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平成20年10月07日

知事定例記者会見

知事会見

平成16年10月26日
於 プレゼンテーションルーム

1.発表項目

  • 子どもを虐待から守る条例に基づく児童虐待防止月間行事について

(知事)発表項目の前に先般起こりました新潟中越地震につきまして、甚大な被害が発生しております。三重県としても大変心配をいたしているところでございます。昨日、ニュース等で相当の食料品が不足しているというような報道がございました。兼ねてから担当部局の方からも応援の必要性ということについて打診をしてきておりますが、その取りまとめをやっていただいている福島県に問い合わせをしたところ、今のところ、その必要はないというような状況で要請は来ていない状況でございます。昨日改めてそういった食料関係についても状況を聞きましたが、充分確保できるという状況でありますので、応援要請があれば出るというような体制で、今、三重県としては当面そういう状況でいくことにいたしております。被害に遭われました皆さんに心からお見舞いをこの機会に申し上げておきたいと思います。
 さて、子どもの虐待防止についてでありますが、家族の形態が多様化いたしますとともに、家族や地域社会の子育て機能が低下をいたしておりまして、子どもたちを取り巻く環境には課題が山積いたしているところです。中でも児童虐待の深刻化にどのように対応していくかということは、大変重要な課題でございます。三重県におきましては、今年の3月に、「子どもを虐待から守る条例」が成立をいたしまして、従来の取組を一段と強化いたしていくことは勿論ですが、県民や関係者の皆さんのご理解やご協力の下で、虐待を許さない社会づくりを目指して取り組んでいるところでございます。条例におきましては、毎年11月を「子ども虐待防止啓発月間」としておりまして、条例の理念を県民の皆さんにご理解をいただき、また関係者が思いを新たに虐待の発生予防への取組を充実させる、そういう契機にしていくことといたしております。本年は配付をさせていただいております資料・チラシにございますように11月13日(土)に開催いたします“絆”“夢”フォーラムを中心行事といたしまして、11月1日には子どもを虐待から守る街頭啓発や、子どもを虐待から守る家シンボルマーク応募作品パネル展示等を開催いたします。“絆”“夢”フォーラムでは、アテネオリンピック女子レスリングの金メダリスト吉田沙保里さんを中心といたしましたトークショー等を予定しておりまして、家族や地域社会のあり方を県民の皆さんとともに考える機会といたしたいと考えているところでございます。私の方からは以上でございます。


2.質疑応答
(知事)そのパネルは皆さんにはまだ見ていただいてませんね。ちょっとこちらへ来て説明してください。
(答:健康福祉部)こちらが選ばれましたシンボルマークでございまして、今「子どもを虐待から守る家」ということで随時指定をさせていただいております。条例の中に知事は指定をすることができるということで条項がございますので募集をいたしました。そして今234軒のお家にこれを掲げていただきまして、地域での子どもたちの相談に応じていただいたり、一時的な避難場所としてご活躍をいただいております。この時に65件ほど応募がございました。皆さん素晴らしいものでございましたので、こちらだけではなくて、これは優勝作品でございますが、それ以外にも例えばこういった形のものをパネルにいたしまして、全ての所に、ご許可いただいた方が53人いらっしゃいましたので、53件分はこういうパネルにいたしまして、パネル展をしたいというふうに考えているところでございます。
(知事)今の説明ありました、このパネルでありますけれども、子どもを虐待から守る家の今年度の目標としては、小学校区およそ1軒を目安といたしまして、500軒といたしているところでありますけれども、10月25日現在では234軒を指定をさせていただいております。この指定を受けていただいた方や、あるいはご協力いただける方、児童虐待について知りたいと思っておられる方々を対象に、各県民局の庁舎、9地域で研修会を開催いたしているところでございます。

(質)虐待があったという認知件数は15年度末で何件でしたか。
(答:健康福祉部)相談がございましたのが、508件ということでございます。若干増えつつあるという状況です。
(答)若干というよりも、ここ数年で数倍に増えていると。5倍ぐらいになっているということでしたかね。
(答:健康福祉部)平成12年が347件でございましたので、2年経って508件という形で上がってきているということです。

