知事会見
平成15年10月15日
於 プレゼンテーションルーム
1.発表項目
- 平成16年度当初予算調製方針について
- 県立美術館のリニューアルについて
- 海外出張について
(知事)それではまず、平成16年度の当初予算調製方針について申し上げます。平成16年度の当初予算を編成するにあたりまして、配布のとおり調製方針を策定いたしましたので、発表させていただきます。まず、予算調製にあたっての背景でございますけども、本県では、平成16年度から「県民しあわせプラン」をスタートさせるとともに、県の様々な行政運営の仕組みについても、全体としてより体系的、効果的に機能するよう、「トータルマネジメントシステム」として進化させることとしております。また、平成17年3月の合併特例法の期限に向け、市町村合併の取組が進められている中、本県では、本年3月に「三重県地方分権推進方針」として、本県が対応すべき地方分権改革の基本方針を策定したところでございます。一方、国におきまして、「三位一体の改革」を推進し、自立した国と地方の関係を目指すため、本年6月27日に閣議決定されました「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2003」に掲げられた改革工程に沿って、義務教育費国庫負担制度の見直しなど、平成16年度の検討課題とされている事項について、予算編成過程において改革の実現に取り組んでいくことといたしております。また、本県の財政状況につきましては、景気の低迷が続く影響から、法人二税をはじめとする県税収入が大幅に落ち込んでおります。また、公債費、人件費、扶助費といった義務的経費が高い水準で推移しているほか、財政調整基金等の基金残高が減少し、もはやこれに頼ることができない状況になっております。このような状況の中にありまして、県民の皆さんが満足する行政サービスを提供していくためには、相当な規模の施策を継続的に展開していく必要がございます。また、県内経済の下支えや大規模地震等の不測の事態に備えた施策を行っていく必要があるなど、本県が担っている行政需要・責任は極めて大きく、一方、これを遂行していくために必要な経費に対しまして、大きな財源不足額が見込まれておりまして、危機的な状況となっています。これらの背景をもとに、予算調製の基本的な考え方を次のとおりといたしました。まず、平成16年度当初予算は、「県民しあわせプラン」を着実に推進していくことを基本方針とし、「県民しあわせプラン(骨子案)」を踏まえ、予算調製を行っていくことといたしました。また、予算調製にあたっての背景で申し上げましたように、本県の財政は危機的な状況となっておりますことから、平成16年度から平成18年度までを財政健全化の「集中取組期間」とした上で、平成16年度当初予算編成は、財政問題検討会の中間報告を踏まえつつ、県としての健全化対策を決定し、可能なものから順次取り組んでいくなど、歳入、歳出全般にわたる徹底した見直しを行っていくこととしております。「県民しあわせプラン」における重点プログラムにつきましては、「重点プログラム枠」を設け、優先的に財源配分するなど、戦略的、重点的な投資を行っていくこととしています。また、予算調製にあたっては、1つはビジョン・戦略、2つは権限移譲・分権化、3つは成果志向・結果重視の3つの基本的な考え方により、施策単位で包括的な財源配分を行ってまいります。平成16年度の当初予算調製方針は、以上のとおりでございますが、当初予算の要求にあたっての基本的な事項など、詳細につきましては、後ほど、総務局長から説明させます。
次に県立美術館のリニューアル開館について申し上げます。県立美術館は、昨年10月1日から増改築工事のために休館しておりましたが、11月1日にリニューアル開館いたします。開館20周年を機に新時代にふさわしい美術館活動が行えるように、収蔵庫と展示室などの増築、空調設備の改修などを行いました。美術館東側には、彫刻家、柳原義達氏から寄贈されました作品を展示する柳原義達記念館や、美術図書の閲覧や映像ソフトの視聴などができる美術情報室、他にも美術体験室、講堂、レストランを新設し、美術作品を鑑賞していただくとともに、気軽に美術館を楽しんでいただくスペースになっております。また、美術館西側には、大量の作品を収蔵するための収蔵庫と書庫等の増設を行いました。これにより、収蔵作品の保存に万全を期すことにいたしております。なお、このたび財団法人岡田文化財団から印象派の画家クロード・モネの絵画をご寄贈いただくこととなり、24日に贈呈式を行いますので、あわせてご紹介申し上げます。県立美術館は、これからも美術館活動の充実を図るとともに、県民の方々がより身近に感じていただける美術館となりますように、努力を重ねていきたいと考えておりますので、多くの皆さんのご来館をお待ちいたしております。
