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平成20年10月07日

知事定例記者会見

知事会見

平成16年 5月 18日
於 プレゼンテーションルーム

1.発表項目

  • 国の予算編成に関する提言・要望活動について

(知事)それでは国の予算編成に関する提言・要望活動について申し上げます。平成17年度国の予算編成に関します提言・要望活動につきましては、明日19日、中央省庁等に対しまして行うことといたしております。先般、報道の皆さんには項目数を21項目とお知らせしたところでございましたが、1項目追加いたしましたので、それについてご報告をいたします。変更しましたのが、当初、三重県、それから四日市市、四日市港管理組合の三者で行うことにいたしておりました伊勢湾のスーパー中枢港湾の指定に向けた要望につきまして、お手元の提言・要望書にございますように、まずは本県として中枢港湾の推進に向けた考え方や姿勢を関係省庁に説明しまして、スーパー中枢港湾の指定と併せて、先導的な施策に関する補助制度の創設や民間事業者が行います施設整備に対する支援につきましても、要望を行うことにしたところでございます。私の方からはその1点ということでありますが、もう一つ、すでに皆さんにお知らせをしました2009年の新体操選手権大会について、第30回というふうにこれまで申し上げてまいりましたが、世界体操連盟の方から、2006年度の大会が別のワールドカップ・ファイナルという大会になるということで、回数としては1回繰り上がるということになるという連絡がございました。したがいまして、2009年の第30回と申し上げましたのが、第29回世界新体操選手権大会ということになるということでございます。以上です。

2.質疑応答
(質)国に対する提言・要望の関係ですけれども、いろいろ継続のものなどもあるとは思いますが、今回の思いのほどというか、どういう姿勢で臨むかという、そこら辺のお考えをちょっとお聞かせいただきたいんですけれども。
(答)今回は私が知事になりましてまとめてまいりました「県民しあわせプラン」、これが本年からスタートいたしたところであります。その中で重点プログラム等も掲げているわけでございます。この「県民しあわせプラン」につきまして、しっかりその推進をし、そしてその成果を出して、県民の皆さんにその成果を実感していただくということが、当面県政において大切なことと考えております。そういう意味では、今回の国に対します提言・要望につきましても、そういう観点からまとめさせていただいていると、こういうふうなことが言えると思います。

(質)特にここに重点提言というふうにもありますけれども、特に知事ご自身がこれには重点的、力を入れて要望・提言をしていきたいというようなものというのはありますでしょうか。
(答)実際にはどれもこれも大変大事なものばかりでございますが、例年、副知事や担当部局と手分けして、この要望活動を行うということでございます。そういった観点で私の方では、3点を重点提言・要望事項をして上げさせていただいて、私自身が関係省庁等に出向きまして、ご説明申し上げて、ご要請をしてくるということにしているということでございます。地震を第1に上げておりますのは、地震対策につきましては、これはもう何と言いましても、いつあっても不思議でないと言われるような状況の中での、しかも東南海・南海地震等での全地域が推進地域に指定されるという状況の中でございます。三重地震対策アクションプログラム等に基づいて、そしてこの「県民しあわせプラン」でも重点的に推進していくという中で、これについては最大、大事なことであるということで上げさせていただいてます。それから第二名神と紀勢線のことですが、今、第二名神では着工命令が出ていない唯一の区間が三重県内にございます。で、それについて早期に施行命令を出していただきたいということや、それから何といいましても、経済も今、回復軌道に乗りつつある、その中でも最も元気なこの東海、中部地区の真ん中貫いていく、この第二名神はまさに国の最重要基幹道路である、高速道路であるということを認識しておりまして、そういう意味では、これがきちっと進捗していかないと大変な渋滞等予想されます。また、そういった産業や国そのものの今後のことについても大きく影響してくるものであるということから捉えております。もちろん紀勢線につきましても「命の道」というような大変災害上の対応も含めて、大変大事な問題ですので2つ目にこれを上げているところです。3つ目には、ごみゼロ社会につきましては、今年から本格的にこのプランづくりに着手をして、県民の皆さんと、市町村の皆さんと一緒になって、これは今後進めていかなければならないことでありますが、それに関しましても、国としての取り組みの重要性ということ、これはかねてから官邸へまいりました時に、知事会等でも私から小泉総理にも申し上げてきているところでございます。したがって、国としても強力に推進体制を行っていただきたいと思っておりますし、また先般、不法投棄の現場も見てまいりまして、やはり不法投棄をまず根幹からなくすために、例えば法的な整備ももっと罰則強化だとか、そういった対応が必要なのではないか、あるいは残念ながら不法投棄された所の対応の仕方についても、国として更に強力な支援、推進体制をとってもらいたい、こう痛切に思っているところでございまして、そんなことからこの重点提言の中に入れさせていただいているところでございます。

