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平成22年12月06日

知事定例記者会見

知事定例会見録

平成22年12月3日
於 プレゼンテーションルーム

1.質疑応答

(質)ご長男の裁判の件が先ほど判決が出ましたので、それについてお伺いしたいのですけど、一応懲役1年6カ月、追徴金1万円という判決なのですけど、それについてご感想をお願いします。
(答)詳しい判決は聞いていないところですが、先ほど弁護士から妻のほうに連絡があって、1年6カ月というところまでは聞きましたが、追徴金があったのですね。そこまで存じておりません。ただ、厳しく裁判でも対処していただいたらと願っておりましたから、出ましたその刑については本人がきちっとそれを償ってやってくるということが大事だと思います。先般、県庁の講堂で28日(日)ですが、県並びに三重ダルクとの共催で薬物フォーラムがございまして、私は他の公務もございましたので、最初の近藤さんという日本ダルク代表の方のお話だけ伺ったところでございます。このフォーラム、「回復の権利」という、そういう題名になっているところでありますけれども、近藤さんのお話を聞いても、ますますこの薬物というものについては大変恐ろしいものなのだということを知りました。特に近藤さんもいったん薬にはまった者がなかなか犯罪の罪を償って、もうこれ以上しませんという思いをいくらしても、すぐ簡単にそれが戻ってしまうという、大変厄介なものなのだと、社会は一方で犯罪者という烙印(らくいん)だけで、回復に対するシステムというものが用意されていませんから、そういう意味で今ダルクというような、そういう組織が重要性を持っていて機能しているのだというお話を伺いました。長男は多分、一生この課題を背負いながら、これから生きていかなければならないということでありますから、家族としてもしっかりそれを見守り、支えてやれるようにしなければいけないと、こう思っております。

(質)今回の判決を受けて、ご長男に対するお気持ちというのは伺ったのですが、あらためて判決を受けて県民に対しての言葉が何かあればお願いします。
(答)今回、長男のことでは大変いろいろとお騒がせをいたしました。以前にも県議会でお詫びをしたとおり、大変お騒がせしたと、申し訳ないと、こう思っているところであります。

(質)支えていかれるということなのですが、具体的にこういうことというので、知事ご自身が奥様との間で考えてらっしゃることがあればお話しください。
(答)近藤さんは日本ダルクの代表であると同時にNPO法人アパリという機関の理事長でもございます。ご本人も薬物使用で捕まった方でございます。そういう中でいろんな活動をされておりまして、今ダルク等を中心にこの薬物にはまった人たちの回復プログラム、こういったものを国内でも展開されておりますし、最近はフィリピンだとか東南アジア等にも活動を広げておられるということでございます。最近、薬物の関係の犯罪が随分あるわけであります。最近出された本を見ましても、例えば酒井法子がいくら反省してやめると言っても、そんなことでやめられるようなそんな簡単なものではないのだということも言っております。それだけに恐ろしいなと思うのですが、多分刑を受けている間に今後のそういった回復プログラムを含めてどうしていくのかということについて、いろいろ情報を与え、本人の納得の中で何かできることがあればと、こう思っております。そういったところで、県政とは直接関係・?りませんから、これ以上お話しする気持ちはございません。

