知事定例会見録
平成18年12月26日
於 プレゼンテーションルーム
1.発表項目
- 1年を振り返って
まず最初に、本年最後の知事定例会見ということでありますので、記者クラブの皆さんには、この1年も大変お世話になりましたことをまずはお礼を申し上げます。年末年始、大変皆さんお忙しいことかも知れませんけれども、どうぞ良いお年をお迎えいただきたいとお祈りいたします。それでは、この1年を振り返ってということで、幾つかの印象的な事柄につきまして、私の方から申し述べたいと思います。
まず、三重県政にとりまして今年一番にまず挙げますのが、産業が元気になってきた、「産業が元気な三重」ということが、より顕著に出てきているということでございます。既にお話を申し上げてきておりますように、製造品の出荷額が、昨年はいよいよ9兆4億円というふうに、約10兆円に近づいてきたところでございます。上位グループの中でも続けてトップの伸びを示してきているところでありまして、非常に好調に推移をしてきていると、そして今後、これらにつきましては、まだ続けて三重は伸びていくのではないかと、こう思っております。さらに、この「元気な三重」ということに付け加えて申し上げますと、本年3月に「三重県知的財産戦略ビジョン」というものをたてました。三重県は今後、産業構造を知識集約型産業構造へ大きく前進をさせていきたいと、こういう思いで取り組んできているところでございます。本年は、その基本となりますビジョンが3月にでき上がりました。それから、新産業創造へ向けてということで、4月には「三重県メカトロ・ロボット研究会」も立ち上がりました。さらに、かねてから取り組んでおります燃料電池につきましても、5月に「燃料電池研究センター」が開設をしたということでございます。16年度以降、研究開発施設への助成も始めてきたわけでありますが、これらも功を奏してまいりまして、今、三重県には研究開発機関が続々と設置され、あるいは全国の研究所が三重県に集約されるというようなことも起こってきております。そういう意味で、総括して「元気な三重」を申し上げるならば、これまでの成果が順調に、期待どおり出てきているということと同時に、新たな知識集約型産業構造へ向けた、あるいは新産業創造へ向けた大きな前進が見られてきたのではないか、次のチャンスにつながる展開ができてきた年ではないかと、こういうふうに思っております。
第2点目に、この「元気な三重」に関連して、南北格差というようなことが県の非常に大きな課題として言われてきたところであります。この南北格差を解消して県全体が元気になるために、観光産業を県の大きな柱にしていきたいということを目指してきたところでございます。そういう意味では、今年は4月に観光局と、それから東紀州対策局というものを本庁に設置し、これらの展開が本格的になってきたという年でもございます。4月の前に、3月には東紀州地域へつながってまいります高速道路、これの一部が、すなわち大宮大台インターチェンジまでが開通し、いよいよ東紀州への高速道路の前進が実現しつつございます。それから、今年は大きなイベントとして、ご遷宮に絡みますお木曳行事、第1次のお木曳行事が5月から6月の初めにかけて展開されました。一日神領民、3万5,000人の参加を含む多くの皆さんがこの行事に参加されたところであります。さらに、11月には第48回自然公園大会が常陸宮同妃両殿下をお迎えして志摩市の方で行われましたし、また、同じ11月には、新体操ワールドカップファイナル三重大会がスポーツの本格的な世界大会の一つとして、アジアで初めてのワールドカップファイナルが三重県において開催されました。いよいよこういったイベント等も、観光政策と結び付けて今後展開していくという意味で、今年もそういった大きなイベントが執り行われもいたしました。さらに、4月にはセントレアへの海上アクセスの四日市ルートが就航いたしておりますし、12月には松阪ルートも就航されたところでございます。そういう意味では、県全域の活性化、三重県全体が元気になるための本格的な展開が本年いよいよ始まっていると、こういうことが言えると思います。
