知事定例会見録
令和6年12月25日
於:プレゼンテーションルーム
発表項目等
- インフルエンザの注意喚起について(報告)
- 令和6年度国土強靱化等補正予算を活用した県土の強靱化について(発表)
- 大阪・関西万博開幕100日前キャンペーンの実施について(発表)
- 今年(2024年)の漢字について
質疑項目
- 発表項目等に関する質疑
- 知事の給与
- 防災庁の地方機関
- 2024年の振り返り
- 南海トラフ地震臨時情報
- JR東海初代社長のご逝去
- 2025年に力を入れること
- 次期知事選挙
- カスハラ条例
- 週休3日制度
発表項目等
(知事)おはようございます。遅くなってすみません、私の方からは今日発表事項については4点お話をさせていただきたいと思います。まずインフルエンザの関係ですけど、12月の16日から12月の22日、統計でインフルエンザ警報レベルを超えたということで、平均ですけど、観測一定点あたり44.21ということであります。前回お話をした時に、注意報レベルになりましたという話をしました。それが短い間に、警報レベルを超えてしまったと。かなり蔓延をしております。対策ですが、前回申し上げたものと同じです。これしか対応の仕方がないということなんですけど、特に冬場ですから、部屋の空気の入れ替え、寒いのでやらないようにしようと控えておられる方がおられるかもしれませんけど、多くの人が集まるようなところについては、インフルエンザに感染する可能性があるということで、定期的な換気、ぜひお願いしたいと思います。それから、手洗いとか消毒についてはコロナの時の経験でやっておられる方が多いと思いますけど、もうやらなくなった方もおられるかもしれません。あとはマスクの着用ということでございます。前回申し上げましたけど、年末年始、多くの医療機関が休診になります。従いまして、心配な方、県の方で、窓口を設けております。特に子どもさん、医療ダイヤル、日曜祝日も12月の30日から1月3日の間、24時間で対応しております。心配になられたら連絡をしていただきたいというふうに思います。県民の皆さん、ぜひご注意をいただいて、年末年始は多くの方が集まる時期です。ご高齢の方と会われる機会もあると思いますので、ここに書いてあるような注意をぜひ守っていただければありがたいと思っております。以上、1点目でした。
2点目ですが、国土強靭化の関係の補正予算でございますけれども、国の方から内示がありまして、去年が過去最大の補正予算額、令和5年の補正ですが、令和6年補正も過去最大を更新しまして107パーセント増ということで、309億円の補正予算の通知があったというものであります。去年もこの国土強靭化の予算を使いまして、道路など前倒しの開通もできるようになりましたが、この309億円の予算を使いますとどういうことができるかというと、例えば橋梁の耐震補強ですが、計画を前倒しすることができるということで、2カ所で新規の事業着手ができそうだということであります、これが一つ。それから、ここに六つくらい挙げてありますけれども、分かりやすい例を言いますと、砂防堰堤ですね。山にあります砂、土が落ちてくるのを防ぐ堤防ですけれども、これも計画を前倒ししまして、10カ所で新規事業着手ができるということでありますので、強靭化予算を使って県民の安全安心を守るということが少し前に進むことができるということです。四日市港の予算については、これ別に通知がありますが、去年88億円、その前が29億円、20億円。だから20、30、88と来まして、今回46億円ということでした。これ、下がっているように見えるんですが、実際に下がっているんですけど、これは補正予算だけです。当初予算、またこれから内示がありますので、実は港湾工事って分かりにくいんですが、今四日市でやっているのはコンテナヤードを造ってます。耐震能力を持ったコンテナヤードを造っています。コンテナヤードを造る時には、支持層、岩盤まで実は柱を打ち込みます。これが一番お金がかかります。安定させるために、ジャケット構造で下に柱を打ち込むんです。その柱を打ち込むのと、それから海中に大きなコンクリートの塊を入れます。それがケーソンと言います、これが一番お金がかかるんで、それが令和5年補正、令和6年度予算ということで、杭打ちとケーソンが終わると、あとはケーソンの据え付けと、それから基礎石、基礎の工事と捨石、捨石ってのは、基礎が安定するために石を中に入れ込むんです。その工事になりますと、金額はさほど要らないということではありますけれども、この46億円で十分な金額が確保できていると。去年もそうですが、88億円で十分な金額を確保できたということで、工事は予定通り進むと。十二分の金額が確保できていると言っていいと思います。ということですので、四日市の港湾の工事も問題なく進むということでありました。あとは当初予算、間もなく発表になると思いますけれども、これで所要の額を確保したいということです。それが2点目です。
3点目ですけど、大阪・関西万博の100日前キャンペーンということでありまして、来年の1月3日で大阪・関西万博の開幕100日前ということであります。来年4月13日から始まりますけれども、それで三重県にたくさんの人に来てもらいたいということで、このキャンペーンをやろうということでありまして、明日12月の26日から来年の1月20日までの間、万博に関する取組をSNS広告を活用して発信をしていこうというもの、これが一つであります。インスタグラムとかユーチューブとかを活用するというものであります。それから、アンケートも実施をしますが、アンケートに回答いただいた方の中から抽選で、万博のチケット、これが10組20名をプレゼントしようということであります。アンケートの回答はSNSから以外もできまして、三重県万博ということで検索をしていただいたり、二次元コードからも応募が可能でございます。ぜひ、このキャンペーンをきっかけに、多くの方に三重県のブースを訪ねていただきたいと思いますし、また、ブースを訪ねていただいた方、三重県においでをいただきたいと、鉄道の企画切符も今検討しておりますので、ぜひおいでいただければというふうに思っているところでございます。以上が3点目であります。
