知事定例会見録
平 成 24年 9 月 19 日
於:プレゼンテーションルーム
発表項目等
・ロンドンパラリンピックで活躍した本県出身選手の表彰(発表)
・ジャパン・フィルムコミッション(JFC)通常総会の三重県開催(発表)
質疑項目
・河南省での観光プロモーションの延期
・東日本大震災によるがれきの処理
・来年度の予算編成
・地域機関等の見直し
・みえ緑と森のきずな税(仮称)
発表項目等
・ロンドンパラリンピックで活躍した本県出身選手の表彰(発表)
(知事)まず1つは、ロンドンパラリンピックで活躍されました三重県出身選手の表彰の件であります。昨日の知事提案説明でも少し触れさせていただきましたし、県民特別栄誉賞などをお渡しすることを申し上げましたが、その表彰式などについて改めて申し上げたいと思います。陸上競技男子200メートル、400メートル、800メートルの3種目で銀メダルを獲得されました伊藤智也選手には三重県民特別栄誉賞、車いすテニスダブルスで入賞を果たされました齋田悟司選手には、三重県スポーツ栄誉賞を授与いたすということです。伊藤選手は進行性の難病と戦いながら、3種目で銀メダルを獲得されるという偉業を達成されました。大会直前に病気が再発したにもかかわらず、命を燃やし輝くその姿は、これまでの過酷な練習と努力の集大成とも言える活躍で、三重県民の誇りであり、県民の明るい希望を与えることに顕著な功績があったと認められるため、その栄誉をたたえ、三重県民特別栄誉賞を授与することといたしました。齋田選手は車いすテニスで、シングルス、ダブルスに出場されまして、ダブルスで準々決勝に進出され、入賞を果たされました。その活躍は、障がい者スポーツの振興と活力ある県民の元気づくりに功績がありましたので、その栄誉をたたえて、三重県スポーツ栄誉賞を授与することといたしました。表彰式につきましては、資料にありますとおり9月27日(木)午前9時30分から開催をいたします。当日は、伊藤選手、齋田選手ともにご出席をいただける予定であります。プレゼンテーションルームで表彰式をした後に、この資料にもありますけど、三重県障害者スポーツ協会主催の祝賀会をグリーンパーク津でやる予定であります。
・ジャパン・フィルムコミッション(JFC)通常総会の三重県開催(発表)
続きましては、ジャパン・フィルムコミッションの通常総会の三重県開催が決まったというお話です。三重県も加盟しておりますジャパン・フィルムコミッションの平成25年度通常総会が、三重県で開催されることが決定しました。ジャパン・フィルムコミッションは、全国の撮影支援ネットワークを強化し、国内外の映画・映像作品の製作支援をはじめ、フィルムコミッションや映像関係者の人材育成支援、産業振興、映像文化の普及などを行っている特定非営利法人です。毎年1回、9月に実施される通常総会を、平成25年9月26日(木)、27日(金)の2日間の予定で、伊勢市二見の国指定文化財でもあります賓日館において開催いたします。総会に合わせて、地元のおもてなし企画、当地で撮影された映画の上映会やロケ地ツアー等も企画したいと考えておりまして、この機会に三重県の魅力を知ってもらうということで、三重県が今後、映画の製作のロケ地として選ばれることも期待をしております。今後は、今回、伊勢志摩フィルムコミッションと一緒に共同で立候補しておりましたので、伊勢志摩フィルムコミッションや地元自治体などと連携して、効果的なPRになるようにしていきたいというふうに考えております。大体、ジャパン・フィルムコミッションの詳細は書いているところでありますが、今回、栃木県の那須町と広島県の福山市と争って勝ったということであります。何か最後は自慢みたいになりましたけど、以上です。
質疑応答
○ロンドンパラリンピックで活躍した本県出身選手の表彰
(質)パラリンピックの選手の表彰なんですが、この特別栄誉賞なんですが、これ受賞される方は何人目になるんでしょうか。
(答)人としては2人目で、受賞者としては3回目です。これはつまり、吉田沙保里さんが2回受けていただいておりますので、吉田沙保里さんが北京オリンピックの時、今回のロンドンオリンピックの時、で、今回の伊藤智也選手ということで、3回ということです。この県民特別栄誉賞というのは、県民栄誉賞を取った後に顕著な業績を収めた方ということで、県民栄誉賞を伊藤智也選手は取られたんですけども、その後世界選手権で金メダルを取られ、今回も銀メダル3つ取られ、それもしかも大変過酷な状況で取られたということでありましたので、今回県民特別栄誉賞ということに相成りました。
