知事定例会見録
平成21年 3月 5日
於 プレゼンテーションルーム
1.発表項目等
・「県民の日」記念事業について(発表)
第45回(平成21年)県民功労者表彰の受章者の決定について
「美(うま)し国おこし・三重」のシンボルマークの決定について
平成21年「県民の日」記念事業の開催について
・平成20年度全国俳句募集「火の一句」の審査結果及び平成21年度全国俳句募集について(発表)
・国際緊急援助隊医療チームへの県職員の登録について(発表)
(知事)まず、「県民の日」の記念事業について申し上げます。来る4月18日、これは「県民の日」でございますが、これに関連いたしまして記念事業が3つございますので、これについて発表させていただきます。1つは県民功労者表彰、2つ目に「美し国おこし・三重」のシンボルマークの決定、そして3つ目が「県民の日」の記念事業ということであります。
1つ目の県民功労者表彰でありますけれども、第45回、平成21年ということですが、第45回県民功労者表彰の受章者の方々を決定いたしましたので、発表させていただきます。地方自治功労 三好孝(みよし たかし)さん、同じく地方自治功労 近藤康雄(こんどう やすお)さん、学術文化功労 小倉肇(おぐら はじむ)さん、文化功労 南 幸男(みなみ ゆきお)さん、文化功労 髙橋忠之(たかはし ただゆき)さん、保健衛生功労 山口直美(やまぐち なおみ)さん、商工業功労 田村憲司(たむら けんし)さん、観光功労 大橋達郎(おおはし たつお)さん、交通安全功労 宮木三郎(みやき さぶろう)さん、青少年育成功労 久保村秀高(くぼむら ひでたか)さんの以上10名でございます。いずれの方も、本県の各界におきまして県民の模範となり、かつ県勢の伸展に寄与していただくなど、真に県民功労者としてふさわしい皆様方でございます。皆様方のご功労につきましては、お手元の資料のとおりでございます。表彰式は、4月18日に実施の「県民の日」記念事業の中で実施をいたします。なお、この表彰は最高位の知事表彰として昭和40年に制度が定められまして、昨年度までに482名及び6団体の方々が受章されているところであります。
2つ目の「美し国おこし・三重」シンボルマークの決定について申し上げます。シンボルマークが決定をいたしまして発表させていただくわけですが、このシンボルマークにつきましては、平成20年11月17日から平成21年1月9日まで募集を行いましたところ、広く全国から449点の作品を応募いただきました。その中から、佐賀県のグラフィックデザイナーでございます永石繁信(ながいし しげのぶ)さんの作品を最優秀賞として、「美し国おこし・三重」のシンボルマークに決定をいたしました。(掲示のポスターを指して)ここにありますのがそうであります。この作品は、美し国の「美」、美しいという字と、それから三重の「三」を基にしまして、県民の固い絆と自立の精神で「美し国・三重」をさらに磨きあげる、元気でたくましい姿を表現しているものでございます。また、それぞれの色についてでありますが、昇る太陽、それから豊かな海・緑、そして歴史・文化の背景をイメージしているというものでございます。このシンボルマークを今後作成いたしますパンフレットやのぼり等に広く使用いたしまして、県民の皆さんに「美し国おこし・三重」のことをもっともっと知っていただくということ、それと「美し国おこし・三重」の取り組みに共感いただける方々にもお使いをいただきたいと、こう思っております。地域を、あるいは三重をより良くしていこうという活動が広がってまいりますシンボルになるということを期待しているところでございます。なお、これにつきましては決定後に分かったことでありますが、作者の永石さんは平成7年、1995年に開校いたしました県立昴学園高等学校の校章のデザインにも採用をされておられまして、昴学園の開校式にもお越しをいただいているそうでございます。三重県との何か不思議なご縁を感じるところでもございます。
3つ目に平成21年「県民の日」の記念事業について発表をいたします。明治9年4月18日に、旧三重県、旧三重県の前には安濃津県とも申しておりましたが、この旧三重県と度会県が合併をしまして現在の三重県が誕生をいたしました。それからちょうど100年後の昭和51年には、条例によりまして4月18日を「県民の日」と定めているところでございます。以来、県におきましては毎年「県民の日」を中心に記念事業を実施しているところでございます。平成21年におきましては、「人の力 地域の力 文化力で創造する三重の環境」というテーマで、来る4月18日、土曜日でございますが、県の総合文化センター内の中ホールにおきまして開催をいたします。当日は、ただ今発表いたしました県民功労者の表彰式、そして「美し国おこし・三重」のオープニング宣言やシンボルマーク最優秀賞受賞者の表彰式、そしてキャスターの生島ヒロシさんによります環境づくりに関する講演などを行う予定でございます。