今年の漢字を最後に4点目ですが、発表させていただきたいと思います。今年の漢字は「繋」という字です。この字の意味を申し上げます、まず、元日に起きた能登半島の地震であります。東日本の時もそうでしたけど、やはり人と人との助け合い、人と人をつなぐということが大事だなというふうに思いました。三重県からは延べ1万8,000人に及ぶ人たちが支援に行ってくれました。能登半島の坂口市長もお礼ということで三重県においでになられましたし、11月には豪雨災害にも三重県から協力をさせていただいた、ご支援させていただいたということで、お電話もいただいたところであります。人と人とのつながりっていうのは非常に重要だなというのが一つ。それから匿名流動型の犯罪、結構起こりました。幸いなことに、まだ三重県で起こってませんけど、首都圏で多発をしています。そのつながりを断ち切ることも必要だろうというふうに思ってます。警察の方で今一生懸命やってくれています。捜査のやり方も変えようということでやってますけど、これはぜひ解決をしてもらいたいものですが、人間と人間が邪悪な心でつながるということをなくしてもらいたいのが一つ。最後は今年選挙ございまして、SNSの情報発信というのがございました。人と人とのつなぎ方、選挙の発信についても議論が出た年でありましたので、そういったことを含めまして「繋」という言葉にさせていただきました。私からは以上です。
発表項目等に関する質疑
○インフルエンザの注意喚起について(報告)
(記者)インフルエンザについて。こちら、警報レベルになるのが昨年を除いて、ちょっと例年より早い気がするんですけども、何か分析は。
(知事)明確な分析はできておりませんけれども、昨年も警報レベル早めに超えましたけれども、おそらく新型コロナが収まってきたのが原因ではないかというふうな見方はありますけれども、明確には分かっておりません。感染症はそれぞれ干渉するという説もありますので、コロナが収まってくると、インフルエンザが伸びてくる。それからコロナの時に皆さん気をつけていただいて、マスクとかつけておられました。それから手洗いも励行しておられましたので、インフルエンザが流行らなかった、流行しなかったというのもありますね。それで、その反動で流行したというのもあるのではないかというふうに見ていますが、正確なところは専門家もよく分からないということだと聞いています。
(記者)インフルについて各社さんいかがでしょうか。
(知事)ご注意をいただくようにお願いいたします。
○大阪・関西万博開幕100日前キャンペーンの実施について(発表)
(記者)万博についてなんですけども、以前夏頃に、小中学校、高校の無料招待が来場予定なしというふうに答えた県内の学校が8割ぐらいあったというところで、そういう学校への、また、来てもらうための対策とか、そういったことは何か今後お考えでしょうか。
(知事)今、特に何かやるというのは聞いてないです。今何割ぐらいか分かれば後で教えていただきたいんですが。その先生方の負担も考えてということではないかなとは思いますけど、これ無理強いするものではありませんので。ただ、近づいてくるとその比率も上がってくる可能性もあるなと、行かれる学校が、とは思っていますけれども。今の状況は分かります。
(雇用経済部)現在、「来場予定」と「検討中」で、109校となっております。
(知事)トータルでいくつでしたっけ。
(雇用経済部)トータル624校の内。
(知事)6分の1ぐらいということですね。ちょっと上がってるんですか。夏頃の話よりも。
(雇用経済部)これ最新の情報なんですけども、当初よりはちょっと落ちてきております。
(知事)ご検討が進んだということですね。
○今年(2024年)の漢字について
(記者)今年の漢字について質問あればお願いします。
(記者)「つなぐ」と読んだらいいでしょうか。何と読んだらいいでしょうか。
(知事)「つなぐ」でしょうね。人と人とのつながり、善きにつけ悪しきにつけというとこでしょうかね。それが目立った年だったという気がしますね。
(記者)ご自身の一年を振り返って、つなぐという言葉と、何か。
(知事)仕事の面で言うと、やっぱり輪島市長との関係、それから全国知事会でも支援をしましたし、それと全国知事会で今回初めて海外に共同ミッションで行ったというのもあります。そういうつながりというのも大事かなっていうふうには思いましたね。
その他項目に関する質疑
○知事の給与
(記者)知事給与についてお伺いします。昨日の審議会で2万円の増額が答申されましたけど、金額増額したということと、金額面について受け止めを教えてください。
(知事)個別の金額について私がどうこう言う話ではないので、我々どちらかというと「まな板の上の鯉」ですから、審議会の方々のお考えに基づいて公平なご判断をしていただいたんじゃないかなというふうには思っています。それをこれから検討するわけではありますけれども、人事委員会という組織もありますので、そちらの方のご意見、これはそちらで聞かなきゃいけないということになっているわけではないんですけど、より公平性を期すためにも、人事委員会にもご意見をお伺いしたいなということを私は考えていまして、それを事務方に昨日かな、伝えたところであります。
(記者)審議会の開催頻度についても、もう少し間隔を狭めてみたいな話がありましたけど、それについてはどうお考えですか。
(知事)今回諮問を私させていただいた中で、実は給与の変化というか、審議をしていただく期間がかなり長く審議がしてなかったということでありまして、平成18年に審議をいただいて引き下げをしたんですが、それから平成26年も据え置きの答申が出ましたけど、それ以降やってないんです。ほぼ10年やっていないということでありますし、給与が前回上がったのが平成8年ですかね。その時に知事3万円、議員の方が3万円、それを上げたのが平成8年ですね。それからしますと、かなり時間が経っているということで、これは何て言うんですかね、知事は諮問をしますけど、トリガーはそこなんですけど、自分のことですから、自動的に一定の数字で検討してもらうという方が公平じゃないかという気がしまして、それを実は今回の諮問の時にどんな頻度で検討するのかというのも併せて答申をしてくださいということをお願いしました。そうしましたら、4年に一度はやったほうがいいんじゃないか、また、物価がかなり上がったとか、物価がかなり下がったとか、そういうときは4年に一回ということにとらわれずに、条例制定を考えたらいいんじゃないか、こういうこともおっしゃっていただいたので、私はその方が自動的に動いていった方がいいんじゃないかなというふうには思っています。例えば、公務員の給料というのは、皆さんご案内のとおりで、年に一回見直しますよね。民間も一緒ですよね、春闘でやりますよね。そういう仕組みを入れ込んでいった方が公平だと思いますねというのでお願いをして、そういうことでいただいたということであります。ちなみに、平成19年に据え置きの判断が出てから、この時は知事は減額になってますけれども、今までに物価としては10ポイント上がっているということでありますので、そういったものもご勘案いただいたのではないかなというふうには思っております。
