知事定例会見録
平成 2 3 年 9 月 30 日
於:プレゼンテーションルーム
発表項目
○新県立博物館「経営向上懇話会」の設置について(発表)
○みえ農商工連携フェアinメッセウイング・みえの開催について(報告)
質疑項目
○発表等項目に関する質疑
○原子力政策について
○中央防災会議について
○知事の後援会事務所の設置について
発表項目等
○新県立博物館「経営向上懇話会」の設置について
(知事)まず1つ目、新県立博物館「経営向上懇話会」の設置についてでありますけれども、今年6月に新県立博物館の整備推進について表明させていただきました。その際、支出の節減努力、広報体制の強化、自然エネルギーの活用など、整備にあたって7項目をお示しさせていただきました。このたび、その7項目のうちの1つであります外部有識者による委員会、これについて立ち上げることとしましたので報告いたします。経営向上懇話会と名付けたこの会合は、新県立博物館の効果的かつ効率的な経営に向け、総合的・俯瞰的な助言や提言をいただくために設置をいたしました。ここでいただいた提言を参考に、新県立博物館の活動、運営、評価等に関する方針や体制を構築していきます。委員として、県内外から各方面を代表される方々8名にご就任をいただきました。評価・改善システムの構築に関することや、企業との連携方策、あるいは開館に向けた広報戦略など、主に経営面でのアドバイスをいただくこととしています。第1回会合は10月25日、10時から津市の総合文化センター文化会館大会議室にて開催をいたします。以降、年2回程度を目処に開催する予定であります。
○みえ農商工連携フェアinメッセウイング・みえの開催について
(知事)2つ目です。みえ農商工連携フェアについてでありますけれども、お知らせを既にさせていただいているところですけれども、来たる10月2日(日)にメッセウイング・みえで、みえ農商工連携フェアを開催いたします。このフェアでは、県民の皆様に三重県のすばらしい地域資源を知っていただくために、県内農林水産物やその加工品の即売会を行います。またあわせて、東日本大震災復興支援のための、岩手、宮城、福島、三県の産品の即売会、台風12号及び15号の被害にあわれた県南部の農水産物の即売会も同時に行います。このフェアは一過性のものにしないようにということで、県内スーパーなどの小売店にご協力いただいて、フェアで販売されたものをはじめ、県内農林を活用した加工品などの販売を展開していただく予定です。あと11月以降になると思いますけれども、県内のレストランなどで、農林水産物の加工食品を活かした料理メニューの開発や、お店でメニューの提供を行っていただく予定です。また、商工会などの関係団体などの協力を得て、道の駅やおかげ横丁などでも情報発信や販売促進など積極的に取り組んでいきます。こうした地域を巻き込んだ継続的な取り組みで、県内の農林水産業と商工業との連携によって新しい商品やサービスが生み出され、地域の活性化につながっていくことを期待しています。ぜひたくさんの方のご来場をお待ちしております。以上です。
質疑応答
○発表項目に関する質疑
(質)県立博物館の経営向上懇話会の関係なのですが、これは期間を区切ってこのようなものになるのでしょうか。
(答)一応、目処は開館までとしています。開館後ももちろん広報戦略とか経営の向上は重要なのですけども、このメンバーでやるかどうか、あるいはどういう形にするかというのもありますので、当面は開館までを念頭に置いています。
(質)助言・提言というのは開館までに1回行うという?
(答)その場その場でいただいた意見を、毎年活動と何とかの報告というのがあるのですけど、毎年出しているやつがあるのですけど、その中に反映します。
(質)8名の委員の方ですが、どういった観点からこの8名を選ばれたか、あらためて教えていただけないでしょうか。
(答)建築とか、そういう博物館とかのことについてお詳しい方とか、あとは経済界の方、あとは例えば「ミュゼ」の編集長の山下さんとか、そういう博物館とか文化施設の雑誌なのですけど、そういうのでPRに長けておられる方ですね。あとは子どもたちの観点というのもありますので、子どもたちの方。それから前の博物館の検討会に入っていただいて議論の継続性についていろいろいただける方、そんな感じで入っています。
(質)委員の任期は特に決めていない?
(答)開館までが任期になっているかな。
(質)ということは固定メンバーで開館までいく?
(答)そうですね。要綱案は10名以内としているので、場合によっては、今8名ですので、追加もあり得るということです。
(質)25日の当日は委嘱式みたいなものは?