また、今回は文化力の視点に基づく取り組みとして、地域で活動されております団体等の皆さんが自らこの記念事業に参画をしていただきまして、会場や県内各地で環境に関する様々な催しを行っていただきたいと考えております。より多くの県民の皆さんがこうした記念事業にご参加をいただき、県民功労者表彰を通して受章された方々の多大な功績を知っていただくと同時に、皆さんと一緒に「美し国おこし・三重」の取り組みを進めるということで、「美し国 三重」を一層磨き上げていきたいと考えております。さらに、生島ヒロシさんの講演を通しまして、地球温暖化をはじめといたします環境問題に対しまして、私たち自身が環境活動を行うきっかけといたしたいと考えているところであります。「県民の日」記念事業については以上のとおりでございます。
次に、全国俳句募集について申し上げます。平成20年度全国俳句募集「火の一句」の審査結果及び平成21年度全国俳句募集の実施についてお知らせをいたします。平成20年5月16日から11月19日まで実施をいたしました全国俳句募集「火の一句」につきましては、報道機関各社をはじめといたします皆様方のご協力を得まして、全国さらには海外から多くの作品をお寄せいただきました。この場をお借りしましてお礼を申し上げるところであります。本年度の応募総数でありますが、91,950句となりました。今年度の応募の特徴といたしましては、お手元の資料1にありますように自由題部門の割合が増加をしている、それから海外からの応募が増加しているということなどがあげられるところでございます。特に海外からの応募につきましては、学校募集での応募が参加校数あるいは応募句数ともに増えておりまして、海外の教育現場での俳句の浸透が感じられるところであります。さて、最優秀賞でありますが、資料3にございますようにテーマ部門では東京都練馬区にお住まいの松宮 昭(まつみや しょう)さんの句「しぐるるや 串に火のつく 五平餅」、そして自由題部門では愛知県名古屋市にお住まいでございます杉本 梢(すぎもと こずえ)さんの句「草踏めば 草の匂ひの 良夜かな」、以上の2点となったところであります。3月24日に、県庁の方にこのお二人をお招きをいたしまして、先日受賞者を発表いたしました三重県文化賞とともに表彰式を行う予定でございます。なお、各選者賞とか協賛企業賞、協賛市町賞などの入賞作品につきましては、お手元にあります資料2をご覧いただきたいと思います。そして平成21年度でありますが、全国俳句募集は平成8年の「海の一句」から数えまして第15回目を迎えるところでございます。記念すべき第15回目は「国(くに)」をテーマといたしまして、「国の一句」と題して募集を行うところでございます。どうぞ報道機関各社の皆様方にも引き続きご協力をよろしくお願い申し上げますし、全国から、あるいは海外からも応募をいただくことをお待ちをいたしたいと思います。よろしくお願いをいたします。
次に、県職員の国際緊急援助隊医療チームへの登録についてお知らせをいたします。この度、防災危機管理部の2名の職員が国際緊急援助隊医療チームの医療調整員として、JICA、これは独立行政法人国際協力機構でございますが、このJICAに登録をされました。国際緊急援助隊は海外の地域、特に開発途上にあります海外の地域における大規模な災害に対しまして、被災国又は国際機関の要請に応じて国際緊急活動を行っているところでございます。それでは2人を紹介したいと思います。まず、河村孝祐(かわむら こうすけ)さん、地震対策室でございます。(所属と氏名を自己紹介)それから同じく地震対策室の伊藤浩明(いとう ひろあき)さんでございます。(所属と氏名を自己紹介)この両名とも土木技師でございます。両名にありましては今後、海外での大災害の発生に伴いまして、派遣要請があった場合には積極的に国際緊急援助隊医療チームに参加をする予定でございます。今後も国際緊急援助隊医療チームへの登録につきましては、活動状況等を見ながら進めてまいります。なお、国際緊急援助隊医療チームの医療調整員としてのJICAへの登録は、県内におきましては松阪地区広域消防組合消防本部に続きまして2番目となるものでございます。私の方からは以上でございます。
2.質疑応答
・発表項目等についての質疑
・民主党小沢代表秘書の逮捕について
・経済・雇用対策について
・県立病院の経営見直しについて
・定額給付金について
・会計検査院による検査について
(質)最初に県民の日の事業ですが、このシンボルマークの入賞者の年齢を教えていただきたいのですけれども。
(答:政策部)64歳です。
(答)64歳ということです。
(質)生年月日は?後で。
(答:政策部)お渡しします。
(質)賞金額はいくらですか。
(答)一応、賞金として10万円を出させていただくということであります。それから入賞者については、県産品を1万円相当のものをそれぞれに送らせていただくということでございます。
(質)物品の中には、松阪肉とか何かあるのですか。
(答)私はそれは聞いていませんが。
