知事定例会見録
平成20年 1月 7日
於 プレゼンテーションルーム
1.発表項目
- 新年への抱負
- 平成19年度三重ブランド認定について(発表)
- トリアー単科大学の来県について(発表)
明けましておめでとうございます。本年初めての定例記者会見ということでございます。旧年に倍しましてまた本年も、皆さんにも大変お世話をかけますがどうぞよろしくお願い申し上げます。新年にあたりまして、少し私の方から抱負を述べてご挨拶に代えておきたいと、こう思います。今年1年のことを考えてみますと、今年は例えば経済問題にいたしましても、あるいはまた政局を見ましても、大変不安な材料も多く考えられるところでございまして、そういう意味では課題多き1年になるかも知れないと、こういうふうに思っております。まず第一に、大政局の年だと考えております。特に、国家予算につきましても、大変、今の衆参逆転状況がどのように影響していくのか、大きなリスクを抱えているところでございます。私としては、県民生活に悪影響が出ないことを強く望んでいるところであります。それから、石油の値上がり等につきましても極めて投機的なものでございます。それだけに、サブプライム問題等も含めて政府の国際間での連携、協調によりまして、こういったリスクを回避する努力をしっかりやってもらいたいなと、こう思っております。三重県政といたしましては、今年はこういったリスクをどう県政推進の中に含めていくのか、このことは年始めの課題だと、こういうふうに思っているところであります。それから、2つ目に申し上げておきたいのは、昨年、2期目のスタートをいたしまして、県民しあわせプランの第二次戦略計画を策定いたしました。その全体の推進につきましては、32本の重点的な取り組みを中心に着実に推進を図っていきたいと、こう思っております。特に文化力に基づく政策を、新しい時代の公、ニュー・パブリック・ガバナンスにふさわしい進め方で展開をしていくという、質の行政改革を推進することにいたしているところでありまして、これにつきましても今年はとにかくこの第二次戦略計画の2年目に当たるわけでありますので、しっかり推進を図っていきたい、こう考えております。それから3つ目に、この第二次戦略計画にも関わることでありますが、個別的な課題について少し申し述べておきたいと、こう思います。まず1つ目に、「三重の元気づくり」ということについてでございますが、先程、経済状況で少し懸念材料があるということを申し上げましたが、一方で今の県の状況を見ますと大きな成果も期待できると、こう思っております。まずその第一が、知識集約型産業構造への加速をしっかり進めていこうということで、3月には四日市の方に高度部材イノベーションセンターがオープンするわけであります。川上産業と川下産業、あるいは大企業と中小企業、そしてそれに大学とか研究・開発機関、こういった所の連携をし、そうすることによって、より付加価値の高い、そして新しい分野の産業を創造していく、そういう方向でのイノベーションが生まれてくるということ、あるいはそういったことに関連する人材を育成していくということ、こういったことへの展開を今年もしっかり進めていきたいと、こう思っております。実は後程また報告させていただきますが、今年は特にこのイノベーションセンターを中心に国際的なネットワークづくり、国際連携ということについても力を入れていきたいと、こう考えております。それから県下全域につきましては、地域資源を生かしました地域産業振興と観光政策、まちづくりを連携させまして、県域全体の元気づくり、これに取り組んでいきたいと、このように思っております。個別的課題の2つ目に特に挙げておきたいのは、「心のふるさと三重づくり」につきまして、その中心となる「美(うま)し国おこし・三重」の基本計画の策定あるいはその準備にいよいよ入っていくということでございます。そういう意味では、この「美し国おこし・三重」の取り組みのスタートの年になるということでございますので、県議会あるいは県民の皆さんの十分な理解を得ながら、市町や県民の皆さんと一緒にこの準備を進めていきたいと、このように考えております。個別課題の3つ目については、実は昨年、食の安全・安心等にかかる課題がありました。