知事定例会見録
平 成 2 3年 10月 31日
於:プレゼンテーションルーム
発表項目
○パワーフードを切り口とした三重県と三重県産品の魅力展開について(発表)
・トラベルカフェでの「パワーすぽっと三重カフェ」の出店
・東京ミッドタウン「三重の美味しいパワーフード」レストランフェアの開催
○三重県・大紀町防災訓練、山岳救助訓練施設活動訓練の実施について(発表)
質疑項目
○発表項目に関する質疑
○海女サミット
○来年度の人事
○県内市町の防災対策
○回遊魚の放射性物質調査
○県のサイバー攻撃対策
○薬物乱用防止ポスターの不適切な取扱い
発表項目等
○パワーフードを切り口とした三重県と三重県産品の魅力展開について(発表)
・トラベルカフェでの「パワーすぽっと三重カフェ」の出店
・東京ミッドタウン「三重の美味しいパワーフード」レストランフェアの開催
(知事)まず1つ目は「パワーフード」を切り口とした三重県と三重県産品の魅力展開ということであります。11月から首都圏を中心に展開する三重県観光及び三重県産品のプロモーションについて発表をさせていただきます。本県は、平成25年の式年遷宮に向けた諸行事がはじまっていることや、最近ではパワースポットという観点から女性を中心とした全国の皆様から大変注目をされております。今回は新たにパワーフードという切り口で三重県の魅力を発信していきたいと考えております。自然の力と想いの詰まった「三重の美味しいパワーフード」を首都圏の女性を中心とした皆様が体感し、三重のコアなファンになっていただき、実際に三重にお越しくださればと考えております。まず首都圏におけるトライアルショップ事業Ⅰ&Ⅱというやつですけれども、トラベルカフェの2店舗(池袋西口店、天王洲アイルシーフォートスクエア店)で11月16日(水)から12月15日(木)までの1カ月間「パワーすぽっと三重カフェ」を出店します。「三重のパワーすぽっと」を全体コンセプトにし、首都圏の主に20代から40代の女性にパワーチャージしていただけるよう展開します。店内には女性向けに本県が作成した「パワーすぽっと三重ポケットガイド」や伊勢神宮、熊野古道を中心としたパンフレット、雑誌、三重県への旅行パンフレットを配置します。そのほか、三重県産の食材を使用した期間限定のパワーフードメニューを提供することで首都圏のお客様に三重県の魅力を少しでも予感、体感していただけるよう実施します。2つ目は東京ミッドタウンで行う「三重の美味しいパワーフード」レストランフェアです。平成24年1月13日(金)から22日(日)までの10日間、東京ミッドタウンにおいて、食や旅行に関心が高くトレンドをリードする20代後半から40代の女性をメインターゲットに、三重ブランドをはじめとする県産品や三重県の魅力に触れていただく東京ミッドタウン「三重の美味しいパワーフード」レストランフェアを開催します。このレストランフェアは、「恋を召しませ、ヤマトヒメ。愛してるって、いうために。三重の美味しいパワーフード。」をテーマに展開します。これは、自然を生かした技術や生産者の熱い想いが詰まったパワーフードを食べて、三重ブランドをはじめとした県産品に備わるエネルギー、その湧き出すパワーをとり入れ、「心と体を輝かせ恋する力、愛する心を備えよう」というメッセージを発信するものです。このレストランフェアに先立ち、11月1日(火)から公式ホームページ、facebook、ツィッター等のソーシャルメディアを活用したプロモーションをスタートします。今回は、ソーシャルメディアの効果的な活用により、女性を中心とした消費者との双方向のコミュニケーションを展開し、三重県や三重県産品のコアなファンの獲得をめざします。それから今後の展開ですけれども、先ほど首都圏におけるトライアルショップⅠ&Ⅱと言いましたが、そのⅢとして、1月中旬以降にもう1回、天王洲アイルシーフォートスクエア店にてフェアを開催します。またそれとは別に、1月には日本橋高島屋、2月には銀座三越で三重県フェアを開催する予定です。今後も様々な事業を通じて三重県の魅力を首都圏の皆様に情報発信していきます。11月から2月にかけて首都圏への発信を強化するというものであります。