○防災庁の地方機関
(記者)防災庁の関係でお尋ねなんですけど。昨日、石破総理が記者会見で防災庁の地方分局の設置について言及が少しありましたけれど、知事ご自身としてこの防災庁の地方分局を設置すべきかどうか、どのようなお考えですか。
(知事)防災に力を入れていかれるということですし、それから国の組織をつくる時に、防災庁がどういう組織になるかということなんですけれども、地方でも一定程度、例えば地方自治体に対して連携をするとか、あるいは何らかのアドバイスをするということであれば、地方に防災局というのを作るというのが一つの考え方だと思いますけどね。
○2024年の振り返り
(記者)ちょっと今年の漢字とかぶってしまって恐縮なんですけど、改めて、今年最後の定例会見ということで、知事ご自身1年振り返っていただいて、県政運営で自分ご自身の中でできた部分と改めて課題として認識した部分等がありましたら教えてください。
(知事)まず世の中として見ますと、まず、1月1日に災害がありましたんで、県民の皆さんも以前申し上げたかもしれませんけれども、8月の巨大地震臨時情報の話もありましたし、災害について意識をされた、我々もさせられた年ではなかったかなと思います。それから、スポーツですね。パリオリンピックもありました。三重県の藤波選手や杉野選手が金メダルを取られたという年でもあったし、それから大谷翔平選手のニュースが毎日のようにマスコミの皆さん報道されてました。それ大きな話だったかなと思いますし、世界的にまだ紛争は続いてますし、それからトランプ大統領が年明けには大統領に就任されるということになりました。大きな動きもありましたね。国内で103万円の壁の議論が大きかったと思います。これは富の配分の形ですね。これが変わってきているんじゃないかということを考えさせられる話だったと思います。それから県政で申し上げますと、やっぱり一番大きいのは災害対応がだんだん形になってきたということかなと思います。一昨年、シチュエーションルーム、それからオペレーションルーム、それから今年、去年ですかね、マンホールトイレも県庁にできてきました。それからアプリですね。11月12日に県民の皆さんにアプリを提供することができましたし、それから津波避難タワーですね。これも志摩で10月に3基が立ち上がるということで、残り18基残ってたんですが15基という形になってまいりました。災害対応は一定の目に見えるものが出てきたかなというふうに思っています。それから、子どもの施策ですね。これはこういった形で効果が出ていますというのはまだ申し上げられないんですけれども、一時保護所、それからあるいは国児学園という子どもさんを保護する施設ですが、ここの計画、建て替え計画も進んでいます。これ、やがて形になって出てくるというふうに思います。それから、子どもの総合補助金については、令和5年度からやり始めていますけど、ある程度定着してきたかなというふうには思っています。子ども政策も軌道に乗ってきた感じはありますね。人口減少については知事会に提案をして、東京一極集中の是正、これは今回の内閣でもかなり大きく取り上げられているので、一定の効果はあったというふうに思いますが実行はこれからですね。それから、人材確保についても人材確保の方針の中間案が出されましたので、これも一定の道筋をつけたかなという気がしております。まだまだ道半ばのものも多いですけれども、一定の成果が目に見える形で出ているものもあるかなというところでございますが、引き続き来年も皆さんのご協力もいただきながら、県民の皆さんと一緒に施策を進めていきたいと思っております。
○南海トラフ地震臨時情報
(記者)災害の関連なんですけど、先日内閣府の方で南海トラフ臨時情報の発表方法について改善策が示されました。その内容についての受け止めをお願いします。
(知事)臨時情報初めてのケースでしたので、さまざまな、不備ではないんですけれども改善すべき点っていうのはあると思います。内閣府の方で検討していただきましたし、私どもも申し入れをしているところでありますので、改善をしていって、より使いやすいものにしていくというのが大事だと思います。特に三重県で考えておりますのは、今後、国の方にも検討していただけると思ってますけれども、鉄道事業者さんの対応が事業者さん任せになっているところがあって、減速で運行しているところと、それから運休をされるところというのがあって、混乱が、若干の混乱があったような気がします。なので、そこについてはどういう対応するか、情報提供の仕方というよりは、それぞれの事業者さんの対応についてどうすべきかという議論をやっていただけるとありがたいなというふうには思ってるところです。
(記者)今回は事業者さんに対してとか、イベントを中止にするかどうかみたいなところの統一基準を示さないということで、他県では県が独自でそういうガイドラインを作るというようなお話があったと思われるんですけれども、三重県としては今後そういった対応というのは予定とかされているんでしょうか。
(知事)まだ明確にこういう方向にしますとか、あるいは県で作りますということを決めているわけではありません。特に鉄道事業者さんの対応については、これ事業者は鉄道に限らずですけれども、宿泊施設もそうですが、状況を確認しながらやっていかないと我々はこうしますと言って独自に動けるものでもないですので、今後よく相談もしていきたいとは思っているところであります。
○JR東海初代社長のご逝去
(記者)先日、JR東海の初代社長の須田寛さんがお亡くなりになられたというのがありましたけれども、生前、新幹線の高速化とかで民営化間もないJR東海の経営基盤を強化したり、あるいは社外では東海地方の観光インフラの強化とかっていうところもかなり尽力された方かなと、そういう意味で地方の経済に大きく貢献した方かなと思っているんですけれども、まず知事、亡くなられたことについてお願いします。
(知事)心から哀悼の意を表したいと思うんですけれども、元々私が役所に入ってすぐぐらいの時に旅客会社設立委員会っていうのがあって、そこでJR東海の初代社長ということで須田さんのお名前が挙がっていたというのが須田さんのお名前を初めて拝見した時であります。昭和61年ですから、もう随分前ですね、40年近く前ですが。須田さんはかなり観光に熱心でいらっしゃって、JNTOの時にも須田さんのお話をお伺いしたことがありました。私がJNTOに勤めていた時ということですけど、それは1994年から96年ですね。それで、実は、三重県の観光連盟の顧問に平成16年以降就任をいただいておりまして、大所高所からご指導いただいたということでありますが、特に産業観光を熱心に提唱していただいております。それから、JR東海の社長でおられた時には、快速みえの運行が開始をされるということでありまして、在来線の整備にも力を注いでいただいたというふうに考えておるところであります。特に観光は、三重県、これからより力を入れていかなきゃいけないところで、その時に須田さんがお亡くなりになったのは非常に残念ではありますけれども、私どもはその気持ちを大事にしながら、三重県の観光をさらに振興していきたいというふうに思っております。
