示すと思うんですけども、それをどういうことがやりたいのかということが評価されると思いますし、野党はじゃこういう政策を自分たちは代わりに考えてる、こういうのを実行していきたい、与党のこういうところが駄目なのでこういう政策を実行して行くんだという、そういうことが単に駄目出し対決というよりはそういう自分たちもこういう政策を考えていると示していただくことが大事なのかなと思いますけどね。
(質)現在の景気のことに関連してお伺いしたいんですけども、確かに民主党政権の時から確かに円安にもなったし、日経平均株価も倍になったと言っても差し支えないと思います。本当に経済は回復しているかとの指摘もあるんですが、知事はどのようにお考えでしょうか。
(答)経済の評価をする時は、どこに立ち位置を持ってくるかでそれぞれ評価が違うと思うんですよね。そういうマクロ指標でいいというふうに考えるのもあるだろうし、実際株価が上がって行けば上場している企業などにおいての資金が増えてくるわけですから、それが設備投資に回ったり賃金に回ったりすることで、実際に景気が良くなる可能性もあるわけです。実体経済に影響を与えるということもあるわけですから、それもいいよねという人もいれば、自分のしっかり懐の所にお金が入ってくる、あるいは所得が増えてくるというようなことがないと経済が回復したとは言えないというようなケースもあるでしょうし、どこに立脚するかということで人それぞれ考え方が違うのかなと思いますが、政府という立場の人はやはりそういうマクロ指標について述べられるのは当然だと思います。そういう日本経済全体をマクロというものを見ながら政策を進めているケースがありますから、それは1つの政府の人がマクロの部分で良くなってるよというのはそれは当然じゃないですかね。
(質)知事としては、例えば企業誘致の感触とかを含めてどのように経済の回復度合いを評価なさっているか改めてお願いします。
(答)昨日ですか、うちの工場立地動向調査も出させていただき、経済産業局から発表あったと思いますし、日本政策金融公庫ですか、創業融資のやつも出たと思いますけども、消費水準っていうのは前から僕言ってますように、消費水準というのは可処分所得に連動しているので、その部分についてはやっぱりあんまり大きな回復がないというふうには思いますけれども、企業の経済活動という意味では一定の業種にもよりますけれども活発化している部分もありますし、そういう意味ではいい面と良くなっている部分といまだそのまんまという面は両方あると思いますけどね、三重県経済見ると。
○消費税増税の延期、軽減税率の導入
(質)その中でうって話は変わるんですけども、消費税が今度先送りして今後導入されるに当たって軽減税率の導入、内閣が方針を固めたとの報道があります。軽減税率の導入のことに関してどのように評価されているかお願いいたします。
(答)私従来から申し上げてますけども軽減税率には私賛成なんです。実務が大変だとか何に掛けて何に掛けないのかという基準が難しいとか、そういうのいろいろあると思いますけれども、それは諸外国でもやっている話なのでやってやれないことはないはずなんで、やっぱり消費税が逆進性のある税なんだという低所得の人たちに大変なんだっていうのはこれはどこの世界各国共通の税の理念だし税の効果なんで、じゃあそれを上げていくならそういう人たちに配慮した対策も同時に行うというのが僕は当然の筋だと思いますから、その1つの選択として軽減税率があると僕は思いますから、もちろん業界団体の人たちとちゃんと話をしてもらったり実務詰めてもらう必要ありますけど、僕は軽減税率の導入には賛成です。
○衆議院選挙
(質)あと、また知事にちょっと政治評論家的なことを伺ってしまうんですけど、前々回の選挙と前回の選挙と比べて、今回の選挙っていうのは何か国民の中に盛り上がりが足りない、盛り上がるべきものかどうかはさておき、そういう熱気感が全くないような感じがするんですけど、どのようなふうに受け止めていらっしゃいますでしょうか。
(答)政治評論家じゃないのであれなんですけど、人間の心ってそんなすぐに火がつかないんですよね。やっぱり徐々に徐々にこう、前回だと政権運営のこととかとの関係でとか、前々回だと、あれ2009年ですか、の政権交代がという、それまでの流れっていうか、徐々に徐々にの議論醸成とみたいなのがやっぱあると思うので、だからなかなか盛り上がりがないのかなとは思いますけど、とはいえ盛り上がりはなくても実際に解散が行われ選挙が行われるということになった場合には、有権者の皆さんにそれぞれに自分のお考えのもとしっかり投票行動をしていただくということが大事だと思いますけどね。盛り上がらなくても、そういうことを異議することなく、やはり投票行動に進んでほしいと思いますけどね。