○三重県・大紀町防災訓練、山岳救助訓練施設活動訓練の実施について(発表)
(知事)2つ目であります。防災訓練の関係です。来たる11月12日(土)、大紀町において、三重県・大紀町防災訓練、山岳救助訓練施設活動訓練を実施します。近年、防災ヘリコプターの山岳救助中における事故が発生していることから、県では山岳地域において防災ヘリコプターが基本訓練から応用訓練まで実態に即した訓練を実施できる施設を整備することとし、本年度、大紀町錦地内に訓練施設を整備してまいりました。今回、この山岳救助訓練施設の竣工に伴い、和歌山、奈良、滋賀など近県の防災ヘリコプターの参加も得て、山岳救助訓練等の活動訓練を実施します。また、本年9月4日に名張市、伊賀市で予定していた三重県総合防災訓練が台風12号の影響により中止になったことから、今回、防災ヘリコプターの山岳救助訓練施設の竣工に伴う活動訓練に併せて、県と大紀町で防災訓練を実施することとしました。今回の防災訓練では、地域住民による避難訓練や避難所開設訓練、防災関係機関による孤立地区を想定した救助訓練や物資輸送訓練等を行い、迅速な被害状況の把握、被害情報の収集、迅速な救助部隊の投入など、東日本大震災における教訓を活かした訓練を実施してまいります。
質疑応答
○発表項目に関する質疑
(質)首都圏におけるトライアルショップ事業ですが、今回、2店舗で1カ月間開催されますけれども、目標動員数、何人くらいのお客さんを呼び込みたいのかという目標はあるのでしょうか。
(答)動員目標は、すみません、僕、把握してないですけども、もともとこのトライアルショップは、1人でも多くの方に来てもらったほうがいいというのはもちろんなんですけども、前も言いましたように、今後出していくアンテナショップにおいて課題となる点をちょっと試したいというようなことでありますので、もちろん定量的な動員目標というのは立てたほうがいいのでそれは立ててやっていきたいと思いますが、それのみならず試したい、例えば三重県の観光とかでちょっと弱い20代後半から40代の人たちにどういうPRをすればどういうふうに感じてもらえるかとか、そういうようなところ、課題を、例えばそういうような課題を試したいというのが今回の趣旨ですので、そういうのを合わせてやっていきたいと思っています。
(質)3店舗目を検討されていたかと思いますが、3店舗目の現在の進捗状況をお願いいたします。
(答)3店舗目は市町とも一緒の協議会のやつでやる予定でありますので、今一緒に協議会で中身を詰めさせていただいています。場所としては1回目の天王洲アイルでやる予定で今おりますけども。そんな状況です。
(質)もう一つ、マーケティング室の東京ミッドタウンというのも同時に発表されているのでそちらも含むと思うのですけど、両方とも期間が一つひとつ短いじゃないですか。1カ月弱。狙いというのは先ほどおっしゃった県が弱いとされている20代から40代、そこのところの人たちの消費動向というか、県向けのもののいろんな動向を探るという、それ以外にもあるのですか。
(答)そうですね、あとは、僕が大きく思っているのは今言った弱い部分の、ターゲット層としての女性の部分と、あと強みであるところの食、食をどう売り込んでいくかということです。この強みと弱みの検証というのが主にあるということですね。
(質)期間をこの1カ月というふうにされたのはなぜですか。もうちょっと時間を置いても良いのでは。
(答)そうですね。お金の問題が一番大きいですけども、一方で短いのを3発やりますので、あと同コンセプトで東京ミッドタウンもやるので、来てもらうのもさることながら、告知とか、その期間の情報発信と言うのですかね、インターネットとかもいろいろ含めて、そういうので力を入れて何とか短い期間であってもたくさん来てもらう努力をするのかなと思っていますけどね。
(質)トラベルカフェのほうで西池袋と品川、ここ2つを選ばれたのは?