次に私の海外出張について申し上げます。お手元にお配りしておりますとおり、11月2日から11月11日までの10日間、アメリカ合衆国へ出張いたします。今回の出張の目的は、引き合い中の企業2社への企業誘致トップセールスを行うとともにと、南カリフォルニアの三重県人会、在米三重県人会でございますが、100周年記念式典に出席をするためです。途中、シリコンバレーの産業集積の実態を把握するための企業訪問も予定をいたしております。なお、このことに伴いまして、すでに決定をしております11月の定例会見の日程につきましては、あらためて広聴広報チームを通じて、日程調整をさせていただきますのでよろしくお願いを申し上げます。私の方から以上3点でございます。
2.質疑応答
(質)まず最初に当初予算の件からお願いしたいのですが、しあわせプランに重点配分というか、事前にもう配分されるということですが、その規模はどれくらいになるんでしょうか。
(答)一応、しあわせプランは施策全体指しておりますから、今回の予算調製の方針としては、この県民しあわせプランを着実に推進しているということ、これが基本方針でございます。お尋ねの意味がその中の重点プラグラムということを意味しておられるということでありますならば、これについては優先的に財源を配分するということと、戦略的、重点的な投資を行っていきたいと、こういうふうに考えているところでありますけれども、まだ規模につきましては、今後引き続き検討し、調整をしているということに相成ります。
(質)あとRDF関連の予算につきましては、どのようにお考えでしょうか。
(答)RDF関連につきましては、今いろいろと関係委員会、検討会等でご議論をいただいておりまして、特にその経費の負担配分というようなことになりますと、事故の原因の究明に基づきました上での調整が必要になってくるということになりますので、額については、今まだ算定できないという状況でございます。したがいまして、予算にどういうふうにリンクしていくかということについては、まだ判断ができないということでございます。未定でございます。
(質)15年度の3会計合計いくらでしたか、当初。
(答)3会計の合計。
(質)およそ8000。そのうち義務的経費が半分以上でしたっけ。
(答)はい。
(質)重点プログラム一体どれくらい使えるかなんですけども、実際にはどれくらいの枠になりますか。8000のうち、義務がどれくらいでしたっけ。
(答:総務局)今知事もお答えさせていただきましたように、今ご指摘のように県の予算非常に義務的経費がどんどん増加をしつつありますが、しわわせプラン枠をどれだけ確保するかについても、知事のお答えのとおりでこれから作業を進めていく中で、整理されていくのかなと思いますね。
(質)15年度はいくらでしたっけ、8000。
(答)3会計。
(質)3会計合計。
(答:総務局)ちょっとお待ち下さい。後ほど記者会見の時に。
(答)一般会計は7000、当初予算で7000ちょっとですよね。
(質)実際しあわせプラン枠をどれくらい使えるのかなと思いまして。使えるとしてMAX。
(答)先般、委員会で担当部局の方からお答えしているのは、今年の新価値創造予算で、全体いくらですか、20億というようなことでしたね。そこで重点プログラムにつきましては、1桁違う形に想定できるのかなということは申し上げてます。しかし、まださっき申し上げましたように額そのものは今後でありますので。
(質)会話とは大事なもので、たった2億ですかと感じる人もいると思うんですけども、200億ですね。
(答)大体100億を超えた額ということで想定はできると思いますね。
(質)100から200。
(答)ですから、まだ未定です。
(質)それは、だから既存の事業の継続部分も含めているから、そういう数字になるんですよね。
(答)そうです。
(質)全く新予算ではなくて。
(答)そういうことです。
(質)RDFも展開次第ではどんな額になるから分からないから言えないと。
(答)そうですね。まだ、実はですね、いろいろ桑名広域の建物であるとか、管理棟であるとか、いろんな所の被害についても、まだきちっとその額についてお聞きをしておりません。それから、いわゆる事故の責任に応じた掛かった経費の分担というようなことについては、まだこの事故の原因究明がなされてませんから、その原因究明に基づいた責任分担というようなところまで考えていかないと算定できないということでありますね。