これらの反省に立ちまして、「三重のくらしづくり」の中で安全・安心にかかる対策、これは食の安全・安心だけではなくて、例えば地震対策だとかそういったことも含めてでありますが、そういった対策の推進に取り組んでいきたいと、こう思っております。なお、個別課題4つ目に触れておきますが、新博物館につきましては、2月初旬には文化審議会の答申が出ると考えております。そこで、三重の文化振興方針及び新博物館のあり方に基づきまして県の考え方をまとめ、それをお示しし、県議会や県民の皆さんとの議論を進めてまいりたいと考えております。最後に大きな4つ目の項目として、県庁の内部マネジメントについてでございます。昨年、不注意によるミスが多発したということがございまして、昨年末から、現在各部署におきまして総点検中でございます。また、そういったミスがどういう状況で起こるのか、その背景とか原因、これについてもこの後分析・検討をしてまいりますので、その上で対策をしてまいりたいと、こう思っております。なお、引き続きリスク管理あるいは行政経営品質向上活動に努めてまいりたいと、こう考えております。以上、今年の抱負ということで申し上げました。
次に、私の方の発表事項を申し上げます。まずは、平成19年度の三重ブランド認定についてでございます。この度、「あのりふぐ」と「伊賀焼」を新たな品目として認定することになりました。認定事業者は、あのりふぐにつきましては志摩の国漁業協同組合、伊賀焼は長谷製陶(ながたにせいとう)株式会社でございます。さらに、既に三重ブランドとして認定をされております「伊勢茶」につきましては、有限会社深緑茶房(しんりょくさぼう)を認定事業者として追加することといたしました。三重ブランドにつきましてはご承知のとおり、三重県の豊かな自然、伝統など自然を生かす技術が特に優れていると認められる県産品とその生産者を認定いたしているところであります。今回認定となります3事業者につきましては、三重ブランド認定に当たっての評価されたポイントをここで申し上げますと、まず最初にあのりふぐの志摩の国漁協についてでございますが、ここで評価をされましたポイントは、漁業者自ら乱獲防止や稚魚放流などの厳しい資源管理を行いまして、漁獲から販売に至るまで、より鮮度の高い良質なあのりふぐを提供するよう努力をしていること、そして県外に出荷されていたトラフグを地域の資源として差別化するために、漁業者や漁協、宿泊施設、観光協会などが設立をしておりますあのりふぐ協議会におきまして、あのりふぐの定義や商標登録を行いまして、取扱認定制度を設けることで消費者へ確実にあのりふぐを提供するブランド管理を行っていること、さらに志摩市内の認定店に供給を限定するということで、志摩地域の観光誘客の増大に貢献をしていること、などが挙げられるところでございます。次に、伊賀焼の長谷製陶株式会社についてでありますが、ここが評価をされましたポイントは、まず地域の資源である「伊賀陶土」、土ですね、これを活用いたしまして、伝統的な伊賀焼に独自の工夫を加えた現代の生活様式に応じた土鍋製品を提案をし、消費者の新たな需要を開拓し、市場においても長期にわたり高い評価を得ていること、そして伊賀焼の振興のために地元事業者の参加を得て窯出し市を地元において開催をするなど、産地のリーダーとして取り組んでいるということ、さらに百貨店などの多数の取引先や東京のショウルームでの販売によりまして、全国に向けた伊賀焼の認知度の向上に貢献していること、などが挙げられるところであります。最後に、伊勢茶の有限会社深緑茶房についてでございますが、ここが評価をされましたポイントは、伊勢茶の安全安心確保へ積極的に取り組んで、生産から製造・販売を自社で一貫して行っていること、そして消費者の好みに応じたブレンド販売を行ったり、自社店舗の喫茶室において伊勢茶の飲み方を指導するといった伊勢茶の認知度向上や消費拡大に貢献をする新たなスタイルに取り組んでいるということなどが挙げられるところです。今後は、新たに認定をいたします「あのりふぐ」「伊賀焼」の2品目3事業者と、既に三重ブランドとして認定をされております「真珠」「松阪牛」「伊勢えび」「的矢かき」「あわび」「伊勢茶」「ひじき」「ひのき」「南紀みかん」の9品目39事業者とともに、三重ブランドとして全国に情報発信をしてまいります。