(質)知事、先日の記者会見で衆院選の絡みで県内の選挙に関してはマイク握ることはないというふうにおっしゃいましたけども、それの理由というか、これはこうだからそれはやりませんよというのを教えてほしいのと、あと一点がご家族の話を持ち出すのは失礼なんですけど仮に奥さんは著名人であられますし、奥様にそういった要請とかがありましたらどういう判断をされるのか、ほしいというか、ご自身としてはどういうふうにしてもらいたいかというのをちょっと教えていただけますか。
(答)まず、私がそういう国政の県内において特定の候補者の方の応援演説をすることはないというのは、私、現職で公職でありますので、中立的に県政を進めていくということから三重県知事という立場で特定の候補者の応援はしないということですね、県政に影響があってはいけないのでということですね。後段の方は、まあどうでしょうね、夫婦とはいえ別人格でありますけれども、当然僕がそういう立ち位置に立っていますから妻についても応援演説をしたりするというようなことは、マイクを握ったりするようなことはないというふうに認識していますし、求められることもないとありがたいなと思いますけどね。
(質)何か会合に出席とか、ということ自体、そこまでは踏み込むつもりはないですか。
(答)どうですかね、そこは分かんないですね。いずれにしてもそういう様々な、そうだなあ、実際に要請とか来てみないと分からないですけどね。基本的には僕が三重県知事をやっているということを総合的に様々考慮して、その都度その都度考えてもらうということだと思いますけどね。
○みんなの党の解党
(質)国政のことに関連して、みんなの党のことに関してお伺いしたいのですけども、前回知事が知事選に出た時にいち早く推薦を出したみんなの党、解党ということになってしまいました。どのように受け止めていらっしゃるかお願いします。
(答)私もご支持を受けましたし、渡辺前代表はじめ国会議員の先生方、みんなの党所属の国会議員の先生方とも政策において共通する部分もありましたので、そういう一角がなくなるということは残念だなあと思います。なので、それぞれ志持っておられる国会議員の先生方ですから、それぞれどういう道を歩まれるのか分かりませんけれどもご活躍を期待したいと思いますけどね、はい。
○衆議院選挙
(質)ちょっと戻りますけども、増税と経済対策をやるという説明については一定理解するけれども、それを理由に解散するのは様々な議論があると、総理の熱い思いは感じたということですね。で、知事自身はそれを理由に解散というのは実際どうなんですか。
(答)突っ込みますね。そうだなあ、僕、前も聞かれたかもしれんけど、みんなが納得する解散の大義というのは多分なかなか見い出しにくいと思いますので、僕はそうだなあ、その部分は控えときましょうか。様々な議論あると思いますけどね。総理の思いは分かったということだと、熱い思いは感じたということですね。
○軽減税率の導入
(質)これもちょっと国の動きで、軽減税率なんですけど、業界団体の話も触れていただいてるんであえて聞くんですけど、書籍、新聞への軽減税率、これについてはどう思ってますか。
(答)個別のはちょっと言わない方がいいんじゃないですか。特に、この皆さん関係者の人ですし。個別は言わない方がいいんじゃないですか。僕は一般論としての税の逆進性と低所得対策という観点から必要だというふうに思っていますので、個別はやめときましょう。
(質)分かりました。
(答)みんな突っ込むなあ。
○学力向上対策
(質)県政のことなんですけども、学力の向上について、学力向上県民会議とか作られて、読書の推進とかいろんなことを教育委員会として進めてられますけども、元々知事は8年間で学力テストの成績を3位に上げるというのが公約で。
(答)政策集に書いたんですね。
(質)政策集に書いた、掲げた。で、その中で、今までの取組があって、あと政策集によると残り4年半の取組がありますが、長いスパンでベスト3に上げるために、どういう取組を今後やっていこうと政策集に掲げた時から思っているのか、それをお願いします。