(質)やはり、このごみゼロ社会というのは、かなり知事の中では大きなウエイトを占めてるということなんでしょうか。
(答)そうですね。今後、相当長期間かけて取り組まなければならないことであります。それだけにスタートの時点からやはり本腰を入れて、しっかり議論をしながら、県民の皆さんと認識を共有しながら進めていかなければならない。そして国全体でそういう認識を共有していかなければならない問題だと、こう思っているところであります。少なくとも将来の美しく、そしてより魅力ある三重県というものを考えていく中で、ごみゼロ等の取り組みというのは、その根幹の一つになっていく大事なものだと、こういうふうに思っております。

(質)今日報道にもありましたけれども、おととしに公正取引委員会から排除勧告を受けた33の業者に賠償を請求するという方針を固められたということでありますけれども、ここら辺の考え方とか、そこのところについて。
(答)まずいろんな県が関わる経済行為の中で県が被った損害があるとすれば、これはきちっと対処しなければならないと、こういうふうに考えるところでございます。今回の測量設計業務の談合に関しますことについては、今それについて、きちっと精査をしながら対応をまだ検討してしてきているところでございます。近々これについて最終結論が出て、それに基づいてどう対応するかということが決まってまいりますから、その時点で皆さんにお知らせをさせていただきたいと、こういうふうに思ってます。

(質)かなり出ている話であると18億円という数字も出て、かなり大規模に上るというふうな形ですけども、それについては。
(答)さっき申し上げましたように、やはり被ったと考えられる被害については、県としてしっかりそれに対応するということで、これについても今申し上げたように正式に決まった段階できちっと申し上げたいと思います。

(質)時期としてはいつ頃を。
(答)近いうちに。ごくごく近いうちに。
(質)今月中。
(答)もちろん、そうです。

(質)数字的なものは間違いないですか。33社、総額18億円という金額が出ているんですが。
(答)正式に発表する時に数字等も申し上げたいと思います。

(質)知事、談合そのものなんですけども、松阪市長時代はかなりの手法で談合を排除されたと聞いているんですけども、あの当時にある弁護士がその手法を県でもやってもらえたらいいけども、ちょっと県では難しいかもしれないなとはおっしゃったんですけども、それに関して、県内全体の談合問題に関してはどうお考えですか。
(答)県としては、県政全般について、入札問題に限らず、大事な基本というのは、まず公正であり、公平であり、そして透明であるということが大事でございます。入札についても全く同じ考え方で考えるべきものだと、こういうふうに思っているところであります。したがって、これについては行政側もそうでありますし、また対応いたします業界においても、それをしっかりと自認して取り組んでいただくということが大事だと思ってます。この防止策については、かねてからいろんな議論がされてまいりました。松阪が取っておりますやり方もそういう中での一つでありますが、そうかと言って決してベストな制度であるというふうには思いません。かと言って、ではどういう方法があるのかということについては、なかなか難しいところであります。松阪の場合にはよくくじ引きみたいになっているとかいうようなこと、これもあります。それから入札ですから、とかく安ければいいということに押し流されやすいわけでありますが、これも考えてみれば、やはり求められる必要な機能、基準というものに対して、それがきちっと確保できる意味合いからいくと、安ければいいというのも、一つのまたリスク発生の要因にもなると言われたりしております。それから少なくともいろんな物を創造していく活動に、この建設、あるいは土木でも物を造っていくという、そういうことになります。そこには機能面だけではなくて、デザインであるとか、あるいはいろんな意味での付加価値というようなものもあるのかなと、こう思います。そして設計者だかと、そういうふうな造っていく発想をする人たちは、ある意味で芸術的な要素も発揮しようとしておられる方たくさんいますね。そういったことも含めて、どういうふうに適正な価格を基準に競争原理をもっていくかということは、非常に難しい業務だと思いますね。県としては日々の状況の中で、一つ一つ当面改善しながら、公正・公平・透明ということを確保していくということが大事だと思ってます。