(質)県議会の一般質問で出たと思うのですが、先ほど知事もおっしゃられたように、回復を支援していくための社会的な支援がまだまだそちらのほうに目が向いていないというようなお言葉がありましたが、県知事として残された任期の中で、例えば今の対策で言うと「ダメ。ゼッタイ。」というか、薬物をそもそも使わないようにしようというような政策が中心だと思うのですが、今後、今回の件も踏まえて一歩進んだ薬物対策を進めていくというようなお考えというのはお持ちなのでしょうか。
(答)近藤さんのお話では、日本の成人の中で40人に1人が薬物使用していると、あるいはそういう経験を持っているということを言っておられます。このこと自体も聞いてびっくりしました、本当かなと。しかし、統計的にはそういうふうになるということでございます。それだけに絶対薬物を使わせないといっても、今、ある大学の1年生にアンケートを取ったら、子どもたちの6割か7割が「薬物をどこへ行ったら手に入れられるかということを高校生の時に知っていたか」というと「知っていた」という、そんなアンケート結果も出ているところであります。したがって、もちろんそういう薬物が手に入るようなことを根絶していくという取り組みは大事な一方、しかし、現状では防ぎようのない、そういう状況の中で40人に1人の大人がこういったことに巻き込まれるということ、巻き込まれた人がその後どう回復していけるのかということをやはり真剣に考えていく必要があるのだろうなと思います。そのためにはアメリカのドラッグコートという、要するに薬の犯罪を犯した時に他の裁判とは違う回復プログラムを用意した、そういった薬物専門の裁判制度があるわけですね。そこで回復プログラムを受ける場合はその裁判所で、回復プログラムを拒否した場合は一般の裁判所で裁かれると、こういうふうな制度があるということです。ですからこれは県政とかそういうレベルではなかなかできないことでありまして、アメリカも薬物に対しては大変厳しい国でありますが、厳しいからこそ、実は一方でそういった救済プログラムを行政が用意しているというような実態があります。私も今回、こういったことでその恐ろしさとか、また行政との関わりということを深く知りました。ただ、自分の長男がどうだからということではなくて、今後、県のほうは担当室のほうでしっかり今できる体制で取り組んでいるところでありますし、国としてもやはりもっと新しい方向というのは考えていかなければならないのではないかなと、そういうふうに思います。

2.発表項目等

・交通死亡事故多発警報の発令について(報告)

(知事)それでは交通死亡事故多発警報の発令について申し上げます。11月28日に亀山市において、6人の方がお亡くなりになりまして22人の方が負傷するという交通事故が発生をいたしました。また、翌29日には紀勢自動車道において、3人の方がお亡くなりになりまして4人の方が負傷するという痛ましい交通事故が連続して発生をしております。これらの重大事故の発生によりまして、県内の交通事故死者数は12月2日現在で119人と、前年同期比で24人の増加となり、誠に憂慮すべき状況となっております。こうした状況にかんがみまして、11月29日付けで交通死亡事故多発警報を発令いたしまして、県民の皆さんに注意を喚起いたしますとともに、交通死亡事故の抑止に取り組んでいるところでございます。その取り組みの一つとして、本日9時から県庁前におきまして、交通死亡事故多発警報発令に伴います緊急出動式を実施いたしました。また、発令期間中の12月11日から12月20日までの10日間、年末の交通安全県民運動を実施いたします。今後、警察、市町、交通関係機関・団体と連携いたしまして、広報啓発活動や街頭指導の強化などに取り組みますとともに、県民の皆さん一人ひとりに現下の厳しい交通情勢をご認識いただき、思いやり・ゆずりあいの心を持って交通ルールを遵守し、交通マナーを実践していただくよう働きかけてまいりたいと考えております。交通事故による犠牲者を一人でも減らすというために、どうか県民の皆様には、「交通事故を起こさない、交通事故に遭わない」という交通安全意識を常に持って行動していただきますようお願い申し上げます。以上です。

3.質疑応答

・報告事項に関する質疑
・来年度の予算編成方針について
・人事異動について
・知事選挙について
・第三次戦略計画について
・地域主権改革関連三法案について
・JR名松線について

(質)亀山と紀勢自動車道の関係で、若干道路構造上の問題があるのではないかという指摘もあるのですけれども、例えば県下の道路等、あれは国道絡みですから県だけではいかんともしがたい部分もあるのですが、その辺の危険個所というものを見直して、あるいはそれを当初予算、骨格とは言いながらそこへ何らかを盛り込むとか、そういうお考えはあるのですか。
(答)例えば亀山での例の事故でありますけれども、あの交差点は旧来から出会い頭での事故が多いということで、これまでも警察と協議を行って、いろいろ注意を喚起する、例えば路面表示ですね、こういったものを設置するなどの対策も講じてきているところでございます。多分、県下にはいろんな、こういった事故の起こりやすいというような所がたくさんあって、それはそれで地元の皆さん、警察等関係機関でもどうするかということでいろいろ対処しているのだと、こう思います。いずれにしろ、最終的には運転をする者や、あるいは歩行者も含めてみんなの注意が必要、しっかり安全意識を持ってやっていただくということが大事でありますけれども、しかし現実にはこういう事故が起こっているところでありますから、できるだけ最善の有効な手立てがあれば取っていくということが大事だと、こういうふうに思います。