(答・生活文化部)特に考えておりません。文書でお願いしたいと思っております。
(質)このメンバーの中で知事の決めうちの方はどなたですか。
(答)いや、それはもうみなさん私が、はい。
(質)事務方が人選してきて選んだだけでしょう。
(答)いやいや、何人かはいますよね。どなたがと言ったらやはり言えないので。数名おられます。
(質)博物館の経営について、知事が目指されると言うか、望ましいと思われる、博物館が立ち上がってやったときの経営というのはどういうことですか。例えば、確実に黒字にもっていくとか、若干そのようなことをおっしゃっていますけど、でも物が物だけに必ずしも黒字と言ったって、それがプラスになるかどうか分からん部分もあるじゃないですか。そういうことで言えばどういうものですか。
(答)可能な限り財政的な面においても運営面においても行政依存型から離れると言うのですかね、やはり県費の負担もなるべく少ないほうが、赤字が出た場合であっても県費の負担はなるべく少ないほうがいいし、運営面においても博物館の中の人や、あるいはご参画いただく企業とか県民の皆さんのそういう自律的な主体的な運営であるべきだと思いますので、なるべく行政から手が離れているというかな、簡単な表現で言うとそういう運営が望ましいと思います。
(質)ということは、行く行くは総合文化センターが今やっているような指定管理者制みたいなものもある程度頭にあるのですか。
(答)いや、そこまではまだありません。僕も、全国、あるいはこういう公立で設置した博物館の運営が長期的にどうなっていくかとか、どういう体系でやっているのかと、日本国内だけではなくて海外もそうですけど、そういうところのまだ検討とか、あまり僕自身はたくさんの検証をしてないので、そこは答は決めうちせずに、そういうのが望ましいとは思うけれども、最終形の答は決めうちせずに、今は白紙です。
(質)古い博物館のほうの土地の活用法というのはその後何か?
(答)今、津市さんといろいろ協議をさせていただいています。
(質)売却の方向という?
(答)まだそういうところまで全然、今議論中です。
(質)知事は県施設とかのネーミングライツみたいなのを考えていらっしゃるということですけど、いきなり県立博物館がネーミングライツでスタートするとか、そういうことはないですか。
(答)今はそうするともそうなるともあれですけども、どうなんやろな。ネーミングライツしている博物館とかあるのですか、全国で。
(答・生活文化部)一部あるやに聞いておりますけれども。
(答)行革取り組みの中でネーミングライツを促進すると言っていますので、先ほどの財政的なことでもなるべく県費の負担が少ないほうがいいということもあれば、全くオプションとして考えないということはないと思いますけど、やるもするも今は言えません。
(質)会議外の話は当然あるとは思うのですが、年2回で、1回目は2時間と。これで何ができるのかなと、正直ちょっと疑問なところがあるのですが、そこら辺のお考えを。
(答)必ず2回ということではないので、今2回というふうにしてあるのと、あとみんなが日程をガシッと集めるのが相当たいへんなので、そういう意味で今は2回としていますけども、もちろん会議外、あるいは検討の方法はいろいろ、分科会的にグループみたいなのをやってもらったっていいと思っていますし、そこは2回ということがありき、あるいはその回数が重要ではなくて、中身次第で運営の方法も変えていくという考え方です。
(質)これは一般の方は傍聴できるのですか。
(答)公開です。
(質)みえ農商工連携フェアについて、一過性のものではなくというふうになっているのですが、例えばスーパーなんかで既に出て、そういうコーナーを設けて今もやっていますよね。今後それがどういう形で変わっていくのですか。
(答)今までイベントやって終わりという感じなんですね。そこに出品したけどイベントで終了。それを次に小売店に出すというのも一つのあれですし、これもこれまでやっている。あとはレストランで実際に料理、メニューとして提供していただくというのも今回考えているということと、あとは道の駅とかでも販売をするので、フェアが終わったら全部終わりじゃなくて、小売店販売、レストラン、あとは道の駅とかの販売みたいな、波状攻撃と言うのですかね、続けていくという感じですかね。
(質)既にそういうものというのはやっている所があるが、それは新たに別の所でという、そういうような感じですか。
(答)みえ農商工連携フェアということについてということと、他でイベントでそういうのをやっているのはもちろんありますけどね。あとは小売店の数も増えていくでしょうし。
(質)そういう所に協力を求めていくのですか。
(答)そうです。既にいくつか、イオンさんとか、一号館さんとか、ぎゅーとらさんとか、いくつかもうオーケーいただいているところもありますし。
(質)小売はわりとイメージがわくのですけど、レストランはわりとこれまでも加工食品が多いじゃないですか。レストランで食材使っていても一般の人にわからないというようなこともあり、どういう形でプレゼンテーションをやるのですか。