(答)事業者の皆さんといろいろ相談をして、価格とあと、まず天王洲アイルはOL層の人たち、特に天王洲は外資系の金融機関とか結構たくさんありますので、そういう形でまさに我々がターゲットとしている20代から40代のOLで、こういう言い方するとあれですけど、自分でも自由になるお金をたくさん持っているような層の人たちがたくさんいるというようなことでそこにして、池袋はむしろ学生の子たち、大学生とかも結構たくさんいまして、少し層が違うというのかな。なので、そういう観点で、20代から40代でも違う層のところを狙ってということで、そんな議論をしている中で事業者の人たちがいろいろ探してきてくれて、あと観光・交流室と相談する中で決定したということです。
(質)レストランフェアのほうがマーケティング室で、トラベルカフェのほうが観光・交流室で、ここの2つの連携というのはあるのですか。
(答)今回、最初はバラバラだったのですけど、コンセプトもターゲットも統一してやろうと、事業が全部別なんですわ。なので、最初はそれぞれみんなが考えてきていただいたときはちょっとずつずれたあれになっていたんで、よく話し合ってもらって、連携をしていこうと。ここは連携が難しいところですけどやっていかなあかん、一つの課題ではありますね。今回はコンセプトとターゲットをもう統一してやろうと。
(質)素朴な疑問ですけど、トラベルカフェのほうである程度動向調査のようなことを考えておられるわけですよね。そこへマーケティング室の人間というのは入るわけですか。本来なら連携して2つ共催でそれぞれやればいいじゃないですか。場合によっては一本化もできますよね。かたや食のフェアで、トラベルカフェのほうもランチメニューとかがあるわけだから。
(答:農水商工部)マーケティング室にもご案内を出させていただきます。東京ミッドタウンのほうも私どもも使わせていただきます。
(答)展示みたいなのもするんでしょ、ミッドタウンのほうで。
(答:農水商工部)はい。
(質)見方によっては縦割り行政の、それぞれの大義で出してきている感じがするんだけど。
(答)そうですね、まだそういうのが完全払拭はされてないので、実施までには細かい調整を図っていきたいと思いますけど、だいぶ寄ってきたほうなんです。だいぶ寄ってきた。特にミッドタウンは、ミッドタウンを運営してもらっている三井不動産さんとかもかなり力を入れていただいていますので、せっかくの機会ですからよく寄せていって、11月から12月にやっているトラベルカフェⅠ&Ⅱの成果も反映していかなあかんと思っていますけどね。
(質)「パワーフード」というのは三重県が今回作った新しい造語なんですかね。
(答)と思っていますけど、調べたら出てくるかもしれないので、調べる必要はあると思いますけど。パワースポットのパンフレットみたいなのが、最初4万部発行だったやつが、好評で今11万部までいっていて、結構パワースポットというのでそういう女性の関心を引くのが高いというので、じゃあ食を売るときにどうしたらいいかというのでパワーフードということをちょっと考えたものですから。造語であってほしいですけども、ちょっと調べます。
(質)トラベルカフェ、レストランフェア、それぞれ予算というのはどのくらいなのですか。
(答:農水商工部)トラベルカフェのほうは2店舗合わせまして約1,200万円でございます。緊急雇用のほうを使わせていただいています。
(答:農水商工部)600万円ぐらいです。
(質)この予算は当初から組んでいたものですか。
(答)当初予算と言うか、6月補正で足したですね。
(質)アンテナショップは普通、物販を売るのが多いと思うのですけど、そうじゃないということなんですか。
(答)アンテナショップにおける物販の効果なり、やり方というのは結構他県のやつを、他県が物販中心のやつが多いのでまあまあ検証しやすいですね。今別途首都圏でのアンテナショップみたいなののあり方調査もやっていますので、効果測定、他の事例とかを見ればしやすいところなのですけども、観光の部分とか交流の部分とかカフェとか、そういうところの検証というのはなかなかしにくいものですから、これは実際にやってみようと、そういうことで今回こういう手法でやっています。
(質)最終的なものは物販もともにやると?