(質)具体的に例えば当初予算にある程度反映するかもしれないのですか。
(答)今までの中で、例えば信号機の設置だとか、そういうことについて補正で対応するとか、そういうことがありましたけれども、今回のことで直ちに何をというような、そういった議論にまで今いっておりませんが、また必要なことがあれば、それについての対応を考えていくということになろうかと思います。まだ、最近起こったこの事故については、今後検証が進んでいくのではないかなと、こういうふうに思っています。

(質)先般の一般質問でも来年度の予算方針についていろいろ議論がなされておりましたが、知事ご自身としても骨格予算をつくるという方針だとおっしゃっておりましたが、もう一度、来年度の予算編成方針、知事としてはどのような予算を行政側としてつくるのかという点についてお聞かせ願えますでしょうか。
(答)来年度の予算については、骨格的予算、『的』という言葉を付けているのですが、骨格的予算を組み立てるということになると思います。骨格予算というのは一般的に新規の施策を見送り、また政策的経費を極力抑え、義務的経費を中心に編成された予算と、こうされているところでございますけれども、少なくとも人件費や扶助費、義務的経費、こういったものは当然でありますけれども、県民生活に直ちに影響を与えるような事業については計上しなければならないのだろうと、こういうふうに思っております。一方で、そんな余裕のある財政ではありません。国の政策と連動したりいたしますと、その多くが相当もう制約を受けているということであります。したがって、私が8年前知事になりましたとき、7千何百億円という予算規模の中で、約28億円の財源が本格予算にするときに残されていましたが、28億円のうち、8億円か10億円ほどはかなりもう義務付けられているようなものが残されていましたから、そっちに流用しますと実際に自由に扱えたのは18億円かそこら、20億円足らずであったと、こういうふうに記憶しているところであります。それほどなかなか現実の予算、どう対応していくかというのは難しいところがありますけれども、しかし議長の言っておられるのも一定理解はするのでありますけれども、一方で例えば「美し国おこし・三重」の事業なんていうのは、あれはプランを議決しているんですよね、議会が条例で議決してやっているものについて、議会の議決を無視していいのかどうなのか、そういったことも議会のほうはよく考えて議論に参加をしてもらいたいなと思っているところであります。

(質)つまり、今、知事が骨格的とおっしゃったのは、そういった議会の議決がなされているという、美し国(「美し国おこし・三重」)事業も含めたそういう予算編成というか、そういう形にしていきたいというような趣旨なのでしょうか。
(答)例えば今だと、景気対策や雇用対策、政府のほうとも連動しながら、これは6月以降に、後へ譲ったらいいのだというわけにはいかない。やはり緊急的な事業、こういったものは当然あると思いますね。それから、安全安心に関わるような予算であるとか、そういうものもやはり県民生活に相当影響を与えるということです。今後、いろいろと検討していきたいと、こういうふうに思います。8年前は現実、そんなことでありました。大体全体予算の0.4%、実質は0.3%ぐらいしか残された財源はなかったということです。

(質)骨格的と骨格の違いは何ですか。『的』があるとないは。
(答)骨格予算というのは新規の施策を全部見送って、政策的経費を極力抑えていくということでありますけれども、新規であるなしに関わらず、例えば先ほども言いましたように緊急の経済対策、それは当然新規のものになるわけですが、だからといってそういうのを後に持っていくというわけにはいかないものがあるということで、そういう意味では骨格予算といっても厳密にはなかなかどうしてもやらなければならないようなものは、当然当初から入れておかなければいけないというものが出てくるわけです。したがって三重県では昔から骨格的予算という、そういう表現を使ってきているところです。

(質)関連というか、若干結びつくとこもあるのですけど、よく予算が問題になるのですけど、人事に関してはどうされますか。やり方として骨格人事的なものというのもあると思うのですけど、例えば京都なんかだったら知事が代わって6月に全部人事入れ替えという形でやりますが、実際問題、今まで三重県政はずっと前知事がひいた人事が1年間そのままでいくという形だったのですけど、今回についてはその辺はどういうふうに。
(答)新しい知事は新しい知事でどう判断されるかということについては、私が申し上げることはありません。人事については、例えば、基本的な方針として、あまり同じポストに長いこといてもどうなのだろうかというようなこともあるし、あるいは専門職を養成していく、そういうことからかなり人事政策もそういった意味ではスケジュール感をもって積み上げていくということも大事でありますし、そういう意味では人事管理・運営については、必ずしも知事の判断でくるくる変わっていくというようなものではありません。したがって、一般的なそういった人事運用のルールを当てはめて来年の4月には臨んでいこうと、こういうふうに思っているところであります。そしてその後、新しい知事の下でどういうふうに展開していくのかということについては、新たな知事が判断されることであると、こう思っております。