(質)お二人にはもう連絡はされてるんですか。
(答)そうですね、27日に来ていただくことが決まっていますので。
(質)伊藤選手、今回引退ということなんですが、最後の試合になるということで、それでメダル3つ獲得したということについて、コメントをお願いします。
(答)私、伊藤智也選手は、知事になる前から個人的にも親しいとまで言えるかどうか分かりませんが、存じ上げていますので、非常に明るい方で友達思いだったりするし、今回ご再婚されて臨みましたけども、そういう家族や奥さん思いでもありますし、人柄も良い方で、こういう形で、何と言うのかな、本当は金メダルを取りたかったでしょうけれども、病気が再発する中で、最後、こういう3つ銀メダルを取ると、ご本人も後悔ないというふうにおっしゃっておられましたので、本当にすばらしいと思います。併せて、今後もこれまでの経験を生かして、本当は病気のことも大変だと思いますけれども、いろんな障がい者の方をはじめとした皆さんに勇気を与えられるような活動を、執筆と講演を中心にとおっしゃっていましたけど、どんどん引退後も頑張っていただけるとありがたいと思いますし、我々もエールを送りたいと思います。
○ジャパン・フィルムコミッション(JFC)通常総会の三重県開催
(質)フィルムコミッションの通常総会なんですが、これが開催されるということによって、今後どういった効果が期待されるんでしょうか。
(答)映画は例えばこのつい最近も、私が知事になってから以降でも、前あった菰野の方でやった『グッドラック』とか、あと若松監督がやった尾鷲の須賀利の『千年の愉楽』とか、あと伊賀の『アナザー』という加藤あいとかが出てるちょっとホラー的な学園ドラマみたいな映画があるんですけど、とか、あとこれはオープンになってるか、『きいろいゾウ』という宮﨑あおいと向井理が出てるやつが松阪周辺で撮りましたし、そういうことで三重県の風景がそういう全国の上映所に出るということは、非常に地域の皆さんにとってもまず誇りを持てることだなあ、というのがまず1点と、そういうのを契機に1回ロケで使って、そういう専門家というか関係者の皆さんに「あそこ良かったね」というのが伝わっていくと、何回も使ってもらったりとか、あるいは「今まで使ったこと無いけど、じゃあ、ここ、こういうの使ってみようか」と思ってもらえると思います。そういうことによってまた映画とかで使われたら、また三重県のPRに繋がると思います。そういうことを期待をしています。今回は、来られる方は全体100名ぐらいですけども、そういう意味ではこの会を開くことの経済効果というのはそんなに大きくないと思いますが、来ていただいた方に三重を知ってもらって、今後映画のロケ地として使ってもらう効果を期待している、そういうことです。
(質)特に三重県は、ロケ地としての特色とか、アピールポイントはどういうものでしょうか。
(答)これ来年ですから、来年式年遷宮ですので、何としても伊勢周辺で、遷宮を機にやりたいという思いがあったのと、これ元々、総会の会場選定の基準に『日本らしさ』、『日本らしい場所又はその地域特有の場所』というので、会場地の選定条件になっていますので、そこに合致するようなというので我々いろいろ考えて、国指定文化財の賓日館の所をやったということですかね。そういう我々が思う遷宮を機に、三重県が日本らしいということもアピールしたいし、ということです。
○ロンドンパラリンピックで活躍した本県出身選手の表彰(発表)
(質)伊藤さんのやつは副賞はないんですか。
(答)副賞、ないです。伊藤さん、今回は副賞ないです。
(質)それは健常者との差別では?
(答)いやいや、そういうことじゃなくて、今回、県民特別栄誉賞2回目であるということとか、金メダル3連覇ということとか、そういうことで企業の皆さんがご協力いただいて吉田沙保里さんの場合は副賞がありましたけれども、伊藤智也選手の場合はそういう形ではやらないというのと、あとちょっとスポンサーの方がそれぞれいろいろ何社かあるので、そういう関係もちょっといろいろあって今回ちょっと副賞を吉田沙保里選手の時と同じような形でお渡しするというのは、今回とりませんでした。
○ジャパン・フィルムコミッション(JFC)通常総会の三重県開催
(質)フィルムコミッションなんですけれども、ロケ地地域というのは具体的にどこなのか決まってますか。
(答)ツアー、賓日館の後ですか。決まってんだっけ?