(質)それは、だから最悪全て県が悪かったとなったとして、それでMAXどれくらい掛かりそうですか。例えば今の26市町村の、他市町村への処理費用ありますよね。
(答)今の様な想定はいたしておりません。それから総額どういうものになるのかということについても、まだ計算できておりません。
(質)ただし財政当局としては、その分、最悪の場合は見込んでるわけですよね。
(答)そういう前提を置いて想定をしてません。
(質)いやいや、台風被害とかそういうものの被害想定もあるわけですよね。緊急にいるお金、台風被害等々の枠は行政当局としては用意するわけですよね、総務局長。
(答)災害対策のですか。
(質)災害対策にしろ、RDF対策にしろ。全くありませんでは、すまない話ですから、総務局長どうですか。
(答:総務局)基本的なところは非常に当初予算で、財政調整基金等ぎりぎりのところでスタートはしたわけでございますが、例えば災害であったときにはそういった基金の対応ができるとか、あるいは災害復旧費関係であるとか、予備費であるとか、あるいは既決の予算の中でそれぞれの部局の中で、そういった不測の事態が出たときには、ご相談を申し上げる、いろいろな方法がありますで、知事お答えしておりますように、RDFに限ってどれだけの額としてフレームの中に入れ組んだと、そういうことは現時点では考えておりません。
(質)分かりました。一般、15年の7000億ぐらいだとしたら、それはプラス・マイナスどれくらいなんですか。マイナス数パーセントと見込んでられますか。
(答:総務局)そのことについても、ちょっと今の現状の中では定かでないと、このように理解しております。
(質)知事はどうですか、減る、増える。
(答)まずですね、歳入というような観点からいきますと、さっき申し上げたように税収だとか、そういったことについては非常に厳しい状況でございます。しかし、例えば国の三位一体改革につきましても、まだ見極め付きませんから、そういう意味では、かなり今後そういった意味でもまだまだ、こう何と言うんですか、確定するためには少し時間が掛かるだろうと、こう思ってます。したがって具体的に予算規模がどうだとか、そういうふうなことにつきましては、今後詰めていく中で決まってくるものでありますから、今の段階では申し上げられる状況にはないわけです。
(質)1ページの2番の国の方針で義務教育国庫負担制度の見直しの云々触れられているんですけども、県議会でもそういう請願採択して、意見書案として出されているんですけども、知事としてはどう対応されますか。
(答)義務教育国庫負担につきましては、これは今の教育の状況を確保していくという意味からいきますと、どういう財源であれ、それをきちっと確保していくということが大事であります。今後国の三位一体の中で、これがどういうふうになっていくかということは、極めて大きな事柄でございまして、私共としましては、当然掛かる経費について、移譲を受けるとしても、それがきちっと補償されるということが大事なことだと、こういうふうに思っておるところであります。
(質)最後の質問です。県議会でも三教組系の県議さん辺りから言っておられたんですけども、30人学級実現を知事選公約にも入れられてたんですけども、16年度は30人学級、もしくは16、17、18年度でどんな展望をお持ちですか、30人学級については。
(答)まだこれについても、これから検討議論をしていく段階でございまして、私としては三重県もようやく30人学級、取りあえず小学校1年でそれを実現してきたわけでございます。で、やはり今後の教育を考えていく上で、少人数学級できめ細かく、子ども達の教育をやっていくということは必要でございますから、そういった環境の充実ということは目指して行きたいと、こういう思いでありますが、今の時点で来年度どうのこうのということについては、まだ今後の検討項目ということでございまして、今まだ申し上げるところはございません。
(質)どの答弁でも検討中なんですけども、検討中の度合いの熱意ですけども、どれくらいの熱意ですか、30人学級、3カ年で。
(答)しあわせプランに盛り込みます施策につきましては、全てに熱い情熱を持って、取り組みたいと、こう思ってます。
(質)いや、特に30人学級については、そういう知事公約もあったので、どれぐらいの熱意で進められるんでしょうか、3カ年。