第3点目についてでありますが、今年も三重県は、これからの三重県の将来の社会の姿として、地域主権の社会ということを申し上げております。そういう意味では、今年、分権化に関するいろいろな動きでございますけれども、昨年までの三位一体改革等の動きが期待外れでありましただけに、本年前半には「骨太方針2006」というものの策定に向けてのいろんな政府の動きに対して、私ども極めて危機感を持ったところでございます。そういう意味では、5月に三重県地方自治危機突破総決起大会というのを全国の他の県に先がけて、多くの参加を得て大会を行いました。この三重県の大会が1つの契機になりまして、全国いろんな所でもこういった大会がその後行われ、「骨太方針2006」と政府に対して地方から強い危機を訴えるということができました。しかし、国においては、やはり財政再建優先という、そういった基本的な方針の中で、安倍内閣が誕生ということに相成りました。その安倍内閣においては、地方分権改革推進法、これを臨時国会に提出して成立をみたところでございます。そういう意味では、いよいよ次の第2次の地方分権へ向けての動きがスタートをするということになったということができます。また、安倍内閣においては道州制の議論も始めるということに相成りました。そういう意味では、真の地方分権の実現、地域主権の社会の実現のために、今年はまた新たな展開に向けてスタートをしていかなければならない、そういう年になったのではないかと、こう考えております。
4つ目に申し上げますのは、三重県においての新しい行政の展開もいよいよ本格的に進められたと、こういうふうに思っております。旧来の行政改革とは違い、三重県が今、推し進めようとしております「質の行政改革」、これは人口減少社会に突入し、経済や人口のパイが拡大する中でできてきた社会制度あるいは価値観、これは変わらざるを得ないという時代になってきているところでございます。したがいまして、三重県では「新しい時代の公」、ガバメントからガバナンスへということでありますが、これを平成16年から手がけ、展開をしようとしてきたところでございます。既に、県民からのいろんな提案に基づいて実践事業をやってきているところでありますが、本年は、6月に「みえ次世代育成応援ネットワーク」というような県民、NPO、企業、いろんな主体がまさに次世代育成のためにしっかりネットワークを組んで応援していこうというようなものもスタートをいたしました。また、9月には「若者就業サポートステーション・みえ」というのを開設しましたが、併せて「若者就業キックオフイベント」というのも開催いたしました。このキックオフイベントにつきましては、NPOと行政による若者就業支援ネットワークの構築を目指して展開をしようということでやったところでございまして、こういったことも「新しい時代の公」の今後の展開のモデル的なものになっていくのではないかと、こういうふうに思っております。さらに本年は、この「質の行政改革」の2つ目の柱であります「文化力」ということに関しまして、今年の5月に「みえの文化力指針」というものを策定いたしたところでございます。この「文化力指針」と先に申した「新しい時代の公」、これは今後の三重県の展開につきまして2つの柱になるものでございまして、次期戦略計画を今年は策定してきているところでございますけれども、この策定に際しましても、この2つの考え方を柱にし、地域主権の社会の実現を目指した「わくわくドキドキの地域づくり」、これを進めていこうとしているところでございまして、そういう意味で、今年も新しい県政の展開ということが大きく進展できたと、こういうふうに考えております。
5つ目に申し上げたいことは、実はいろいろ三重県にとって未来への明るい展開に結び付くものが多くあったにもかかわらず、県職員による不祥事が続いたということにつきましては、県政にとって県民の信頼というものが一番大事であるとしてまいりました私にとりましては、誠に残念であり遺憾なことでありました。そういう中で、県民の皆さんの信頼回復にいろいろ全力を挙げて取り組んでいかなければならないという時でありましたが、さらに幾つかの県で、知事や幹部職員が逮捕されるというような事件が起こりまして、これに至りましては、まさに地方自治そのものの信頼基盤を大きく揺るがすような事態になってきていると感じております。そういう意味で、大変、極めて遺憾な事態だと思っております。