次に、2つ目の発表事項でありますが、トリアー単科大学の来県について申し上げます。この度、ドイツのトリアー単科大学の学生・教官が三重県を訪問するということが決まりましたので、報告いたします。トリアー単科大学は、環境マネジメントで知られるドイツ有数の大学でございます。私は、昨年11月にトリアー単科大学を訪問いたしまして、環境マネジメント人材の育成や環境技術に関する研究開発についての意見交換を行いました。その際、三重県との連携や四日市にございますICETT、財団法人国際環境技術移転研究センターでございますが、これとの連携についてもお願いをしてきたところでございます。この度、それが実現をいたしまして、同大学の教育プログラムの一環として来県される運びとなりました。具体的には、学生23名・教官2名の総勢25名が1月15日(火)から18日(金)まで、この期間にICETTに滞在をいたします。その間に、まず環境をテーマにしたパネルディスカッションを四日市大学で持とうということ、それから環境経営に取り組む企業訪問、4社ほど予定をいたしておりますが、企業訪問をしていただくということ、それから環境教育に先進的な取り組みをしております県立四日市農芸高等学校の視察及び意見交換、こういったことを行う予定でございます。今後は、この学生訪問をきっかけにいたしまして、トリアー単科大学との連携を深めていきたい、このように考えているところであります。私の方からは以上でございます。
2.質疑応答
(質)三重ブランドですが、11品目で、事業者は何事業者ですか。
(答:農水商工部)今回認定の事業者を入れて11品目、42事業者です。
(質)知事、どういった年越しをされましたでしょうか。
(答)私の生まれ在所であります松阪市飯高町の方にまいりまして、新年を迎えました。31日、大晦日の年越し、新年直前ですね、地元にあります花岡神社にまいりまして、そこでちょうどたき火をやってまして、たき火をやりながら午前0時を待ちまして、それで神社にお参りをしまして、その後お寺にもお参りをしました。元旦にはもう津の方に戻りまして、その後は津の公舎でおりました。
(質)じゃあ、ほとんど旅行とかそういうことは全く?
(答)ありませんでした。
(質)お孫さんは戻られてたんですか。
(答)ええ。子どもは1日から入れ替わり立ち替わりで帰ってきました。もう息子たちは一晩ぐらいですぐに帰っていきましたが、娘は3日に孫を連れて帰ってまいりまして、まだしばらく居るようであります。
(質)今もいらっしゃる?
(答)はい。
(質)大きくなられましたか。
(答)ちょうど昨年の選挙の最中に生まれた女の子でございますが、9カ月ですけれど、はいはいするようになっております。かなりもう、見る度に変わってくるのに、やっぱり子どもは成長が早いなと思って驚いております。
(質)さくらちゃん、でしたっけ?
(答)「奈桜」と。奈良の「奈」に「桜」と書いて「なお」といいます。
(質)新年の抱負でもおっしゃられていて、あと、4日の仕事始め式でもおっしゃったのですけれども、いわゆる職員の不注意によるミスが昨年は多かったというふうにおっしゃられたのですが、具体的にはどういうことを知事としては遺憾と捉えてらっしゃって、それをどういうふうに改善をしていきたいかという考えをお述べいただきたいのですが。
(答)職員のいろんなミスとか不祥事とかいうこと、これは本当にマネジメントの中でも一番頭が痛い課題であります。そういう意味では昨年もいろいろありましたが、特に不注意によるミスが多かったわけでございます。今、県庁の職場それぞれの所では、やはり県民の行政に対するニーズが非常に多様化して、またそういう意味では深まってきているというふうにも思います。しかし一方では、行政改革によります人員削減、これも非常に厳しくやっているところでございまして、そういう意味での職場環境、これはますます厳しいものになっているということは承知をいたしております。しかし一方で、県民の見る目も非常に厳しくなっておりますし、特に食品の安全・安心等に見られるように、社会の価値観というものもどんどん変化をし、また厳しくなってきております。また、そういう厳しい目で行政を見ていただいているという、そういう状況の中でしっかり県民のそういった思いに応えていかなければならないと、こう思っているところであります。今、そういう意味では、ただ単に総点検をするということではなくて、その背景にあるもの、あるいは原因となるもの、こういったものも検討をしていきたいと、このように思います。そういうことによりまして、職場環境をさらに改善していきたいし、そして職員には特に言っておりますのは、やはり職場の中でしっかり対話を重ね、推進をしていくことにより、支え合うという、そういう職場環境もできるのではないかなと、どちらかと言うとなれ合いになってはいけませんし、そういった面での支え合う職場環境づくりという、その努力の仕方、これはあるのではないかと、こういうふうに思っております。