(答:観光・国際局)まだ決まってませんけど、例えば神島とか、そういう所が考えられます。
(答)なるほどね。今年、兵庫はどこ行くんやったか。
(答:観光・国際局)『阪急電車』の映画で。
(答)『阪急電車』という映画があったんですよね。それのロケ地に行くんや、今回兵庫は。
(答:観光・国際局)先週ありまして。
(答)そうか。行ってきたんや。
(質)このフィルムコミッションは、昔はそういう言葉は無くて、結局三重県でいったら『君の名は』というやつで、要は伊勢志摩をロケ地にやって、菊田一夫さんとそのマネージャーに脚本書いてもらったりとか、あれがはしりだったと思うんですけど、これを今後展開するにしても、観光政策の中にどういう位置付けかっていうのは今のところあんまり書き込みがされてないんですけど、それはどうお考えなんですか。
(答)それはおっしゃるとおりです。今の、去年作った観光計画上との、明確にまだ位置付けられてないので、今後どうするかというその議論は必要です。で、やっと地域も全部で10個あるんですか。地域のフィルムコミッションって?
(答:観光・国際局)現在8つです。
(答)8つか。現在8つあって、今度11月に四日市ができて9個になるので、少しずつ県内でもフィルムコミッションの設立が広がってきましたので、まさに観光政策の中でどう位置付けるか、これから議論しなきゃいけないと思います。まだ、おっしゃるとおりまだ決まってません。結構、一方で例えば、長野やったか山形やったかちょっと忘れましたけども、サスペンスドラマとかは結構たくさん呼んできたりして、そういうので活性化に繋がって、フィルムコミッションをそういう地域、シティプロモーションに位置付けて上手いことやってるとこもありますので、そういうのをちょっと勉強したいと思います。どっちやったか、忘れた。
(質)鳥羽は多いですか。
(答)鳥羽は多いですね。
(質)西村京太郎。
(答)そうですね。元々『ゴジラ』の1回目もそうですしね、鳥羽。石鏡のとこから出てくるあれでしたもんね。
その他の項目に関する質疑
○河南省での観光プロモーションの延期
(質)昨日、中国の河南省とのプロモーションイベントが延期になったという発表がありましたが、先方から、河南省からの連絡が先週の木曜日にあったというふうに聞いておりまして、その間、金曜日に発表されなかったのは、何か手続きというか、当局内で検討していた事項が何かあったのかどうかということなのですか。
(答)すぐに返事をしなかったというか、うちとして意思決定をというのは、僕自身がバンコクに16日まで行っていたので、第1報は向こうで受けたんですけど、その他のいろんな情報を収集した後に決定した方がいいんじゃないかということであのタイミングになったということですね。つまり何と言いますか、連絡があったけれども、こういう今みたいな形でデモとかが、あるいは日中関係の盛り上がりを見せずにね、ふっと収束してしまうようなことであれば、10月だったらできるかもしれないな、ということもあるだろうし、ちょっと全体の動向を、我々、日中の情勢でということしか言われなかったので、見極める必要があるなと、数日様子を見ようということで、ちょっと間が空いたということですね。
(質)できれば様子を見て実施できればなという思いはあった?
(答)おっしゃるとおりです。5月に来てもらって、こっちでPRしてもらって、うちもPRしたいですね、ちなみに向こうの首都の鄭州市というのは人口200万人ですから、三重県よりも向こうの首都だけで人口が多い所なので、大きいデパート、私も去年見てきましたけれども、ありますから、そこでやりたかったもんですから、できれば開催したいという思いはありましたから。そういう情報収集をしたほうがよかったということですね。
(質)昨日、担当課から説明を受けたところ、延期の理由が日中の情勢ということで、あえてそれ以上を聞かなかったということですけども、例えば尖閣の国有化が理由ならば、中長期的な課題になるだろうし、反日デモだったら比較的短期で収まる可能性もあるのですけども、そこを聞かないと今後の県の観光戦略も立てようがないと思うのですが、そこはどのように受け止めていらっしゃいますか。
(答)そこをもう少し詰めればよかったなというのもありまして、詰めても教えてくれるかなというのも一方でありますが、ちょっと対話を続ける中で、おっしゃるとおりいつ頃再開したらいいのかとか、どういうことからならできるのかとか、そういうようなことで、対話をしながら、言ってくれるかどうかは別として、探っていきたいと思いますけどね。実際、今日午前中に聞いたんですけど、昨日ぶら下がり会見で、上海、僕は全然大丈夫だったと、数日の違いがあったかもしれませんねと言ったんですけど、実は、昨日かな、僕がいずれにしても帰ってから今日までの間に、交流会をやったホテルにデモ隊が進入してきたらしいので、非常に情勢が日々動いているというか、ちょっといずれにしても対話をしながら今後の再開の時期は探りたいと思います。
(質)延期なのか、中止なのか、という意味ではやはり延期?