このことにつきましては、私は、ある意味で地方行政にとってのピンチの時でありますが、こういう大きなピンチの時こそ実はチャンスの時であると、こう考えて受け止めているところでございまして、そういう意味で、今年はこの12月議会においても、県議会の方での政治倫理条例の上程、成立と併せて、行政側としても「一定の公職にある者等からの要望等に関する取扱要領」、いわゆる「口利き」に関する取扱要領、これをまとめて26日から実施に移したところございます。既に、制度について継続的に改善してきておりますけれども、この際、さらに思い切った制度改革を年明けには打ち出してまいりたいと思いますし、またペナルティにつきましては、既に三重県は、自治法で定めております上限の2年というものに指名停止期間を拡げることのできるペナルティ制度を、既に今年6月に打ち出して実施をしているところでございます。したがいまして、今年の年末から来年のできるだけ早い時期にかけて、いろんな対応をすることによって、全国で三重県における県政への信頼基盤は、どこと比較しても劣ることのないものにしてまいりたい。ぜひ、このピンチを信頼基盤の確立の大きなチャンスにしてまいりたいと、このように考えております。なお、議会においても議会基本条例が、この12月議会でやはりできたところであります。今後、県民の信頼を確立するために、行政と議会とがまた力を合わせて、と言いますか、それぞれが努力をするということを今後やってまいりたいと、こう思うところでございます。
最後に6点目を申し上げますと、いろんな課題があったわけでございますけれども、本年もいわゆる「負の遺産」、県政の運営に重大な影響を及ぼすような課題、こういった顕在化した課題に対して、いろんな対応をしてきた年でもございました。フェロシルトの問題、あるいは産業廃棄物不適正処理事案、こういったことについて私どもとしては、本年もいろいろ現状、経緯等について調査、検討を行いながら、早期の解消に向けての取り組みをやってきた年でもございました。今後も、その取り組みを続けてまいります。早期決着が困難な事案、案件についても将来に向けての解決の道筋づくりを行っていきたいと、こういうふうに考えているところでございます。以上、私としては大きく6点に分けて申し上げたところでございますが、そのほかにも、三重県政に関係するいろんな出来事につきましては、挙げればきりがないほど、やはりあるのかなと、こういうふうに思っておりますが、特に私として印象に残っている事柄について申し述べたところでございます。1年を振り返ってということでは、私の方から以上にしておきたいと思います。
2.質疑応答
(質)思い切った制度改革というお話がございましたけれど、何に関するどういった制度改革でしょうか。
(答)さっきから幾つか申し上げましたね、この談合問題等に関しては、例えば入札制度について、まず制度をどうするかということが1つあります。もう1つ実は、ペナルティの強化という方法があります。それから3つ目に、行政内部としてどうするかということで、倫理観の醸成だとか、そういった職員の倫理意識の醸成ということがあります。併せて実は外部からのいろんな圧力等がかかってくる、こういうことがありますから、これについては今回いわゆる「口利き」等の取扱要領ということでやりました。この「口利き」についてもご承知のとおり、我々知事はじめ三役は内部の者でありますが、内部の三役についても外部からと同じような、それに準じた扱いをするということを要領の中に書き表してもいるところであります。あと、今申し上げた中で、制度については知事会等でもいろいろ検討をやっていますから、そういうことについては来年、できたら早い時期にさらに見直し改善をやっていきたいと、こういうふうに思っています。そのほか、総合的にいろいろ検討をする中で必要な対策・対応はやっていきたいと、こう思っています。
(質)確認ですけど、1~6というのは、印象の薄い・濃いの順番という意味ではないんですね。
(答)そうではないです。
(質)全部並列でよろしいんですか。