(答)他の公約と同じように熱い思いを持っております。
(質)RDFなんですけども、売電ができてないことによる損失というか、遺失利益を計算されていますでしょうか。
(答)これはちょっと、どうですか。売電で得た経費というのは1カ月いくらぐらいでした。ちょっと申し訳ございません。
(質)1日100万円でしたよね、これ、確か。
(答)そうなんでしょうかね。
(答:企業庁)正確な数字記憶しておりませんので。
(質)何で。
(答:企業庁)後ほど。
(答)後ほどじゃあペーパーで。
(質)1日100万として、3000万円ですか、そんなもんですか、およそで。
(答)ちょっと確認して。不確定ですからちょっと申し訳ありません。
(質)後でじゃあ出して下さい。
(答)はい、じゃあちょっとすぐ後で聞いておいて。すぐここに返事持ってくるようにね。
(質)2ページの当初予算調製の基本的考え方の下に出てくる集中取組期間ということですが、これ16年から18年までですが、何か数値目標的なものはありますか。
(答)まだそういったことについては、現時点できちっと方針が定まっておりません。ただ、とにかく「しあわせプラン」につきまして、今後これを実現していくということを、まず基本に持っておりますけれども、お示しを示したように非常に財政状況が危機的な状況ということでございますので、今、財政問題検討会をやってもらっております。で、その中間報告も踏まえながら、健全化策を決定をして、可能なものから取り組んでいくということが必要だと思います。しかし、いずれにしましても、その取り組みにつきまして、しあわせプランの戦略計画として、3年間の実施計画を取り組んでまいりますので、あわせて同時に財政健全化に向けた集中取組期間という形で想定をして、取り組んでいきたいと考えていることです。
(質)健全化とは何が健全化で、何ができますか。お先真っ暗な気がするんですけど。
(答)少なくとも、財政の見通しをきちっと持つということ、それから既に検討の中でも言っておりますように、投資的経費であるとか、義務的経費について、どういった健全化策が執れるのかということについて検討していくわけです。で、もちろん私共としては、施策は、特に県政の県民へのサービスというものは、これは持続的に行っていかなければなりません。特にしあわせプラン等においては、選択と集中とを行いながら実施をしていかなければいけません。そういう意味ではご指摘のように、非常にぎりぎり厳しい中での取り組みになるだろうと、こういうふうに思っております。
(質)何をもって健全化と。
(答)少なくとも、いわゆる全く破綻状況にならないために、今後も県政のこの県民へのサービスを持続的に、継続的に行っていくために最低限、財政について見通しをしっかり
持っていくということ、このことがまず大前提なんだろうというふうに思います。
(質)ちょっと突っ込みます。今でもそうですよね。曖昧ですよね、まだ。マニフェストじゃないんですけど。
(答)将来の見通しについては、経済の見通しであるとか、いろんなこと、不安定要因がいくつもあるかと思います。しかし、あと2、3年で人口減少に入っていくという一つの時代の流れも一方であるわけですね。そういうものを見ながら、やはりさっき言ったようなぎりぎりの努力をやっていくということだろうと思います。
(質)「集中取組期間」ではこういったことをやるものだという、何かイメージは今お持ちではないんですか。
(答)まだ、今の時点であるのは、財政問題検討会の方で中間報告をいただき、出してもらっていますね。ああいった項目があるという課題がいくつか列挙されているという状況です。
(質)3年間という期間を設けられたわけですけれども、どうしてこれ3年間というふうに。
(答)3年間ということは特に、しあわせプランの実施計画、いわゆる戦略計画につきまして、これが16年から18年ということになっています。これらにつきましては、数値目標等を掲げて、是非、戦略的に、重点的に行っていきたいということを挙げているわけです。したがいまして、その期間、また裏付けとなるところの財源、予算等につきましては、一方でこの財政問題というのを合わせて考えていかなければならないということでありますから、ちょうどその、実施期間の3年間と合わせて、この財政についても3年間を「集中取組期間」と、こうしたわけです。別に「集中取組期間」でないならば、それを考えなくていい、そういう意味ではもちろんありません。で、どこまで今後この「集中取組期間」にどういった具体的な中身まで取り組めるかということについては、まだこれからの検討でありますので、今日ここでご説明するということができない状況です。