(答)それはちょっと考えないといけないですね。メニューに単に書くのがいいのか、店に何か掲示するのがいいのか、出てきたときに皿の下に書いているとかがいいのか、それはどういうディスプレーをして、あるいは名前だけはなくてストーリーもわかるようにテーブルの上にちょっと置いておくとか、それはいろいろあると思うので、メニュー次第で。まずはメニューを開発してもらっているんですわ。どういう思いでそのメニューを作ったんだとか、そういうのとかも、出来上がったメニュー次第でということになってくると思いますけど。
(質)メニューを作るのはどこかに頼んでいるのですか。
(答・農水商工部)今具体的に話をしているところは、うましくに伊勢シェフクラブというところで、伊勢に13店舗、13人のシェフクラブがありまして、そこへちょっとお話をして、今知事が申しましたようにメニュー開発、加工品中心にしてそれを使ったということで、それをどういうふうに見せていくかということも含めてやっていきたいと思います。
(質)一過性ではないということなのですが、いつまでやるとか、何年間とか。
(答)メニューのやつは出来上がらないとわからないですが、小売店のやつは9月の下旬から3月までやります。
(質)レストランで提供されるのが11月以降と先ほどおっしゃいましたけれども、そのときは何かしらのイベントみたいなものというのは?
(答・農水商工部)どういう格好で皆さんに周知するかということですけど、例えばシェフクラブの皆さんが集まってやられるとか、あるいはこういう展開しますということで各お店に何かちらしとかいうことで、やり方今考えています。どういうふうになるというのはまだ申し上げられないですが。
○原子力政策について
(質)浜岡原発の関係で愛知県が連絡体制構築の何か結ぶのですが、岐阜県も何か結ぶ方向で検討していまして、三重県はどうするのかということです?
(答)実態上できていますので、愛知県の覚書案も見ましたけど、実態上できていますのでそれを文字におとすかどうかというだけの話なので、それは文字におとすかどうか中部電力さんもそれぞれが愛知とか岐阜とか文字にしていて三重も文字にしてほしいということであれば、文字にしますが、前も言いましたように浜岡が止まったときの連絡体制が非常にひどかったので、連絡体制構築したと言っていましたので、実態上できているのでそれを文字にするかどうか、それは中電さんと相談します。
(質)実際福井県も知事従前からおっしゃっているように近いですよね。
(答)関電(関西電力)ですね。
(質)例えば関電と協定も必要なのではないのかなと思うのですが、これはどうですか。
(答)関電は少し僕もいろいろ考えているところではありますが、少し意見交換をまずしてみないといけないなとは思っています。それを早めに実現したいなと思います。
(質)例えば滋賀県の嘉田知事は結構立ち入りとかまで協定を交わしてたりして、結構踏み込んだ協定なのですけれども、そういうものを含めてやっていくという?
(答)そういう連絡体制的なものと、防災計画的なものと、発災時の行動みたいなのと区別していかないといけないと思っていますし、それからあと原発との距離との問題もあって、滋賀県なんか高島市なんかすぐ横ですからね、そういうところもあると思うので、そこは少し意見交換をして、うち一番近い員弁とかで70キロくらいですので、そのあたりで少し意見交換をして考えてみたいなと思います。
(質)例えばそういうのは関西広域連合の中での、大阪・滋賀を中心にあると思うのですけど、そこにどっぷり入ってないことでの弊害というか、こちらまで情報が密に伝わってこないということは考えられるのですか。
(答)そこはあんまりないですよ。例えばこの前滋賀県が原子力防災会議やって、滋賀県がシミュレーションをやりましたね、あれも事前に嘉田知事から僕に直接ありましたし、防災危機管理部に向うの防災からも連絡きてますので、そこは関西広域連合に入っていないから「はみご」になっているとかですね、そういうのは無いと思っています。
(質)中電のやつにこだわって申し訳ないのですが、浜岡の現状でできているというのは、どういうことでおっしゃられているのですか。
(答)連絡体制が、こういうことが起こった場合に誰が誰に連絡をするとか、カウンターパートナーが誰で、連絡先は誰でというのが整備をされているということですね。愛知県の覚書もそうでしょう、第一条と第二条があって、誰に連絡するかというのと、どういう時に連絡するかということ、それはもう実態上できている。番号も交換をしているということです。
(質)中電的には結構覚書を交わす用意が、県さえいつでも言ってきてくださいというような感じだそうですが。
(答)文字にするかどうかなので。ちょっと相談します、中電と。
(質)周辺市で浜岡原発止めろという議決がされたのですが、その点についての知事の感想と、あと三重県として浜岡原発を止めろという意向はあるかどうか?