(答)並列でいいです。最初は時間的に並べてみようかと思ったんですけど、やは・闊黷ツ一つの項目でも関連するものが前後しますので、それで整理をしてこのような順番で一応申し上げましたけれども、並列でいいです。一番重かったのは、5項目めの、あれだけの複数の知事が逮捕されるというようなことは、やっぱり地方自治の根幹を揺るがすような出来事でありましたから、これは非常に我々としても驚きと遺憾の思いが強かったですね。
(質)口利き要領の実効性について伺いたいんですけれど、三役から職員に対して働きかけがあった場合に、記録して上司に報告を上げて情報を共有するということで一定の抑止力はあるであろうということなんですが、実際に上司である三役からの働きかけをどこまで抑止できるのかというのが1点と、あと県議にしろ三役にしろ一緒なんですけど、働きかけの内容を「これでいいですね」と確認した時に、「あれはやっぱりなかったことにしてくれ」とか、「間違っていたので削除してくれ」と言ったら削除できると、その代わり後日、「なかったことにしてくれ」というのは駄目だよ、というような制度だと聞いているんですけれども、そのあたりどこまで抑止できると知事はお考えですか。
(答)まずは、私自身、入札や許認可だとか採用だとかいうことについて一切、職務担当部にそういうことを指示したりしたことはありませんので、まず、起こり得ないと思っております。ただ今後、知事が替わってもこの制度は続いていくところでありまして、やっていく中で、その効果といったものを検証していく必要があると思います。私どもとしては、当面これを実施していく初期の段階というのが非常に大事だと、こう思っておりますので、少しそういった検証をやりながら、まずはこれが浸透し、そしてうまく運用されていく、実際にはこれは極めて抑止力があるんではないかなと、こう思います。ただ、その「口利き」も一概に悪質なものばかりとは言えない部分がありまして、例えば廃棄物関係で、法令等に則っていろんな手続きをやっているけれども、その業者が悪質だとか、そういったいろんな噂が飛び交って、そして住民がそういったことについて問題視をしてきたときに、それを例えば県議会議員を通じて、そういった認可をしないように、というような働きかけ等については、これが悪質と言えるのかというとそうではありません。県議会議員として県政に反映させるための、まともな口利き行為でありますから、そういう意味でこの「口利き」については、口利きを禁止するということを言ってしまうのは言い過ぎでございまして、いわゆるタチの良くない口利きを防止するということであり、県民の、あるいは地域の全体の利益向上につながるような、そういう口利きについては、これは政治的な活動の中で大いに発揮をしなければならないところもあるのかなと、こう思ってます。ただ、それがいいのか、あるいは悪質なのか、これは情報公開で公開することによって、それぞれ県民が判断できるようにしようと、こういう制度であります。ぜひ、そういう制度の本質、これが定着できるように動き出した初期の段階というものをしっかり見ていきたいと、こう思ってます。
(質)そうすると、今の知事ではあり得ないとは思いますけども、トップが替わったり三役が替わったりして、働きかけがあった場合も原則としては情報公開されるということですか。
(答)全くこのルールは、変えない限りずっと続いていくことであります。
(質)政府予算についてのご感想をお願いします。
(答)予算でありますけれども、全体的なこととしては、公債発行額については過去最大の減額幅を実現しているというようなことや、あるいは公債依存度を低下させている、あるいはプライマリーバランスを目指すという中では、相当前倒しにもなるような、そういう形の中で予算が組まれているところでございます。そういう意味では一定の評価をしてまいりたいと、こう思うところでございます。しかし、三重県に関するところのことにつきましては、まだ全体としては箇所付けとか配分等については今後になるということでありますので、今後、情報収集に努めていきたいと思っております。ただ、今明らかになってきているところで少し申し上げますならば、例えば地震防災対策といたしまして、東南海地震発生のメカニズム解明のために熊野灘におきまして、地球深部探査船「ちきゅう」の掘削を実施するための予算として120億9,900万円が認められたということや、紀伊半島熊野灘沖で展開する「海底ネットワークシステム」の技術開発等を推進するための予算として、引き続き15億5,800万円が確保されたこと、こういった三重県から特に提言・要望してきた事項についても幾つか成果が見られるのではないかなと思ってます。