(答)それもあります。
(質)東京ミッドタウンのほうですけど、これは何軒ぐらい参加する見通しですか。
(答:農水商工部)8月末から集めまして、12月上旬の締め切りでこざいます。8店舗以上ということで今募集をかけております。
(質)全体ではないということですね。一部でということですね。
(答:農水商工部)はい。
(質)今、何店舗ですか。
(答:農水商工部)今取りまとめ中です。
(質)キャッチフレーズがいかにも広告代理店風なのですが、事業者が入ってやっているのですか。
(答)委託している、コンセプトは。パワーフードはうちでみんな議論している中でひねり出したのですよね。この「恋を召しませ・・・・」はちょっと僕も読むのが恥ずかしかったですけど、でもちょっと恥ずかしいぐらいなのをチャレンジしなくてはあかんかなと。「愛してるって、いうために」は今僕も原稿読むのがすごく恥ずかしかったですけど。そういうのもいいんじゃないかな、ちょっと恥ずかしい感じで。
(質)先ほど知事がおっしゃったように、やはり20代、30代の独身女性の、ちょっと小金を持っている感じがターゲットということを全面的に打ち出すということですか。
(答)首都圏で計ってみたいと言うのですかね、試してみたい部分としてそこの層なんですね。ちょっと前に日本橋三越で三重県のフェアーをやりましたけど、50代以上の、僕も行きましたけど、方々が、女性がたくさん来ていただいているもんですから、そこの下の層の消費力にアプローチしていかないとあとの伸びがないかなという思いなので。
(質)逆に、かつて新婚旅行で三重県を訪れていた60代、70代の層もお金的には結構持っていると思うのですけど、そういう人へのアプローチというのは特に考えていかない?
(答)今も観光入込のデータの中で世代別のやつでそこは非常に高くなっているので、ひとつの層だと思っていますので、それは引き続き、今もやってきた商品造成とか、そういう部分で引き続き働きかけをしつつ、特に弱い部分についてこういう形でやるということです。切り捨てるというわけではないので、それは引き続き、従来の手法も使いながらということですね。
(質)パワーフードの定義を教えてください。
(答:農水商工部)三重ブランド認定品をはじめとした県産品には、豊かな自然からのエネルギーはもちろん、その自然を生かす生産者の努力とか熱い思いが詰まっています。今回のテーマにつきましては、このエネルギーが詰まった県産品からその湧き出すパワーを取り入れて、心と体を輝かせるという力、恋する力とか愛する力を備えていただくというメッセージでパワーフードという名前にさせていただきました。
(質)そういうことを聞いているのじゃなくて、定義、要するに三重ブランドの食品、食材はパワーフードになる、それを使った加工したものはパワーフードになる、そういう解釈でいいのですか。
(答)生産者の技術とか熱い思いを入れていただいて力を取り入れていただくという・・・・。
(質)分からない全然。
(質)三重ブランド限定?
(答)違います。パワースポットというのはそこに行けばパワーをもらえるわけですよね。なのでフードについても、それを食べることによって、そのパワーを注入すると、特に例えば、僕らこれからマーケティング室の若い職員なんかも考えているのですけれど、松阪牛というのは普通の牛とも比べて、やはり丁寧に愛を注入されてね、30~38ヵ月、焼酎でマッサージとかされて手間隙かけて育てられてきているということなので、愛情たっぷり受けた牛であるということで、そういうものを食べて自分にも愛される力をつけましょうみたいな、そういうのを考えたりしているのですけど。
(質)そうすると単純に言うと県が『これがパワーフード』と言ったものがパワーフードになると、そういうことですよね。
(答)まあまあそういうことやね。
(質)トラべルカフェのほうなんですが、いわゆるカフェ自体がパワースポット的な演出みたいなのはなんかされるのですか、石神さんからなんか持ってきたりとかそういう・・・。
(答)カフェの中の演出はどうなっているのでしたっけ?
(答:農水商工部)カフェなんですが、今まだ検討中の部分もあるのですけれども、できましたらそこで女性が願いを一つだけかなえてくださるという石神さんにですね、皆さま方からの願いを託されまして、そういったものを紙に書いていただきまして、それを石神さんに納めると、代わりに納めてくると、そういうふうなことも今検討させていただいているところでございます。
(質)ちなみにその方法って石神様は叶えてくれる方法なんですか、行かないと叶えてくれないものじゃないのですか、詳しく分からないですけれども。
(答:農水商工部)行かないと叶えてくれないというふうには聞いておりませんが・・・。
(答)鳥羽の駅の前に一番館ってあるでしょう、いろんなショップが入っている、あそこの2階か3階のところにも石神さん出張所みたいなのがあって、そこに書いて持って行ってくれるのがあるのでそれは大丈夫です。石神さんに確認したわけではないけど。
(質)占いみたいなのもあるのですか。
(答)占いはないかな。石神さんはそんな感じです。
(質)カフェさんのメニューもパワーフードなのですか、ネバネバ丼とか?ネバネバ丼もパワーフードなんですか。
(答)パワーフードです。
(質)これ全部パワーフードなんですね?