(質)昨年の不注意によるミスが多かったというのは、具体的にどういったミスを指しておっしゃられているかというのを知りたいのですが。
(答)例えば、県政だより等においても、そのゲラを出す段階において記載する言葉を間違ってしまったり、あるいは抜かしてしまったりというようなこと、そういったこともありました。一つ一つは全部思い出せませんけれども、かなりそういう、ちょっと緊張して点検をしていれば見つかったはずの、そういったミスが重なってあったと、こういうふうに感じております。
(質)関連で、今点検されていて、その後分析結果に基づいて検討されると思うのですけれども、改めてフラット化についてどう思われますか。そういう指摘の声もあるみたいですが。
(答)これだけ厳しく人員削減も進めなければならない状況でありますから、かつての組織のように、重層に何重もチェックをしてやっていくというような組織というのは、なかなか考えにくいところがあるのかなと思います。しかしその一方で、不注意によるミスも、やはりチェック機能がもっともっとうまく展開できれば防げるものだと、こういうふうに思います。そういうことがございますので、組織としては、私はフラット化ということにこだわっているわけでも何でもありません。知事になりました以降、最も効率的に、最もいい方法を追求していったらいいという、そういう基本的な考え方でまいりました。したがって今後も、こういったチェック機能ということについて、それをより十分に展開できるような、そういう組織へどう工夫をしていくのか検討を積み重ねていきたいと、このように考えております。
(質)その時に、もしフラット化でない新しい方法があって、そっちがいいという話ならばそちらに切り替わる可能性もあるのですか。かつての重層的なものは別にして。
(答)フラット化とか、その言葉の話ではなくて、今申し上げたような形でやっていく、改善を重ねていくということであります。もちろんこれは、職員のやる気を失わせてもいけません。そういう意味では今現在も、それぞれやる気のある人が自分の責任範囲をしっかり持ちながらやっていくという点ではメリットの部分もありますから、いろいろと今後、改善を重ねていく道を探したいと思います。もう、言葉の遊びではなくて、中身をどう改善していくかという考え方でいいと思っております。
(質)おっしゃった課題のところで、いわゆる高度部材の部分ですけれども、国際的なネットワークづくりというふうなことを目指していくとおっしゃいましたけれども、もう少し具体的に言うとどういうことですか。
(答)先程発表しましたトリアー単科大学なども、今後、ICETTとの連携だとか、あるいは四日市大学では環境情報学科でしたか、そういう所もあります。三重県は、そういう意味で環境対策ということも非常に大きな県政展開の項目でもございます。これとイノベーションセンター等も、今後密接に連携、関わってくるのではないかなと、こう思っております。そういう意味では、国際的なネットワーク展開というだけではなくて、今後、高度部材イノベーションセンターとICETTとの連携ということもいろいろ配慮をしていきたいと、こう思っています。なお今年、私の方から国際ネットワークを拡げ、連携していくということについて申し述べましたのは、トリアー単科大学だけではなくて、今後その展開について皆さんに発表できる段階になったら発表していきたいと、こう思っておりますが、幾つか展開を考えていきたいと、こう思っているところでございます。
(質)それは教育機関だけではなくて、企業も含めてですか。
(答)発表できる段階で発表させていただきます。
(質)具体的なものはいいのですけれども、幅広く、とにかく連携していくと?