そのほかに、特に私どもがそういう成果が現れているものとして申し上げますと、例えば「イノベーションによる経済成長を実現する高度部材中核人材の育成」につきまして、「中小企業産学連携製造中核人材育成事業」というのがございますが、これに一定の予算が認められまして、また、「超ハイブリッド部材研究開発」というのが新規に認められているというようなことがございます。そういう意味におきましては、冒頭の「元気な三重」というところで申し上げました知識集約型産業構造へ三重が展開していく中での、大きな展開の核にもなるような事業に結び付いていくのではないかと、こういうふうな期待を持っているところでございます。また、警察官の政令定員の増員ということについても50人の内示がございました。それから障害者の自立支援法の関係で、激変緩和とか、あるいは費用負担の問題で幾つかの問題を認識しておりましたので、こういったことにつきまして強くお願いもしてまいりましたが、今回、補正予算と合わせて1,200億円というものが認められているところであります。こういったことにつきましては、私ども三重から要望・提言してきたことについても、今の中でも見られる成果ではないかと、こういうふうに考えております。なお、併せて地方財政対策について申し上げますと、一見この地方交付税の法定率分を堅持し一般財源の総額を確保するというようなことで、全体としては見場が良くなっていますけれども、実際には不交付団体、特に東京都でありますが、こういう所の税収の伸びが大きいという具体的な中身を想定していきますと、実際には交付団体である、例えば三重県等でもそうでありますが、前年と比較をしたときに、前年と同じような額が確保されているとは言い難いところがありまして、まだ表向きに見ているものと、具体的な検討を加えていかないと分からない部分というのが相当あるのかな、というふうにも思っております。いずれにしましても、地方にとって、三重県にとっても引き続き厳しい状況が続くと、こういうふうに捉えているところです。
(質)知事が霞ヶ関に要望に行かれた時に、先程おっしゃった地震対策ともう1つ、医師不足の話、この2つを特に強く要望されていたと思うんですが、地震でない、もう一方の医師不足のほうはいかがですか。
(答)医師不足の問題については、この再配置に関することとか、あるいは産婦人科とか小児科の、いわゆるリスクの高い部門についての、そのリスク軽減のためのいろんな措置等についてまだ具体的な中身が出されておりませんので、今、論評することはできませんけれども、今後、国が打ち出してくる中身に注目をしていきたいと、こういうふうに思ってます。
(質)政府、霞ヶ関は変わっていましたか。以前と比べて変化はないですか。考え方は。
(答)人が変わってます。景色はあんまり変わってませんでした。
(質)安倍内閣になった霞ヶ関は変わってましたか、変化してましたか。
(答)そんなに何回も行っていないので分かりません。
(質)かつてと比べて。
(答)新聞でいろいろと書いてありますから、いろいろと評価はあるんじゃないですか。
(質)選挙のことなんですけども、一部報道で、民主党が会見で言われた「民主党、連合以外には推薦依頼は出さない、というようなご発言があった」という話が民主党の会見で出たんですけども、知事がそれに関して否定されたというような報道がされてますけども、事の真意というか、それについてお願いします。
(答)民主党には民主党の考え方、あるいはこれからのいろいろな方針等が、党として、あるいは県連として、全体の方針というものもあるわけでしょう。それぞれ、向こうの思いもあるでしょう。そういう中で、期待感としていろいろな発言があったり、ということがあるかも知れませんが、私としては今回、民主党が率先してご推薦をいただいたということを極めてありがたく受け止め、そしていよいよこれで私の決意を決め、出馬に向けてのスタートが切れるということで、20日の日に表明したところでございます。今後、選挙に向けての支援の受け方、また選挙についての戦い方、これについてはじっくり対応して考えていきたいと、こう思ってます。年が明けてからのことになると思います。