(質)一応何かこう、絞って思い切ったことをされるわけですか。何かは別にしても予定はあるんですか。それともただスローガン、要するに何々警戒宣言みたいなスローガンという位置付けなのか、実際「集中取組期間」では何かを、例えば人件費2割カットとか、例えばですけれどもね、そういう思い切った何かを集中的にやるという、そういうお考えがあるのか、どちらなんでしょう。
(答)どの項目をどのようにということについてはまだこれからでありますけれども、少なくとも具体的に取り組む事柄については、これはお示しをしていくということでありますけれども。
(質)厳しい財政長引くと麻痺してしまって分からないですが、知事が就任されて、県財政どの辺が危機的だと、分かりやすく、何かエピソードないですか。それでこれは是非改善したいという例えはないですか。
(答)難しいことでありますけれども、少なくとも県の借金が一般会計をかなり越えてしまったわけですね。北川県政始まった時には、5000億ちょっとでありましたから、そういう意味では当時、一般会計予算どれぐらいでしたかね、やっぱり7、8000億ぐらいですかね。ところがご承知のとおり今、ここ1,2年予算も減額されてきているのに、この借金の方はどんどん増えていって、本年度末で、9000億円を超えるというようなことでございます。そういう意味では、誰がどう見ても大変なことだということはお分かりいただけると思います。
(質)そういう公債費の減なりを。
(答)これは、今、三重県のそういった状況を申し上げましたが、何も三重県だけに限ったことではなくて、今、三重県の財政は全国的に、都道府県の中ではまだ中位ぐらいなのかなと思っています。以前はもう少し上位であったかと思うんですが、その位置も今、中位ぐらいになってきているということでございます。これまでの国の景気対策のやり方とか、そういったことが構造的に、恒常的な地方における借金の増加をもたらしてきたというようなこともございます。今後、国も含めて、こういう構造的な状況にどう対応していくかということは必要だろうと思います。三重県としても、その中で三重県としてまた、できることを一生懸命取り組んでいくということが必要だと思います。
(答:企業庁)先ほどの売電に関する数字届きましたので今お話し申し上げます。1ヶ月辺りで換算しますと、4560万円という数字です。ですから30日でこれを単純に割り戻しますと、1日辺り約150万ということになります。
(質)これ、順調に売電したときのということですか。1ヶ月本来ならこのぐらい入ってくる予定であると。
(答:企業庁)はい。
(質)昨日の講演では、県単補助金と社会資本整備と義務的経費の3つを挙げられて、聖域化しないで見直すとおっしゃられたんですけれども、この3つを挙げられたのは何か理由があってというか、この3つは重点課題と位置付けてらっしゃるのか。
(答)昨日少し触れましたのは、まだ検討会でこういった項目について挙げられ、また指摘もされてきているということを含めて申し上げました。一般的な認識としては、そのとおりであるというふうには私も思っておりますので、昨日はああいう形で申し上げましたが、それについて具体的にどうしていくかということについて、例えば県単の補助金についても、政策を奨励してきたという意味合いも非常に強くあるわけですし、それから当然市町村等とも十分にここは理解をいただかなくてはいけません。ただ、地方分権が進んでそれぞれ今、地域自らが考え、そして決定していくという中で、こういった補助金のあり方等については、一般的に議論がずっとなされてきているところでありますので、私どもも当然、今後具体的に考えていくという場合に、こういったことも議論の対象にきちっとしていかなければならないのではないかと、こういうふうに認識いたしております。まだ認識の段階だというふうにお考えいただきたいと思います。
(質)各部への包括配分はやはり、2割減、8割の予定ですか。
(答)包括配分につきましては、昨年、今年もかなり厳しい状況で、北川さんの当時やってきたというようなことを聞いております。で、私にとりましては、今回初めて当初予算にこう向かっていくわけでございますけれども、かなり実態もいろいろお聞きをして厳しいところがございます。まあ、今の考え方としては昨年をやや下回る程度だ、という形で考えているというところです。
(質)9割。