(答)牧之原市とかですかね。福島原発がこういう状況になった、まだ収束が見えないので、それで再稼動に向けて、総理がああいうふうにいろいろ言ったりしているので、そういう懸念や不安があってね、ああいう決議に繋がるというのは僕は止むを得ないというか、心情は理解できる部分があります。一方で三重県として止めろという決議をやるかというと、そこは私自身は前から言っていますように、いきなり止めて、じゃあその代りの電気どうするのだと、今止まっているから大丈夫じゃないかという話もあるかもしれませんが、そこについて目途が立っていない以上、今いきなり止めろということを言うつもりはないですね。
(質)経産省の時代にいたときと比べてですね、率直に原発に関して、どんな今感想をお持ちですか。かなり状況違うとか。
(答)経済産業省、特に資源エネルギー庁にいるときはやはり温暖化対策と安定供給という観点から原子力の必要性みたいなのは感じていましたけれども、3.11福島の事故以降はやはりそれまで実際確かに安全だと言われていたけれども、安全性について本当に技術的に安全なのかどうかというのは知り得ていなかったところもあったので、今回安全だという前提が崩れたわけですから、それを推進していくという今状況にはないと、そういう立場ですね。それは3.11福島で変わりましたね。
(質)率直に言って、三重県にこだわることなくこの国では新規はなかなか難しい?
(答)新規は難しいでしょう。電源構成比率を下げていくしかないですね。厳しくなってきたやつ、あるいは安全性の低いものは廃炉にしていくということしかないですね。いきなり脱原発で全部やめるというのは無理だと思いますけども、電源構成比率は下げていくべきでしょうね。
(質)将来的な脱原発という考え方でいいですか。
(答)ゼロですか。それは電源確保にちゃんと目途が立つかどうかですね、実際に例えば中部電力もですね、今回、浜岡がああいう状況になって、財務状況が非常に悪いわけですよ、悪くなってきてそういう中で例えば環境にいいといったら次LNGとかなんでね、それを新規にドーンと立地できるかとか、あるいは他の火力作れるかとか、あのでっかいメガソーラーを中部電力自身で作れるかとか、そういうのもなかなか難しい状況だと思いますから、そこの目途が立たない中で将来ということであっても脱原発というのはちょっと難しいのではないかなというのを、将来脱原発だという表明するのも私自信は難しいんじゃないかなと。相当財務状況難しいみたいですからね、各原子力を抱えている人たち。
(質)電力会社の財務に絡んで10月から値上げが各電力会社続いていくわけですけれど、前電気量のアップには還元しないということもチラッとおっしゃっていたじゃないですか、そういうふうに求めると。この上げていくことに対してはどうですか。
(答)あの値上げはですね、燃料費調整制度という燃料代が上がったことを踏まえて、それで料金を値上げするという燃料費調整制度というのがあるのですが、それによる値上げだと思いますけれども、そもそも燃料費調整制度自体は廃止すべきだと昔から言っていまして、どこの産業で原材料費が高くなったから全て小売価格に反映していいということを制度的に認めているそんな業界は無いと、電力だけがなんで原材料価格が上がったら小売価格に転嫁していいんだ、おかしい、ということを資源エネルギー庁で展開していたのですけど、電力会社の皆さんに大反対されて、廃止には至っていなのですけどね、今回の値上げについてはそういう制度の値上げなので一定仕方がないが、そもそもその制度がよくないと思うと、そういうことです。
(質)ただ下々からするとこれだけ円高なのになんでそれが上がる形で還元されないのだという感じもありますけれど。
(答)ほんとそうです。僕もそう思います。燃料費調整制度は本当は最初作ったときは円高とかで安くなっていくっていうことを念頭に実は作られた制度だったのですが、上がるほうも認められている制度なので、上がるほうばかり使われて、為替は円高になっているけれども、燃料の掘削であるとか会社の方のいろんなコストが高まって、通関のベースで高くなっている、そういうことがあります。この制度はおかしい、かつ、円高の状況でもっと還元があってもいいのじゃないかと思いますね。
(質)知事自身も日本の電力会社は高いと。電気料金。
(答)高い。
(質)この構造は何でですか。
(答)電力会社の高コスト構造じゃないですか。
(質)役員報酬とか。