(質)吉田沙保里さんの意図なり、いわくなりはあるんですか。この講演会にちなんで。
(答:健康福祉部)条例を県民の皆様に広く知っていただこう、条例の中では未然防止というところを非常に重きを置いているということでございまして、子どもたちが元気になっていただく、その元気をもらおうじゃないかということで、吉田さんにあの笑顔と、それからあの元気さを頂くようなトークをしていただければということで、未然防止の意味合いで子どもたちが健やかに育っていただく条例という意味でお願いをしたところでございます。

(質)地震についてなんですが、先ほどもおっしゃられましたけれども、地震については三重県でも大きな地震があったばかりですし、人ごととは思えないと思うんですが、改めてその危機管理体制についてお伺いしたいんですが。
(答)今回新潟で起こっております地震は直下型の地震でございます。もちろん三重県にも活断層といったものがありますけれども、発生確率はいわゆる海溝型、プレートのことからいきますと低いとされているところでございます。しかし、確率は低いけど起こらないということではありませんから、このことについても実際に起これば大変な被害が出るんだということを考えると恐ろしい気がいたします。それから三重県では最も今注意をしていかなければならないのは、何と申しましても海溝型でありますから、若干揺れなり、それから津波を伴ってくるであろうというようなこと等違った面もあるのかなと、こう思っております。三重地震対策アクションプログラムもございますし、また条例等もこの3月に制定して、しあわせプランの中でも重点プログラムとして地震対策をあげております。市町村の皆さんや県民の皆さんとより連携して今後より着実に地震対策については進めていきたいと、こう思っております。なお、今回の新潟での地震等につきまして、まだ余震が多く起こっている最中であり、今後救援、復旧がまだまだ進行中という状況でありますが、三重県といたしましては、新潟のこの地震につきましても、多くを学ばせていただくことができるんではないかということで、県の担当者も新潟の方に出向く機会を持ちまして、三重県なりにまた調査・把握をしてくると、こういうことにしているところでございます。今後の三重県での地震対策にもこれらで学べるところは学んで生かしていきたいと、こう考えております。

(質)県の方はいつ行かれるんですか。
(答:防災危機管理局)今夜から現地に出向くということで考えております。
(質)何人くらい。
(答:防災危機管理局)一応三重大学との共同でいく予定でおりまして、6名体制で考えています。
(質)県からは6人行くんですか。
(答:防災危機管理局)いえ、県から3名、三重大学から3名。

(質)三重大は教授。
(答:防災危機管理局)それまだ今決まっておりません。一応、災害対策プロジェクト室のメンバーということで聞いております。
(質)三重大にそんなのがあるんですか。  
(答:防災危機管理局)あります。

(質)どこへ行かれるんですか。
(答:防災危機管理局)一応、中越ということで考えておりますけれども、当然現地の新潟県とか、そういうところにはちょっと迷惑は掛けられませんので、独自で調査をしていくということで、現地に行っていろいろ決めたいというふうに思っています。

(質)県の3人は危機管理局の。
(答:防災危機管理局)と県土整備部のメンバーを予定しております。

(質)危機管理局が何人。
(答:防災危機管理局)まだちょっと分かりませんが、危機管理局2名と県土整備部1名ということで今予定をしておりますけれども、ちょっとそれはまだ流動的です。

(質)期間は。
(答:防災危機管理局)一応、2日か3日か、その辺はちょっと現地の情勢を見ながらというふうに考えております。

(質)具体的には何をされる予定なんですか。
(答:防災危機管理局)やはり現地の災害状況、それから現地で見れたらですけども、県、市町村の動きも見れたらなと。ただご迷惑を掛けてはいけないので、それは配慮しながらということでございます。