(質)2つ質問します。まず1つ目、県土整備部の幹部なんかも談合は必要悪だよというような観点でおっしゃられたことがあるんですけども、その辺はいかがですか。
(答)必要悪だというような考え方は間違いであると、こういうふうに思います。今の時代、公正・公平・透明ということに対して、少なくともその要件を欠くようなことがあるならば、これは許されないことであり、それを必要悪だというような表現を使うというのは全くの間違いであります。

(質)公正・公平とは言いながらも、この談合、近々正式に発表されるんでしょうけども、95%の落札率が83%になってると、現実が先行しているわけですね。その辺に関しては実態としてはあるわけですよね、談合が。
(答)談合があるということがきちっと分かれば、それに対して県としてはきちっと対応するというのは当然のことであり、それは対応していきたいと思います。

(質)今回の損害賠償請求をきっかけに方向を変えていくとか、そういうお考えはありますか、防止策で。
(答)このことについて何かいろんな知恵の使い方というのが新たにあれば、それは当然やらなければならないかと思いますけれども、すでにこの件については2年前でしたか、2002年のことで、それ以降これについても県として対応できるものについてはしてきているということでありますから、今回もそれに対してどう県として対応していくかということについて今検討を加えて、近々それについて正式に発表させていただこうと、こういうことにしているところであります。

(質)この損害賠償請求が、今回この時期になったというのは、それだけいろんな計算なり何なり、つくる作業がそれだけかかったというふうな理解でよろしいんでしょうか。要するにおととし排除勧告を受けてから、この時期になったという。
(答)今の時期になったということについては、私もちょっとよく分かりません。とにかく考え方をずっと整理して、そういった中で今の時期になってきたということなんだろうと、こう思いますけどね。これが早いのか、あるいは遅すぎるのかということについては、今ちょっと判断できません。

(質)徳山ダムですが、利用計画案にも三重県の方にも基本的に受け入れる見通しと報道もされておりますけれども、そういう方法でよろしいんでしょうか。
(答)ダムの機能については必要なものだという前提に立ちながら、先般から変更されてきている状況のことについても、基本的には私どもとしても認めていかなければならないのではないかなと、こういうふうに思っておりますけれども、費用負担のことについてはまだこれから詰めていくということでありますから、その問題はまだ残されてまいります。

(質)それは基本的には従来の知事のお考えどおりダムは必要だけれども、費用負担に関してはという、そのスタンスは変わっていないということでよろしいですね。
(答)はい。