(答)どういう形でということについては、その展開の仕方がその後どうなっていくのか、ということによるかと思います。今年はそのきっかけを幾つかつかんでいきたいと、こう考えております。四日市イノベーションセンターは、日本発、世界一のイノベーションクラスターを目指すと、こういう意気込みで今後取りかかっていきたいと、こう思っているところであります。オープンイノベーションクラスターと申し上げた方がいいと思います。
(質)あと、いわゆる課題の食の安全・安心の部分なのですけれども、4日に内閣の神宮参拝がありまして、知事もお出になって、若林農水大臣も来られていて、何かこの関係で、総理も発言されていますけれども、若林さんとは何かお話しになりましたか。
(答)この件について、若林さんと特に話したということはありません。込み入った話をするような、そういう状況ではなかったわけでありますので。
(質)首相参拝に随行されて、何かご感想は?
(答)中曽根さん(元総理大臣)以降、歴代の総理大臣と私もずっと直接いろんなお話をしてきた、そういったことと比較をしながら考えてみますと、福田総理は大変気さくで、話しやすい雰囲気を持っておられる方だと、こういうふうに思っているところであります。今回神宮参拝をされましたので、私の方から「神宮参拝については何度も来られているんでしょうか」とお伺いをいたしましたところ、福田総理は「30~40数年前かなあ」と言いながら、ご尊父になられます福田赳夫元総理が、実は総理ではなくて農林大臣になられた時に神宮参拝に来られ、その時にご同行されたのが前の神宮参拝の経験だと、こうおっしゃってました。その年を、実は早速調べてみましたところ、福田赳夫先生は農林大臣に昭和34年に就任されておりますので、したがって昭和35年の正月であったということが判りました。その後、神宮司庁へ行きました時にそのお話をしましたら、昭和35年だと、こういうことをおっしゃっておられました。当時はまだご自身、民間会社へ就職されて間もない頃だったと思う、というようなことも言われていたところであります。
(質)総理へのぶら下がり会見でも、「赤福を食べてみたいですね」とリップサービスをいただいたんですけど、中で話し合われた時にそういう話は何か出ましたか、雑談的なもので。
(答)特に記憶に残っている程の会話はなかったわけでありますけど、赤福については皆さん、大変親しんできてこられた、そういう商品なんだなあということは感じました。それよりも、今年の入込客がどうかと、そういう話がありましたけれども、実は4日、総理の神宮参拝に同行いたしまして、私の率直な感じからいけば、これまでの総理の神宮参拝にご同行した時よりも、今年は遥かに参拝客が多いという感じを持ったところであります。後で数字的にも報告がありまして判ったんでありますが、元旦は少し寒い、特に天候が荒れるなどと年末に相当報道がありました。そんなことから減ったようでありますが、2日、3日と回復してまいりまして、4日の総理参拝の時には例年より相当多いなと感じました。なお、5日、6日というこの間の入込客も、今朝報告を聞きましたけれども、伊勢神宮においては1日から6日までの入込客が、内宮が71万8,081人、外宮が22万9,635人で、昨年対比では6万439人増えていると、こういうことだそうでございまして、そういう意味では赤福問題等もどう影響するのかというようなことを心配されましたけれども、今年の参拝には影響していないという状況だと思っております。
(質)今、赤福問題が出ましたけれども、年が明けまして、改めて営業禁止命令の解除についての見通しについてのお考えを伺えますか。
(答)担当部の方からは、施設の改善等をやっているので赤福については大体、1月の半ばぐらいまで改善作業がかかるのではないかと、こういうことを聞いております。したがいまして、その作業が終了しましたらすぐに向こうから改善計画の報告が出されてくると、こう思っております。したがいまして、その段階で県としては、改修されました設備の確認も含めて、製品の安全性あるいは社内体制の確認をいたしまして、これはあくまでも県民の安全・安心の確保の観点からでございますが、粛々とこれを行ってまいりまして、指示した事項につきまして適切に改善されているということが確認されれば営業禁止処分を解除する予定でございます。私としては、これは赤福の改善報告がなされたら、速やかにその作業をやって、その確認がされればできるだけ早く営業禁止処分を解除していきたいと、こう考えております。