(質)知事、阪神があって、それから三重県内でも9月にああいう地震があって、で今回の新潟があるんですけども、そこから学び得る教訓もしくは対応を改めて。
(答)なかなか事前にこの地震というのはキャッチできないものだなと、まさに起こってから来たのかというようなことで、その発生の恐ろしさを感じますね。それから今回の中越地震では余震が最初に地震に負けず劣らず大きな状況で続いてくると、しかも今現在進行中ですが、昨日聞いた状況の中でも、体に感じる地震が370回とかいうような数字をちょっと耳にしました。今日の時点でそれがどれくらい増えているかは知りませんけれども、多分もう村中から避難された方々が最初の揺れ、あるいはその次の揺れぐらいの、夕方に受けた被害だけでなく、引き続いてさらに揺れで家の倒壊、あるいは山が崩れるというようなことを見たり、聞いたりしながら避難しておられるその不安、恐怖、こういったものも想像を絶するところがあるんではないかなと、こういうふうに思っているところであります。それだけに地震というのは、もちろん天災として避けることができないものではあります。突然襲ってくるというものでありますけれども、起こってからの対応ということについては、今回の地震の中で、それこそいろいろ学ばせていただかなければいけないだろうなと、こう思います。自助、共助、公助ということを三重県でも地震対策の中で基本に置いております。そういう意味では発生してすぐに家が倒壊したり、あるいは壁が落ちてきたり、家具類の下敷きになったり、その中で亡くなっておられる方もたくさんおられるわけであります。できるだけ普段から自らの力で防止できるもの、こういったものも努めてもらわなければならないし、真っ先に逃げてもらうということも大事なことだと思います。共助、公助という観点からも学んでいきたいと、こう思ってます。

(質)今回の新潟に関してはいろんなコメントがあるんですけども、識者の中では阪神の教訓が全然生かされていないと、まさに空白の10年だったと、公的な公助が全然役立ってないという指摘もあるんですけども、その辺は中越に関しては別にするとして、三重県では阪神の教訓は生かされてますか、この現在の体制は。
(答)もちろんアクションプログラムを平成15年3月につくりましたわけですが、こういった議論の中では常に阪神の例というものは挙げられて、検討されてきたものであります。しかし、この発生というものは、その起こる時間帯も、それから揺れ方も、今度の中越地震は震源地が非常に浅い所で、そして揺れのスピード、これが阪神の数字を大きく上回っているというようなことがありますね。したがいまして、それぞれ同じ直下型でも起こり方も違うのかなと、だからなかなか対応は難しいところもたくさんあると思いますが、中越地震についての今後、これは検証がずっと進んでいくと思いますので、そういうものをしっかり見ながら、三重県も生かせるものを生かしていかなければいけないと思います。

(質)9月18日に京大災害研究センター長の河田先生が地震防災講演会というのを津でやられたんですけども、津なり、三重県で大震災が起きればどうなるかということをいろいろ説明されてたんですけども、まさに新潟で起こっているようなことを全部言われてたんですけども、一つ四日市のコンビナートのこともちょっと言われてて、災害対応できてないタンクが多いんじゃないかと、400基ぐらいが震災対応できてないかも分からないと、不明であるというようなことを言われたんですけども、コンビナート災害についてどう対応されますか。
(答)河田先生のご指摘の中身についてはちょっと私ちょっと承知しておりません。ただコンビナートを抱えている四日市地区においては、コンビナート火災というようなことは、大変大きな課題だと、こういうふうに思ってます。したがいまして、先般四日市地区で行いました県の総合防災訓練におきましても、コンビナートでの火災事故発生というようなことを想定した訓練を行っているところでございます。今後いろんなご指摘ある中で、三重県としてもどうするのかということは引き続き検討し、また県としての必要な対策を取っていくことが必要だと思います。またコンビナートの関連企業等との連携、市との連携、こういったものもまた大事であろうと、こういうふうに思います。