(記者)ちなみに、在来線の話もありましたけど、将来的にはリニアの話になると思うんですけれども、それはJR東海にとっても、それから三重県にとっても、リニアの開業は悲願だと思うんですけど、改めてどうしていきたいかとか、意気込みであったりとかをお願いします。
(知事)リニアは須田さんのお話と直接関係しませんけれども、これは前から申し上げているとおりですが、リニアの方が1日も早くというふうな気持ちは変わりはありません。そういうことで、JR東海さんにも我々は話をしておりますし、これからも話をしていきたいと思っております。
○2025年に力を入れること
(記者)先ほど知事が県政のこれまでの1年間の振り返りとおっしゃっていましたが、来年1月から特に力を入れていきたいと思うことを具体的に教えていただいてもよろしいでしょうか。
(知事)予算については、年度予算ですので、引き続き県政の課題については取り組んでいきます。課題は山積してますので、防災もそうですし、それから子ども施策も引き続きやっていかなきゃいけませんし、観光もそうですし、それから教育についてもそうです。さまざまな課題がありますので、それについては取り組んでいくということ、それから、今年から検討開始してます条例についても、4本の条例の制定、改正について議論しているところでありますが、これもだんだん提出時期が迫ってはきています。これはいつというのは別に確定しているわけではないんですが、審議会でも検討会でもご議論いただいてますので、議論がそろそろまとまりつつあるものもあります。これも条例案をしっかりと作って議会に提出をしていきたいというふうに思っております。
○次期知事選挙
(記者)さまざまな場面で聞かれているかもしれないのですが、来年の知事選について、知事の考えで何かありますでしょうか。
(知事)これは何度も申し上げておりますけれども、いろんな方のご意見をお伺いして、適切な時期に判断をさせていただくことになると思います。ということでございます。
○カスハラ条例
(記者)条例の話が出たので改めてですけど、カスハラ条例案について、先日、愛知県の大村知事が検討すると、6月議会にも出したいという趣旨をおっしゃったらしいんですけれども、改めて三重県としてスケジュールがもしあれば、お考えをいただけますでしょうか。
(知事)あれ、いつの議会って決まってましたっけ、来年度中ですか。実はカスハラについては、三重県は以前から検討してますけど、大事なのは実効性ではないかというふうに思っていまして、今、その実効性をどういう形で盛り込めるか、具体的には、罰則が規定できるかどうかっていう検討をしているところであります。カスハラについては、世の中だいぶ許さないという雰囲気が出てきましたので、いいことだと思っていますし、三重県内で条例は必ず作ろうと思っていますが、理念条例ではやはり意味がないと。というか理念条例だけでは一枚足りないような気もしています。実効性が盛り込めるかどうか、これ非常に難しいですね。刑法との関係もあって、刑法で既に罪刑法定主義で罪が規定されている時に、それに加えて罰則が作れないかっていうんで、今検討しているところです。構成要件をどう確定していくのかっていうことが非常に重要でありまして、議会に提出する前に検事経験者の方のご意見を聞いたり、検討を進めているところでございますので、なるべく早いタイミングで出したいというふうには思っておりますが、そこを確定してから出すということを考えているところです。
(記者)東京や北海道ではおっしゃるように理念条例でかなり行政罰や刑事罰、いわゆる罰に設定するのはかなりハードルが、法的なものが高いのかなと思いますけど、三重県の現状の検討ぶりとしては、そこはどのように捉えてらっしゃいますか。
(知事)それは現在、刑法で確定をしてないと言いますか、規定してない類型で現場の方々が困っておられるものについて今調査をしているところです。その事案をもって検事、さらに言うと法務省で法改正をご経験をされておられる方にアプローチをしておりまして、どういう形ができるのかということを相談をしているところです。それがある程度固まってきましたら、条例の中に盛り込んでということになるかと思いますが、最終的には経験者に今お話を聞いていますので、法務省への照会をしないといけないということになると思います。その照会にもある程度の時間はかかるのかなと思っております。
(記者)では、もうそれを盛り込むってことのお考えはかなり変わっていないということですか。
(知事)それは盛り込みたいと思っているんですが、これは刑法との関係もありますので、必ず盛り込めるかどうかというのは申し上げることは残念ながらできないということですね。
○週休3日制度
(記者)週休3日制について伺います。少し前ですけれども、東京の小池知事が来春から週休3日制を取得できる制度を導入するということを表明されましたけれども、全国でもそういう動きがあります。三重県で何か検討されていることはありますか。
(知事)私の方では現在聞いているものはありません。メリットもあるしデメリットもおそらくあるんだろうというふうに思いますのでそこは、人事部門、何か検討してますか。
(総務部)事務的には他県の状況等も調査しながら検討はしておるところでございます。
(記者)知事はこれに関して賛否どんなお考えですか。
(知事)確定的な私考え方を持っているわけではないので、よくそのメリット、デメリットを聞きながらということですけど、公務員の数は簡単に増やすことができないわけでありますが、公務員一人一人が休みを取るということになると、県民のサービスに与える影響とか、あるいは休みが取りたくても取れないっていう人がいるかどうか、これは分かりませんけど、そういう人へしわが寄らないかどうかということ。そういったことも見定めながらやっていく必要があるかなとは思っています。
○カスハラ条例
(記者)先ほどのカスハラの件でお聞きしたいんですけど、今日、県内で桑名で本会議で例の氏名公表措置に盛り込んでいるカスハラ防止条例が可決見込みですけど、先ほど実効性が大事だっておっしゃっていましたけど、氏名を公表する措置、これに関しての実効性、これ有効かどうかっていうところ、知事はどのように受け止めていらっしゃいますか。