(質)改めてダム行政はどう見てられますか、日本国土にとって、ダム。
(答)まず我が国ほど風水害、特に台風を中心に災害の多いところはなかなかないのではないかなと思うくらいよくあります。しかも前に海があり、後ろに山があり、それで急峻な谷があるわけですね。そういうふうな状況の中では災害が非常に大きく起こってきて、言ってみれば日本はそういった風水害との戦いをずっと歴史的に繰り返してきたと言えるのではないかなと思います。したがって、ダムとしての機能はまずはやっぱりそういった点からの治水というような観点から極めて大事なことだと、こういうふうに思います。地区地区において、ではどうするのかというのは、これはもうそれぞれの地域の状況の中で判断していくべきことであります。それからもう一つありますのが利水の問題がございます。
 先般からちょっと雨が多いので、少し安堵しているんでありますが、三重県におきましても、今年になってから春先、ついこの間までは雨が思ったよりも少ないというのか、ダムの貯水量が減りまして、今年は水の問題がちょっと心配なのかなと、こう思ってみていたわけです。一息つかさせていただいたというのが先般からの雨のことであります。やはりこの水も私たちが生活していく中で欠かすことのできないものであり、また工業用水等、こういったものもございます。それから自然エネルギーとして、水を利用して発電をやっていくということも、これも化石燃料を燃やしてエネルギー源にするということについては、今いろいろ議論も起こってきている中で、極めて大事なことだと、こういうふうに思っております。そういった機能を持ち合わせ、あるいはそれぞれのダムで機能が独立している場合もありますけれども、そういった意味でのダムの有用性というものは、これは変わらないことだと思います。ただ、それがあまりにも多く行われる、それが自然の循環、あるいは自然のバランスといったものにも、環境バランスにも影響するというようなことについては、十分留意されなければならない。そういう観点からダムについてはきちっと精査をしながら、判断をしていかなければならないものでないかなと、こういうふうに思います。

(質)改めて徳山ダムは必要性がある、その上で。
(答)(必要性がある)ということです。

(質)民主党の代表、今いろいろと動きが昨夜からありまして、三重県選出の岡田克也幹事長が今日11時が締切りというようなことなんですけども、恐らく締め切られたんではないかと思うんです。県からの主要政党という言い方もどうかと思うんですけれども、代表というような形になるのは初めてというふうに聞いてるんですけれども、県内への影響ですとか、何かいろんな期待なりありましたら、知事として感想をお聞かせください。
(答)非常に国難ともいえるようなこの時期、国政の重要性は言うまでもありません。しかし、一方で政治が長らく混迷したり、あるいは国民からの不信感を多く持たれるというような、そういう大変な状況の中にあって、県の行政も、あるいは市町村も、あるいは地域・地方それぞれも、国そのものに多大な影響を受ける状況の中にありますから、やはりしっかり国の政治、あるいは国の行政をやってもらいたいと、こう思っているところであります。そういう意味では野党の第一党、大政党である民主党も、私はその一翼を担ってしっかり頑張ってもらいたいと、こう思っているところであります。岡田さんにつきましては、もう長年にわたり友人でもあり、いろんな意味で私もご指導もいただいてきた、長いお付き合いをいただいてきたところであります。その岡田さんが今、私の伝えて聞いているところでは党首に立候補されるやに聞き、結果として党首になられる可能性も極めて大きいのではないのかというような状況でありますから、まずは大変な時の大政党の党首ということでありますけれども、なられたら、しっかり頑張ってもらいたいというふうに思っております。三重県としても、そういった大きな場所で大きな役で頑張っていただく方が出られるということは、これは大いに嬉しいことでございます。まだ正式になられたと聞いておりませんので、また正式になられましたら、私としてコメントを出させていただきたいなと思っています。

(質)大変な時とは改めてどんな時期でしょうか、国家が。
(答)少なくともこれは私自身が国政におりました時にも、この国を変えていかなければならないという思いを強く持っておりましたけれども、いまだにこの国は本質的にまだ変わりえていないという状況の中にあると思います。したがって、まだ国難の時期を脱していない、そして非常に混迷状況がいまだにまだ続いているというふうに思わざるを得ないということです。

(質)保険(年金未納問題)の混迷に関してはどう思われるんですか。
(答)そういった議論についても、やはり国として国民の年金に対する信頼をしっかり確立できるような、そして長い将来に向けて、しっかり安定した年金制度であるような、そんなものを構築してもらいたいと、こう思っておりますが、残念ながら先般からの年金未納についても、あるいは社会保障制度全体についてもまだまだ議論が十分ではないんではないかなと、こういうふうに思っております。

