知事会見
平成16年 7月 6日
於 プレゼンテーションルーム
1.発表項目
- 「新しい時代の公」におけるラウンドテーブルの開催と「ネットで県民参画」試行事業 の開始について
(知事)それでは私の方から「新しい時代の公」におけるラウンドテーブルの開催と「ネットで県民参画」試行事業の開始について申し上げます。県民しあわせプランでお示しいたしました、「新しい時代の公」の推進に関する検討の中で、県民の皆さんに参画いただく機会を新たに設けることにいたしました。一つは、7月5日開催の「新しい時代の公」推進調査委員会で決定されました「ラウンドテーブル」によります県民の皆様との意見交換の場を設定することであります。これはあらかじめ公募をいたしました20名程度の県民の皆さんに推進調査委員会にご参加をいただきまして、議員の皆さんと意見を交換していただくものでございます。公募につきましては、その締切を8月23日(月)としております。応募者が多数になりました場合には、抽選をいたすことにします。それからもう一つでありますが、私の公約の具体的な取組みの一つでもございます、「ネットで県民参画」の中で、「新しい時代の公」につきまして、県民の皆さん同士が活発に意見交換していただく場を設けました。テーマは、「『新しい時代の公』って何?」というもので、7月9日(金)正午から三重県のホームページ上に電子会議室を開設いたします。以上でございますが、皆さんに資料がお配りしてあるかと思います。特に公募の20名募集につきましては、是非また皆さんの報道でも県民の皆さんに呼びかけをいただけましたら大変幸いに思っております。以上です。
2.質疑応答
(質)この論議の募集要項内容以外で、「新しい時代の公」に関して、到達点というのはどの辺りでお考えなんでしょうか。例えば「新しい時代の公」というのはラウンドを含めてやったときに、なかなかこれは難しいと、では取り止めようとかいうことも含めて到達点はあるんですか。
(答)取り止めるとか、そんなことは今のところ想定しておりません。三重県が進めてきました県民との協働ということにつきまして、「新しい時代の公」という今後いろいろ整理をしていく中での、市町村、あるいは県民、ボランティア、NPO、あるいは地域の団体、企業等も当然含まれますけれども、そういった主体的な活動をしているところとの「新しい時代の公」という、この共に支えていく、そういうルールをどういうふうにしていくんだとか、あるいは仕組みをどうしていくんだとか、行政として支援の仕方をどうしていくんだとか、あるいはその中で行政の役割はどういうふうにきちっと更新をしていくんだとかいうようないろんな整理の仕方、方向性、具体的な進み方というのがあるかと思います。そういったことについて議論を進めてもらうということでございます。今この新しい総合計画「県民しあわせプラン」もこの春からスタートいたしまして、そのいくつかが「新しい時代の公」の基になるようなものもあるかと思っておりますけれども、今回のご議論については、これを平成17年、18年といったような来年以降の事業の中で具体的に生かしていければありがたいと、こう思っておりまして、そういう意味で今回の推進調査委員会のご議論、県民を含めたご参加をいただいた議論に期待をいたしております。
(質)昨日、知事が委員会の冒頭あいさつの中で、自治会の改革云々というようなことをちらっと触れられましたけれど、市長時代にそういうことは思われてましたか。「新しい時代の公」含めてやるときに、ある程度自治会の改革というのも核になるとか。
(答)自治会等これまでの地縁地域でのいろんな団体のあり方、こういったことについても、いろいろと課題を持ってきています。これは松阪に限らず、例えば自治会でも都市部においては、自治会への加入が80%を切ってきているような所というのがいくつか生じてきております。市(町村)の広報や、県の広報も自治会にお願いして配付をしているような所多くあるわけでありますが、そういった広報の配付すら完全に行き届かないというような、そういった所も出てきております。それから市町村合併に絡みまして、近隣政府だとか、あるいは地域内自治権、地域内分権ですね。こういったものについて、どう対応していくのかと、大きな行政体で行政能力を高め、効率性も高めていく一方で、一番生活に密接な集落、旧来の地域というものについて、どのようにきめ細かく地域の特色、固有の伝統を守りながら、それを伝えていくんだと、孫に伝えていくのかというような課題がありますね。