(答:政策部)三重ブランドの中から、時期にあったものを選ぶということになっております。
(質)取り組みに共感いただける方にも使用していただく、これは具体的にはどういう使い方をするのですか。
(答:政策部)「美し国おこし・三重」で、いろんな地域のグループに活動していただいたりしますので、その方々にも使っていただくとか、あるいは一緒に活動していただける団体や企業の方とかのイベントなどでもお使いいただけると考えております。
(質)シンボルマークの募集自体も、県民の日に絡んで募集したということなのでしょうか。一緒に発表されていますけれども。
(答)その時にオープニング宣言をしますので、その時に表彰もしたいと思うのですが、なお、ちょっと申し上げておくと、この図案については今、こういうことでありますが、これに「美し国おこし・三重」という文字を図案化したロゴを組み合わせて使うということになります。今日の時点では、その「美し国おこし・三重」のロゴについてはまだできていないということで、これについては「美し国おこし・三重」のオープニング宣言の際に併せてきちっとお示しできると思います。大体、今月中にはロゴの方も決めていきたいと、こう思っています。
(質)使い方ですけど、一応、全市町参加という形になっているので、そこのそれぞれの建物にこののぼりが立つとか、そういうこともあるのですか。
(答)もちろんこれから県内各地でそういういろんな活動がされていきますので、そういう際にのぼりとしても使いますし、それからいろいろパンフレットとか、そういうところでも、それから県においてはホームページの中で、この「美し国おこし・三重」の実行委員会のホームページだとか、それからいろんな方々にこれから「美し国おこし・三重」にご参画をいただくわけでございますから、そういう方々の活動の中で自由にお使いいただけるのではないかなと、こういうふうに思います。大いに使っていただきたいと、こう思っております。
(質)確認ですが、受賞された方の名前は「ながいし しげのぶ」さんでよろしいのですか。
(答)はい。「ながいし しげのぶ」、そういう読み方で正しいです。
(質)あと、多分、今分からないと思うので、平成6年のまつり博の時にミポラとかゆるキャラの関係のデザインを頼んで、あれは多分電通決め打ちだったと思うけど、その契約額とか資料を後でクラブへ出してください。
(答:政策部)分かりました。
(質)次は俳句募集で、こちらも受賞者の方の年齢を教えていただきたいんですが。
(答:生活・文化部)松宮昭さん84歳、杉本梢さん73歳です。
(質)応募総数が年々減っているように思うんですが、この点はどうなんでしょうか。
(答)これについては、テーマ部門が特に減少したということが、減少した大きな理由でございます。これは、「火」というテーマが難しかったことが考えられるというところはあります。現在、火は電気などに姿を変えて、昔に比べると目にすることが少なくなっております。このために、テーマ部門の応募が減ったのではないかなというふうに考えられるということがございます。
(質)この「火の一句」だけではなしに、ずっとピークが、12年度がピークなんでしょうか、大体このあたりから最後の方とか年々減っているように思うんですが。
(答)そうですね、全国的にも幾つかあるわけでございますけれども、最近、平成18年、19年は若干増えたんでありますけど、また減少してきているというところであります。しかし、それにしても9万からの句の応募があったことは大変なものだと、こういうふうには思います。
(質)基本的に、知事は数にこだわるわけではないとは思いますが、何らかの方針見直し等というのを今年考えるということはあるんですか。
(答)ちょうど15年を迎えているということ、このことがありますから、先程ちょっと申し上げたように、15回目という、そういう状況の中で、これまでの状況も検証しながら今後のことについても考えていく一つの節目ではあるのかなと思っております。まだこれからの検討になります。
(質)地域おこしのツールの一環としての俳句を使っての公募というのでやってきてるわけなんですけど、この公募自体は知事は評価されてるわけですか。
(答)「秘蔵のくに」でしたか、伊賀の大きなイベントもやりました。それからこの俳句については今年でもう15年にもなるというようなこと、そういうことから少なくとも松尾芭蕉と三重県との関わりとか、あるいは伊賀という地域に対する関心、それから俳句そのものの広い浸透というようなことにもかなり資してきたところではないかなと、こういうふうに思っているところです。なお、お手元の資料にもありますけど、15回の記念事業につきましては、テーマ部門の選者である先生方をゲストに迎えたイベントをやろうという予定はしているところでございます。
(質)今年度のテーマ部門で「国」というのを選ばれた理由というのは何かありますでしょうか。