(答)今緊急チームでこれまでの取組、特に学力テストがスタートした平成19年からの取組の検証をやってもらっています。それを年内には僕に報告をしてもらう予定にしています。なので、成果のあった取組は続けるし、そうじゃないやつは見直すということになると思いますし、で、やっぱり学校現場や教職員の皆さんがしっかり取り組んでもらうということも特に大事だと思いますので、近々か分かりませんけれども、私も少し学校訪問をさせていただこうというふうに思っています。加えて、できれば4月から施行の地教行法改正による総合教育会議、それを少し準備会合的な形で前倒しして、年明けというかこの年度内に開催をし、学力のことだけじゃなくて教育全般、議論することをスタートしたいというふうに思っています。中身は今申し上げた一定の他県の取組とかもだいぶ調べてありますし、その中で取り組めることは、今回のスタディ・チェックとかもそうですけれども、やってきている部分もありますので、それを本当に現場や家庭にしっかり浸透させるということが、しつこく粘り強くやり続けるということが大事だと思いますので、その辺をもう一度この評価を踏まえて中身を考えたいと思います。で、本当に一番即効性があると通説で言われているのは過去問を解きまくるというのが通説として言われてるんですけど、本当にそれがいいのかと、もちろんやりますよ多少はね。でも、学力テストのための学力ではないので、その辺はうまく、全然やらないということではないにしても、そういう部分はよく注意しながらやらないといけないのかなと思っていますし、やっぱり子どもたちの時間をああやって拘束して、調査とはいえテストに臨ませている以上は、子どもたちにフィードバックされるそういう取組であるべきなので、やはりああやって子どもたちの時間を拘束し、子どもたちに力を使わせているわけだから、それは何らか上昇していくための策を取らなければならないというのは、子どもたちを巻き込んでいる私たち大人の責任だと思いますので、そう思ってますけどね。具体的な取組は今出しませんでしたけど、今申し上げたような、年内に政策をしっかりもう一度長期スパンで政策を評価、で、学校訪問。で、総合教育会議の準備会。そんな形で、今この会見聞いて教育委員会びっくりしているかもしれませんけど、考えてます。
(質)関連で、学校訪問はどんな学校、小中何校ずつとか決まっていますか。
(答)まだ決めてないです。教育委員会に精査させます。
○統一地方選挙
(質)選挙の話に戻って恐縮なんですけど、地方統一選との絡みで、この後選挙戦入ってくると、県議さんとかも応援に入ったりとかいろいろ動きが活発化すると思うんですけど、今回の選挙が統一選の方に与える影響というのをどのように考えていらっしゃいますか。
(答)ああ、そうだなあ、結果次第ですけどね。当然獲得議席数によっては、あるいは何らかの影響はあるんじゃないですかね。そこは結果が出ないとどういう影響が出るかというのは言いにくいですけど、影響はあると思いますよ、当然。
(質)あと、選挙全体の活性化にもなるのかなというふうに思うんですけど、前段としてこの選挙があることで。
(答)ああ、なるほど。どうだろうな、分からないですけど悩ましいですね。12月14日に投票日で次が4月12日に投票でしょ。人間の心理ってなかなかそこまで持つかなあっていうのと、やはりそれぞれのお住まいの有権者の方がお住まいの、例えば県議選で投票がないような所とかもあれば、そもそも定数と同じ人しか立候補しないようなケースであればなかなか盛り上がりにくいだろうと思うし悩ましいとこですね。そういう影響もゼロではないと思いますけど、微妙なとこかなと思います。人間のやっぱりね、それだけ持たせるというのは結構大変やと思うわ、人の心理を。もう、それやと国政とかぶって県議選とかもブワーッと盛り上がってこないと多分なかなかと思うな。
(質)ありがとうございます。
(答)はい。さっきの、徐々にじゃないと人間の心理は盛り上がらないと言ってるのと若干矛盾してるように思われるかもしれませんが、でも長持ちもしないと思うんですよね。なかなか人間の心理って難しいね、はい。
○知事任期を振り返って
(質)県議会でもこの話が出てたんですけども、知事のこれまでの3年半を振り返って・齡ヤ成果を上げたと思われるもの3つ挙げていただけないでしょうか。
(答)それ難しい質問ですね。何がっていう、まあその基準がいろいろあると思うんで一番成果を上げたものっていうのはなかなかちょっと選びにくいと思いますけど、僕が印象に残っているものを幾つか挙げると、そうだな、挙げるのは適切かどうかそれぞれの分野の方の思いもあるだろうし、それから常々そういう評価を聞かれた時に申し上げているとおり、自分ひとりでやったことではないので僕の成果といえるかどうかということはありますけども、やっぱりまず一つ印象に残っているものとしては、やっぱり紀伊半島大水害というのが僕の中では、やはり知事に就任してすぐに起きた大災害で命が奪われた大変大きな災害でしたので、それの復旧、復興というのがこの26年度内に完成するということについては、これは本当に地元の皆さんの努力そういうものもありましたから、非常に自分としては心に残っているというか大事にしている部分でありますので、それは非常に印象深いというふうに思っています。それからやはり私自身はこの三重県をしっかり情報発信したいという思いで、最初知事就任して椅子に座った時にどんな知事になりますかって言われて、「防災知事と営業知事」と多分僕言ったように思うんですけど、そういう意味では昨年の観光関連指標が軒並み過去最高に至ったということについては非常に良かったのかなというふうに思ってますけどね。あとはまあたくさんありますけれども、まず「防災知事、営業知事」と言ってたこともありますから、その辺りは少なくとも挙げておきたいと思います。