(質)「美し国おこし・三重」の予算なんですけども、議会からはもっと具体的な計画を示せということで申し入れがあったと思うんですが、実行委員会が1月に立ち上がると思うんですが、予算が、実行委員会が策定してくると間に合わないと思うんですけども、当初に挙がっている分というのは、今要求の出ている部分ですが、あれはどうされるお考えなんでしょうか。
(答)「美し国おこし・三重」につきましては、その基本計画をまず策定するということ、そしてそれに基づいて実施計画や準備に入っていくと、こういう手順が必要でございます。県議会の方からは、これにつきまして議案としてこの計画を議会に出せと、こういうご要請もございました。昨年末にいろいろ、それの対応・検討をいたしまして、議会からご要請のあります形で、この「美し国おこし・三重」の基本計画を策定いたしまして、今年の多分第2回の県議会、定例会になると思いますが、議案として提出をさせていただき、審議をいただくということにしてまいりたいと、こう思っております。第2回というのは、秋という意味です、今年は年2回ということですので。したがいまして、それぐらい計画を作るのに時間がかかるのかなと思いますが、それと併せまして全体事業規模あるいは年度別事業費等についても提示をさせていただきたいと、このように考えております。なお、市町との連携ということが非常に大事でございます。議会からもご指摘がありましたが、それについてはこれまでの構想の段階でも意見交換を行ってまいりましたけれども、今後も基本計画の策定あるいは事業の実施につきまして、市町や各界の代表の方々にも計画策定メンバーとして参画をしていただくとともに、県民の皆さんへの周知も十分に行うなど、これまで以上に十分な連携を図っていきたいと、このように考えております。
(質)全国高校サッカーなんですけど、昨日、津工業高校が残念ながら決勝進出はならなかったんですが、県勢として久し振りに上位進出ということなんですけど、何か思うところがあれば。ご感想とか。
(答)私、全部見ていたわけではないですけども、ちょっと見ていました段階で、もうかなり、6点でしたか、差が付いて、少しもう、何と言いますか気力が切れてきたのかなという感じでありました。津工業としてはよく頑張ってくれたんだと、こういうふうに思っております。また今年1年頑張って、来年に向けて引き続き努力をしていってほしいなと、こう思っております。
(質)課題に戻って恐縮なんですけども、課題の中で新博物館、4番目におっしゃいましたが、これは2月初旬に文化審議会の答申が予定されてて、今知事に入っている情報の中では、ここである程度、事業費みたいなものも示されるんですか。それとも、それは拙速ですか。
(答)まだ、どういう状況になってくるのか分かりませんが、答申の中ではそこまで踏み込んだことには、なかなかならないかも知れません。
(質)昨年の第4回定例会の中で、委員会で生活部長が、概算、大枠ならこの第1回定例会で大枠ですが示すというような意向を示したんですけど、それはそれで変更はないわけですか。
(答)私としては県の考え方をお示ししていく、そのことは当然、規模の問題等に基本的にもう関わってまいります。したがって、非常に荒っぽい大枠ではありますけれども、イメージとしてこんなところのものかなという、そういったところはお示しできるようにしていきたいと、こう考えております。
(質)食の安全・安心のことに戻るんですが、4日の首相参拝の時に首相が、いわゆる行政の窓口を一本化したいというような、一部では消費者庁設置というような話もあるんですけれども、そういった国の動きに対する評価と、それを受けて県としてどういうふうに考えていくかというところを教えていただきたいんですが。
(答)県としては今、副知事の本部長の下での対策本部で、組織のあり方、またその業務推進について検討をしているところでございます。なるべく消費者の皆さんや、それから事業者の皆さんにも分かりやすいということが大事だと、こう思っております。そういう意味では、基本的には国の方での窓口の一本化等が必要だということを考え、言ってきたところでございますので、今回、国におきましてまだどうなるのか分かりませんが、消費者庁といったような形で、食の安全・安心に係る窓口、行政の一本化ということがなされるということは大変歓迎すべきことだと、こういうふうに思っております。国のそういった組織改編の方向付けがいつ頃はっきりされ、いつからスタートできるのか、そういったことについてはまだ分からない状況であります。が、県としては今できる状況の中で、まずは改善をしていきたいと思います。国が一本化されたら、またそれに応じて、対応できる部分は対応していきたいなと、こういうふうに思っております。
( 以 上 )