(答)三重県で国というと、歴史的に昔「伊勢の国」とか「伊賀の国」、「志摩の国」、「紀伊の国」と、この4つの国があるわけでございます。第15回目は、その15回という大きな区切りでもございますから、そういうことにふさわしい、少しスケールの大きな概念を持って、この「国」が良いのではないかと、こう考えたところでございまして、三重県は先程申し上げたような、そういう長い歴史があるわけで、それぞれの「国」の特色が表れた個性豊かな俳句というものも期待できるのではないかなと、こういうふうに思います。松尾芭蕉の歌に、「国々の八景 さらに 気比の月」といった句を詠んでおられるということで、なお、また21年度から三重県では「美し国おこし・三重」が開始されるわけでございます。そういう面からも「国」というテーマは、「美し国おこし・三重」のオープニングの年にふさわしいテーマではないか、そういうことがあってこのテーマを選ばせていただいているというところでございます。なお、これにつきましてはテーマ部門の選者の方々と検討をさせていただいて決めたということでございます。
(質)元々の発案は知事がされたんですか。
(答)いえ、違います。選者の方々のご検討の中で、これがふさわしいであろうということで決まったものでございます。
(質)国際緊急援助隊ですが、どういう経緯でこういうことをやろうということになったんでしょうか。
(答)まず目的として私どもが考えましたのは、世界各地におきましては多くの自然災害が発生しております。特に発展途上国においては、災害が起こった場合に海外からの災害援助というものが求められているわけです。そういう意味で、災害に対して救援活動をやっていくということは極めて重要なことでございます。三重県は地震とか風水害等の自然災害に対しまして、これまで培った経験とか技術的なノウハウ、あるいは今もまたそういった災害に対して備えるということで活動をやっているところでございますが、そういったものを途上国の災害救援に生かしていくということができれば、まずは1つ目は世界に貢献するという三重県の思いを一つ実現していくことになりますし、2つ目には海外の災害現場でいろいろ活動し経験をしてくるわけでございますから、それを三重県の防災体制の整備についても生かしていけるのではないか、そういうことから今回、国際緊急援助隊の医療チームとしてJICAの方に登録をしようということになったわけでございます。
(質)松阪の消防本部は今、救急救命士ということで何となくイメージ的には医療チームというのは分かるんですけど、県の場合は土木技師、河村さんも伊藤さんもそうなんですが、これはそういうのもあるんですか。
(答)私どもはもちろんJICAの方へ担当部の方が何度もおじゃまをし、そしてその国際緊急援助隊の医療チームの編成だとか、どういう役割を果たすんだというようなことについても話を伺い、また向こうからも大いに理解を得て、その上で参加するというようなことにしたところでございます。今、JICAの方で、医療チームにつきまして全国の登録者数がどのぐらいいるかということでございますれけど、、まずこれはJICAのホームページに載っている数字であるということを申し上げておきますけれども、医師につきましては216名、看護師については363名、薬剤師につきましては40名、そして今回三重県も登録いたしました医療調整員というのが181名ということでございます。医療調整員というのは、この医療チームの団長それから医療班で副団長さんが医療班のトップになるわけでありますが、その下で大体、派遣されますチームで3名ぐらい医療調整員というのが就くということになるようであります。医療調整員は、医師とか薬剤師それから看護師等がいる中で、データ処理であるとか受付であるとか、あるいは診療補佐であるとか、あるいは資機材管理、こういった業務をやるということになっているところであります。したがいましてこの医療チームにつきましては、自らテントを張り、食事やそういうことについてもかなり厳しい環境状況の中で自己完結型にやっていかなければなりません。そういう意味では、こういった資機材管理だとかということも含めた、この医療調整員というものの果たす役割というものは極めて大きいものがあるということでございます。
(質)松阪も登録を徐々に増やしていったと思うんですが、県の方も今後さらに増やしていく予定はあるんでしょうか。
(答)今後のことでありますけれども、一応私どもは今回この河村さんと伊藤さんの2名が登録されまして、いつそれが実際に派遣されることになるのか、それは分かりませんけれども、そういった活動の状況を見ながら、今後も参加意欲のある職員がいれば、それは増やしていくということも考えられるところでございます。
(質)せっかくお二方がお見えになっているので、ちょっと一言ずつでも抱負を。
(答:河村技師)地震対策室の河村です。三重県職員としてぜひ、国際貢献をしたいと思い、登録しました。実際に今後海外で災害が発生して、要請があった場合には積極的に手を挙げて、現地で被災者の方々のために活躍したいと思います。以上です。