(質)河田先生の続きですけども、例えば津なり、それから県南部なり、それぞれ6強、6弱が来たら、今回の中越のように陸の孤島になるだろうということは言われています。で、電気もストップし、中電もストップするだろうと、ガスも止まるだろう、水も止まるだろうと、まさに今回の状況ですけども、その自助の部分ですけども、自助の部分で知事としてはどんな呼びかけをしたいですか、県民に。
(答)まず、三重県の県民に対するアンケートでも、この地震体制に大変関心があるという方は、確か9割以上の方がそういった関心を示しておられる。しかしながら、それでは防災グッズ等起こったときの非常食なり、水、懐中電灯なり、ラジオなり、こういった物をちゃんと用意してますかということについては、これが用意できていないという方が相当数、何割でしたかね、6割以上ですか。
(答:防災危機管理局)6割近く。
(答)6割近くされていないということですね。したがって、大変関心はあるんだけれども、実際には自らの備えをしていないという方がたくさん見えますから、まずそれをしていただくということが大事だと思います。それから家具の転倒等でケガをされたり、場合によっては亡くなるというようなことがありますから、そういう意味ではまず身近に自分の所でできる防災のことについては、自ら身を守るためにやっぱりそれはきちっとやってもらうということだと思います。それから意外と避難場所だとか、避難経路だとか、こういったことについて知らないというケースもあるのではないかなと、こう思いますから、そういうことについては、それぞれの地域、市町村等においても周知徹底を図っていただくとともに、県民の皆さん自身がそういうことについて確認をしてもらう。そういった姿勢が必要ではないかなと、こう思っております。そして地震発生のときにはまず第一に自ら安全な所へ逃げてもらうということが非常に大事なことだと、こう思ってます。特に津波等についても三重県の場合には沿岸地域の方は非常に注意をしてもらわなければならないことだと、こう思ってます。

(質)話それますが、工学的なところで新幹線の現象なんか何か思うところおありですか、今回の。
(答)まだ今回の脱線のメカニズムについて定かに承知していません。新聞等で若干いろんな伝えられ方していますけれども、これもきちっとした分析の上で、またこちらも勉強させていただきたいと思いますね。まだ今のところ何とも、私の方は申し上げることはできません。

(質)阪神以後の建築物の耐震基準は何ガルを対応しているんでしたか、改正されてから。
(答:防災危機管理局)ちょっと、それはまた。
(質)それを、河田教授がそれを大きく上回るものが出てくるだろうから、耐震基準ももっと強化しなくてはいけないというようなニュアンスも言われていたんですけれども。
(答)ちょっとそういう技術的なところ、数字を含めて私の方では分からないので、できれば県土整備部等にお聞きをいただきたいと思います。

(質)避難場所とか出ましたのでちょっと、学校とかが避難場所とかに指定される場合が多いんですけど、市町村によってはかなり耐震補強工事が遅れているところがあって、台風とかの場合はそれでもいいんでしょうけど、地震の時にはそういう所が避難場所になっているというのはあまりよくないと思うんですけど、そういう洗い直しというか見直しする予定というのは考えてみえないんでしょうか。
(答:防災危機管理局)それも含めまして、それから津波も浸水予測図出しましたので、それの影響の受けるところも含めまして今市町村で見直しを行ってもらっています。ただ学校の耐震化については予算的なものも伴いますので、すぐ対応ができるというものではありませんので、それぞれ市町村でその対応も含めて検討中でございます。

(質)知事としてこの際音頭取りで早く進めようとかいうような、まあ市町村が一義ではあるんですけれども、呼びかけはされないんですか。
(答)新潟の地震については、やはりきちっと検証していくということは必要です。少なくとも今回県の方からも調査に参りますから、第1次のそういったもの、それから後、その後きちっとした検証は、新潟県の地元やあるいは国において、あるいは大学等の研究機関においてなされていくと思います。その上できちっと三重県での対応ということについても考えていかなければならないと思いますね。

(質)質問は耐震化を前倒しでどんどん進める、避難所の、学校等。
(答)耐震化については重要なことだと、こう思います。ただ一方で非常に財政事情も厳しい状況の中であります。他のサービスを切り捨てて耐震化だけを優先するというようなこともなかなか難しいわけでありますから、財政事情も厳しい中でできるだけの対応をしていくといういうことだと思います。