(答:農水商工部)はい。
(質)トラベルカフェで追加質問なんですが、以前の計画では旅行代理店を置いて、その販売手数料で出店費用をペイするというような考え方もあったかと思うのですけども、それで事業費の一部を賄うというような話があったかと思うのですけど、旅行代理店の出店は特にないのでしょうか、トラベルカフェに併設するような形で。今回。
(答)ないです。それは名古屋の営業拠点の話かな、観光販売システムズの。それはまた別事業で。
(質)池袋とミッドタウンのほう、それぞれ常時県職員は何人置いとくのですか。
(答:農水商工部)今のところ県職員常駐はおりません。ミッドタウンも常時はいなくてそのイベントする時にセミナーとかですね、オープニングイベントとかそういう時に職員を配置するという形で考えております。
(質)ということは運営は誰がやるんです?
(答)運営は委託している人ですね。
(質)委託?それは業者?
(答)委託しているカフェのインストアメディア社という会社なのですけど、そちらのほうの会社がまず営業をします。それから委託している業者も当然のことながら管理・運営に入らせていただきます。
(質)さっきの事業費というのはそういう全部委託業者がらみのお金ということ?
(答)家賃とか材料費とかディスプレイ費とかですね。
(質)レストランのほうなんですけど、要はその8店舗かなんかのレストランに三重の食材を使った新しいメニューを生み出して、提供してもらうということで、こういうことでいいのですね?
(答:農水商工部)はい。
(質)新しい?
(答:農水商工部)新しいのも含めてオリジナルなものを考えていただく。
(質)(防災訓練について)和歌山、奈良、滋賀は何機来るんですか。
(答:防災危機管理部)各1機です。
(質)ヘリが?
(答:防災危機管理部)ヘリです。
(質)共同で訓練する?
(答)そうです。
(質)人命救助?
(答)はい。
(質)他県にはあったんでしたっけ?ヘリの訓練場。
(答:防災危機管理部)それぞれ持っています。山岳救助としてもっているところは近県では三重県だけが持っていなかったので。
(質)三重だけがなかった?
(答)はい。
(質)その総論だけど、他県持ってて三重県持たなくてはいけないという必然性はどこにある?
(答:防災危機管理部)うちもですね、山岳というか3000メートル級はございませんけれども、御在所でありますとか大台ケ原とか少なくとも急峻な地形なところありますし、そこら周辺からも山岳救助の出動も非常に多いものですから、当然、人命救助のためですので訓練をするというふうな形に。
(答)だいたい防災ヘリの出動が平成22年度で90件なのですけど、それの約3分の1、31(件)が山岳関連なので、そういう3分の1だと結構僕は多いと思いますから、それに対して的確な人命救助ができるようにということで、日ごろからの訓練が重要だろうということで、訓練施設の整備というのに決断したということです。
(質)もともと前野呂県政時のあれですけど、大紀町錦という所に決めたのはなぜなんですか。
(答:防災危機管理部)大紀町錦でですね、私どもも山岳救助に適した訓練場がないかなと検討していたのですけれども、中部空港の土取り場の岩の山でちょうどいい所があると、それとその下にヘリコプターの着陸ヤードが取れると、それらの好条件がしかも2つとも町有地であるという中から、そちらを選定させていただいた。
(質)ということはここの部分が土砂取り跡地ということですか。
(答:防災危機管理部)そうです。
○海女サミット
(質)昨日の海女サミット、鳥羽市と志摩市で3年間の事業ということで、昨日で終わってしまったわけですけど、そのあと例えば県がなんらか対応して続けるとか、知事の公約のテーマでもあるので、世界遺産の登録に向けたロードマップはどんなことを考えていますか。
(答)ああいう形のサミットというか会合みたいなものに県がお金を出したりするかどうかというのは少し議論しなければ、これからあれを終えた鳥羽市さんとか志摩市さんと議論しなければいけないと思います。一方で世界遺産といいますか、無形文化財に向けた動きというのは、昨年度も調査していますし、今年も調査していますので、その調査の結果を踏まえていろいろ課題は出てくるでしょうけれども、何とか実現する方向に、まず少なくとも三重県の無形文化財に、もちろんこれはいろいろ審議会とかも通さなくてはいけませんが、登録できるようにその調査の結果を受けてやると、審議会とかの関係もあるのですぐ1ヵ月、2ヵ月ではできないと思いますから、少なくとも1年、2年はかかると思いますので、しかし確実にできるようにはしていきたいと思います。ああいうイベントをやるかどうかはちょっと鳥羽、志摩さんとか参加していただいた方と議論する必要があると思います。
(質)結構知事は本気なんですか。世界遺産登録というのは。
(答)本気というか、やる気ですよ。
(質)北川さんは熊野古道と言った時に誰も信用していなかったけど。