(答)延期ですね。延期という申し入れがあったし、我々も外交というのは片方だけというのではなくて、双方でということなので、うち1回5月にやっていますから。延期という理解です。
(質)上海で県内金融機関とか中小企業がやってたやつ、やってる最中にも愛知県の大村さんがもう行かないと発表したりとかしてたんですけど、あのまま続行できたというのは、三重県が中国に強力ななんかコネがあって上手くいったのか、そういう裏技があったのか、単なる偶然でラッキーだったのか。
(答)後者だと思います。日々の情勢で、私も実はセントレアに着いた時に、セントレアの幹部から、「今日、大村さんがマンガ交流事業中止発表しますわ」というのを聞いたんですね、そこで止めるわけにはいかないのでとりあえず行って、危険だったらやめようというのを総領事館ともずっと言ってましたので、問題無いということで続行して、なんか後で聞いたら、私が見に行った日中ものづくり商談会に京都の山田知事も来られていたみたいなんですけど、視察に、なので僕も山田知事も大丈夫だったというか、続行できたのは、偶然というか、日程上の偶然だったんじゃないかな、後は昨日ぶら下がり会見でもちょっと言ったんですけど、政府対政府の事業というのが少なかった、というのもあるのじゃないかなと思います。
(質)上海市内はどんな感じだったんですか。
(答)上海の総領事館の目の前のビルで日中ものづくり商談会がありましたが、警備はやってましたけど、デモ隊とかは、私が行った時はいませんでしたし、通常の去年行った時の上海とあまり変わらない感じでした。日程上の、週末を挟んで、あるいは昨日の9月18日の柳条湖事件のそういうことへの盛り上がりとか、あとは何か感化されるのですかね、ああいうデモというのは、山東省でばーっと大きいのが起こって、「それなら俺らもやらな」みたいな感じの、そういうタイミングのラッキーということじゃないかと思います。
(質)延期になったことに対する受け止めというのを改めて一言お願いします。
(答)昨年、25周年ということで、行って、観光交流協定を結ばせていただいたり、その後もそれぞれ観光のプロモーションであるとか、日中国交正常化40周年を記念した卓球大会で一緒に出場して準優勝するなど交流関係が非常に上手くいっていたので今回の延期ということは大変残念に思っておりますし、そういう連絡が河南省と三重県との関係においてもきたということについては、大変残念に思うし驚いているところであります。今後、そういう諸般の情勢を見ながら、再開の時期を対話をしながら探っていきたいと思いますが、河南省と三重県の関係だけで解決できないことも多いと思いますから、全体の情勢を見ながらと、になると思います。
(質)河南省はデモとかはあるのですか。
(答)河南省はデモは無いようですね。デモは無いようですが、今、私どもがいろいろ聞き取りしているところは、念のため休業したり、町を歩くのを自粛したり、自宅待機したりというのは幾つか県関連企業であるようです。河南省で。
(質)去年も行きましたけど、三重県から太陽化学が行ってると思いますけど、それは大丈夫なんでしょうか。
(答)何かデモで襲われたとか何とか無いですけど、そういう自粛とかそういうのはちょっととっているようですけどね。
(質)今回の外遊時に、今回、中国の国際情勢が緊迫した中で行ったということですけど、そこら辺、危機管理上の判断というのは、県としてはどのようにして、行くのか、行かないのかの判断というのは、それというのは知事の中でどのように考えていますか。
(答)まず情報収集が基本であるということと、あと何か危機事案が起こっていることの、原因が三重県に起因するものなのかどうかということ、この2つが非常に大きいことだと僕は思いますね。前者の情報収集というものについては、ビジネスサポートデスクを中心に何十回と、毎日のように事前に情報収集があり、当日も僕が飛行機に乗るまで、何回も連絡を取り合いながら情報収集し、現時点においては安全であるということと、上海の総領事館がしっかり守ると、十分にサポートするということ、実際、私、総領事と一緒にいましたので、というふうに言っていただいたこともあり、もし万が一何かがあったらすぐに引き返すとかですね、事業を中止するということももちろん検討していましたので、その点は情報収集に基づきということでは問題無いだろうと、2点目の三重県に起因するものなのかどうかということについては、今回、尖閣の国有化の問題であるとか、そういうことが発端となっているので、直接的に三重県が攻撃されるという蓋然性が少ないだろうという判断からもトータルで考えて今回は決行してもよかったんじゃないかと。結果、無事だったので、合わせてバンコクの方では一定の成果、今後に繋がるものも見えてきましたので、結果は良かったのじゃないかと思いますが、今後、よくいろいろ、情報収集が基本だと思いますね。
(質)数日、仮に日程が遅かったら今回の場合だったら中止もあり得る?