(知事)私は法曹の専門家ではないので、法律の意味での法曹ですけど、そこは明確な考え方を持っているわけではないんですけれども、氏名の公表というのは一つのやり方としてはあると思うんですけど、名誉毀損との関係で大丈夫かというのは若干気になるところですが、おそらく議会に上程される時に十分な検討、先ほど申し上げました弁護士も含めてということだと思いますけど、特に名誉毀損ということになると刑法との関係が出てきますので、検事経験者の方に話は聞いておられると思います。それを聞いた上で、おそらく上程されていると思いますので、そこはクリアされているのなら問題ないと思いますが、法的にはいろいろ議論があるところではないかなという気がしております。
(記者)基本的にはそこの名誉毀損、かなり、ちょっと、法的な問題になりかねないなというふうに。
(知事)そこはどういうふうに手だてをしておられるかということでしょうけどね。
(記者)他よろしかったでしょうか。第二さんお願いします。
(記者)大丈夫です。
(記者)よろしかったですかね。すみません。ありがとうございました。
(知事)ありがとうございました。
了
2点目ですが、国土強靭化の関係の補正予算でございますけれども、国の方から内示がありまして、去年が過去最大の補正予算額、令和5年の補正ですが、令和6年補正も過去最大を更新しまして107パーセント増ということで、309億円の補正予算の通知があったというものであります。去年もこの国土強靭化の予算を使いまして、道路など前倒しの開通もできるようになりましたが、この309億円の予算を使いますとどういうことができるかというと、例えば橋梁の耐震補強ですが、計画を前倒しすることができるということで、2カ所で新規の事業着手ができそうだということであります、これが一つ。それから、ここに六つくらい挙げてありますけれども、分かりやすい例を言いますと、砂防堰堤ですね。山にあります砂、土が落ちてくるのを防ぐ堤防ですけれども、これも計画を前倒ししまして、10カ所で新規事業着手ができるということでありますので、強靭化予算を使って県民の安全安心を守るということが少し前に進むことができるということです。四日市港の予算については、これ別に通知がありますが、去年88億円、その前が29億円、20億円。だから20、30、88と来まして、今回46億円ということでした。これ、下がっているように見えるんですが、実際に下がっているんですけど、これは補正予算だけです。当初予算、またこれから内示がありますので、実は港湾工事って分かりにくいんですが、今四日市でやっているのはコンテナヤードを造ってます。耐震能力を持ったコンテナヤードを造っています。コンテナヤードを造る時には、支持層、岩盤まで実は柱を打ち込みます。これが一番お金がかかります。安定させるために、ジャケット構造で下に柱を打ち込むんです。その柱を打ち込むのと、それから海中に大きなコンクリートの塊を入れます。それがケーソンと言います、これが一番お金がかかるんで、それが令和5年補正、令和6年度予算ということで、杭打ちとケーソンが終わると、あとはケーソンの据え付けと、それから基礎石、基礎の工事と捨石、捨石ってのは、基礎が安定するために石を中に入れ込むんです。その工事になりますと、金額はさほど要らないということではありますけれども、この46億円で十分な金額が確保できていると。去年もそうですが、88億円で十分な金額を確保できたということで、工事は予定通り進むと。十二分の金額が確保できていると言っていいと思います。ということですので、四日市の港湾の工事も問題なく進むということでありました。あとは当初予算、間もなく発表になると思いますけれども、これで所要の額を確保したいということです。それが2点目です。
3点目ですけど、大阪・関西万博の100日前キャンペーンということでありまして、来年の1月3日で大阪・関西万博の開幕100日前ということであります。来年4月13日から始まりますけれども、それで三重県にたくさんの人に来てもらいたいということで、このキャンペーンをやろうということでありまして、明日12月の26日から来年の1月20日までの間、万博に関する取組をSNS広告を活用して発信をしていこうというもの、これが一つであります。インスタグラムとかユーチューブとかを活用するというものであります。それから、アンケートも実施をしますが、アンケートに回答いただいた方の中から抽選で、万博のチケット、これが10組20名をプレゼントしようということであります。アンケートの回答はSNSから以外もできまして、三重県万博ということで検索をしていただいたり、二次元コードからも応募が可能でございます。ぜひ、このキャンペーンをきっかけに、多くの方に三重県のブースを訪ねていただきたいと思いますし、また、ブースを訪ねていただいた方、三重県においでをいただきたいと、鉄道の企画切符も今検討しておりますので、ぜひおいでいただければというふうに思っているところでございます。以上が3点目であります。
今年の漢字を最後に4点目ですが、発表させていただきたいと思います。今年の漢字は「繋」という字です。この字の意味を申し上げます、まず、元日に起きた能登半島の地震であります。東日本の時もそうでしたけど、やはり人と人との助け合い、人と人をつなぐということが大事だなというふうに思いました。三重県からは延べ1万8,000人に及ぶ人たちが支援に行ってくれました。能登半島の坂口市長もお礼ということで三重県においでになられましたし、11月には豪雨災害にも三重県から協力をさせていただいた、ご支援させていただいたということで、お電話もいただいたところであります。人と人とのつながりっていうのは非常に重要だなというのが一つ。それから匿名流動型の犯罪、結構起こりました。幸いなことに、まだ三重県で起こってませんけど、首都圏で多発をしています。そのつながりを断ち切ることも必要だろうというふうに思ってます。警察の方で今一生懸命やってくれています。捜査のやり方も変えようということでやってますけど、これはぜひ解決をしてもらいたいものですが、人間と人間が邪悪な心でつながるということをなくしてもらいたいのが一つ。最後は今年選挙ございまして、SNSの情報発信というのがございました。人と人とのつなぎ方、選挙の発信についても議論が出た年でありましたので、そういったことを含めまして「繋」という言葉にさせていただきました。私からは以上です。
発表項目等に関する質疑
○インフルエンザの注意喚起について(報告)
(記者)インフルエンザについて。こちら、警報レベルになるのが昨年を除いて、ちょっと例年より早い気がするんですけども、何か分析は。