(質)昨日、四日市のホテルで開かれた会合なんですけど、一応、表題が途中で替わったにしても、「高橋選対懇親会」になってたんですが、高橋選対ということは参議院選の関係者の懇親会ということなんですけど、そこに知事がお出になったという意味について、どうお考えなんでしょうか。
(答)今後、どういう所であれ、いろんな目的で開催している会合に、推薦をいただいた所から「少し挨拶に来い」とか「考え方を聞きたい」とか、こういう要請はあるでしょうから、私としては積極的に、そういう場にはできるだけ行かなければならないと、こういうふうに思っております。
(質)推薦を受けた所の関係団体だけですか。
(答)それは、選挙というのは勝つためにいろいろとやっていくわけですから、おいおいやり方は私も必要に応じていくわけです。
(質)例えば昨日の会合が「諸々の」というふうに、出席された方もおっしゃってましたけど、要は知事選も含めての話し合いの部分もあるので来ていただいたという話だったんですけど、ただ、今までの知事のスタンスからすれば、衆院選にしろ参院選でも、1つの政党の所へ、その選挙期間中にお出になったことはなかったので、それからいくと、高橋選対と冠が付いた中に知事が行かれたのはちょっと不思議だったので。
(答)全く、言われている感覚は分かりませんけども、私は自らの選挙に関して推薦をいただいた民主党が、どういう会であれ呼んでいただいたので、私としては推薦いただいたことへの礼、そして次の選挙に向けての考え方について少し申し上げたということであります。今後、こういう機会というのものが頻繁になければ選挙になってまいりません。少なくとも、私の選挙以外、私の選挙に関係のない所につきましては、党大会とかそういうものについては、ご案内いただいた場合にはできる限り出るようにしてまいりましたし、あるいは個人のパーティーだとか、県議会であれば議長・副議長の就任の会だとか、そういったこと、あるいは政策について聞きたいとか、そういう種のものには出ておりますけれども、その方だけの選挙目的の、政治活動のようなもの、今日までそういったことについては遠慮してきたというところです。
(質)と言うことは、2月中旬に自民党県連の大会がありますが、そこでもし挨拶なりの要請があれば、それにお出になることもある?
(答)いつですか。
(質)2月12日ですか、中旬にありますので、もし要請があって、挨拶してくれということだったら、都合が付けば行かれる可能性もあるということですね。
(答)そうですね、当然行きますね。
(質)昨日の会合は、実際のところ最初はどんなお話で、どんな会合と聞かれてたんですか。
(答)毎年やられているというふうにも聞きましたけども、皆さんがやられるということで言ってきたようだと、こういうことで、「それじゃあ出させていただきます」ということを言っておりました。その後、民主党の関係の方の記者会見の中身を見てますと、何か、知事選の選対本部をそこで年内に発足させるとかいうようなニュースが出てましたので、それは聞いていることと違いますから、出席をお断りいたしました。そうしましたところ、「いや、記者会見でああいうことが伝えられているけれど、中身についてはそうではなくて、考え方を聞きたいという、そういう意味合いだったんだ」ということでしたので、それならば出させていただきますということで、昨日出たところであります。
(質)と言うことは、途中で向こうも「こういう中身に替わった」という会見を昨日したんですけど、その前の段階では知事は一度断られたんですね?
(答)新聞の記事を見て「これはちょっと、もしもその時の会合がそうであるならば趣旨が違うな」ということで、新聞を見てすぐにお断りをしたわけです。
(質)断ったのは昨日ですか、一昨日ですか。20日ですか、翌日ですか。
(答)新聞で報道された時です。お断りしたところ、高橋さんの方から「いや、ちょっと趣旨が、記者会見で伝えられているのと少し、思っていることが違うから」ということで、すぐその確認を取っていただいて、その日のうちに向こうが「違う」と言ってきたので、それでまた出させていただくということにしました。
(質)21日でいいですか、閉会日の翌日?