(答)例えば今日出発だったら中止だったでしょう。週明けから、昨日出発とかね、週末出発でも中止だったんじゃないですか。実際にやったホテルにデモ隊進入して来ますからね。
(質)昨日、大村さんが中国政府に対して若干もの申されているのですけど、デモが起こったうんぬんと、そういうことと尖閣の関係絡めて今回の中国政府に対してはどう思われますか。
(答)普通、国内で事故が発生したり、何か、日本だと例えば物が破壊されたら器物損壊という罪に問われるわけですよね。そういう罪を犯している者については取り締まったり逮捕したりするというのが当然のことだと思うのですけれども、そういうことについて十分になされてないということや、あるいはどこの国籍の人であれ、今、中国国内にいる人間については保護したり安全を守るというのは、基本的にその政府の仕事であるというふうに思っていますので、そういうのが脅かされてるということについては、今、先ほどの十分なされてないということと、それが脅かされるということについては、今の中国政府の対応については大変遺憾に思っています。そういう点をしっかりやってもらうように日本政府からも働きかけを強めてほしいと思います。
(質)岡田さんは中国の法治国としてのあり方というか、それの形が問われているみたいなことを会見で言われているのですけど、要はまだ法治国家になり得てないという印象ですか。
(答)本来は法とルールに則ってやるべきでありますけど、そこがどういう意図なのか、どういう理由なのかは分かりませんけれども、十分になされてないということは問題あると思いますね。十分に法治国家になってないとまではちょっと言い切れないと思いますが、法とルールに則ってやっていくということが十分なされてないということは問題だと思いますね。
(質)合わせて尖閣、竹島2つについて知事はどういうお考えですか。それは日本固有の領土であって、今回、韓国にしろ中国にしろ理不尽じゃないかと、そういう立ち位置ですか。
(答)おっしゃるとおりです。尖閣も今回国有化、立ち位置は今おっしゃるとおり我が国固有の領土で、本来領土問題も存在しないということであるはずであるものの、中国や韓国が主張しているということは極めて国際的にも問題だと思いますし、歴史的にも問題だと思います。尖閣も国有化をしたということで、これで留まるのじゃなくてちゃんと漁港を整備するとか、実効支配をするべきだし、韓国が竹島を不法占拠している状況については改善をするべく取り組みを行わなければならないのじゃないかと、具体的になかなか難しいですけどね、柱取ったり剥がしたりというのは難しいかもしれないけれども、その状態を解消するための取り組みはしなければならないと思いますね。
(質)ただ一部昔から言われているそれぞれの歴史的な部分があって、それも必ずしもどれが正しい歴史事実と一方的には言えない部分があると、だとすれば共同管理とかそういう知恵を出すべき時期じゃないかという話が出てますが、そういう意見に対してはどう思われますか。
(答)安定的に物事を収めるということでは一つの知恵かもしれませんが、私自身は日本が主張している歴史認識が正しいと思っているので、ちょっと安易な妥協というのはないのじゃないかと思いますけどね。じゃあどうするのだというところについて、このまま混乱し続けていいのかということについて、明確な具体的な答えはないのでちょっと申し訳ないですけど、共同管理とかというのは我々の本来のポジションとそぐわないのじゃないかと思いますけどね。
(質)今後のあり方として中国及び韓国はそれぞれ学校教育の中にも領土問題を取り上げてやってるのですけど、その点については三重県でそういうことをある程度やるべきだと思いますか。島根県とはちょっと立場違うと思いますけど。