(質)岩名議長が誕生されたことで感想と、いろいろ一連いきさつあってのことだと思うんですけど、あと岩名さんが二元代表制ということを言ってるんですが、二元代表制についての知事のお考えも含めてお願いします。
(答)今回、岩名議長が誕生しましたことにつきましては、まずは岩名さんには議長就任をお祝い申し上げたいと、こういうふうに思います。選出されましたその過程につきましては、これは県議会のことでありますので、私からこれについて申し上げるということは差し控えさせていただきたいと、こういうふうに思っているところであります。それから岩名議長に限らず、今、県議会の中でいろいろと行政との関係について、しっかりお取り組みされ、発言されている方、たくさんいらっしゃいます。その中で二元代表制ということについても言われているところであります。もとより県政につきましては、行政の長としての知事、私も選挙で選出をされている立場であります。一方、議会の方も県民の選挙によって選ばれた議員の皆様方で構成をされているということであります。県政にとりましては、これは正に選挙で選ばれたお互いの立場から二元代表制だというようなことを言われているのでありましょうが、私としては、議会とは適切な緊張関係を持ちながら、しかし、やはり三重県の将来のために、将来に向けてしっかりと真摯に議論をしながら、その推進にあたっていくということが大事なことだと、こういうふうに思っております。かなり行政と議会とのあり方については、突っ込んだ議論も議会でもされているところでありますし、それに向けて私ども行政側の考え方、こういったものもしっかり申し上げていきたいなと、こう思っているところであります。そういう中で議会と行政との関係が、より県民に向けてしっかり機能できるようなものになればいいなと、こういうふうに思っております。

(質)当初、自民・公明系が25票作って、あとが主導権握ると思われたのが、ああいう形でタイになってくじ引きになったと、その辺を見てられて感想はいかがですか。
(答)政治の世界、議会の世界ではあって不思議でない、よくあることの一つだと、こういうふうに思います。

(質)それにしても、その手腕たるや、いかがお感じですか。
(答)したがって、今回のことについて私の立場からは、コメントは差し控えさせていただこうと思ってます。

(質)くじの勝者、敗者に関しては議場でどう見られてます。岩名さんがこう開いたわけですけれど。
(答)出た結果のとおりで、特に何も申し上げるものはありません。

(質)一般論、勝った人が運が強いと。
(答)ジャンケンでも、他のものであっても、やっぱりああいう勝負事でするというのは運もあるんでしょうね。

(質)知事は勝負事はどうですか、くじ運。
(答)くじ運ですか。あんまりそのくじそのものを、宝くじもあんまり買ったことないんでとは言いませんけど、随分昔買ったことありますけどね。当たったという経験はないですね、大当たりは。