そういったことについても、自治会がこれまで果たしてきたものの継続では対応しきれないところがありますね。それからNPOといったような地域に限定しない新たな市民中心のいろんな活動、これは市町村域を越えたり、あるいは県域を越えたりして、NPO等が活動しておりますね。そういったものとの連携、関連はどうなっていくんであろうかというようなことがございまして、自治会を取り巻いている課題としても本当にいくつも重大な問題がございます。そういったことに松阪市におきましては、一つ自治会としても果敢に検討し、議論をして前進をさせていこうではないかと、こういう動きがございました。私の方からもそういった指摘もいたしたわけでありますけれども、そういった議論が行われている途中で、私は知事に変わりましたけれども、委員の中にそういった議論の中心になっておられた方がたまたまおられましたので、ああいったごあいさつの中での発言になったということです。
(質)先週、熊野古道が(世界遺産に)決まりましたけれども、改めまして知事のお考え、ご感想を伺いたいんですけども。
(答)熊野古道につきましては、奈良県、和歌山県、三県共同で進めてきたものでございますけれども、特に三重県におきましても、市民の皆さんがこの熊野古道をどう保存し、そしてまた活用していくのか、市民の皆さんが中心になって、いろんな議論を深め、そして熊野古道アクションプログラムというようなものにもまとめてきたわけございます。その誇るべき資産、宝というものが今回晴れて世界遺産として登録され、世界の、あるいは人類の宝として認められたということでありますから、これはもう本当にこの上もない喜びでございます。今後しかし、この人類の宝をどうしっかり保存、継承していくのかということも、大変広域にわたる今回の指定でありますだけに、三県にとっても大変重要な重い課題であると、こう思っております。またこれを地域の活性化にも生かしていくということも、それぞれの地域においても強い期待がございます。それらも含めてしっかり取り組んでいかなければならないと、こういうふうに思っているところでございます。
(質)一部報道で、義務教育の国庫負担金の件に関しての報道がありましたけれども、三重県は反対の立場とっているんですが、このことに関して今の現状と、今後8月20日までに取りまとめをしていくという話を聞いたのですが。
(答)今回の三位一体の改革につきまして、これまでの経緯を見ておりますと、私どもとしては、地方の、それこそ地域主権の社会をつくっていこう、そのために地方分権を進めていこうという考え方、期待に十分応えていない、ある意味では政府の方の財政再建のことばかりが表立って出てきて、騙されたような、そういった裏切られたような気持ちも多く持つところでございます。そもそも論からいきますれば、少なくとも三位一体を含めました地方分権そのものは国の新しい形を決めていくものでございますから、で、そういう意味では国と地方との役割というものがもっとしっかり議論をされていかなければならないものだと、こう思っております。であるにもかかわらず、いったい今政府は国の機能としてどの部分をどこまでやっていくんだということが、全く明らかになっていないところであります。いろんな分権の議論でも中央省庁の権限をできるだけ守ろう、旧来の全国の都道府県、市町村をコントロールしてきた権限について、なかなか手放そうとしない、それとの戦いみたいな状況になっているわけであります。本来ならやはり、この国、日本の国の中央政府がこの時代の中で本当に政府としてどういう機能を果たすんだということは、政府国会の中できちっと議論を出し提示をしてくる中で、それ以外の地域に密接に関連した項目について分権をしていくんだという流れをつくっていくべきだと、こういうふうに考えております。まずそもそも論からいけば、そういった状況になっていないということについて、極めて遺憾に思っているところであります。ではありますけれども、そういう中で、しかしできるものについて手を付けていこうということで、三位一体の改革が進もうということでありますから、それはそれで一定の成果を得ていくことをもちろん期待もいたしております。しかし、昨年度1兆円削減につきましても、財源移譲が4,500億円しかなかったというような、そういうようなことからいっても、どうも国の財政再建と地方分権の議論が混乱してごっちゃになっているというようなことが言えます。