(答)やる気ですよ。なかなか生業なので難しいとか、スウェットスーツはあかんとか、いろんな課題があるのは知ってますけども、しっかりやっていきたいと思っています。
(質)中川さんが文部科学大臣中になんとか目安を。
(答)はい。なんと言いますか、海外の人たちとかに説明をさせてもらって反応がいいのは、もちろん松阪牛とかもいいんですけども、海女と忍者が圧倒的に強いのですよね、PRポイントとして。なのでそれは日本の中はあれかもしれませんが、海外の人は特にヨーロッパの人たちは世界遺産大好きですので非常に強みになると思いますよね。なのでだいぶやる気です。
○来年度の人事
(質)来年の組織とか人事とかそろそろ下準備に入られていると思いますけど、知事がぶら下がり会見とかでたびたび言われている『私の足らざるところを補う人事』というのは、知事自身の私の足らざるところというのは人事においてどういうところですか。
(答)いくつかあるのですが、一つは年齢が若いということもありますので、経験といいますかさまざまな経験をしているということ、それが副知事とかいろんな部長とかによりますけど、どういう経験してこられているのかということは一つ重要なことだと思いますし、まあ特に部長級以上ということであれば僕とのコミュニケーションももちろんなんですけども、職員の皆さんとかにですね、『ああ、あの人が言うのならしゃあないわな、あの人が言っているのだから一緒にやろう』というように思ってもらえるような人望をお持ちの方とか、そういう方は本当に重要だなとは思っていますけどね。
(質)裏を返せば知事は人望が無いと?
(答)かもしれませんけど、まだ接している時間も少ないですし、でもやらなければいけない課題はたくさんあるし、その中でやはり、僕も10年間公務員やっていた経験があって、もちろん論理的にとかいろいろあるのだけれども、最後はあの人がやろうぜと言ってくれているのでよしやろうというのがやっぱりあると思うのですよね。そういうのを大切にしたいなと思ってます。
(質)その質問に関連するのですけれども、そうするとその人材登用の仕方というのは、内部昇格か、もしくは外部からの招聘か、もしくは国の出向人事があると思うのですけれども、そうすると知事のご発言からすると外部登用もあり得るというような感触で?
(答)それはどのポストのことか分かりませんがあらゆる手段で考えますよ。もちろんあらゆる手段で、人事はやっぱりあらゆる手段で。
(質)官僚ご出身だということで、データ作ったりとかどうのこうのという、そういうのに長けている人も当然課長以下とかそういうとこであっていいけど、部長であえてそういうのは求めないだろうし、結局は組織の掌握と、あとおっしゃったような、この人が言ったらというふうな人望的な、そういう観点は、視点としてはお持ちですか。
(答)特に部長級以上では重要視したい点ですね。
(質)国のポストは返上するのですか。
(答)どれをどうというのはなかなか言及しづらいところありますけれども、基本的にはやはり自立的な運営というふうなことが、私はいいと思っていますので、今、国から来ていただいているポストよりは1つでも2つでも減らしたいと思います。プロパーの職員の皆さんのモチベーションとかもやはりあるし、本当にそこのポジションを国からの出向の人でないとあかんのかというのをよく検証した上で、1つでも2つでも必ず減らしたいと思ってますし、国からの情報という点では、ほぼ同数ぐらい、年齢層は若いですけど、三重県から行っているわけですから、その行ってる人達のポストもこのポストじゃあかんやろというのもいくつかあるので、例えば私の省で行ってるような所とかでも、もうちょっとこっちに変えてくれるとええのになというところもあるので、そういうところも交渉しながら、全部がうまくいくかどうか分かりませんが、国の情報を取るという観点ではそういう方法もあり得ますから、迎え入れるというものは減らしたいと思います。
(質)中央省庁の立場から、地方の自治体がそういう形でポスト返上してくると仕返しというか、逆なでというか、なんかそういう感じにはならんですか。
(答)昔はあったかもしれませんけどね。あとはポストにもよると思いますし、今は無いと思いますけどね。省庁によってはもしかしたらあるかもしれないですけど。そういうことを受けないようにもちろんしますけど、今はもう無いと思いますけどね。昔はもしかしたらあったかもしれないですけど。
(質)それは分権一括法できてから、ある程度変わってきたということですか。
(答)という意識の中ではそういうのは大きいと思いますね。
(質)知事、先ほど1つでも2つでも返上ということ言われましたけども、今、副知事はプロパーと国からという構成とってますけど、その副知事も検討の一つなのですか。
(答)個別のちょっとポストについては、ちょっと言及は人事のことですので、避けたいと思います。
(質)副知事は現行どおりのあり方でというふうに?