(質)二元代表制について、もうちょっと突っ込んだ話なんですけど、三重県の県議会は議会改革について、岩名さんを筆頭に進めてこられたということもあると思うんですけど、地方議会のあり方として、例えば国の中央で今、自民と民主が二大政党ということでしのぎをけずっていると、選挙なんかは地方もそれに沿って動くわけですけれども、そういう国のあり方がある中で、今、政党は信用されないだとか、政党不信と言われているような中で、政党の信頼をもっと回復するには逆に打ち出した方がいいのではないかというような考えもあると思うんですけれども、地方議会のあり方として、政党色を打ち出して対立していく、対立姿勢を持ちながらやっていく、もしくは二元代表として知事と議会というようなものを打ち出す、知事はどちらがいいかなとお考えでしょうか。
(答)非常に大事なポイントの一つだというふうには思います。ただ一般的に言われている議論の中で、整理をしておかなければなりませんのは、国におきましては議院内閣制という制度の中にあるわけですね。すなわち総理、首相を直接、国民が選挙をして選ぶのではなくて、選ばれた議員の中から国会の中で選挙をして、総理大臣というものが決められているわけであります。したがって、そういう意味では政党という枠の中に総理大臣、首相も個人もそれに属し、それに乗っているということであります。したがって、その総理の下でつくられた政権がやっていくことについては、その基盤に党としての政策、考え方というものがあるわけであります。したがって、内閣とそれから党との関係も、そういう意味では非常に、与党の場合には密なもの、国会に少なくとも提出するためには与党の手続きをきちっと経ていかなければならないというような、そういったことが往々にして起こってくるわけでありますね。大体普通はそういうふうに行われていると言っていいわけであります。で、そういう議院内閣制の下での政党対政党という、そういう争いと、地方においては二元代表制と県議会の方でも言っておりますけれども、首長は直接選挙で選ばれているということから、決して政党の上に、政治家である首長、知事とか市町村長が、その上に乗っているという図式ではありませんね。県民、あるいは市民等の直接の意思表示、選挙によって成り立っているというところですね。したがって、政党との関係というのはそういう意味では、そういう状況の違いというものも議論していかなければいけないと思います。国においては首相公選がどうだとか、そういった今の制度を変えていくという議論も一方であるかもしれませんね。地方においても今、地方分権が進む中で、地方自治体のあり方についてももっと柔軟性があっていいのではないかというような議論もいろいろ出ているところであります。ま、どれがいいのかとかいうようなことについては一長一短もあるかと思いますけれども、議論をしっかりしていくということが大事だというふうに思います。今の現状の状況においては、例えば自由民主党の場合には国の自由民主党の県連支部を構成しているメンバーの人たちが、会派自民党というのを構成しているかもしれませんけれど、新政みえの場合には必ずしも民主党そのものの支部ということではないのかなと、こう思いますね。いろんな形ありますよ、もっとも今度は公明党も一緒に自民党は、会派一緒になっていますからね。したがって、県議会の議員の方々も国で政党に縛られるものとはまた違って、県は県の会派としての独自のいろんな議論の中で意思決定をされていくということが多いんではないかなと、こういうふうには思いますね。

(質)元に戻るようですけれども2点お聞きします。端的にお答えいただきたいと思います。年金法案ですけれども、新聞複数社の世論調査によりますと、大多数が今国会の成立を見送るべきだと言ってますね。大抵の知事が同じような考えだと、第2点がこれは要望なんですけれどもね、議会との関係は緊張感をもってしっかり議論をしていくということですけれども、私の見るところ、今まで議会、メディアあるいは県民でもいいんですけれども、特にRDFに象徴されるように、十分情報が開示されてこなかった。前提は情報を提示することですよね。それを確約できますか、その2点です。
(答)年金法案については、これ国での議論の状況の中でありますが、私としてはやはり制度の根幹に関わる議論がまだ不十分であると思いますし、今回の改正等で上出来だというような状況にはとても言えない。したがって、私はしっかり議論をやってほしいと、こう思っております。伝えられるところによりますと、世論調査等でも少し年金については、国民の理解度があまりにもまだ十分いっていないということでありますから、そういったことからすれば、なおのこと国としては慎重に今回議論を根本からやれるように対応すべきではないかと、こういうふうに思ってます。それから2点目のことにつきましては、公平・公正・透明といった、まず県の行政においても最も大事な要素の一つである透明ということについて、今後更に我々としては努力していかなければならないと、こう思っております。今まで至らない点いろいろとあり、ご指摘を受けるということがあっても、今後更に我々として努力していきたいと、こう思っておりますのでよろしくご理解いただきたいと思います。