したがいまして、今回の三位一体改革でやっぱり一番まずい点の一つに、国の財政再建ということと、それから地方分権という議論を一緒にしてしまっているということは、大きく今回の議論を間違ったものにしてしまっているし、議論をより分かりにくくしてしまっているということを強く思っているところであります。しかし、今回総理の方から3兆円の税源移譲を打ち出す、その中で補助金等の削減について知事会の方に、その項目も挙げろというようなボールの投げかけがあったわけでございます。私はそもそも論からいけば、こんなことは国が決めるべきことだと、こういうことを思いますので、ボールを受けたこと自体どうかなという感じはございました。しかし今の状況では、その受けたボールを返さなければならないと、こういう時でありますから、知事会としてこれまで9兆円の補助金削減等も言ってまいりました中で、早急に今回の3兆円に該当するものについて、それを出すようにまとめていかなければならないと、こう思っております。ただその際にどういいものを削減するのかということでありますけれども、あくまで地方分権、地域主権の社会を実現していこうということでありますから、今までやはり国のコントロールで地域の自立性、自主性というものを阻害をしてきた、あるいは十分に地域で裁量権をもってやっていくべきもの、それの方が住民に身近なところで、予算の執行もより有効に効果的に行われるとういうようなもの、こういったものをやはり優先して廃止をすべきものだと、こういうふうに思っているところであります。移譲されても廃止をされ税源を移譲だということになっても、裁量権が広がるものでないようなもの、全く義務的な業務で地方の自主性、裁量権を広げるというようなものにならないようなものについては、これは優先順位からいけばずっと後ろであり、あるいはその対象から外すべきものだと、こういうふうに思います。基本的には国がやるべきことについては、あくまで最終的に国が責任を持って対応していくべきものでありますから、そういう意味では数字合わせ、つじつま合わせで出してくるものではないと、こういうふうに考えているところであります。義務教育の国庫負担につきましては、これは昨年11月時点での知事会での考え方は、やはり裁量権が中央に縛られて使い勝手が悪いというような意見もありまして、その削減対象ということに当初挙がっておりましたけれども、その後総額裁量制というようなことで、裁量権が非常に使い勝手いいような形で地方に委ねられました。したがって、こんなものを仮に額が大きいから、2兆5,000億円になるような、こういうものを数字合わせでやられたのではこれは地方の自主性、地域主権の社会前進には何もならない、結び付かないものだと、こういうふうに考えているところであります。新聞報道でこの議論について意見が分かれているというような報道がされていますけれども、削減賛成と言われている、どこかの新聞に7つとかなんとかというようなことが出ておりましたけれども、その中にも本音の部分では私疑問視するところもございます。それからこれについても、削減の対象にすべきでない、あるいは最優先すべきでないというものについては、今日の新聞で11ほど挙がっておりましたけれども、私のいろんな知事さんとの意見交換等で感じておりますのは、知事会の過半を超えているというふうに思っております。なかなか知事さんの中には、総務省から来ている副知事さんを気にして、はっきりものを言わない知事さんがいたり、少なくともこのことについての発言が、いろんな影響も考えておられてのことだと思いますけれども、はっきり言われない、表向きですね、正式にははっきり言われない方がおられるわけでありますが、私の実感としては過半の人が削減すべきでない、もしくは削減の優先順位からはグッと下がるから今回の対象に入れるべきではないと、こういうふうに考えているというふうに思っております。三重県といたしましては、私自身は削減の対象に入れなくてよいと考えておりますが、過半の知事さんとのいろんな意見交換の中で、少なくともみんなが大体の考えとして落ち着く、少なくとも今回の分に入れるべきではないということを公式には申し上げているところでございます。なお、大瀬東作という全国町村会をつくるきっかけになった三重県内の村長が、本当に苦労して義務教育の国庫負担制度の原型をつくってきたという過去の歴史があり、シャウプ税制の時に一旦廃止したものが、地域間での非常に格差を広げたというようなことがございまして、こういった過去の歴史の失敗を繰り返してもいけないと、こういうふうに思ってます。