(質)前々から地震の対策というのは緊急の課題だというふうに、ずっと知事自身もおっしゃっている中で、確かに財政事情が厳しいというのはあると思いますが、そこを超えて、緊急の課題というのであればそちらの方に注力をしていくというのは、あるいは政治の決断であったり、知事のリーダーシップだったりというところだと思うんですが、そこら辺の判断というのは、やはり今おっしゃたような他とのバランスを考えながらというところに行き着くんでしょうか。
(答)地震対策のこれまでの検討の中でもそういった課題はもちろんあります。けれども実は今おっしゃているのはハード面での対応ということでありますが、ハード面ということからいきますと、これはほとんど限りのないほど、どこまでやれば安全なんだというようようなことも含めて、これは限りのないような話に行き着いていくということであります。したがいまして、もちろん一定の基準に従って整備をしていかなければならないというものは当然やっていくわけであります。先般の台風21号等の豪雨によります、例えば津市辺りでも床上浸水等ございました。しかし、こういった都市においても、排水ポンプ等の整備もある一定の水準ということを想定しておりますけれども、先般、津で積算で4百数十ミリというような驚異的な雨が降ったわけですね。で、そういった雨量に関しては全く実は対応できないというような、そういう状況があります。したがいまして、ハードの整備というのはある程度、一定の基準、水準を設けていきますが、実際に起こる災害というものはその基準に向こうが合わせてくるわけではありません。したがって、実はハードということについてはその整備のコスト面からいっても国全体としても対応しきれないということですね。それから時間もかかるということありますね。したがって、実は地震対応としてはソフト面も非常に重要だということが指摘をされているわけであります。したがいまして、三重県としても自助、共助、公助というような形に分けて、特に県民の皆さんに対しては自助、あるいは共助という形で防災対策の効果をとにかく上げていくということをお願いをしているところであります。

(質)抽象論なんですけれども、中身の議論していないから、実は本当はものすごく危機管理局は努力しているんだとか、ハード面でも努力しているんだということがあるかも分からないですけれども、今の知事の答弁では、だからバランスの中で、予算の中でやっていくというニュアンスにしか聞こえないんですけれども、それも揚げ足取りで抽象論ですから実体を議論しなくてはいけないんですけれども、少なくともそういう不安を取り除く積極的な姿勢を見せることが、それこそ「安全・安心」で「しあわせプラン」につながるだろうし、そういう姿勢が今の答弁では見えないような気がするんですけれども、その辺に関していかがですか。
(答)いろいろのお感じ方あるかと思いますが、先般からの台風21号等によります被害につきましても、緊急の災害復旧はもちろんのことでありますけれども、やはり災害が起こらない、先手を打った対応ということも非常に大事なことでありまして、それについても今検討しているところでございまして、したがって、できるものについては最大限努力ををするという姿勢であることは間違いのないことでございます。

(質)新潟の知事の方とは何か電話とかされたんですか。
(答)全く連絡が付かないような状況のようです。昨日副知事に、新潟の副知事と連絡取れるかどうかということも聞きましたら、全く連絡が取れないということです。また新潟の知事におかれては、まだ就任されたばかりということでございます。私としてはお見舞いの言葉も掛けたい気持ちはありますけれども、逆に今ああいう最中でありますから、そのことも少し落ち着かれた時でなければ、かえってご迷惑になるのではないかなと、こう思って遠慮しているところであります。

(質)避難所の話なんですけれども、確か避難所に指定されている県立の学校に比べて、市町村の小中学校の建物の耐震化というのは割合的には遅れていると思うんですけれども、今年度中にどのくらい終わる予定かというのは県の方で把握してらっしゃるんでしょうか。
(答:防災危機管理局)進捗については毎年度調査しますので調査時点では分かるようになっておりますが、今現在はちょっとあれですね。ただ遅れているというよりは全国的にはかなりいいんですけれども、ただ県(立)に比べては割合がということです。