(質)昨日、地域再生計画に、三重の観光増進計画とメディカルバレーと2つ、で県としていろいろ再生計画の構想ある中で、この2つを選ばれた理由と、地域再生計画に対する知事としての期待というか、そういったところをお聞かせください。
(答)まず基本的には地域再生計画の仕組み自体については、地方分権の趣旨に反するものであるというふうに思っております。結局は国が、いろいろ独自の工夫やろうとすることについて、国が認めてやるぞという旧来型の発想の上に成り立っていると、特区の点もそうでありますけれども、やはり今地域の自主性、主体性そして地域の責任において、それぞれのまちづくりなり、地域の活性化の努力をしていくということについて、本質的に考え方として間違っているのではないかと、こういうふうに感じます。ただ今回の地域再生計画ではそれにもう一つ今度はアメ玉を乗せるような、いわゆる補助を乗せるような、いささか選挙対策的なにおいもするようなところがあります。それで県としては基本的には私は今言ったような考え方でありますけれども、しかし、そうは言え、そういう現状の中で出されてきているものでありますから、これについては利用できるもの、県にとって活用できるものは大いに活用をまたしなければならないということで考えているところであります。今回、地域再生計画についても何件か検討いたしましたけれども、検討した結果ですね、結果とすれば2件というようなことになっております。本来はもっともっと出したいという思いありましたけれども、いろいろ事前的に折衝したりとかいうようなことも含めて感触的に、そういった感触を基に絞ってきた状況の中で2つになったということであります。観光につきましては、重点プログラムにも挙げている大事な施策でありまして、その中で是非この制度も活用していきたいということでありまして、中身としては非常におもしろいものではないかなと、こういうふうに思っております。それからメディカルバレーにつきましても、もう皆さんもご承知のとおりのことでありまして、やはり新たな競争力のある産業を創出していくと、クラスターを形成できるようにしていこうと、こういうふうなことの中で、医療・健康・福祉産業について、そういったものを進めていこうというメディカルバレー構想を推進しているわけでありますから、そういう意味で非常にこれも期待を多く持っているというものでございます。

(質)地域再生計画で、考え方自体は間違っているという思いはありながら、ある程度地域をどうにかしていくには、そういった間違ってると思っていても、そういったものに乗っかっていかざるを得ないというところに、矛盾なり、地方の限界なり、ジレンマなり、そういったことというのはお感じにはなりますか。
(答)ですから、結果として、きちっとした分権がなされていない。あまりにも強い中央集権的な国であった、しかし地方分権の議論が出てきた、しかしその議論の最中にこういうことの発想というのが、私は地方分権というのもなかなか道のりは厳しいんだなと、こう思ってます。4月の知事会で、額賀政調会長が知事会に出てこられまして、これのことについて、非常に地域から期待してもらえるものだということを説明されましたので、私は真っ先に発言を求めまして申し上げましたのは、大自民党の大政調会長として、これは相変わらず国の権限を振り回すような発想に立っていることではないかと、非常に残念だいうことを申し上げました。したがって、言うべきところではきちんと申し上げながら、しかし三重県の現状の制度の中での三重県の立場からいくと、出てきた制度はやはりしたたかにこれを利用しなければならないと、こういう立場に立っています。

(質)制度の趣旨はともかくとして、制度そのものの客観的な仕組み自体はこれは、こういう言い方が適当かどうか分かりませんが、使える制度ではあるわけですか、この地域再生計画。
(答)制度そのものがですか。少なくともいろんな観点から今まで規制等受けていて、素晴らしい思いつきでも、それでやっていこうと思ってもできないことがたくさんあります。例えば今度の観光の活性化の中で、海上タクシーというようなものについても取り組みをやろうと、こういうことにしておりますけれども、これまでのいろんな規制の中でそれはできないことだと。したがって、十分に分権化されて、こういったことについてもそれぞれの地域が責任持って対応できる制度ならばいいわけでありますが、そうでない状況の中ではこういった機会にアイデアを持ってお示しをして、そして認めてもらうことによってそれがいろんな知恵、工夫というものが生きてくるわけですね。地域のそれぞれ特色ある取り組みというものについては、随分この規制が阻害しているところが随分あると、こういうふうに思います。