それから交付税の問題等で、例えば地方税でフラット化して財源移譲しても、東京都のような大都市に逆に税が集中してしまうというようなことがございます。そういう意味では財源補償の問題であるとか、あるいは財源の調整の問題、こういったこともきちっと裏打ちされてやっていくものでなければならないものだと、こう思っております。私は議論がなかなか煮詰まらなくて、仮に3兆円にはとても及ばない額になっても無理矢理数字合わせをやることよりも、まだわずかでもできるところをやったほうがいいんだろうと思います。責めは政府の、国の役割、地方と国との役割分担の議論不足、議論の未熟さにあるということをもっとはっきり指摘をしておくべきだと、こう思います。ちょっと長くなりまして、すいません。
(質)今週、日曜日にいよいよ投票日になるんですけれども、知事はもう行かれたんでしょうか、期日前投票。それとも、当日行かれる予定ですか。
(答)当日、急なことで行けないというようなことが起こってもいけませんので、期日前投票、行ってこようと思っておりますけれども、まだ行っておりません。
(質)候補の方は、どなたに投票されるというのは、決められてるんですか。
(答)そういったことについては、全くコメントできません。
(質)投票率はどれぐらいになりそうですか。
(答)ちょっと分からないですね。今回は、かなり年金の問題であるとか、イラク問題だとか、ああいうようなこと、焦点に大きくクローズアップされておりますけれども、私にとりましては、もっともっと長いこれからの将来のことを含めて、国民の皆さん、県民の皆さんにはやはり関心を持っていただき、やっぱり最終的に決めるのは、選挙でそういったことが決まっていくということに、大いに責任を持っていただいて、投票に行っていただきたいと、こういうふうに思います。
(質)前回の時は低調そうに見えるがとおっしゃったんですけども、今回いかがですか。盛り上がってきてますか。
(答)私も皆さんの書かれる記事を見て、想像するだけでありますけれども、だんだん熱は帯びてきているようには感じております。投票率までは全く予測できません。
(質)全体にここまできても混戦模様の感じがあるんですけど、知事はその辺、長い選挙経験とかそういったところから、どういうふうにご覧になりますか。
(答)前回の衆議院選挙が、二大政党化ということが指摘されました。今回もそういう流れの中にあるんだろうというふうに思っております。そういう意味では、自民党と民主党の大きなこの2つの政党によります戦い方というものが、大きく今回の参議院選挙では注目されてきているんではないかなというふうに思います。
(質)三重選挙区の場合、特に政党公認3新人、3政党の戦いというのが、久しぶりにあるんですけども、その辺のとこどう見られますか。
(答)まあ、しかし、実質は2人の戦いですよね。
(質)にしても、その政党、今まではその無所属というようなやり方でやったんですけども、今回は公認という形で政党選挙をやろうとされてるんですけども、その辺はどう見られますか。
(答)ですから、さっき申し上げたような形で、この三重でも行われているということでありますよね。
(質)各紙全国、自民が苦戦、民主がやや優勢というような読みをされてますが、中間時点では。その辺に関して、感想はいかがですか。
(答)マスコミさんのいろいろな予想につきましては、私の過去の経験からいきますと、当たることもありますけど、当たらないことも極めて多いんで、さあ、どちらなのかなと、場合によっては記者クラブで点数表付けられたらいかがかと思いますけど。
(質)全国ですよ、全国的な動向で、全国的に民主が優勢、自民がやや苦戦という意味ですけど。
(答)ですから、過去の全国的な調査についても、当たることもありましょうけれども、大きく外れることも多くありましたね。
(質)それで今回のそういう予想はどう思われますか。
(答)ですから、分かりません。
(質)政党のあり方として、どこの党とは言いませんが、選挙区は自党に、比例は他党に、という呼びかける方法、どう思われますか。
(答)そうですね、二大政党への集約がまだまだ進んでいくんだろうと思いますけれども、まだ実態としては完全にそうではなくて、その過程にあるんではないかなと、こういうふうに思います。でありますけれども、大きな流れはやはりもう、二大政党という一つのその流れは、着実に進んできているんではないかなというふうに私は思っております。
(質)その過渡期の中での、そういう手法といいますか、やり方も有り得ることだということですか。