(答)あとは非常に仕事が縦割りになっていますね。ひとりの守備範囲がすごい細部にわたって、小ちゃい。だから人をいっぱい貼り付ける。
(質)逆に言ったら経営体質の改善とか、内部から当然やってますけど、そういうことが今後必要ということですか。
(答)そうですね。特に今の産業という面でね、これだけ産業全体が円高とか空洞化懸念がある中で電気料金だけでもしっかり安くしてほしいですね。中国とかと比べると土地代とかが日本を100とすると中国は3とかですからね。そんな状況で人件費だけではなくてあらゆるコストが高くなっている、それでは産業が戦っていけないので。サムスンと比べて韓国と比べても4対10、2対5くらいですね。
(質)電力各社今みたいな状況になっているというのは、それまでの行政の運営の部分で相当な責任があるような気はするのですが、そこらへん知事どういうふうにお考えになっているのか。
(答)私も携わっていた人間の一人ではあるので、自戒を込めてでありますけれど、そのとおりだと思います。やっぱり電力会社に依存しながらエネルギー行政はやられた部分がやっぱりありますので、その結果だと思います。
(質)具体的に経営改善というのはこれまで歴史を見てもおそらく相当難しいと思うのですけれど、外的に圧力をかけて当然やらせていかないといけない、そのために国なり県を含めたいわゆる行政体として取るべき方向性としてどういうものとして考えていらっしゃるか?
(答)情報の公開を求めていくということだと思いますけどね、あらゆる手を打つ対応する中身がどうなっている、そういうことについて情報をオープンにしてもらうことをまず求めていくということからスタートだと思います。そうするとそのオープンにした結果ですね、『これってなんかひどくない』というのが、オープンにせよといったらこの前の東電の資料のように真っ黒なのが出てくるとかですね、そういうことでなんか変だなということが気付いてきて、それで外部的圧力になって、改善していくということになると思います。まず第一歩は情報公開、情報オープン、これだと思います。
(質)三重県として中電、関電に関して、この辺で更にこれか・轤竄チていこうとかお考えになっているところってなんかありますか。
(答)中部電力は比較的まだ我々が提供依頼した情報については比較的ちゃんと教えてくれているほうなので、これからいろんなエネルギービジョンもありますし、いろんなエネルギー政策を進めていく中でこういう部分ああいう部分出てくると思います。関西電力はまだ接点が少ないので、少しこの前の節電の時ですか、その時の情報提供が少し遅かったことについては残念だし、そういうことが続くと困るので先ほどの原子力のことも含めて少し意見交換を一度してですね、やりたいと思います。あと洪水の関係のJパワーもそうです。
(質)原発の理論のときに、前は原発による発電コストが安いという話だったと、ただ、実際どこまでコストに入れるかというので実際のところよくわからないですが、知事はどういうふうにその辺は認識されていますか。
(答)建ったあとのランニングコストは安いのは事実だと思うので、これまでの説明によれば、そこは実際にランニングコストは安いけど、全体どれくらいのスパンでコストをみてということだと思いますけどね。あと一方で再生可能エネルギーの関係なんかも今はコスト高いけれどもランニングコストとかいろいろ設置の費用とかについても技術開発が進んでいけばどんどん安くなっていく可能性もありますしね、そういう部分に期待したいですけどね。例えばLEDの電球とかだって相当安くなったと思いますよ、この1、2年で。
○台風12号被害の支援について
(質)台風12号の関係で以前議会でもおっしゃられていたと思いますが、追加で提案される、例えば補助事業といいますか支援事業みたいなものの中身、どのようなものを考えられているか教えていただけますでしょうか。
(答)今、鋭意精査中ですけども、被災者の皆さんの生活をどう支援するかということが大切なことなので、被災者生活再建支援法、平成16年の台風21号の時もやりましたけれども、被災者生活再建支援法で拾えない人たちにどう再建をしていくかですね。あるいは浸水とかで滅失してしまった免許とかそういうものとか、各種行政の手数料とかですね、そういうものは入ってくると思います。あとはそういう産業被害ですね、農業、漁業、林業、中小企業、今精査中です。
(質)額にするとどれくらいの規模?