(答:伊藤技師)同じく地震対策室の伊藤です。今の状態では、海外で災害があったとしても、多分私は選ばれないのかなというふうに考えております。ですので、もし海外で災害があった時に絶対に私が選ばれるように、これからさらに自己啓発して、絶対に海外に行って自分のスキルを上げたいというふうに考えております。当然、被災者の方も助けて、自分のスキルも上げて、県行政に今後生かしていきたいというふうに考えております。以上です。
(答)もしもお二人にさらにいろいろとお尋ねすることがあれば、担当部の方へ申し出ていただくなり、別途会見の場をお作りしていただくなり、その対応をよろしくお願いします。
(質)資料を見ると人的援助のところは、医療活動のほかに捜索・救助と災害応急対策ですか、こういうのがあるんですけど、こちらの方が土木技師としては向いてるんじゃないかと思うんですけど、こっちは登録は無理なんですか。
(答)捜索・救助活動についてはペーパーにも書いてありますように、警察庁とか消防庁、海上保安庁、防衛庁、しかも消防についてはかなり規模の大きい大都市の消防に限定されているということで、実はそもそも三重県では対象になる所がないというような状況がございます。それから災害応急対策及び災害復旧活動につきましては、国交省並びにその他の関係省庁、国の方で編成して出しているものでございます。捜索・救助活動については、例の中国の四川省の地震の時に行ったのはそのチームであったわけです。
(質)じゃあ、国でやるということですね。
(答)はい。多分、医療活動で松阪の広域消防がJICAで登録されたというのは、中小都市、地方では初めてのケースだったと思いますし、この県の登録も多分、三重県が全国で初めての登録になるということであります。
(質)要はご本人さんたちが、「登録したい」という形で登録されたんですか。それとも県でこういう制度があるのでそれに募って、「登録する人があったらどうかな」という、そういう形なんですか。
(答)県はいろんな形での国際貢献ということをこれまでも考えてきたところであります。そういう意味では、例えば研修であるとか、例のICETT(国際環境技術移転研究センター)等における環境技術移転だとか、もちろんいろんな形の貢献活動があるわけでございますけれども、やはりこういう時代、実際に汗をかきながら海外の現場に行って人命救助等、尊い命を助けるというような、そういった仕事に携わる、そういう汗のかき方ができるということも極めて重要なことでございます。そういうことで三重県からそういった貢献活動というのが、どういうものができるのかなという中で、なかなか難しいものがあります。技術的に専門性が求められたり、いろいろありますけれども、特に身分の問題であるとか経費の問題であるとか、あるいは大変リスクの高い地域に赴くわけでありますから、そういった時の災害補償といったようなことも考えておかなければなりません。そういう中で県としましては、これまで特に防災危機管理部の部長をはじめ、部の方で何か対応できるものがあるだろうかということについて検討をしてきたところでございます。結果、このJICAの国際緊急援助隊への登録ということが、最もこれまでの経験・技術を生かせ、そしてまた、その経験を得てくる中で県の業務にもそれを生かすことができるのではないか、そういうことで今回このJICAへの登録ということが行われたということでございます。
(質)いつ頃応募したんですか。
(答)一番最初にそういう話が出たのは、私が知事になりましてからかなり言っておりましたが、今の防災危機管理部長になりましてから部長の方で具体的に検討をしてまいったところであります。登録申請は、いつ頃やりましたか。
(答:防災危機管理部)終わったのは最近ですけども、始めましたのは夏過ぎです。
(質)昨年の7月?8月?
(答:防災危機管理部)9月です。
(答)具体的には去年の春ぐらいから、具体的な検討をしようというような状況でありました。
(質)民主党の小沢代表の秘書が逮捕されましたけれども、小沢代表は国策捜査という批判もされて、適正に処理しているということで辞任はしないという表明をされてますが、その点について知事の感想を。
(答)政局がこういう状況の時でありますから、特に今年は9月までには総選挙が必ず行われるという、非常に大政局の時でもあります。それだけにいろんなことがこの件で言われておりますけれども、今、捜査が行われているということでありますから、私としてはそれを見守るということで、コメントを申し上げることはありません。
(質)私も小沢さんの会見現場にいたわけじゃないし、報道で見聞きするだけなんですけど、知事も多分テレビ等で小沢さんがおっしゃったことは聞かれたと思うんですが、あの昨日の説明で、感想として、説明責任は果たされてるという感じにはお受け取りになりましたか。
(答)私、きちっと見ていないんですけどね。
(質)見てないんですか。
(答)新聞等でざっと読んだところでありますけれども、それで?