(答)それはそうですね。二大政党化がいいのか、悪いのかというのは、議論をいたしますと、いろんな議論はあるかとは思います。しかし、私自身、個人的には二大政党化は好ましいことだと、こういうふうに思っております。
(質)アメリカでもそうなんでしょうけども、小さな政党が残ってるんですけども、日本でも、例えば、公明党さんなり、共産党さんなりは残っていきたい、もしくは残る可能性もあると思われるんですけども、それでも、そういう党も残しつつ、二大政党制に集約されてくんだろうと思われますか。
(答)二大政党といいましても、イギリスの例を見ましても、他の国でもそうでありますけれども、完全に2つだけの政党とかいうのではなくて、いろんな形がありますから、いろんな日本での形も有り得るのかなと、こういうふうに思います。ただ、個々の政党についてどうのこうのということは、私の立場からコメントできることではない、差し控えさせていただきます。
(質)少し前の話なんですけども、横浜で世界水素会議に出られたと思うんですけども、特に何か感想とか、あとオランダから何か視察に来られたという話を聞いてますけども、手応えなんかお聞かせください。
(答)そうですね、私参りまして、世界の国数ちょっとはっきり覚えておりませんけども、相当多くの国からたくさんの方々がみえておられました。それだけ水素エネルギーの今後の将来、あるいは燃料電池の今後の将来というものについて、注目をし、期待をし、これからの大きな基幹的な産業としても捉えられるものだと、こういうふうに見ておられるんだというふうに思います。三重県もそういう意味では、燃料電池、そして水素エネルギーというようなことに大きく注目をして、今回四日市での特区や新たな鈴鹿で特区が追加されましたけれども、展開を図ろうとしているところでありまして、三重県の取り組みはそういった世界の潮流の中で先進的に取り組んできたものだということを、自負できるかと思っております。私もこの横浜の大会におきまして、三重県での取り組みをパワーポイントを使いまして、説明をさせていただきました。多くの皆さんがご聴取をいただいたことを、大変嬉しく思っておりますけれども、今回、三重県に特に注目をしていただいて、三重県の実情をさらに詳しく調査したいというようなお申し出があるというのは、これも嬉しいことであると思います。今後、さらに三重県としては、これまでの燃料電池におきますところの取り組み、さらにそれの基本となります水素エネルギー等の推進方策につきまして、一層力を入れて取り組んでまいりたいなと、こういうふうに思ってます。
(質)シャープさんの件ですけど、亀山工場が動き始めて半年ぐらいちょうど経つと思うんですが、その効果について改めて半年経ってどのような評価を。
(答)1月創業を開始して、その後春の時点での雇用等への波及効果については、既に申し上げたとおり、シャープさん本体、シャープさんの工場内で7百数十名、さらに協力工場等で2千7百人ほどの雇用が確保されていると、合わせて3千数百人というのは想像以上の効果が出てきているんではないかと、こういうことを申し上げました。その後の数字、私もちょっと把握をしておりませんけれども、今後展開をしていく中で、フル稼動をシャープ亀山工場がやっていくという状況になりますれば、1万人を超える追加雇用の確保にも結び付いていくということでありますので、その期待をずっと持っておりますし、私としては徐々にその拡大の効果も出ているんではないかなと、こういうふうに思ってます。日本経済全体が、誰もが本格回復に来たということを言い始めました。私は正月からそう言ってきているんでありますけれど、いよいよ本物になってきて、それが中小企業等へも今後広がっていくんではないかなということで、三重県でも今後その手応えが着実に出てくるんではないかなと、こういうふうに思って期待をしているところであります。ワクワク・ドキドキしながら期待しております。
(質)丸山浩司副知事にはどのようなことを指示、もしくはどのようなご感想を。
(答)吉田前副知事には知事に就任後、1年あまり非常にいろんな細かいこともご意見を頂いたりしまして、私としては大変ありがたい支え役でございました。丸山新副知事につきましても、これまでの総務省、自治省での長いご経験、あるいは地方へ行かれての経験もされまして、三重県におきましても、私の「三重県愛を育むしあわせ創造県」の県政推進につきまして、しっかり女房役として支えていただきたいと、こういうふうに期待をいたしているところであります。
(質)具体的に何かこれをしていただければとかおっしゃれましたか。