(質)表明後の会見の後に取っておこうと思ったんですけど、今の質問に加えて、今の質問が出てしまったので、じゃあ、この3年半の中で残念だったことと心残りなこと、これちょっと。
(答)まだそういう意味ではですね、私様々な報道はありますけども、態度をまだ明らかにしていませんので何かあれですけど、さっきの質問も今の質問もまだ任期半年ありますからね、ここまででっていうことですけど残念だったことと心残りですか。
(質)はい。
(答)心残りね、今回少し改善は見られましたけれども障がい者雇用がやはりもっと進んでほしい。今回かなり回復してると思いますけども、と学力の向上というのはまだまだ特に道半ばだと思っています。それから後はそうですね、残念だったことということについては東日本大震災の時に結果としてですけども、がれきの受け入れには至らなかったということについては、結果ちゃんと久慈市において処理が進んだのでいいとは思いますけれども、少し時間が掛かったかなというふうに思ってます。後はまあそうですね、やり切れてないこととか取り組めてないこととか、そういうのは挙げればきりがないと思ってます。そういう意味では道半ばのものもたくさんあると思ってます。例えばそうですね、動物愛護とかですね、そういうものも、もっとしっかり取り組みたいなあとか思ったりもしていますし、まだまだ道半ば、後は看護師確保の対策とかももっとしっかりやらないといけないなと思ってるし、まだまだ道半ばのものがたくさんあると、そういう印象ですね。
○知事選挙への意思表明
(質)ちなみに議会の方で表明した際の後にはぶら下がりかなんかで取材に応じたりはしていただけるんでしょうか。
(答)どうなんですかね、過去においては、過去の三重県知事の方がですね、何らかの意思を表明された後には、記者会見をやっているケースもあるということのようです。
(質)皆さんそこまで聞くなら僕も聞くんですけど、議運の開催依頼はいつされるんでしょうか。
(答)その時期、私が表明させていただきたいと思っている時期の前日にはお願いをするということになるか、既に議運がセットされているところであればその議運にお願いするということだと思います。今みんな空中見てるね。空中見てふんって感じですけど。
(質)じゃあ今日ひょっとしたら緊急開催されることを我々は注意しないといけないかもしれないということですか。
(答)全ての可能性はゼロではないということですね。
○みんなの党の解党
(質)先ほどみんなの党が解党され非常に残念とおっしゃったんですけど、いわゆる第3極と呼ばれていたみんなの党に、当初どういうふうな期待を知事自身はされていたんですか。
(答)みんなの党さんは地域ということに立脚をするということを常々おっしゃっておられましたから、少し道州制とかの考え方はちょっと私と違いますけれども地域に主権が必要だということについて、主権っていうとちょっとおかしいな、地域にしっかり権限があって地域をベースに物事を考えていくべきだという地方分権を推進される立場に立っていましたのでそういう所は非常に期待していましたね。
(質)各社よろしいでしょうか。それでは第2クラブも含めてご質問があれば。
○三重県・長野県2県知事懇談会の開催(発表)
(質)振出に戻って恐縮ですが、発表項目の長野県のやつですけども岐阜県知事と御嶽の絡みも含めて、なんだかの2者会議みたいなそういうのは今のところは予定はないんですか。
(答)知事会議的な形で岐阜県知事とやるということは今は予定してませんけども、何かやることに際して意見交換をするケースはあるかもしれません。今のところはこういうような枠組みでは想定してないです。
(質)古田知事は、割りと公開は避けておられるか、お嫌いなんですか。
(答)そんなことはないですよ。元々長野県との知事会談は準備してましたので、せっかくだったらということで、こういうのに至ったと思います。あと僕が中部圏知事会議の時に加藤副知事が、長野の、来られてて、こういう応援することを考えたいということを申し上げてたのもありましてこういう流れになったということです。
(質)今のところ岐阜の方からっていうのはないんですか。この前、博物館でやられましたよね。
(答)そうですね、どっかのタイミングでは、でもあれ今年度あれやりましたんで、今年度はああいう形はないですね。
○安倍総理の衆議院解散表明