(質)中身が、あれで十分説明責任が果たせたのかなという感じを持つ人もいるだろうし、あれで十分じゃないかと、当然、民主党側は十分説明責任を果たしたと言ってるわけなんですが、知事のご感想はいかがかな、と思いまして。
(答)ですから、今、東京地検の特捜部が入って捜査をしているということでありますから、それについてのコメントは差し控えさせていただきたい、感想も含めて差し控えさせていただきたいと、こう思います。
(質)緊急の経済・雇用対策なんですけど、いろいろ、ふるさと創生とか、基金事業がありますね。あれで具体的にまとまってきているような対策ってあるんでしょうか。
(答)まとまってきているというと?
(質)近々、具体的にこういうものに基金を使うとか。
(答)それは既に項目を発表させていただいている予算の中にございますから、議会等へも項目については申し上げているところであります。ちょっと私、手持ちでそれを持っておりませんけれども、それぞれの事業を進めていくということでございます。その資料はありますか。基金事業の中身一つひとつについては、議会の方へお示ししている物があったでしょう。記者さんにもこの資料は行っているということですが。それぞれの関係部、関係室で、事業名が書いてあってどういう事業をやるんだということについてです。
(質)わかりました。
(答)これについては、特に今、議会でご審議をいただいているものについて、それが成立してからということになりますと、一刻を争うと言いますか、一日でも早く対策を打っていくというためには、それだけ準備も遅れていくということがありますので、議会にもある程度ご理解をお願いしながら、準備だけはできるものは進めておかなければならないのかなと、こう思っております。議会とも相談をさせていただきながら、対応していく予定でございます。
(質)かなり、有効求人倍率が0.69倍とか、急激に落ち込んだわけですけれども、あと鉱工業生産指数とか。その点で追加対策とか、知事ご自身は必要かな、とかそういうのは考えられているんでしょうか。
(答)既に議会等でもお答えしておりますように、日々、三重県内でも経済・雇用状況は深刻さを増しているというふうに思っているところであります。したがいまして、私どもとしてはこの20年度の補正予算並びに21年度の当初予算、ご審議をいただいておりますけれども、なるべくこの予算案の中にあるものを早く実施していくということ、このことがもちろん大事でありますし、今後さらに必要な状況を判断いたしました時には、速やかに追加の補正予算というような形で対応できるようにしていきたいと、こう思っております。実は一昨日、皆さんもご承知のとおり、この県庁内にあります緊急経済対策会議、江畑副知事が議長をしておりますけれども、会議を持っていただきまして、当面どういう対応をしていくかということについて議論をしていただいたところでございます。実は先般、2月19日に開催をいたしました、経済団体や労働団体や行政・金融機関、いろんな関係者に入っていただいた経済危機対策会議の中で、専門調査会議を持とうということにしたところでございますけれども、一昨日の県庁内の緊急経済対策会議におきましては、県内9カ所で専門調査会議を順次設置していこうということにしたところでございまして、10日に取りあえず四日市、それから松阪、伊勢志摩、熊野の4地区で開催をするということにしたところでございます。あとの地区についても、今後順次やっていくということになるわけでございますけれども、取りあえずこの4地区で開催をしまして、それで経済危機対策会議は第2回目が3月19日に予定されているところです。これは私が座長を務めている会議でありますけれども、この第2回会議で専門調査会議の結果報告をさせていただこうということにしたところでございます。そういうところでも議論をいたしまして、関係機関がこの経済・雇用の緊急事態に対して、それぞれその段階でできることに迅速に対応していこうということにしているところでございます。それから県庁内におきましては、緊急経済対策会議に課長級で構成いたします幹事会を設置するということに決定をいたしまして、そういう意味ではより十分な情報共有を進め、また事務レベルでも少し突っ込んだ議論が進むようにしたところでございます。
(質)今後さらに必要な状況を判断した場合に追加の対策を盛り込むというのは、ずっと前から変わってないと思うんですけど、具体的にその、さらに必要な状況というのは何か目安みたいなものはあるんですか。
(答)いろいろと意見交換をしている中で、この2月、3月期ですね、この辺の状況というのはよく見て行かなければならない、我々も心配しながら見ているところであります。昨年の12月期は資金ショート等、中小企業における状況を心配しましたが、私どもの打った手が功を奏した形で、1年前より倒産が少なかったというところであります。しかし、この3月期もどういう状況かというところがあるかと思います。なお、いろいろ伝えられている中には、在庫調整がかなり進んできて、4月~6月期辺りには相当、在庫調整のための生産調整について大体目処が付いて、その後本来の生産状況に少しずつ戻していくというような、そういう報道もございます。したがいまして、そういったことも4月以降十分見ていかなければならないと、こういうふうに思っているところであります。今は、県の方でやろうとしている事業につきまして、なるべく早く予算が決定をしまして、それが実行に移せるように、取りあえずやっていくということが第一のことだと考えております。