(答)もちろんやるべきだと思っています。こういう課題がありましたので、教育委員会に言って調べまして、学習指導要領上は小学校5年生で北方領土、我が国の領土について学ぶと、中学3年生の公民と地理で領土について、それから北方領土と竹島について学ぶことになっています。いくつかの教科書も確認をしました。公民とか地理も歴史も確認しました。学習指導要領上は尖閣まで教えろとは書いてないですけれども、きっちり尖閣について書かれている教科書が大半であったというふうに思っていますので、地図上も解説上も、これを実際に教育現場でやっているとするならば、本来は適切な教育が行われているはずでありますけれども、実態の部分まではちょっとよく分かりませんので、そこは今後いろいろ聞いていかないといけないなと思っています。
(質)聞いてある意味強い意思を持って教育委員会のほうにそこはぜひやってくださいな、というお話はされることはありますか。
(答)まず、実態を、調査を、調査というか大々的な調査じゃないですけど、実態がどうなっているのかというのは調べたいと思っています。
(質)関連で教育ですけれども、そういった実態を調査した上で、きちんとした領土に対するですね、知事がおっしゃるような教育がなされていなかった場合というのは、知事として何らかの指導なり指示はされる予定はありますか。
(答)教育内容に関することなので地方教育行政法上お前の権限ではないと言われるかもしれませんが、要請などは、なされてないとするならばですよ、したいと思います。これはつい最近も平野文部科学大臣も予算委員会で教育において領土のことをしっかりやるというふうにおっしゃっていたはずなので、私その答弁を聞いたので、であれば本当に学習指導要領上、あと教科書上どうなっているのかというのを調べないといけないのじゃないかということで、まず学習指導要領と教科書を一連調べましたので、次は実態がどうなっているのかという、大々的な調査にはちょっとしにくいと思いますが、何らか調べて、その実態次第ではと思います。
○東日本大震災によるがれきの処理
(質)震災がれきの関連で9月に入ってからも現時点で放射線量調べたりとか、あるいは風評被害に対するものを設けられたりとか県も様々な対策を打ってらっしゃると思いますが、その後住民に対する理解というのは進んでいるのでしょうか、現状を教えていただきたいのですが。
(答)申し上げられることと、申し上げられないことがあるので、順次いろんな方法で説明をさせていただいています。それでどういう反応なのかとうことについては、今、途中経過で申し上げると、その方々に迷惑がかかったり何かいろんな圧力だったりとかがあったりすると困るので、今はちょっと詳細申し上げられませんが、住民の皆さんにご理解をいただくということは極めて重要なことですから、今あらゆる形で接触をしたり、ご説明をしたり理解をしていただくことに向けての取り組みをしています。表で申し上げられることはなかなか少ないですけど、一方でいろんな媒体にもご協力いただいてPRさせていただいたり、あるいはパンフレット作らせていただいたりということでご理解していただくような取り組みを進めております。
(質)理解は進んでいるのでしょうか、実際のところ。
(答)久慈市ということについては、安全性が、ほとんど不検出であるということについて理解は進んできていると私は思っています。一方でああいう反対運動みたいなものだけが表にわっと出るので、そっちばっかりなのじゃないか、それがマジョリティなのではないかというふうに見られる向きはあるかもしれませんが、私自身は、今、久慈市のこととかについて丁寧に説明している中で、理解は徐々に進んできているというふうに思っています。
(質)自治体の中からは、処分場を先に決めていただかなければ説明のしようがないというような意見もあったのですが、そういう点については先に処分場を優先させるというか、そういう方針は?