(知事)明確な分析はできておりませんけれども、昨年も警報レベル早めに超えましたけれども、おそらく新型コロナが収まってきたのが原因ではないかというふうな見方はありますけれども、明確には分かっておりません。感染症はそれぞれ干渉するという説もありますので、コロナが収まってくると、インフルエンザが伸びてくる。それからコロナの時に皆さん気をつけていただいて、マスクとかつけておられました。それから手洗いも励行しておられましたので、インフルエンザが流行らなかった、流行しなかったというのもありますね。それで、その反動で流行したというのもあるのではないかというふうに見ていますが、正確なところは専門家もよく分からないということだと聞いています。
(記者)インフルについて各社さんいかがでしょうか。
(知事)ご注意をいただくようにお願いいたします。
○大阪・関西万博開幕100日前キャンペーンの実施について(発表)
(記者)万博についてなんですけども、以前夏頃に、小中学校、高校の無料招待が来場予定なしというふうに答えた県内の学校が8割ぐらいあったというところで、そういう学校への、また、来てもらうための対策とか、そういったことは何か今後お考えでしょうか。
(知事)今、特に何かやるというのは聞いてないです。今何割ぐらいか分かれば後で教えていただきたいんですが。その先生方の負担も考えてということではないかなとは思いますけど、これ無理強いするものではありませんので。ただ、近づいてくるとその比率も上がってくる可能性もあるなと、行かれる学校が、とは思っていますけれども。今の状況は分かります。
(雇用経済部)現在、「来場予定」と「検討中」で、109校となっております。
(知事)トータルでいくつでしたっけ。
(雇用経済部)トータル624校の内。
(知事)6分の1ぐらいということですね。ちょっと上がってるんですか。夏頃の話よりも。
(雇用経済部)これ最新の情報なんですけども、当初よりはちょっと落ちてきております。
(知事)ご検討が進んだということですね。
○今年(2024年)の漢字について
(記者)今年の漢字について質問あればお願いします。
(記者)「つなぐ」と読んだらいいでしょうか。何と読んだらいいでしょうか。
(知事)「つなぐ」でしょうね。人と人とのつながり、善きにつけ悪しきにつけというとこでしょうかね。それが目立った年だったという気がしますね。
(記者)ご自身の一年を振り返って、つなぐという言葉と、何か。
(知事)仕事の面で言うと、やっぱり輪島市長との関係、それから全国知事会でも支援をしましたし、それと全国知事会で今回初めて海外に共同ミッションで行ったというのもあります。そういうつながりというのも大事かなっていうふうには思いましたね。
その他項目に関する質疑
○知事の給与
(記者)知事給与についてお伺いします。昨日の審議会で2万円の増額が答申されましたけど、金額増額したということと、金額面について受け止めを教えてください。
(知事)個別の金額について私がどうこう言う話ではないので、我々どちらかというと「まな板の上の鯉」ですから、審議会の方々のお考えに基づいて公平なご判断をしていただいたんじゃないかなというふうには思っています。それをこれから検討するわけではありますけれども、人事委員会という組織もありますので、そちらの方のご意見、これはそちらで聞かなきゃいけないということになっているわけではないんですけど、より公平性を期すためにも、人事委員会にもご意見をお伺いしたいなということを私は考えていまして、それを事務方に昨日かな、伝えたところであります。
(記者)審議会の開催頻度についても、もう少し間隔を狭めてみたいな話がありましたけど、それについてはどうお考えですか。
(知事)今回諮問を私させていただいた中で、実は給与の変化というか、審議をしていただく期間がかなり長く審議がしてなかったということでありまして、平成18年に審議をいただいて引き下げをしたんですが、それから平成26年も据え置きの答申が出ましたけど、それ以降やってないんです。ほぼ10年やっていないということでありますし、給与が前回上がったのが平成8年ですかね。その時に知事3万円、議員の方が3万円、それを上げたのが平成8年ですね。それからしますと、かなり時間が経っているということで、これは何て言うんですかね、知事は諮問をしますけど、トリガーはそこなんですけど、自分のことですから、自動的に一定の数字で検討してもらうという方が公平じゃないかという気がしまして、それを実は今回の諮問の時にどんな頻度で検討するのかというのも併せて答申をしてくださいということをお願いしました。そうしましたら、4年に一度はやったほうがいいんじゃないか、また、物価がかなり上がったとか、物価がかなり下がったとか、そういうときは4年に一回ということにとらわれずに、条例制定を考えたらいいんじゃないか、こういうこともおっしゃっていただいたので、私はその方が自動的に動いていった方がいいんじゃないかなというふうには思っています。例えば、公務員の給料というのは、皆さんご案内のとおりで、年に一回見直しますよね。民間も一緒ですよね、春闘でやりますよね。そういう仕組みを入れ込んでいった方が公平だと思いますねというのでお願いをして、そういうことでいただいたということであります。ちなみに、平成19年に据え置きの判断が出てから、この時は知事は減額になってますけれども、今までに物価としては10ポイント上がっているということでありますので、そういったものもご勘案いただいたのではないかなというふうには思っております。
○防災庁の地方機関
(記者)防災庁の関係でお尋ねなんですけど。昨日、石破総理が記者会見で防災庁の地方分局の設置について言及が少しありましたけれど、知事ご自身としてこの防災庁の地方分局を設置すべきかどうか、どのようなお考えですか。
(知事)防災に力を入れていかれるということですし、それから国の組織をつくる時に、防災庁がどういう組織になるかということなんですけれども、地方でも一定程度、例えば地方自治体に対して連携をするとか、あるいは何らかのアドバイスをするということであれば、地方に防災局というのを作るというのが一つの考え方だと思いますけどね。
○2024年の振り返り
(記者)ちょっと今年の漢字とかぶってしまって恐縮なんですけど、改めて、今年最後の定例会見ということで、知事ご自身1年振り返っていただいて、県政運営で自分ご自身の中でできた部分と改めて課題として認識した部分等がありましたら教えてください。