(質)だから、システムの問題として、8年前もそうでしたけど、野呂知事が誕生されてから、その前にひかれた北川人事というのを1年間はほとんど動かす状態ではなかったではないですか。それからいけば予算と同じように今回、退職者と新規採用者の部分は当然自動的補充ですけれども、それ以外のところはいじらなくて新しい知事に任せてというやりかたもあると思うのですね、愛媛の加戸さんはそういうことも勘案されて任期満了前に辞められて、4月にあわせて今回知事選があったと思うのですけど、その辺のことはどういうふうにお考えですか。
(答)先ほども言いましたように、新たな知事の判断されることであります。私の場合も私が就任してすぐに代える必要性というものについてはすぐ判断しなかったところであります。しなかったというのか、する必要がないという判断の下でいったわけであります。それぞれ個性あるやり方を表現されるのだろうと思います。私は私でこの春やらなければならないことだけはやっておいて、後は新しい知事が判断をされるということです。それから愛媛の加戸さんの話が出ておりますけれども、春の統一選挙というのは誠に時期として私はいいとは思いませんね、そういう意味では、統一選挙を秋ぐらいにずらした方がいいのではないかという気さえします。一方で、田川さんは統一選挙でなかった知事選をわざわざ統一選挙にもっていった、それは投票率を上げるとか、いろいろなことが言われていたようでありまして、したがって選挙の時期との関係ということを言うならば、私は誠に春、統一選挙があるというのは、あまりいい制度ではないなというふうに思っています。

(質)それは役所の年度替わりとの絡みで。
(答)そうですね。だって新年度の予算がスタートしたばかりの時でしょ。

(質)不出馬を表明されてから地元の松阪の方の反応というのはいかがでしたでしょうか。
(答)私は、2、3の人にだけちょっと発表になる前に連絡をしました。皆さん出るべきだと言ってかなり熱心にそれまでも何回か声を掛けてくれていた人でありましたけれども、8年前出る時からもう妻と約束して、そして8年間で消化するのだということできたのですよということについて理解を求めました。その後、また、訪ねて来てくれました人ありましたけれどもよく理解してくれておりましたのでありがたいことでした。そういった声をほかの人からも伝え聞いたのはございます。前の市役所の職員も心配してくれているというようなことや、ほかの方々のいろんなことも聞きました。

(質)三次戦略(第三次戦略計画)の関係で、議長会見だけでなく、今、議会の雰囲気は三次戦略とりあえずペンディングするという形なのですけど、知事はあくまでも当然、行政は継続の観点からかけたいというふうにおっしゃっている。この辺の溝というか今後のことを含めてどういうふうに対応されますか。
(答)議会の言うのも分からない訳ではないですけれども、しかし、一方で議会は議決事項として縛ってきているところでありまして、そして、そういう中で、私は知事の責務として準備せざるを得ないのですね、もちろんそれは新しい知事やあるいは新しく構成される議会がどのように判断されるか、それはもうその判断になるところでありますけれども、例えば先ほども申しあげましたように「美し国おこし・三重」は、議会が議決しているのですよね、条例に基づいてやらなければならない、その事業を予算になるべく入れないでくれというのは、いかにも議会のいうことが矛盾しているのではないか、しかし、美し国だけじゃなくて、来年度の骨格的予算、骨格的予算といえども経済対策から県民の安全安心に係る問題からいろいろありますから、その骨格的予算を説明する時に、こういう予算にしましたと説明する時にその根拠をどういうふうに説明するのかということになりますと、少なくとも骨格的予算であっても、ほぼ7千億に近いそういう規模の予算、これをどういうふうな考え方で数字をあげ、並べたのか説明しなければなりませんね。そのためにも三次戦略の方向性というものを持ちながら並べざるを得ないのではないかと思いますね。誠にしたがって、議会のほうも言われることも分かる気もしますし、そうかといって私の言う事も理解してもらったら、ある程度、議会としても意見を言ってくることになるのだろうと思いますね。そうでないと3月の時の予算案の議論、何を根拠にやるのかという話になってきますね。