(質)取りあえず末の時点で。
(答:防災危機管理局)それは資料ありますので。
(質)後で。

(質)財政的には難しいというのはよく分かる・ナすけれども、そういう耐震補強工事が済んでいないところはそういう避難場所の指定から外すとか、そういうことはできると思うんですけれども、地震の避難場所、それは財政何も関係ない。
(答)今検討しているというお答えをしましたよね。
(答:防災危機管理局)見直ししていますので。
(質)そういうことも含めて。
(答:防災危機管理局)はい。
(質)避難場所から外すということも。
(答:防災危機管理局)はい。場合によっては市町村で見つけられない場合は県の建物とかいうこともあり得ると思うので、そこら辺も総合的に踏まえて市町村で検討行ってもらってます。
(答)災害関連のハードについては国策として本当にどう捉えていくのかという根本のこともきちっとやっていかなければならないことで、それぞれの府県や、それから市町村がやるということについては、やはり限りありますから、三位一体の議論いろいろされているところでありますけれども、私自身がかねてから申し上げてきたように、国がどこまで責任を持ってやるんだと、それから地方はどこまで責任を持ってやるんだという哲学をしっかり持って、それに基づいて役割を決めていくということが大事だと思いますが、そういう議論がきちっとされないまま、ただ単に税源移譲、補助金の削減というのが数合わせでやられているというようなことについては、極めて私としては遺憾に思っているところであります。もちろんそれは、国が中心となってきちっと打ち出すべきところでありまして、その責任は国にあるものでありますが、自ら決められないために投げてきたボールを知事会としては「えい、やー!」ということで、ああいう形で投げ返すことになったんですね。しかし私としては本来そういったことをきちっと議論していく、特にこの災害ということについては、災害が起こったときにどうするかという災害対策だけではなくて、台風だとか地震だとか自然災害が極めて多い日本でありますから、国として、それに平素からどう対応していくんだということもきちっと議論をして整理をしていくものであると、こういうふうに思っております。

(質)ちょっとこれ本線からずれるか分かりませんが、今日ちょっとラジオで言っていたんですが、小泉さんが、小泉総理ですね、今日現地を視察する予定だったんですね。ところが雨か何かで、ヘリか何かで行かれる予定だったんですが急きょ中止になったらしいんです。で、民主党の岡田さんとか田中真紀子さんとか既にもう現地入っているそうですね。で、知事も国会みえた方ですので、国の動きといいますかね、総理がやっぱりもっと早く現地へ行くべきだと思いますか。それともやはりそれは総理ですからいろんな仕事ありますから遅れてもやむを得ないと思うか。これは知事のお考えとしてどう思われます。
(答)正直、今回の地震については、阪神大震災でも指摘されましたが、国の立ち上がりとしては非常に認識甘かった点があったように思います。発生してすぐの政府の担当大臣の記者会見等の様子も極めて甘い見方で、私もちょっと聞いていましたけれども、少し認識のずれがひどすぎるんではないかなと、こういうことを感じましたし、翌日官邸で行われた対策会議も、総理が出ずに官房長官が中心になって総理は公邸にいるというような状況でしたね。まさにそういう意味では、政府はかなり時間が遅れて事の大きさをやっぱり認識してきたのではないかなと、こういう点は少し残念に思うところであります。しかし自衛隊等の出動等についてはかなり迅速に対応はしてきたのではないかなと、こういうふうに思っておりまして、関係者の応援態勢というものは割とこう早く対応するという意味では対応できたのかなと思っております。

(質)ヘリが動かなくても、何も陸路から入れると思うんですよね、現に岡田さんらも入っているわけですから。その辺りはやっぱり、住民は壊滅的な打撃を受けて、もう家がずれているとか言っているわけですよ。これからどうなるか分からないと、非常にもう悲嘆に暮れているわけですね。そういう時にやはり一国の総理が現地に足を入れるというのは精神的に大きな支えになると思うんですが。
(答)いろいろ見方あるんでしょうけれども、私としてはあれだけの地震ですから、発生の翌日ないし翌々日ぐらいには総理自ら入られてもいいぐらいの大天災、大地震だったと、こういうふうに思います。

(質)台風21号の激甚災害指定についてなんですけども、その後の23号とか今回の地震とかと比較すると、程度が軽いような印象を国の方が持って、指定されないということになってしまわないかなという心配もあるんですけど、それについて改めて要望するとか、そういうことは。
(答:防災危機管理局)それは感覚論でそんなことやるわけじゃなくて、被災額の数字を積み上げて内閣府が決めることですので、そういうその感覚論とか、そういうことではございませんので、数字がきちっとあがれば、そのような形で指定は受けられるという、そういうことです。