(質)知事、この提言の中で安全のくらしの確保と安心できる生活環境の創造、その中で地方警察官の増員というのがあります。これは治安が非常に悪いということで、警察官を増やそうと、そういうことを県の方でも考えてらっしゃるんですけども、今朝方も四日市のほぼ中心街で路・繼ュ盗がありまして、夜、4時前かな、男の人が帰る途中で2人組の外国人に襲われて、顔を殴られて、13万円のお金を盗まれたと、こういう事件が起きてます。三重県もそうだけど、愛知県なんかも非常に多く起きているわけですよね。女性の方も夜怖くて歩けないという、ある女性からの悲鳴が私の所に電話がありましたけれども、このいわゆる治安の悪さ、これについてどう思われますか。
(答)ご指摘のように、今本当に安全・安心という面からくらしを取り巻く不安の中でも、犯罪の不安というものが、犯罪が多発してきた、この不安というのは非常に大きなものがございます。平成13年、平成14年度にかけて、三重県はかつての刑法犯罪認知数から倍増するということになりました。昨年若干減りましたんですけども、それでも非常に高い数字を示しているところでございます。警察の方も一所懸命、これもう一番中心になって機能を発揮してもらわなければいけないのですが、一所懸命取り組んでいただいていても、基本的にはもう警察官の人数が足りない、これ全国的に言えることでありますけれども、特に三重県は、その中でも警察官の少ない状況だということであります。したがって、基本的には警察官をまず増やして、交番があっても留守で実際に機能していないとか、あるいは件数が多すぎて、なかなか捜査が進んでいかないとか、対応能力超えてオーバーフローしているとかいうようなことも言われたりしております。ですから警察官の増員ということについては、先般来、増やしてきてもらっておりますけれども、まだまだ基本的に足りない状況の中でお願いをしていくということだと思います。合わせて三重県では条例も先般つくりましたし、また、しあわせプランの中でも県民との協働、地域との協働で新しい公の一つの展開になっていくと思いますけれども、そういったことについて、まだより多く進めていこうと、こういう対策をとってます。そんなことで当面しっかり対応の仕方を知恵出していきたいなと思いますね。

(質)いわゆる例の「おれおれ詐欺」ですね、あれはかなり多くなってまして、被害40何億円とか、そういうことになってます。これは非常に巧妙化しておりまして、警察もいろいろやっているんですけども、やはりまず対象となる方たちが騙されないということが大事ですね。そのためにも警察だけでなく、各地方の自治体、市町村の役場とか、市役所、そういう単位でもっと講習会開いてあげるとか、いわゆる行政側も警察の中へ入って、一緒になって防犯面に力を注ぐと、そういう辺りもある面必要ではないかなと思うんです。
(答)特に県、あるいは警察では相談業務いろいろやっておりますが、こういった今の「おれおれ詐欺」等に似たようなことの相談件数も急増しているというようなことを聞いております。マスコミの皆さんにもその啓発活動には十分にご活躍、その機能を発揮していただける立場ではないかなと思うので、それもお願いしたいと思いますが、行政としてもしっかりこれからも対応考えていきたいなと、こう思います。

(質)関連して、青色パトは何か建設的なアイデアなり、方針なり決められたんですか、答弁用意されているみたいですけども。
(答)はい、国においてはすでに報道もなされておりますけれども、これについては前向きに対応するという方向でご検討いただいているというふうに伺っているところであります。私ども要望活動の中でも、したがいまして、こういった防犯へのいろいろな取り組みを住民自らやっている、それに対する支援のあり方として、国に要望項目として入れて説明してお願いしてこようと、こういう考えております。


( 以 上 )

本ページに関する問い合わせ先

三重県 総務部 広聴広報課 報道班 〒514-8570 
津市広明町13番地(本庁3階)
電話番号:059-224-2028 
ファクス番号:059-224-2032 
メールアドレス:koho@pref.mie.lg.jp

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