(答)人数は現行どおりで、個別のポストのことはちょっと言及を避けます。
(質)総数を減らさないですか。副知事の総数、2を1に。
(答)今は考えてないです。
(質)逆に2を3も無い。
(答)3は無い。副知事をですよね、無いです。級は増えるかもしれませんけど、副知事級とかいうのは増えるかもしれないですけど。
○県内市町の防災対策
(質)防災対策なのですけど、県がマグニチュード9.0の想定で見直してから1カ月ぐらいが、発表してから経ちましたよね。県内の各市町を見てみると、例えば津市がM8.7を前提に避難所の運用の見直し等々決めたりして、若干県のM9.0で知事がおっしゃる、『いこうぜ』という雰囲気にはなってないというか、若干県内の市町でも足並みの乱れが見られると思うのですけど、そこら辺についてはどうお考えになりますか。
(答)最終的にはそれぞれのご判断があると思いますし、前から申し上げているように、例えばM9.0のやつが唯一絶対の解とは思っていないので、最後はご判断ですけども、そういう意識のずれとか無いようにもっとコミュニケーションは、あるいは必要性を訴えたりとかというのは、もう少し丁寧にやらなければいけないと思ってますね。一方で各市町さんも急いでやらなければいけないと、やはり住民の皆さんの思いや声もあって、急いでやらなければいけないということで、うちが出したやつの検証というのはなかなか十分にできていなくて、従来のM8.7でいこうということになったのかもしれないですから、それはなるべくずれは埋めていくようにしたいと思いますけどね。それはうちの努力もまだまだ足りないとこがあると思うので。
(質)県としてはM9.0での対策が必要だとして発表してるわけですよね。
(答)前申し上げたのは、頻度は低いけど最大クラスが来るとこうなるよというのを知っていただきたいということなのですよね。だからM9.0それイコールM9.0の対策が全てにおいて必要かという、避難の所以外とかも全部において、例えば堤防とかも、道路とか、そういうものも全部最大クラスを想定して作る必要があるかどうかというとそうではないと思うので、でも最大クラスが来るとこういうことですよというのは十分認識していただきたいということであれを出したということです。
○回遊魚の放射性物質調査
(質)改めてなのですけれども、福島原発事故で、食の問題でそろそろ冬になるということで、魚が、回遊魚が徐々に、かつおなり秋刀魚なりが三重県でも熊野灘で獲れると思うのですけれども、確かに魚までやるのかというものはあるのですが、一方でやはり消費者の不安は依然強いということもあって、冬に獲れる回遊魚をどうするのかというのをもう一回お聞かせください。
(答)大変難しいし不安があるというのも十分理解できますので、今は大気中の調査と、あと海水の調査をやって、問題無いという、放射性物質は無いというのが出てますから、それをもって基本的には安全だと考えていますけども、今後の事態の進展とかを見て少し考えたいなと思います。今あっちで秋刀魚を止めたりいろいろしている中で、そういうので「ドーン」と出てきたり、高い値の、例えば暫定規制値以下であったとしても、高い値の放射性物質とか回遊魚から出てきた場合とかにおいては、やはり消費者の皆さんの安心もそうだし、三重県の漁業を守るという観点もありますから、少し事態を見て検討したいと思います。今のところは大気と海水の調査の結果から大丈夫だと思っていますけど。
(質)神奈川とかああいうところで何かしら出てこなければ安全だとするということですか。
(答)基本的には今のところはそうですね。過度に反応しすぎて不安をあおりすぎてもよくないと思っていますので、そこは慎重に判断したいと思います。
○県のサイバー攻撃対策
(質)国会でサイバー攻撃あったと思うのですが、県として、情報管理等考えてらっしゃるところあればお願いします。
(答)県も国会で話題になってるサイバー攻撃のやつを踏まえて、各職員に注意喚起をしたのと、今日から「ピコピコ」が出るのでしたか、県のホームページとかを、庁内向けの職員の、ちょっと説明してもらっていいですか。「ピコピコ」が出るようにしたのですね。