(質)今、緊急経済対策会議の中で、これは別に三重県だけじゃなくて他県でもそうなんですけど、金融機関の貸し渋りとか貸しはがしとかいう状況もあるんですけど、3月決算期の事業所の対策として、その辺で県で何らかの指導をされるとか、あるいはそういうことをできるだけ緩めていただけないかといった話というのは出てるんですか。
(答)今、特段何か具体的な、新たな制度が作られて、というところはございません。昨年12月に持ちました制度につきましても、引き続きこの3月期の方が大変だということの利用もできるわけでございますから、そういう形で今、対応はしているというところです。もちろん金融機関等についても、これはできるだけのご協力を当然いただかなければなりませんから、そのことについては三重県経済危機対策会議におきましても先般も要請していますし、そのことは大きな前提として、金融機関にも対策会議の方にお入りをいただいているというところでございます。
(質)特に雇用の問題なんですけれども、県内にたくさんいらっしゃる外国人の方の雇用状況もかなり厳しい影響が出ていると思うんですけれども、親御さんが職を失って、お子さんも外国人学校とか、そういう学校に通えなくなるということも出ていると思うんですけれども、国に帰ろうと思っても帰る資金がないということで、他県では帰国の旅費を補助するとかそういう対策を打ち出すような所もあると思うんですけれども、三重県として、その辺に関して何か検討されているようなことはございますか。
(答)今、具体的に皆さんに申し上げるようなものというのはありませんけれども、先程からご指摘になりましたような、そういったことについて、今後県としても状況を見ながら皆さんと、これは検討もしていきたいと、こういうふうに思います。今まだ具体的にこういうものという、申し上げるものを持っているわけではありません。
(質)県立病院なんですが、全協とか一般質問等で出ていて、具体的に知事が検討中という形でおっしゃっている件なんですけれども、今回の関係地に直接、本音でトークとか含めて何かその、ご説明に上がるような機会っていうのはあるんですか。
(答)県立病院改革につきましては、関係する所は多いわけでございます。そういう意味では、病院のあります地域につきましてはいろいろと大きな関心を持っていただいているかと思います。私どもはやはりそれぞれの地域のまずは市あるいは町となりますが、実際にあるのは市になるわけでありますが、そういう関係市とは今もいろいろと十分連携を取りながら、市の方のご意見も伺いながら対応をしていこうということでやっているところでございます。地元につきましては、これはもちろん県民全体からいろいろご意見もいただかなければなりませんのでパブリックコメント等をやりますけれども、関係する地域につきましては健康福祉部並びに病院事業庁、こういったところから地元の方に十分説明にお伺いをし、またいろんなご意見もありましょうし、そういったものもお聞きをしてくるということにしているところでございます。私自身が行くということについては考えておりません。
(質)地元説明とかパブリックコメントなんですけれども、具体的なスケジュールは決まってるんでしょうか。
(答)いや、まだ・・・。担当部はいないんですね。
(答:政策部)本日は担当部が来ておりません。
(質)知事は知らないですか、日程が決まっているとかいう話は。決まってることは決まってるけど、今詳しく分からないということなんですかね。
(答)いや、ちょっと私もはっきりとは申し上げられないんですけれども、4月以降にはパブリックコメントもやっていかなければならないと、こう思っていますが、具体的にいつからいつまでということについて、ちょっと手元でその資料を持っておりません。
(質)決まってるけど資料がないということですか。
(答)日にちまではきちっと決まっていなかったと思います。いつ頃という大体の想定プランについてはあったかと思います。
(質)説明会も4月以降ですか。
(答)これについてもまだ具体的な日程だとか、そういうものは決まってません。いずれにしましてもこれは今、議会でもいろいろ議論をいただいておりますから、その上でということになりますから、その後決まっていくのではないかなと思います。
(質)定額給付金についてなのですが、基本的に市町の問題だとは思うのですけれども、県として知・魔ニして何かお考えがあればお聞かせください。