(答)具体的には公共、非公共ともに95ぐらいで調製しているということです。
(質)それは各部の自由裁量を増やしてやりたいと、8割よりも9.5割。
(答)今年がどれぐらいでしたかな。
(答:総務局長)当初では75%台の半ばというのがあって。14年度は80%。
(答)したがって、75、80と続いてまいりまして、実質7×8=56、6割も切る状況というような、そういった状況もございまして、私としては各部で執っていく施策について、それが基本ベースになるようなことになってはいかんと、このようなことも考えております。
(質)ご祝儀予算。
(答)ご祝儀は付いていません。
(質)アメリカへの視察についてお伺いします。引き合い中の企業ということなんですけれども、これは業種はどういった業種かは教えてもらえないんですか。
(答)実は、企業誘致のトップセールスにつきましては、それぞれの会社の企業戦略やそういうことに絡んでまいりますので、推定できるようなことも含めて、これはなかなか申し上げられないというようなことでございます。したがいまして、それに、類推あるいは推測の材料になるようなことについては、申し訳ございませんけれども、私の方からも申し上げないということで情報管理を行っております。
(質)県の施策、メディカルバレーですとか、そういった関連になるんですか。それも言えない。
(答)そういったことについては申し上げられないです、すいません。
(質)この日程で行かれることになったのは、何か理由があるんでしょうか。
(答)日程につきましては、少し前から日程についての、少し検討がもうかなり前からしていて、この時期が議会の関係とか、行事の関係とか、いろんな事も含めて最も時間として取りやすいのではないかと、いうようなことでございました。ま、たまたま衆議院の解散、選挙というような、総選挙の時期にぶつかってしまったんですが、結果としてそうなってしまいましたけれども、当初、そういうような形で予定をするならば、どの日程になるかということで、この日を考えてきたということです。
(質)不在者投票はされるんですか。
(答)もちろんしていきます。
(質)アメリカは市長時代入れられて、議員の頃からでもいいですけれども、何回目ぐらいですか。
(答)議員の時からというとちょっと覚えていませんけれども、そんなに多くあるわけではありませんけど。まあ、数回以上はあると思いますけれども。
(質)市長の時1回行かれてますか。経営品質の関係で。
(答)市長の時には経営品質の関係で、副知事を団長として去年の4月に行ってまいりました。
(質)特に、100周年とか企業誘致とかあるんですけれども、知事としてアメリカはなぜ。副次的に何の興味があるんですか。
(答)何の。
(質)アメリカは何が興味あるんですか。
(答)今回の訪米については、一つはトップセールスを是非行っていきたいということ。これについてはいろいろ今までにも担当部局も、それから私自身も大いな関心を示してきたわけでありますけれども、立地の可能性が高まってきているというようなこと、それからアメリカの本社、本部で、その立地についての意志決定が迫ってきているという状況を踏まえて、その直前にトップセールスをするということで、是非三重県PRすると同時に、立地についてのご決定を引き出したいという思いで行くわけでございます。それからもう一つの三重県人会の方でございますけれども、これにつきましては、昨年の秋以降ですね、前知事にもご要請があったということを聞いております。その後、これについて、私が知事に就任しました後も強い要請があったというようなことでございます。それで100周年というようなこと、それから伊勢湾台風の時であるとか、いろんな時に、在米の県人会の皆さんも義援金等多額な、これまでご貢献もいただいてきたと、こういうこともございまして、それにもこういう100周年記念に感謝を申し上げたい、こういうことで行くことにしたわけでございます。
(質)シリコンバレーは。
(答)シリコンバレーにつきましては、私の訪問いたします企業の関連産業も立地をしているということ、それから、産業集積している状況、実態を私も参考にしたいと、そういうことで今回訪問をいたすことにいたしました。
(質)シリコンバレー初めてなんですか。
(答)シリコンバレーそのものは私今まで行っていません。
(質)じゃあ楽しみなんですね。
(答)楽しいというような感覚でもないですが、非常に興味を持っています。
(質)国内ではこれまで、企業誘致でトップセールスされたケースというのは何件ぐらいあるんですか。