(答)そこに目途が立たないというのは、まったくおっしゃるとおりです。なのでそこの処分場の周辺の皆さんも含めて、関係者の皆さん含めていろんな範囲での住民理解をしていただくように今努めている。それはもうおっしゃるとおりですね。それは燃やした後の最終処分がどうなるかということが分からないとね。
○来年度の予算編成
(質)来年度の予算編成のことに関してお伺いしたいのですけれども、昨日新たなプロセスを導入することなどが決まりましたが、来年度の予算編成に当たって一番の懸念が人件費ではないかと思うのですけれども、来年の3月で管理職、あと一般職の給与削減カットがとりあえず暫定処置としてはなくなりますけれども、今後の見通しとして現時点で知事はどのようにお考えでしょうか。
(答)この県民力ビジョンを作る時に示させていただいた中期財政見通し上も4年間で284億(円)の要調整額があるということもありますし、来年度はどういうふうな状況になるのかというのは歳入の部分について、いろんなシュミレーションを行っているところです。それは総務省の地財計画の話もあるだろうし、県固有の話だけじゃなくて全般的なこともありますから、今、調整を行っているところでありますので、来年度の予算の詳細について今いろいろ申し上げるところではないし、合わせて人件費の部分についても申し上げる段ではないと思います。
(質)削減の可能性もあるということなのでしょうか、それともそれも含めて答えられないということでしょうか。
(答)そうですね。
○地域機関等の見直し
(質)昨日おっしゃっていた県民センターなのですけど、これ要は南志(南勢志摩)以南の3県民センターを統廃合するというのではなくて、そのまま残した形で活性化局でしたっけ、その部分を作ると、で、センター機能はそのまま残すわけですか。
(答)今、ある幾つかの、例えば美し国とか、個別の業務で削減するやつは幾つかあります。なので、そういう意味では、今のセンターのやつに、もう少し幾つか業務を選択集中した上で、地域活性化とか、例えば熊野地域のPRとか、そういうような人員とか業務を追加するということですね。
(質)結局、防災特化ということは、来るべき東海・東南海とかに、ある程度備えるという意味合いもありますけど、本来的な形じゃなくて非常時の体制ということですよね?その3県民センターに関しては。だとすれば、そうじゃない部分も当然ある訳だから、そこの部分というのが、どうしても『はみご』になるというか、弱まるということはないですか。要は防災以外のとこで、地域おこしとか、まちづくりとか。
(答)北の6つは、そういうまちづくり機能的なことは、センターでは基本的にやらずに防災に特化して。サミット会議とかいろいろ回っていると、県全体での広域の支援体制もさることながら、平時においてもそれぞれのブロックでの資機材の共有であるとか、応援体制の確立みたいなことに県民センターが主導してほしいと、あとまちづくり的なことは、もう各市町に任せてくれというような感じが、基本的に北の6つにあるので、そういうところは、今、申し上げたとおり、平時においても防災で備えなければならないことになるべく特化していく。南の3つについては、それに南部地域活性化局もできましたので、そのいろんな、南部地域活性化基金は連携事業が基本になっていますので、そういう地域と地域の連携の橋渡しであるとか、共同でPRをするとかっていうことについて付加していこうと、そういう考え方ですね。
(質)北の今あるところは、県民センターは県民センターとしてそのままなのですよね。
(答)地域防災総合事務所として残しますね。そこのまちづくりの機能みたいなのは無くしていきますし、あと農林商工環境事務所の環境の産廃の許可とか、ここだけちょっと浮いてしまっているのでこれはちょっと入れて、そこの許認可事務はちょっと残しますけど。
(質)その管理監でしたっけ?
(答)危機管理地域統括監。
(質)それは職分としては課長以上次長以下とか、部長以上何々とか、どういう位置付けなんですか。
(答)まだ詳細詰めてないですけど、今、センター長が次長級で、あれのポイントは、本当に市長とか町長さんから、私らが回ったり防災対策部が回って言われるのは、地域機関を本当に横串でみるリーダーみたいな人、この人に言ったら全部ぱっぱっていくっていう、特に非常時に体制をしいて欲しいということ。で、今の県民センターの所長では、それはちょっとできないのではないかということで、今、次長級ですけど、次長級の中で高くするとか、部長級にするというのはちょっと考えづらいと思うのですけど、今より落とすことはないと思いますね、そういう意味では。全体のリーダー的存在になるべきですので。次長級の中で後半っていう感じになってくるんじゃないかと思いますけどね。
(質)南の3センターでキーとなるのは南志ですか。
(答)いや南志も紀北も、今、紀北と言っていますが、尾鷲も熊野もですね。
(質)その3つを統括するキー的な所っていうのは、南志に置くのですか。それとも、それは3は一緒、等分なのですか。
(答)危機管理地域統括監は9人いるわけです。で、地域活性化局も南勢志摩地域活性化局、紀北地域活性化局、紀南地域活性化局、この3つを統合するというのが、一応うちの南部地域活性化局なので、南勢志摩がこの3つを統合するということではないです。
(質)ということは、南志のところに、あとの紀北・紀南を下へ入れてかますということではないのですね?