(答:政策部)庁内向けに、庁内LANを組んでますので、そこに各職員向けのトップの表示がありますので、上部にウイルスチェックをするようにというのを表示してます。
(答)前その話題が出たときにメールで職員の皆さんに通知したのですけれども、メールだけやったら、みんな見落としたりもするし、やらんかもしれないということで、庁内システムを立ち上げたら必ず「ピュッ」と出るように、注意喚起をより強くしたということですね。今のところ、これまではそういうの出てないということです。
(質)「ピコピコ」がよく分からないのですが。
(答)ウイルスチェックをしてくださいと、どういう文章になっているのでしたっけ。庁内LANシステム立ち上げたときに出てくるピンク色のやつ。
(答:政策部)11月10日までに必ずウイルスチェックをするようにという、そんな注意情報です。そこをクリックするとウイルスチェックの手順とかそういうふうな情報が見れる。
(答)今すでに24時間専門業者の監視とか、ウイルスバスターの導入とか、一定期間にパスワード変更しないと無効になるシステムとか、一定のウイルス対策はもうしてありますので、改めて何か対策をするというよりは、もう一度職員のみんなにウイルスチェックを徹底するということですね。
(質)これは出先も含めてですか。例えば図書館とか博物館とか。
(答)そうですね。
(質)今県の情報というのはどこかで何かホストサーバーみたいなので一括管理しているのでしたっけ、それとも何かクラウドみたいな感じ?
(答)今はホストサーバーでやってるのですね。
(答:政策部)そうです。
(質)今度クラウドに移行する?
(答)クラウドも検討してますけれど、今はホストサーバーですね。うちはそういういろんな対策組んでいますけども、僕もITのやつをやっていた時ありますけど、すごい巧妙ですからね、あれはなかなか難しいな。やはり普通はEXE(エグゼ)とかいうファイルというのはあんまり開けないけど、件名とかによっては開けざるを得ないのかなというふうに考えさせる非常に巧妙な仕組みですね。
(質)今のところ無いのですよね、県としてはそういったこと。
(答)無いです。そういうのを万が一そのファイルとかを開けた場合には、監視している人達のアラームが鳴って、それを止めるようになっているのですね。
○薬物乱用防止ポスターの不適切な取扱い
(質)別件ですけど麻薬とか覚せい剤の撲滅のポスター、亀山の分が落ちてた、それについて改めて知事の考えを。
(答)子どもたちが一生懸命書いてくれたものを、その関係の社会福祉協議会と保健所のほうで、連携が不十分でああいうことになってしまったというのは、本当に努力してくれた子どもたちとか、学校の先生方に非常に申し訳ないというふうに思ってます。二度とこういうことがないようにということで、再発防止のための連携のこととか、受付の窓口のこととかそういう防止策は考えていますし、あとは亀山のショッピングセンターで亀山の子どもたちのやつを掲示して、薬物乱用とかについて啓発するというのを一応やる予定ではいますけど、本当に子どもたちに申し訳ないですね。一生懸命描いてくれたのに。なんというのですかね、僕も公務員やってて思いますけど、これは自分の仕事じゃないと思うと、ほったらかしにしてしまうことがやっぱりあるのですよね。そういうポテンヒットと言うか、そういうようなものとかをちゃんと拾う意識も大切だし、そもそもそういうのが生じないような役割分担の明確化も必要だと思いますので、その小さい事象のように見えるかもしれませんが、これは行政の仕事の仕方の中で大きいというか、よくあるというか、あってはならないけどあり得るケースだと思うので、そういうのよく反省して、いろんなことに横展開していかないといけないと思ってますけどね。
(質)担当職員の何らかの口頭注意なり何なりというのは何かあるのですか。
(答)注意はしましたけど、処分については今まだ検討しています。再発防止策と、二度とこういうことはないようにという注意はしましたけども。
以上