(質)数字なんですが、被害額なんですけど、現在のところ最終的にはどのくらいの規模になりそうだというような数字はありますか。
(答)実は、まだ山林被害等については全てがなかなか把握しにくいというような状況がございます。金額的なもので申し上げるわけですか。
(質)はい。
(答)10月12日現在という数字でございますけれども、被害総額につきましては632億9,774万円ということですが、内訳といたしまして、公共文教施設につきましては8,700万円弱、それから農林水産施設につきましては68億円弱、それから公共土木施設につきましては494億円余り、それからその他の公共施設につきましては22億円弱ですね。合計、こういった公共施設関係で12日現在であげております数字といたしましては、584億7,625万円ということです。その他、農産被害であるとか、林産被害、畜産被害、水産被害、商工被害等あげて調べておりますが、この12日時点で、例えば商工被害ということにつきましては38億2,000万円弱というような数字になっております。

(質)最終的にはどのくらいの、1,000億を上回りそうだとか、その辺りのばくっとしたものは、もう見通しとしてはあるんでしょうか。
(答:防災危機管理局)それはできません。

(質)いつ頃、数字はまとまるんですか。
(答:防災危機管理局)近々。
(質)近々。
(答:防災危機管理局)近々、集計をしたい考えです。

(質)今月中にはまとまりそうですか。
(答:防災危機管理局)できるだけ努力はさせていただきます。
(答)例えば宮川ですと、大台ヶ原への登山道、これはもう壊滅的にやられているようであります。先般、ざっと状況を調べてもらって、写真撮ってきたの若干見ましたけれども、吊り橋等も落ちていたり、壊滅的な状況であります。したがって、そういう所の被害状況を復旧していくということにどれぐらいの金額がかかっていくのか、被害額としてどういうふうに算定できるのか、非常にまだまだ山の場合には歩いて入らなければならない、あるいはまだ危険な状態で入ることもなかなか難しい、そういった所がありますので、少し時間がかかるということはやむを得ないんではないかなと、こう思っております。

(質)ということは、臨時議会に出される補正の額というのは、ざくっと例えば600億円とかそういうんじゃなくって、緊急的に取りあえず対応しなければいけない額の幅で出てくるわけですね。
(答)一応、今度11月1日に議会へ出させていただくということについては、今詰めをやっているところでありますけれども、当面、緊急の復旧工事としてやっていかなければならない、そういったものが中心になります。実際には今度の12月議会であるとか、あるいは3月議会等においても、今回の21号関連の補正についてはあげていかなければいけないだろうと思ってますから、それまでの間、できるだけ正確に把握できるようにしていきたいと思います。

(質)補正なんですが、県の独自の再建策というのがありますよね。あれで全員協議会の方でも、それからあと市町村長と自治会館の方で話されたときにですね、やはりその指定から漏れた市町村への対応について、何とか県全体としてやってもらえないかという声が出てたと思うんですが、今回の県の再建策の対象市町村を変えるお考えといいますか、それはやはりまだ現在のところ変わってない、当初説明されたとおりということでよろしいですか。
(答)県議会でも十分説明させていただきました。この間、市町村長の皆さんとは当日あの後、少しいろいろ懇談しながらお話を申し上げてきておりますが、大方の皆さんは県としてああいう整理の仕方ということについては、非常にご理解をいただいているというように感じております。

(質)対象となる市町村は当初示されたとおりと。今度の議会であがってくる内容もということですね。
(答)それで議会の方に出させていただきたいと、こう思ってます。

(質)それから支援策についてなんですけれども、先程おっしゃられた被害額の中に、特に商工業に対する被害っていうのも相当な額あがってると思うんですが、今のところ県の支援策というのはこの間、確か信用保証協会の補償費、それ一部県の方で支援するという程度のものだったと思うんですけれども、それに対してもう少しこう踏み込んだ支援を考えてるとか、その辺りはどうでしょう、県として。
(答)いろいろ検討しておりますけれども、ちょっと具体的な中身については今お答えしかねます。したがって、ああいった新しいもの、それから既存の制度をどう活用していくかということも含めて、できるだけの対応をしていきたいと、こういうふうに考えております。