(答)地域活性化局同士でかませるということでは、今は設計上なってないと思います。でも、管轄範囲とかのこととかいろいろ考えると、それはやっぱり南勢志摩の地域活性化局の役割というのは重要でしょうね。そこの局長が紀北と紀南もとりまとめてっていう図にはなっていなくて、この3つを南部地域活性化局がとりまとめるっていう感じですね、本庁の。
(質)本庁の南部地域活性化局は、例えば、南志へ事務所移すとかいうことはないんですか。
(答)そういう意味では、今、まちづくり公社の事務局長に、個人がというよりは、そこの南部地域活性化局の次長をそこにはっていますので、現地駐在で、そこを拠点に3つを統合していくというそういう役割を、人事上、職上置くということは、その考えを検討している部分もあります。南勢志摩の方に置くのか、どこに置くのかはわかりませんけども、今、南部地域活性化局で次長は2枚はってあって、1人は森下ですよね、もう1人は北村ですね、北村はまちづくり公社の事務局長兼任ですけれども、この現地駐在というのの次長級というのは必ず置きたいと思っていますから、引き続きですね、それをどういう関係性にするかというのはこれから検討する、もうまさに検討する課題です。
○みえ緑と森のきずな税(仮称)
(質)昨日、全員協議会の方で、みえ緑と森のきずな税の導入の考えを発表されたと思うのですが、改めて知事としてのお考えをお話ししてもらってもよろしいでしょうか。
(答)昨年の9月の紀伊半島大水害で、本当に山からいろんな流木や間伐未利用材みたいなのがずっと流れてきて、例えば熊野のJRの橋脚を破壊したりとか、いろんな被害がたくさん起きました。そういう中で、今、日本全体もゲリラ豪雨みたいなものが、この10年間で3.5倍になっているとかという状況の変化もありますので、何とか災害に強い森林づくりをやって、そして県民の皆さんの生命や財産を守りたい。しかし一方で、その財源というのが厳しい状況にありますので、その新たな財源確保策を模索をして、今回税の導入ということをお願いしようというふうに考えたわけでありますけれども、しかし、こういう厳しい経済情勢の中で、あるいはいろんな消費税とか復興増税とかがある中で、お願いをするわけでありますから、その使われている使途というのが、本当に県民の皆さんにとって自分たちの生活に還元されているな、あるいは、こういうところによく使われているのだなと、そういうふうに実感していただくような使い道にしていくということが大変重要だと思いますので、そこについても理解をいただくように、これからしっかり説明していきたいと思います。森林の整備が遅れていったりすると、結局大きな災害になって、あの時やっておけば良かったのにな、というようなことにならないようにしたい。この平成18年から税の議論は議会でもあり、県庁の執行部の中でもあったけれども、こういう災害を目の当たりにして、これ以上先送りにできないと、そういう思いから、有識者の皆さんからもご意見頂いたので、今回決意をさせていただきました。ここから条例提案するまでに、県民の皆さんにも周知というか、理解を求める機会を設けたいと思いますし、あるいは市町ともお話もしないといけないし、条例提案するまでにいろいろまだまだやらなければいけないことはありますが、まずは、こういう思いだということを表明させていただいたと、そういうことです。
(質)それって、今、林道整備の国の補助がかなり減っていて、一志町あたり、旧一志でも年間40億(円)ぐらいの額が減っていってますよね。林道整備がなかなかできないというのもあるので、その辺へ森林税が転用されるとか、そこは戒めておこうよとか、そういうのはあるのですか。
(答)昨日、全員協議会の中でも、僕の説明の中には申し上げてないですけど、既存のやつのお金が無くなったので、それを巻き替えますとか、今やっているやつを森林税のやつで巻き替えて、これを他のに充てますとかっていうことはしない。新たな対策とかいうことにしていきたい、使途としてはですね。そういう考え方です。
(質)新たな対策っていうのは、植林とかそういうことですか。
(答)あとは災害に強い森林づくりとか、例えば森林の堰堤(えんてい)とか、今までできなかったような強度の高いものとか、緊急性の高い所とかにはるとか、そういうことも含めてですけど。植林みたいなものもそうですし、あとは昨日も出ていて、本当に市町の皆さんがやるかやらんか等ありますけど、学校教育においての木の利用とか、そういうのもあると思います。新しい対策としてはね。
(質)巻き替えは官僚の得意とするところ。
(答)そこは注視したいと思います、巻き替えは。検討委員会でもご意見出ていましたので、あんまり巻き替えは駄目ですよと。そうじゃないと説明がなかなか県民の皆さんにつかない。増税してまでやる必要のあることなのかと、そこの説明がちゃんとできるかどうかなので、それは単に既存事業の巻き替えでは説明できないと思いますから。そこはちょっと知恵をしっかり出さないといけないところですね。今、積算しているもので、一定程度、ある程度はいける部分もあると思うのですけど、ちょっといろいろご意見を聞いたりしながら、補充していかなあかんところもあるでしょうし。
以上