(答)新聞を見て確認してください。いつでしたか。
(質)21日付けです。閉会日に出馬表明した翌日ですね。断られて、向こうが「趣旨はそうじゃないんだ」という話だから、昨日行かれたということですね。
(答)そうです。
(質)以前の、19日の記者会見で、高橋参院議員が「民主党と連合三重だけに推薦依頼すると聞いた」とおっしゃったんですけど、そういう事実はないわけですね。「知事が、民主党側に、『民主党と連合三重だけに推薦依頼する』とおっしゃった」と言われたんですけど、そうは言われてないんですね。
(答)12月の10日の会合で、そういった話はついておりませんし、19日の党本部での、これはもちろん私も出てないわけですが、そういった話は出ておりません。したがって、いろいろ、ほかの推薦を受けるなとか何とか、いろんな期待感とか、そういう話があっても、私自身、制約を受けているというわけではないと申し上げているところです。
(質)制約を受けていないのは分かるんですけど、積極的にそんなことも言った覚えはないわけですね。民主党と連合三重だけに。
(答)そういう話は出ていません。
(質)今回の場合、民主党には知事の方から推薦を求めたというふうに聞いているんですが、ちょっと確認ですが、今後、自民党、公明党、ほかに公の党はありますが、民主党と同様に推薦を求めることはありますか。
(答)今後の支援の受け方、選挙の戦い方については、年が明けてからいろいろと考えていきたいと、こう思ってます。
(質)年明けに民主党の小沢党首が伊勢神宮を参拝されるらしいんですけど、内閣の方も安倍さん一行が来られると。知事ご自身が小沢党首の出迎えに宇治山田駅へ行かれるということでよろしいんですか。
(答)また今後、それについては決めていきたいと思いますけれども、可能ならばお迎えしてもいいと思っております。
(質)昨日、「確認済み」というのを後で聞いたんですけど。時間がずれてるから、ある程度可能ということですよね。
(答)時間のやり取りが可能であれば出迎えることができると、こう思っております。午前中も職員への挨拶だとか、それから来客の予定だとか、そういうのがありますので、いろいろと調整して、と思っております。
(質)過去3年間は、民主党の方のお出迎えはされてないんですね。
(答)特に聞いてなかったですし。岡田さんの場合には県内ですし。
(質)小沢さんには、最近または知事になられてから会われたことはありますか。
(答)過去には時々ありますが、22日の夕方、民主党の本部へ参りまして、小沢党首とは既にお目にかかっております。
(質)それは、推薦御礼という?
(答)そうです。ちょうどその日、東京へ行く機会がありましたので、お目にかかれるのならお礼を申し上げておこうと思っておりましたところ、夕方時間を取ってくださいましたので、お目にかかったところです。
(質)どのぐらい?
(答)5分程です。
(質)ほかにどんなお話を。推薦御礼以外で。
(答)何もないです。
(質)小沢さんの方から激励はありましたでしょうか。
(答)ええ。「ありがとうございました」、「頑張ってください」、そういうことです。
(質)「うちは相乗り禁止だから」とか何か、そういうご沙汰はなかったですか。
(答)「ありがとうございました」、「頑張ってください」、そういうような感じでした。
(質)しつこいようですけど、相乗りに関する話はなかったですか。
(答)もう、繰り返しには答えません。
(質)昨日、会合が終わった後に、芝議員がスポークスマンというわけではないんですけど、一応司会進行役をやった関係で、若干会見していただいたんですが、その中で、野呂後援会とかを含めて各支持団体から担当者を出して、今後、支援態勢をどういう形にするかと、さっき知事がおっしゃったようなことも含めて、固めていくという話だったんですが、全体にはそんなことでよろしいんですか。
(答)推薦してもらった所が実質どれぐらい関われるのか、がありますから、選挙については私が自ら構築して、選対組織等を考えていきます。
(質)知事自ら構築される?
(答)いろいろ今後、関係の皆さんと相談していきます。
(質)ほぼ前回の支援態勢と考えればいいんですね。
(答)毎回、何回も何回も、私も選・唐竄チてきましたので、今回は今回にふさわしいやり方をこれから考えていきたいと思います。
(質)市民団体みたいな、そういうものも入るとか、そういう意味ですか。
(答)支援の受け方、戦い方は、これからです。
(質)一時の青島さんみたいに、一切家を出ないで過ごすという考え方はいかがですか。選挙戦をしなかった青島さんですが、そういうようなことはあり得ないですね。
(答)どういう選挙をしたのか、詳しく知りません。興味ないです。
(質)RDFの職員の処分についてはどうなんですか。内容は昨日発表されたので聞いてるんですけども、軽いのか重いのかという感じは、適当だとおっしゃるわけですね。
(答)これは、任命権者である企業庁長が判断をしたところであり、私も報告を受けまして、それでいいのではないかと、こう思ったところであります。
( 以 上 )