(質)何か新しいそうすると、そういう商工業者に対する支援策のようなものも考えてみえるということですか。
(答)さっき申し上げたとおり以上はお答えいたしません。

(質)前の問題なんですけど、いわゆる虐待の件でちょっと1点お聞きしたいんですが、確か508件あると言ってましたね、虐待の相談件数。その中で警察へ行かれる、いわゆる警察へ相談したっていう、そういう件数掴んでますか。
(答:健康福祉部)今のところ資料を持ち合わせておりませんので、後程調べます。
(質)一般的な、総括的な相談件数ですね。
(答:健康福祉部)はい、虐待に関する相談という形であがってきておりますものを集計したものを提供できます。

(質)そうですか。その後でですね、非常にちょっとこれは放っとけないと、そういうやつはやっぱ警察へも相談に行ってると思うんですけどね。その辺りは行政としても掴んでおいてください。それともう一つは、この三重県では鈴鹿とか津で現実に虐待事件が起きて大きな殺人事件になってます。裁判やってます。これいつも出てくるんですけれど、この前も2人お子さんがちょっと不幸にして亡くなりましたね。あれもいわゆる児童相談所の対応の遅れ、それが必ず出てくるんですね、いつも。ですからこういうふうなことやられるのもいいんですけども、児童相談所っていうのは公的な施設ですから、あの辺りを指導・監督、あるいは実状の把握ですかね、そういうところをもっと綿密にやっていただくと大きな事件も小さい間に終わるんじゃないかと、そういうところをちょっと私感じたもんですから。
(答:健康福祉部)すいません、1点だけ。新しいつくっていただきました条例の中には3つの指針を作るという項目がございまして、今日ちょっとご説明省かせていただきましたんですが、10月1日から動いております。議会の方でもご議論いただきまして、予防するための指針、子育て支援指針と言いますが、それと早期発見対応指針、それから保護して家族再統合というような形に向かっていく方針指針という3つの指針を策定をいたしました。こちらの方では具体的なところを連携をしていく体制等も含めて検討しておりまして、市町村の皆さんと連携をしたり、警察と連携をしたりという形で、もう既に発表させていただいておりますけれど、こちらの方の指針の中で具体的なことを検討しておりまして、これのもちろんマニュアル化なりっていうのは次の段階としてあるんですが、条例の中では比較的細かい部分まで踏み込んで次のところを目指しておりますので、こういったものを中心に今おっしゃられたような所を今後強化をしていくということになろうかと思っております。

(質)事務方はいいんですけど、知事としてはいかがですか。質問ではいろいろ計画作っても実際には児相がやっぱり対応が遅いという質問でしたけども。
(答)私どもこの夏に北勢児童相談所、それから津の中央児童相談所の現場に赴きまして、職員の皆さんからいろいろと話を伺ったところでございます。さっきも話出てましたように、ここ5年ぐらいの間に相談件数等も5倍ぐらいに上げてきているというような実態があります。したがいまして、実際にはどんどん増えてくる状況に児童相談所もなかなかもう対応しきれないというような状況がございます。それがために職員もこの4月からそれぞれ1名ずつ増やしたりしているところでありますが、今、さらに非常勤の人の応援も出て対応しながらやっているということでもあります。今、話にありましたように条例の中でもいろんな面からの対応が必要だということを言っておりますが、特に早期発見・対応ということが非常に大事なことだと、こう思っております。そのためには県の児童相談所だけではなくて、意外と市町村辺りがそういった状況が早く掴めるんではないかというような話もございます。それから警察等との連携ということも大事でございます。私ども県の立場からいきますと、それぞれの地域あげてこの問題は取り組んでいかなければなりませんから、市町村においても特に合併で行政能力が高まっていく状況の中においては、市町村においても一番住民に身近な行政の立場からこの虐待防止に向けて特に早期発見・対策ということに向けて対応してほしいなと、こう考えて県としてもできるだけそういった要請もしていきたいと考えてます。



( 以 上 )

本ページに関する問い合わせ先

三重県 総務部 広聴広報課 報道班 〒514-8570 
津市広明町13番地(本庁3階)
電話番号:059-224-2028 
ファクス番号:059-224-2032 
メールアドレス:koho@pref.mie.lg.jp

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