(知事)まず世の中として見ますと、まず、1月1日に災害がありましたんで、県民の皆さんも以前申し上げたかもしれませんけれども、8月の巨大地震臨時情報の話もありましたし、災害について意識をされた、我々もさせられた年ではなかったかなと思います。それから、スポーツですね。パリオリンピックもありました。三重県の藤波選手や杉野選手が金メダルを取られたという年でもあったし、それから大谷翔平選手のニュースが毎日のようにマスコミの皆さん報道されてました。それ大きな話だったかなと思いますし、世界的にまだ紛争は続いてますし、それからトランプ大統領が年明けには大統領に就任されるということになりました。大きな動きもありましたね。国内で103万円の壁の議論が大きかったと思います。これは富の配分の形ですね。これが変わってきているんじゃないかということを考えさせられる話だったと思います。それから県政で申し上げますと、やっぱり一番大きいのは災害対応がだんだん形になってきたということかなと思います。一昨年、シチュエーションルーム、それからオペレーションルーム、それから今年、去年ですかね、マンホールトイレも県庁にできてきました。それからアプリですね。11月12日に県民の皆さんにアプリを提供することができましたし、それから津波避難タワーですね。これも志摩で10月に3基が立ち上がるということで、残り18基残ってたんですが15基という形になってまいりました。災害対応は一定の目に見えるものが出てきたかなというふうに思っています。それから、子どもの施策ですね。これはこういった形で効果が出ていますというのはまだ申し上げられないんですけれども、一時保護所、それからあるいは国児学園という子どもさんを保護する施設ですが、ここの計画、建て替え計画も進んでいます。これ、やがて形になって出てくるというふうに思います。それから、子どもの総合補助金については、令和5年度からやり始めていますけど、ある程度定着してきたかなというふうには思っています。子ども政策も軌道に乗ってきた感じはありますね。人口減少については知事会に提案をして、東京一極集中の是正、これは今回の内閣でもかなり大きく取り上げられているので、一定の効果はあったというふうに思いますが実行はこれからですね。それから、人材確保についても人材確保の方針の中間案が出されましたので、これも一定の道筋をつけたかなという気がしております。まだまだ道半ばのものも多いですけれども、一定の成果が目に見える形で出ているものもあるかなというところでございますが、引き続き来年も皆さんのご協力もいただきながら、県民の皆さんと一緒に施策を進めていきたいと思っております。
○南海トラフ地震臨時情報
(記者)災害の関連なんですけど、先日内閣府の方で南海トラフ臨時情報の発表方法について改善策が示されました。その内容についての受け止めをお願いします。
(知事)臨時情報初めてのケースでしたので、さまざまな、不備ではないんですけれども改善すべき点っていうのはあると思います。内閣府の方で検討していただきましたし、私どもも申し入れをしているところでありますので、改善をしていって、より使いやすいものにしていくというのが大事だと思います。特に三重県で考えておりますのは、今後、国の方にも検討していただけると思ってますけれども、鉄道事業者さんの対応が事業者さん任せになっているところがあって、減速で運行しているところと、それから運休をされるところというのがあって、混乱が、若干の混乱があったような気がします。なので、そこについてはどういう対応するか、情報提供の仕方というよりは、それぞれの事業者さんの対応についてどうすべきかという議論をやっていただけるとありがたいなというふうには思ってるところです。
(記者)今回は事業者さんに対してとか、イベントを中止にするかどうかみたいなところの統一基準を示さないということで、他県では県が独自でそういうガイドラインを作るというようなお話があったと思われるんですけれども、三重県としては今後そういった対応というのは予定とかされているんでしょうか。
(知事)まだ明確にこういう方向にしますとか、あるいは県で作りますということを決めているわけではありません。特に鉄道事業者さんの対応については、これ事業者は鉄道に限らずですけれども、宿泊施設もそうですが、状況を確認しながらやっていかないと我々はこうしますと言って独自に動けるものでもないですので、今後よく相談もしていきたいとは思っているところであります。
○JR東海初代社長のご逝去
(記者)先日、JR東海の初代社長の須田寛さんがお亡くなりになられたというのがありましたけれども、生前、新幹線の高速化とかで民営化間もないJR東海の経営基盤を強化したり、あるいは社外では東海地方の観光インフラの強化とかっていうところもかなり尽力された方かなと、そういう意味で地方の経済に大きく貢献した方かなと思っているんですけれども、まず知事、亡くなられたことについてお願いします。
(知事)心から哀悼の意を表したいと思うんですけれども、元々私が役所に入ってすぐぐらいの時に旅客会社設立委員会っていうのがあって、そこでJR東海の初代社長ということで須田さんのお名前が挙がっていたというのが須田さんのお名前を初めて拝見した時であります。昭和61年ですから、もう随分前ですね、40年近く前ですが。須田さんはかなり観光に熱心でいらっしゃって、JNTOの時にも須田さんのお話をお伺いしたことがありました。私がJNTOに勤めていた時ということですけど、それは1994年から96年ですね。それで、実は、三重県の観光連盟の顧問に平成16年以降就任をいただいておりまして、大所高所からご指導いただいたということでありますが、特に産業観光を熱心に提唱していただいております。それから、JR東海の社長でおられた時には、快速みえの運行が開始をされるということでありまして、在来線の整備にも力を注いでいただいたというふうに考えておるところであります。特に観光は、三重県、これからより力を入れていかなきゃいけないところで、その時に須田さんがお亡くなりになったのは非常に残念ではありますけれども、私どもはその気持ちを大事にしながら、三重県の観光をさらに振興していきたいというふうに思っております。
(記者)ちなみに、在来線の話もありましたけど、将来的にはリニアの話になると思うんですけれども、それはJR東海にとっても、それから三重県にとっても、リニアの開業は悲願だと思うんですけど、改めてどうしていきたいかとか、意気込みであったりとかをお願いします。
(知事)リニアは須田さんのお話と直接関係しませんけれども、これは前から申し上げているとおりですが、リニアの方が1日も早くというふうな気持ちは変わりはありません。そういうことで、JR東海さんにも我々は話をしておりますし、これからも話をしていきたいと思っております。
○2025年に力を入れること