(答)3件ございますけれども、そのうち1件は既に誘致が成功いたしました。それは久居にありますファナックです。あそこにつきましては知事就任以来、おかげさまで既に契約いただいたものです。
(質)モネは時価いくらなんですか。
(答)時価までは存じ上げておりませんが、相当高価なものだろうと推測いたします。
(質)事務方どうでしょう。こういうのってすぐ出るんですよね。
(答:教育委員会)岡田文化財団からご寄贈いただきますので、そこら辺の具体的な金額はお聞きしておりません。
(質)世界標準価格ってないんですか。
(答:教育委員会)そこら辺ちょっと分からないんですが。
(答)こんなの私から言っていいのかな、推定すれば億は下らないと、そういう話です。
(質)数億。
(答)だから、億は下らない。
(質)すいません。知事、昨日環境省でですね。RDFの検討会ありました。全国的にだいぶ製造施設なり、発電施設で事故が多発してるというような調査結果が出てまして、知事の議会のご答弁の中で、環境省の検討結果なりを待たずとも直接投入も含めてというようなお話があったんですけれども、例えば、大牟田の場合なんかだとですね、原因がちょっと三重県が考えてるものとは違うだとか、いろいろ次から次へそういう話が出てくるとかと思うんですけれども、その辺について再考されるというようなことはありますか。
(答)調査結果を待たずともというようなことは、申し上げておりません。私の方では議会で議員からのお尋ねでございましたので、その安全性が確認できるまでは再開しないといったその安全性とは何か、ということについて、中間報告等にもご指摘を頂いている事柄を引き合いに申し上げるのが、あの時点では最も適切であろうと、そういうことで申し上げたところでございます。あそこで申し上げましたのは、3点ございましたわけですが、1つは専門的な知識や技術を有する第三者に依頼して、施設を総点検して、施設の安全性と安定性を確認すること。2つ目に申し上げたのが、中間報告で示されておりますRDFの保管方法であるとか、防災措置であるとか、日常の品質検査などのRDF管理の当面の留意点ということで記載されておりましたが、この当面の留意点をクリアできる体制を確保すること。それから、もう一つ申し上げましたのは、新たな貯蔵槽の設置につきましては専門委員会の最終報告とか、あるいは環境省等の検討結果などを踏まえて適切に対応することとし、それまでの間においては、貯蔵槽がない状態でも安全に運転が可能な範囲にRDFの処理を限定すること、こういうふうに申し上げたところでございます。まだ具体的にその辺について、それ以上の判断をする状況ではもちろんございませんから、今後、例えば施設の総点検とか、こういったことは当然今からでもできることでありますけれども、ご検討の推移を見ながら今のような状況については、一つ一つ詰めて考えていかなければいけないのではないかと思っております。
(質)第三者というのは、具体的には決まってますでしょうか。
(答)これについては、既に事務当局にはその相応しい機関にお願いして、点検、総点検を実施するように指示をしてあるところでございまして、今、そういう意味ではそういった第三者の選定とか、方法について事務当局で詰めていると思います。
(質)まだ、決まってはいないんでしょうか。
(答)聞いてません。まだ、したがって、まだ検討作業中だと思います。
(質)改めて確認なんですけど、議会答弁でおっしゃったのは、あくまでも、近いうちにできれば運転を再開したいという意向ではないということですね。
(答)市町村長や市町村議会の関係の方々等からも、1日も早い再開を望むということを含めたいろんなRDFに関してのお話があるということは事実でございます。議員の質問につきましては、そういったことを踏まえてのご質問あったのか、どうなのかということについては確認は致しておりません。しかし、いろんなご要請がある中で、少なくとも私が申し上げてきたことについて、あのご質問においては、少し踏み込んで答弁をさせていただくという事が必要だろうと、こう思いました。そういう意味で申し上げたんでありますが、具体的にじゃあ、いつとか、どれくらいの間にというようなことは想定していません。
(質)つまり、全く閉鎖してしまうという意味じゃなくて、何らかの条件が整えば運転再開は向けたいというお考えでということでよろしいんですね。