(答)それも精査中です。
(質)時期としてはどれくらいを目指されているとかあるのですか。
(答)今会議で追加提案すると言っていますのでその範囲内です。
○中央防災会議について
(質)昨日の国の中央防災会議のほうで、5分で避難という話だったと思うのですけれども、それに関して三重のほうではどのようにお考えでしょうか。
(答)中央防災会議の報告書については、昨日も少し申し上げたのですけれども、最大クラスの津波を意識しましょうということと、あとはソフト、ハード両方で対策しましょうというのが大きな柱だと思いますが、その観点については、今、策定を進めてます緊急地震対策行動計画の方向性と一致していますので、それ一定の評価だと思いますし、我々も同じ方向だったのでよかったなと思っています。5分以内というのは、あれは到達、全てどこにおいても5分以内ということではなくて、津波の到達の早い地域については5分以内で避難できるような街づくりを進めるべきという報告書になっているので、一律にどこの人達も5分でということは不可能だと思いますから、とは言え、そういう短時間でしっかり非難しましょうという方向性ですから、地域のそれぞれの実状に合わせて、なるべく早く避難できるように、今回の緊急地震対策行動計画の中でもそういう方向を示していきたいと思います。例えばどこどこ地域は何分、どこどこ地域は何分とかいうことはしませんが、そういう短い時間で避難できるように、そして、1回目のところであかんかったら2回目に行けるようにとかですね。そういう、まず1回目のところは5分ぐらいでとか、そういう中身は大きく外れないようにしたいと思っています。緊急地震対策行動計画は、避難に関することがたくさん書いてあるので、その中で今回の報告集のエッセンスとかも反映したり、入れるものは入れるということになると思います。
○知事の後援会事務所の設置について
(質)議会じゃないけど、知事の政治姿勢を問うという形で、後援会設置の件なのですけれども、今ぶら下がりである程度大村さんとか、橋下さんのことをあげておられますが、一つは地域政党の党首の立場と、単独の知事の場合は若干違うということと、あと若干懸念として、鈴鹿の場合はかつて市長が同じようなことをやってて、そこが二重市政のたまり場になった過去の歴史もあるし、それと北川さんの時の例もあったり、逆に、野呂さんの場合はそういうことは市長になった時に全て閉じてったという経緯からいくと、若干その辺、色眼鏡で見られる部分が出てくるじゃないですか、そのリスクを犯してまであえて設けられたという意図は?
(答)1点目のところは、橋下さんや大村さん以外で地域政党党首になってない方であっても、後援会事務所を設けてる方もおられますので、その地域政党の人だからという説明をしたわけではないので、それから2点目のところはそういう二重行政的なところですか、そうならないようにしたいと思いますし、そうなるということを、そういうような運営がなされるということはまったく想定していなかったので、そのリスクを犯してまで事務所を設置したというか、後援会の皆さんが作っていただいたという、そういうリスクを犯してまでというとこではないのですけどね。そういう懸念があるということも、あるいは過去においてそういうことがあったということは受け止めて、そういう誤解を招くような運用がなされないように、しっかり後援会の皆さんに申し上げておくということだと思いますけどね。
(質)例えばああいうものを構えると、少なくとも県庁知事室等で仕切る場合は、県庁へ来るわけですから、ある程度、元々記者クラブが首長室と同じフロアにあるというのは、我々ある程度監視的な意味もあって、同じフロアへクラブ室を要求していて、各クラブだいたいそこへできているわけです。県下でいうと四日市だけちょっと、元あった所から場所変わっていますけど、その意味でいったら、我々とかあるいは議会とか、そういうある意味「監視の目」的な部分というのがあるじゃないですか。これを各個人事務所に作ると、そこは素通りして、そのままある程度、見えない部分での場になる可能性がある。それは逆に言ったら、知事室をインターネットを使ってオープンしてる知事の透明な県政にしていきたいという意味と、若干相反するものがあるような感じがするのですけど。