(記者)先ほど知事が県政のこれまでの1年間の振り返りとおっしゃっていましたが、来年1月から特に力を入れていきたいと思うことを具体的に教えていただいてもよろしいでしょうか。
(知事)予算については、年度予算ですので、引き続き県政の課題については取り組んでいきます。課題は山積してますので、防災もそうですし、それから子ども施策も引き続きやっていかなきゃいけませんし、観光もそうですし、それから教育についてもそうです。さまざまな課題がありますので、それについては取り組んでいくということ、それから、今年から検討開始してます条例についても、4本の条例の制定、改正について議論しているところでありますが、これもだんだん提出時期が迫ってはきています。これはいつというのは別に確定しているわけではないんですが、審議会でも検討会でもご議論いただいてますので、議論がそろそろまとまりつつあるものもあります。これも条例案をしっかりと作って議会に提出をしていきたいというふうに思っております。
○次期知事選挙
(記者)さまざまな場面で聞かれているかもしれないのですが、来年の知事選について、知事の考えで何かありますでしょうか。
(知事)これは何度も申し上げておりますけれども、いろんな方のご意見をお伺いして、適切な時期に判断をさせていただくことになると思います。ということでございます。
○カスハラ条例
(記者)条例の話が出たので改めてですけど、カスハラ条例案について、先日、愛知県の大村知事が検討すると、6月議会にも出したいという趣旨をおっしゃったらしいんですけれども、改めて三重県としてスケジュールがもしあれば、お考えをいただけますでしょうか。
(知事)あれ、いつの議会って決まってましたっけ、来年度中ですか。実はカスハラについては、三重県は以前から検討してますけど、大事なのは実効性ではないかというふうに思っていまして、今、その実効性をどういう形で盛り込めるか、具体的には、罰則が規定できるかどうかっていう検討をしているところであります。カスハラについては、世の中だいぶ許さないという雰囲気が出てきましたので、いいことだと思っていますし、三重県内で条例は必ず作ろうと思っていますが、理念条例ではやはり意味がないと。というか理念条例だけでは一枚足りないような気もしています。実効性が盛り込めるかどうか、これ非常に難しいですね。刑法との関係もあって、刑法で既に罪刑法定主義で罪が規定されている時に、それに加えて罰則が作れないかっていうんで、今検討しているところです。構成要件をどう確定していくのかっていうことが非常に重要でありまして、議会に提出する前に検事経験者の方のご意見を聞いたり、検討を進めているところでございますので、なるべく早いタイミングで出したいというふうには思っておりますが、そこを確定してから出すということを考えているところです。
(記者)東京や北海道ではおっしゃるように理念条例でかなり行政罰や刑事罰、いわゆる罰に設定するのはかなりハードルが、法的なものが高いのかなと思いますけど、三重県の現状の検討ぶりとしては、そこはどのように捉えてらっしゃいますか。
(知事)それは現在、刑法で確定をしてないと言いますか、規定してない類型で現場の方々が困っておられるものについて今調査をしているところです。その事案をもって検事、さらに言うと法務省で法改正をご経験をされておられる方にアプローチをしておりまして、どういう形ができるのかということを相談をしているところです。それがある程度固まってきましたら、条例の中に盛り込んでということになるかと思いますが、最終的には経験者に今お話を聞いていますので、法務省への照会をしないといけないということになると思います。その照会にもある程度の時間はかかるのかなと思っております。
(記者)では、もうそれを盛り込むってことのお考えはかなり変わっていないということですか。
(知事)それは盛り込みたいと思っているんですが、これは刑法との関係もありますので、必ず盛り込めるかどうかというのは申し上げることは残念ながらできないということですね。
○週休3日制度
(記者)週休3日制について伺います。少し前ですけれども、東京の小池知事が来春から週休3日制を取得できる制度を導入するということを表明されましたけれども、全国でもそういう動きがあります。三重県で何か検討されていることはありますか。
(知事)私の方では現在聞いているものはありません。メリットもあるしデメリットもおそらくあるんだろうというふうに思いますのでそこは、人事部門、何か検討してますか。
(総務部)事務的には他県の状況等も調査しながら検討はしておるところでございます。
(記者)知事はこれに関して賛否どんなお考えですか。
(知事)確定的な私考え方を持っているわけではないので、よくそのメリット、デメリットを聞きながらということですけど、公務員の数は簡単に増やすことができないわけでありますが、公務員一人一人が休みを取るということになると、県民のサービスに与える影響とか、あるいは休みが取りたくても取れないっていう人がいるかどうか、これは分かりませんけど、そういう人へしわが寄らないかどうかということ。そういったことも見定めながらやっていく必要があるかなとは思っています。
○カスハラ条例
(記者)先ほどのカスハラの件でお聞きしたいんですけど、今日、県内で桑名で本会議で例の氏名公表措置に盛り込んでいるカスハラ防止条例が可決見込みですけど、先ほど実効性が大事だっておっしゃっていましたけど、氏名を公表する措置、これに関しての実効性、これ有効かどうかっていうところ、知事はどのように受け止めていらっしゃいますか。
(知事)私は法曹の専門家ではないので、法律の意味での法曹ですけど、そこは明確な考え方を持っているわけではないんですけれども、氏名の公表というのは一つのやり方としてはあると思うんですけど、名誉毀損との関係で大丈夫かというのは若干気になるところですが、おそらく議会に上程される時に十分な検討、先ほど申し上げました弁護士も含めてということだと思いますけど、特に名誉毀損ということになると刑法との関係が出てきますので、検事経験者の方に話は聞いておられると思います。それを聞いた上で、おそらく上程されていると思いますので、そこはクリアされているのなら問題ないと思いますが、法的にはいろいろ議論があるところではないかなという気がしております。
(記者)基本的にはそこの名誉毀損、かなり、ちょっと、法的な問題になりかねないなというふうに。
(知事)そこはどういうふうに手だてをしておられるかということでしょうけどね。
(記者)他よろしかったでしょうか。第二さんお願いします。
(記者)大丈夫です。
(記者)よろしかったですかね。すみません。ありがとうございました。
(知事)ありがとうございました。
了