(答)関係市町村とか、地元の方々にもご相談を申し上げ、一定の理解が得られなければいけないことだと、こういうふうに思いますから、今後そういう意味で考えていきたいと、こう思っております。基本的には三重県の、県全体でごみ政策みてみましたときに、市町村はそれぞれ焼却場で燃やすか、もしくはこのRDF化をしていくかというような形で処理をしている、こういった現実も踏まえ、それをどう処理していくのかということは、非常に大事な観点だと思っています。あわせて、しかし、今後のごみ政策等についても、やはりごみを処理するということにばかり力点を置くのではなくて、ごみを減量化し、ごみをなくしていこうというところへ今後力点を置いていくというようなことも考えていかなければならないなと、こう思っておりまして、それについては、まだこれから、そういった考え方についてまとめていきたい、こういうふうに思っております。
(質)20年でごみゼロ
(答)そうですね。ごみゼロ社会に向けての取り組みというのは、ヨーロッパや北米、それからオーストラリア、ニュージーランド等においても、かなり取り組みが始まっているわけであります。そういう意味では、これは言って一気にできるものではございませんから、少なくとも10年以上、20年とか25年とか、それぐらいの長い期間をかけて、それぞれ一番、その第一義的に、一般ごみの責任を持っております市町村と、そしてそこにおられる住民の皆さん、すなわち県民の皆さん、そういった皆さんと十分に、これはご理解いただいて、一緒にやろうということでないといけませんから、そういう皆さんと相談をしていかなければいけないと思います。
(質)さっきの地域住民及びその地域行政体市町村の理解なんですけど、知事の方ではどういう形で今、捉えられているんでしょうか。つまり、地域市町村が再開して欲しいってところがあれば、逆にもっと安全基準を高めないと再開したくないっていうところもあると思うんですけどね、製造施設の関係市町村とそれと実際施設のあるところと、そこの温度差は知事はどのように感じておられます。
(答)現実にRDF化している市町村は、相当悲鳴を上げながら早く元の状態にしたいという強い意志を持っているということを私は感じています。
(質)施設周辺地はどうです。
(答)施設周辺というのは住民の皆さんのことを指されておられるんですか。
(質)いや、市町村。例えば、この前、議会開会中に東員町の町長がみえられて、ある会派室で、東員も地域協定を、是非結びたいと、これが結ばないと今度は運転再開には同意しないというようなことをおっしゃってたわけですね。そういう意味ではそうでないところの多度町さんみたいに、もうやってもいいみないな話されてる町長さんもいますし、若干そういう温度差あるかな、というふうに思ってますけれども。
(答)そういったお話については、私のところに正式に伝わっておりません。どういうお気持ちで言われているのか、具体的に何を言われているのか、というようことについては分かりませんけれども、おしなべて皆さん日々のごみをどうするかということから、悲鳴に近いものを持っておられるんだというふうには感じているわけです。
(質)確認ですけど、そうすると知事のお考えとして例えば、例えばというかRDF施設を閉鎖っていうのは、選択肢としてあるんですか。
(答)そんなこと、考えてません。
(質)ない、閉鎖はない。
(答)そんなことは、考えていません。
(質)というか、これ今のお考えで市町村の方をどう考えられるかという質問で、悲鳴に近い、市町村感じられているという受け止め方をすると、おそらくその悲鳴に何か答えてあげたいというのが普通の感情だと思うのですけれども。
(答)県として、ああいった事故を起こして、異常な事態に陥ったわけですから、県としてはそういう意味では、関係の皆さんには、関係市町村の皆さんに申し訳ない、こういうことであります。まだ具体的に今後取る選択肢について、どういうものというようなことについては考えておりません。
(質)その辺、例えば市町村の方に聞くと、要するに県が明確な方針、いつという時期はないにしても、例えば方向性だけでも出してくれないと、それこそさっきの早く元の状態にして欲しいという声はよく聞くんですけども、その辺り非常にこう、ちょっとこう疑問というか、疑問視するというか、県の姿勢をもうちょっと方針だけでも示して欲しい、という声を聞くんですけども、その辺りはいかがですか。
(答)ですから、この間、県議会でのご質問にお答えした、その範囲の中で安全性の確認ということを考えているわけですね。ですから、そういった条件が揃ってきた時にどうするのかということは、その上で考えていくということになります。
( 以 上 )