(答)なるほど、僕がそういうのを避けたいとか監視から逃れたいとかという意図で、私自らが主体的に作りたいと言って作ったものではないので、そういう見方もできなくは無いとは思いますので、そうならないような運営を心掛けるということだと思いますけどね。
(質)もちろん知事がその事務所で裏金持ってという立場じゃないということは十分に理解しています。ただし、周りにはいろんな人がいるわけで、支持者の中には知事とのたまり場的な自由な時間を過ごす場所が欲しいと、県庁はちょっと堅苦しい、津だから、遠いからとか、そういうのもあるでしょうけど、ただ逆に業者から言ったら、私も業者の一人だけと、逆に事務所へ直接言った方が話が通りやすいとか、そういう場になりかねないじゃないですか、鈴木英敬個人を、あいつはいいやつだと、なかなか、昨日、津田さんが言ったように、敵を作らない性格で人受けもいいと、だから好きだから鈴木英敬の所に行くという人もいるだろうし、そうじゃなくてやっぱり知事という肩書きを利用したいと、あるいはそこに座りたいという、そういう利権も当然ありますわね。その辺の観点からいかがかなという感じはするのですけど。
(答)そういう意味ではむしろ後援者同士のたまり場的なところや、あるいはそういう祭りに、地元に来て欲しいとかいうようなことでの要請を受けてやることにしましたので、確かにそういう懸念がなくはないというのは理解をいたしましたので、そこはそういう業者の方とかとの、業者の方というか、そういう懸念が現実化してしまうような運営にしないようにしっかりしていくということじゃないですかね。
(質)祭りとかいうのはどっちかというと、私的なというそういう捕らえ方なのですか。
(答)例えば普通にいくと、僕が県知事で鈴鹿の所だけとか、鈴鹿のある地区だけとか、亀山のある地区だけとか、松阪のある地区だけとかというのは行きにくいじゃないですか。なので、もちろん今もそうなのですけれど、そういう依頼を受けたら、全部知事室にいって知事室から僕にあげてもらって判断をしているのですけれども、その受けの部分も全部知事室でやるのは大変なので、そっちのほうは事務所のほうで受けの部分はさばけたらいいなとは思ったのですけどね。
(質)逆に言ったら知事室の増員しても、本来そこのところで全て聞いていたというのは、公的な部分で運営されている知事室でやるほうが県民には見えやすいですけどね。それと私的な祭り云々、地区限定であってもそこに呼ばれるのは鈴木英敬個人ではないですわね、あくまでも三重県知事鈴木英敬さんというのを呼んで地元の人は喜びたいということだから、その公私の区別というのはつきにくいじゃないですか。
(答)そうですけどね。いずれにせよそこで、後援会の事務所で何かが、全てが決まるとかいうことはないので、僕の体一つですし、僕の時間は全て知事室でスケジュールを管理していますから、最終的な判断は知事室において、知事室と僕が決めてこの時間をどうするというふうに決める話ですのでね。そういうご懸念のことが現実化しないような運営するしかないですね。そもそも、そういう意図をもって作ったわけではないので。
(質)憶測するに、たぶん知事が好んでそうされたんじゃなくて、熱烈な支持者とかがいてて、そういう場が欲しいなと、そこのところのブレーキがある程度利かなくて、反対するわけにはいかへんで、まあいいじゃないのという形でお認めになったと思うのだけど、ただ逆に言ったら元々しがらみに縛られない県政云々という形で就任されたわけだから、そこのしがらみの一つというふうに捉えられかねない部分もありますよね。それと知事室と後援会事務所が仕切った情報で、もし日程がバッティングした時にどちらの判断を優先されますか。
(答)それは公務ですね。
(質)知事室の判断のほうですか。
(答)そうです。それは今までもそうしてます。就任してから、それは間違いないですね。
(質)その辺のもろもろの難しさがあるじゃないですか。
(答)なるほどね、はい、ちょっと、実際おっしゃるとおりそういう声を受けての設置だったので、それが、少し後援者の皆さんとも相談してみますけどね、そういうご懸念があるし、やっぱり公私の区別とかもつきにくいところだろうから、その運営について少し話をしてみたいと思いますけどね。
以上