(質)ただ、このままいくとお互いこう着状態で知事の側は議決したと、議会は議会でしかし知事が2期で3選は出られないという話なのでペンディングしたいというふうなこう着状態的な形になると思うのですけど。
(答)いや、こう着状態でなくて、こちらは淡々とやっていくだけです。県民には、パブリックコメントもかけ、そして県民からもいろいろ意見いただきますから、ただ、一番肝心の議会が意見を言ってこないというならば、それはそれでほかの県民の皆さんの意見をいただきながら、もっとも、既に素案に対しては意見いただいていますから、そういうものは反映していくわけでありますけれども。

(質)ということは、議会基本条例の時のように議会と話し合う機会を持たれましたけど、今回はまだそこには至らない、あるいは、そういうことは必要ないということですか。
(答)議会がやりたくないというのだから必要ない。だけど、ちょっとおかしいねと、私は言っているだけです。後は淡々とやっていきます。

(質)何か名古屋に似てきましたね。
(答)いや名古屋にというよりも、私は、議会が制約をかけてきたわけですね、自分たちが政策の方向を決めていくのだとまで言ったわけですね、その二元代表制に基づいていろいろ条例で縛ってきたものでありますから、それをやめておいてくれというのだったら条例を廃止してもらわなくてはいけませんね。論理的に矛盾するようなことになってくるとちょっと困るのですよね。こっちはそういう今までのルール、条例、そういったものに従って淡々とやっていくわけです。また、議会のほうからこういったことについて、私はこの間の29日の全協(全員協議会)の時にそういったことも含めていろいろ議論をしたらいいのかなと思っていたのですが、その機会なかったものですから、また、議会のほうから議論したいということであれば、いつでもまた議論したらいいと思っております。それがなければ淡々とこちらはやっていくということになるかと思います。

(質)予算提言の際に、いの一番に地域主権改革の問題提言されていました。臨時国会、会期末にかかりますけれども、今の感想いかがですか。
(答)地域主権関連三法が先送りされたということは、大変残念なことでございます。ぜひ通常国会の冒頭にでもこれを上げていただきたいなと、強く望むところであります。特に、今、子ども手当等、私が知事会の中で責任を持っている事柄についても、ようやく額は3歳未満について2万円に増額するというようなことが、昨日決められたという報道でありますけれども、一方で財源については、話、結着がついていないというようなことであります。こういった子ども手当一つとっても、あるいは新しいシステムについても、地方としっかり協議をしながら構築をしていただかなければならないと、こういうふうに思うわけであります。そうでなければ、マニフェストに基づいてやるということが、本当に国民の幸せにつながっていくのだろうか、マニフェストというのは国民を幸せにするツールではないのかもしれないというような、そういう疑問さえ持ってくるところでありますから、私としてはやはり国と地方との協議の場、こういったものを法定協議の場としてきちっと作り、この地域主権に関わる、地方分権に関わる議論をより国と地方と共有しながら進めていく必要があるのではないのかなと、こういうふうに思っているところであります。

(質)地域主権という言葉そのものについてはいかがでしょうか。
(答)地域主権というのは、国民主権という言葉をある意味補完する意味で、私ども理解をしてきたところでありますが、自民党のほうは、いや、地域主権という言葉は大体、国民主権という言葉からしても、相対する、矛盾するものだとこういうふうな指摘をしております。ただ、かつて確か自民党の中でも地域主権という言葉は使われていたというようなことも聞いておりますが、その言葉そのものにこだわるよりも、地方分権が確実に進み、それが定着していくということが大事だと、こう思います。結構、今まで地域主権という言葉、もう使って慣れてきたものですから、私は私なりにいい言葉だとは思っておりますけど、ただ言葉のことにこだわってどうのこうのというより、実を取ったほうがいいですわね。だから自民、民主、公明、みんながそれで言葉を取って法律を通すというのならその実をあげていただくほうがずっとありがたいと、こう思ってます。 