(質)あと、その解散の関係なんですけど、経済政策に知事はお強いと思うんで素人考えでお聞きしますけど、マクロとミクロで見るという形にしても実際1月から3月期の結果と、4月から6月の結果と4月から6月の方が落ち込みがひどいじゃないですか。これ7月から9月はある程度予想されたもんだけど、4月から6月に比べるとかなり改善されてますよね。それが政府とか日銀の見込みと若干数字が違うからということで年率マイナス1.6パーセントということなんですけど、この数字自身が例えばあえて消費税増税を見送るとか、あるいは解散をもって信を問うとかいうところに結び付くというふうな経済的にですよ、政局はどうでもいいですから、客観的に見て経済的に妥当な捉え方なんですかね。
(答)どうですかね、さっき少し僕が県内の足元の話を少ししましたけれども、企業活動は一定あるというのはありましたけども、一方で今回のマクロ指標においては僕は消費だけが落ち込んでいるならばさっきも申しあげましたとおり、消費税というのは消費が落ち込むのは当たり前なので、それは先送りするということにないかもしれません。設備投資もかなり今回落ちてたということがあるので、そこはやっぱり企業活動に対して今やっている政策がまだ力強い成長軌道を描くところまでなってないということでしょうから、そこの両方勘案しての、とあともう少し高い見込みマイナス1.6パーセントですね、もっと回復してるという見込みだったというレベル感とそういうのを総合して考えたのかなというふうに思いますが、もし設備投資が落ちてなかって消費だけだったら先送りするっていうのは、ややちょっと行きすぎかなと思いますけどね。
(質)個々の部分で見るといろいろありますけど、ただ輸出は若干伸びてるとか改善されてる部分あるじゃないですか。全体的にあの発表数字見ると、全体としては当然4月-6月よりは反転攻勢、速度は鈍いかもしれんけどしてる感じはありますよね。そこが、今度は政局の話なんですけど、あえて結び付けて解散に持ってって総選挙っていうふうなのが、元々自民党が消費税増税を先送りするっていうのが解散の条件だというふうに党の中で話し合われたわけだから、それから行くとですよ、ある程度作ったようなシナリオできてるって感じがするんですけど、予測と推測の好きな私ですんでその辺はどうですか。
(答)どうだろうな、決められたシナリオかどうかということですか。
(質)決められたシナリオってそういうきな臭さも無きにしもあらずと思う節もあるじゃないですか。
(答)政治ですからね。ああいう方々がどういうふうにお考えになっているか、全く論理だけで峻別(しゅんべつ)されるものではないんだと思いますわ。きっといろんな感情もあるでしょうと思います。
○全国博物館大会での基調講演
(質)あと、昨日博物館の全国大会で文化について講演されましたけど、それについて経済の専門家と思ったら文化も語れるんでその率直な感想と、それをまずちょっと。
(答)今回ですね、僕がなぜ僕に基調講演なんって聞いたんですよ。そしたら沖縄県立博物館ができてから8年振りか7年振りの公立博物館で博物館業界の皆さんからすると非常に期待感が高いと、それをやると最初決断したんは野呂知事でありますけれども一回見直すって言ってもう一回決断をした僕のそういう思いを聞きたいというようなことで僕がしゃべってくれということだったんで、本当は博物館の決断に至ったところだけ話せばよかったのかもしれませんが、せっかくなんで、僕が最近思うことについてお話しさせていただいたと、専門家の皆さんから見るとまだまだ知識的には浅い部分があるのかもしれませんが、ものの見方とか、これとこれを繋げて見てみるとかそういう部分は、あーこういうふうに考えてんのかと思う人も居てくれたのかなと思いますけどね。大体入れたネタ、そのベースの資料は博物館が作ってくれましたけども、僕がオリジナルで彼らが想定してないネタも結構入れましたのでまあまあじゃないですか。
(質)学芸員の人とか教育関係が多かったんで松尾芭蕉と本居宣長を語るところは何となく弱腰で語ってたじゃないですか。で、あと基本もうちょっと博物館を建設続行だっていうふうな話のところで踏み込んだものがもう少し生で聞けるかなと思ったら割りとそこも抑えた部分があるじゃないですか。あれはそういうことで元々行政の長の立場で博物館建設に至ったというところがメインならば、そこを前面でっていうふうなことはなかったんですか。
(答)そうだったんですけど、あれはですね、もうちょっとしゃべる準備をしていたんですが、僕の時間配分がイマイチで時間が押してきてしまったので最後ちょっとヘつっちゃった感じですけど、基本的にはそこがご期待もあったと思うし、僕も話そうと準備してたんで、そういう意味ではちょっと残念かと思います。
了