(答)特に今の段階では、とにかく今の県政を推進している状況について、早くそういった全体を掌握できるようにご理解してほしいということ、これを申し上げましたのと、それから三重県へ初めてこうやってお出でをいただきましたけれども、県民にとりましても丸山さんというのはまた初めての方でありますから、是非県内いろんな所へ足も運んでいただきたい、こういうことも申し上げました。それから前副知事は県庁内の職員との対話を非常に重視して来られましたので、そういったことについても、今後時間ができるようになったらお進めいただきたいと、こういうことを申し上げております。
(質)知事、今年の夏休みのご予定はいつ頃でしょうか。
(答)今年の夏休みは時期的には昨年と同じような時期を考えておりますけれども、8月の末を考えております。
(質)去年は8月20日前後ですか。
(答)そうですね。去年は8月の23、24日頃からだったかなと思いますけれども、実際にはちょうどRDFの爆発事故がありまして、全く取れませんでした。
(質)まだ日程とか、ご予定は正式には決められてない。
(答)今、打ち合わせやっておりますので、また皆さんにはお知らせできるんではないかなと思います。
(質)国道163号の新長野峠トンネルですけども、昨日あたり担当部局の方で、一応下から掘るというような方針で検討していると。前とはちょっと方向転換の状態で各議会の会派に伝えているようなんですが、その辺についてどうですか。
(答)長野トンネルのことにつきましては、平成15年9月に報告書が出ているんですが、地質調査をやっているところですね。それでこの地質調査の報告書におきましても、2カ所の追加ボーリング調査の必要性というようなものも指摘をされているところでございました。今回、追加調査として、そのボーリング調査であるとか、それからその後指摘をされてきました服部川と長野川の流量・水質に与えます影響につきまして、すなわちこれは地表面水の流動変化でありますけども、こういったことについて観測をする、調査をしていくというところでございます。これにつきましては、最終的には学識経験者によりまして、技術検討会が9月にもたれるということでございますので、そこで学識経験者の皆さんにいろいろとご意見を頂くと、こういうことになっているところであります。工事そのものについて、どのようにやっていくのかというようなことにつきましては、コストの問題であるとか、あるいは工期の問題であるとか、あるいは安全性の問題であるとか、あるいは環境の問題であるとか、いろいろ考えなければならないものがございます。これらにつきましては、担当部局の方でこれまでも検討してきているところでありますし、今後もそういった中できちっと判断されていくべきものであると、こういふうに考えております。
(質)だから9月の学識者の会議待たずして、一応担当・萩ヌはできれば下から行きたいというふうなことを会派の関係者に伝えたわけですから、となると9月の会議自身も本来意味がないわけだし、要は方針転換というか、上から掘るか、下から掘るか、その検討中で、それで今は議会の方に下から掘ると伝えた経緯というのは何ですか。
(答)担当部局の方の判断、これは当然これまでの検討も積み重ねてきているところでありますし、そういった有識者のいろんな意見をもらう中で、責任持って判断をしていけばいいことであると、こういうふうに思ってます。私の方から特にそのことについて意見を言うべきことはありません。
(質)だから9月の学識者でやられること自身が、当然委員に参加していただければ費用弁償も発生するわけで、そういう意味で無駄じゃないかという感じもするんですけども、そんなことはないですか。
(答)さっきも言っているように、15年の9月の報告書ですね、その中でも2カ所の追加ボーリングが必要だというような指摘も言われていたわけでありますし、地表面水の流動変化等の問題もあるというようなことで、これは当然指摘のあったことでありますから、やらなければならないのではないかなと、こう思うんですけども。技術的、専門的なことはどうぞ担当部局の方にお尋ねいただきたいと思います。
(質)知事の方から特に指示されたとかということもないんですね。
(答)ないですね。
(質)つまり担当部局が積み上げた資料とかに基づいて、当然レクもあって、そのお話の中で、それは下から掘る方がリーズナブルだろうとか、そういう話で最終的にまとまったということでもないんですね。
(答)私の方はそういう技術的なことは分かりません。
( 以 上 )