(答)定額給付金ですが、予算の関連法案も通ったということでありますから、いよいよその給付ということが行われるということに正式になったところでございます。今現在、三重県で給付の対象となる方につきましては、調べましたところ約191万人でございまして、給付の対象者全てが給付を受けるということになりますと、約291億円の給付額が算定されるというところでございます。県内で所得制限を設けるような予定の市町があるかどうか、お尋ねをしておりますけれども、そういう所得制限をする市町はないというふうに伺っているところであります。それから給付について、それを開始するのがいつ頃になるかということでございますが、これについてはむしろマスコミの皆さんがそれぞれご取材をいただいている情報の方があるいは早いのかもしれないと、こういうふうに思いますが、いずれにしましても4月中旬以降、順次対応できる市町から給付が始められるということだと伺っております。それから、定額給付金に合わせてプレミアム付きの商品券を出すのかどうなのかということでありますけれども、既にそのように決めている所が伊賀市とか桑名市とか、それから熊野市ではそのような対応をするというところでありますけれども、他にもどうも今、検討をされているというふうに伺っておりますので、これについては今後増えてくる可能性があるのかなと、こういうふうに思っております。
(質)経済的な効果も期待されていますが。
(答)これを使われる以上は、そういった効果が出るということは期待したいというところです。特にプレミアム付きの商品券で、自分たちの地元の商店街で使えるようにするというようなことは、少なくとも地元経済にも良い影響を与えるということにはなると思います。
(質)知事ご自身はどのように使われる予定ですか。
(答)この法律を決めた国会では、やれ賛成だ、やれ反対だ、いろいろございまして、そういう中でそれぞれ自分は賛成した、反対したということもあり、自分がもらうとかもらわないとかということを言っているところでありますが、私は別段そのことについて申し上げる必要はないのではないかなと、こういうふうに思っております。
(質)平たく言えば、触れないということですね。
(答)平たく言えば、かみさんの意見に、妻の意見に従うということです。
(質)それは受け取る、受け取らないも含めてですか。
(答)ここのところはプライベートになりますので、好きなようにご理解いただいて結構です。
(質)受け取る、受け取らないはしゃべらないということですね。
(答)申し上げる必要はないと思います。
(質)昨日国会の方で造反が、いわゆる造反ですね、2人いて、その内1人は常々知事がご批判されている元首相だったのですが、この定額給付金の経済効果、経済浮揚を狙った緊急対策、政策としての評価は、知事としてはどのようになされているのでしょうか。
(答)これは非常に議論としては難しい議論だと、こういうふうに思います。純粋な経済学等からの効果としていろんな議論もありましょうし、それから政治的な判断からいけばその善し悪しということだけではなくて、実は限られた財源を使うということでありますから、それが何と言いますか、「選択と集中」と言葉がありますけれども、そういうことからもっと優先される使い方があるのではないかという議論の中で議論もする、そういう政治的判断も、これもあるかなと、こういうふうに思います。国政の中での議論ではそういういろんな見方、考え方がある中で、それぞれの党あるいはそれぞれの国会議員自身が判断をされてきたのだと、こういうふうに思います。
(質)知事ご自身としては、もっと優先される使い方があるというふうに?
(答)そのようなことは言っておりません。そういうふうな、見方としていろんな議論の仕方があるでしょうから、それぞれのおっしゃっておられることについてもそれぞれの理屈があると、こういうふうに思います。これが経済的な効果があるという理屈もしっかり成り立つであろうし、あるいはもっと有効な使い方があるのだという、そういう理屈も十分またあることであろうし、それぞれがそれぞれの考え、思いで判断をされているのだと、こういうふうに思います。
(質)一政治家として賛成か反対かと言ったら、どうでしょうか。
(答)三重県知事としてはコメントすることはありません。
(質)政治家としては?
(答)三重県知事という政治家である立場でコメントすることはありません。
(質)ダメもとで聞くんですけど、国の補助金の適正使用の件で入っている会計検査院のヒアリング等はもう終わったのでしょうか。
(答)少しご報告申し上げておきます。2月16日から20日までの5日間、会計検査院におきましては調査をされました。国土交通省並びに農林水産省所管の補助事業に関する需用費、賃金、旅費のうち、平成14年度から平成19年度に執行したものについて調査をしたところでございます。今分かっていることにつきましては、検査の中では、いわゆる預け金、一括払い、あるいは差し替えなどの不正事例はなかったということであります。それから需用費の翌年度納入及び前年度納入の事例ですとか、賃金及び旅費の目的外使用などの事例につきましては、現在も会計検査院において引き続き検討されているということでございます。現時点ではこれらの件数や金額については、明らかにしておりません。会計検査院の方では、他の県もやっているわけでございますが、1年間にわたって実施をした検査の結果を例年11月頃に内閣に送付をいたしまして内閣から国会に提出をされるということになっておりますので、今回の実地検査の結果につきましてもこの内閣への送付に合わせてこの秋に発表されるという予定だそうでございます。会計検査のことについては以上です。
( 以 上 )