(質)若干各論に入るのですが、先頃、JRと例の名松線の関係なのですが、JRがかなり前向きな姿勢を見せたという報道もあって、今後治山とか治水の部分で行政がどう関わっていくかという問題にシフトしていったと思うのですが、今後どのように名松線、知事のご任期中に大体の方向性が出るのかということも含めて、ちょっとお聞かせ願えればと思います。
(答)既に三重県ではJRが運転を再開するという前提の下で、必要な治山工事等を進めていっていいのだということを申し上げたところでありますけれども、そういう意味ではJRのほうから、県や市の治山・治水のそういった事業をやっていくということを前提に、また向こうは再開に向けての復旧工事をやってよいと、こういう一歩前進した表明がなされたところでありまして、そのことを大変評価するところでございます。ただ具体的に市からどういうふうにやっていく、どういうふうに進めていくかということについては、今、事務的にも詰めているところでございます。その中で、しっかりJRとも意識を共有させながら進めていくということになろうかと思います。いつ頃から、具体的に、どういうふうに、というのはまだ詰めていかなければならないことがありますから、時期を確実に申し上げるということ言えませんけれども、できるだけ早くその方向性というものは、見い出していく必要があるのだろうと、とにかく復旧ということについては、地元の皆さんはなるべく早くということを望んでいるに違いありませんから、したがって、できるだけ早く課題の整理をして取り掛かっていくということが大事だと、こう思っています。

(質)今の知事のお話を聞くとかなり前向きなお話だったと思うのですが、今のお言葉というのは治山とかそういう工事を県として負担してやっていくという趣旨でよろしいですか。
(答)そうですね。ですから津市もそれから三重県も来年度の予算の中で、こういったものについて手当できるものはしていくということでなければならないと、こういうふうに思います。これも新規事業なので、次の知事に任せるのかどうなのかという、この話になると、これはやはり地元の気持ちを見ても、やっぱり付けるべきは付けていかなければならないのではないかなと、いう気もしますけどね。

(質)今具体的にどういう費用を付けるかという話ではなくて、来年度予算編成に、再開に向けてそういう予算を付けていくということですか。
(答)以前JRが40カ所くらいでしたかね、ご指摘ありましたよね、ただ今回はJRのほうは、どこを治山・治水の事業としてやって欲しいかということについては県や市の判断に委ねるということを言っているのですね。したがって、そういったことも含めて、優先順位をどういうふうにしていくかということも含めて、今、確認、協議をしているということです。

(質)JRとしては、要は無理難題を押しつけてきて、これで県や津市も引いていくだろうと思っていたところへ、意外と丸のみしてしまったので乗らざるを得なかったという感じに私には見えるのですけれども、とにかく予算が発生することですから、ある程度危険個所うんぬんというの、しかも維持管理も後、掛かっていくだろうし、その辺のことでそこまで踏み込んだご決断の根拠って何ですか。
(答)まだ話し合いの途中で、少なくとも会社の意向としては一歩前進ということが出てきたというところであります。具体的には治山・治水といっても、例えば線路内のいろんな復旧のための工事についてどうするのかとかいうようなこと、こういったこともありますから、したがって、今そういった課題も整理をしながら取り組んでいるというところです。

(質)あらためてなのですが、市にとっては名松線は観光の資源というふうに位置付けられていると思うのですけれども、三重県にとって名松線というのは、どういうふうに公共交通として位置付けられているのでしょうか。
(答)もちろん津の名松線のあの沿線の住民の皆さんにとっては生活のため、あるいは、特に通学だとかそういうことにも大変重要な、しかもあの地域にも密着したそういった鉄道だと、こういうふうに理解をしております。なお、その上に津市では旧来も観光での利用ということも、もちろん期待をし、取り組んできたところでありますが、さらにそれも進展させたいという気持ちも持っておられるということでございます。したがいまして、今回JRも前向きに考えるということでありますから、なるべく早く復旧させてその生活の利便性を元に戻す、あるいは積極的に鉄道を利用した観光対策、これを進めてもらえるということになればいいというふうに思っております。

(質)今回の40カ所という以外の維持管理だったりとか、過疎化している地域でもあるので、また一層の財政負担というのもある程度可能性があると思うのですが、それについては今どういうふうにお考えですか。
(答)それについて今精査しております。金額的にどれくらい掛かるかというようなことは、まだこれからであります。県民の皆さんにはかなりの額が掛かってくるということになりましたら、それだけのお金を掛けて復旧にいくということに対して県民のご理解が得られるのかどうなのか、こういったところもよく判断をしていかなければならないことだと、こういうふうに思っています。

                                                           以上

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