知事定例会見録
令和6年7月23日
於:プレゼンテーションルーム
発表項目等
・第1回三重県カスタマーハラスメント防止対策推進会議の開催を受けて(報告)
・「三重県×ミジュマル」と志摩スペイン村の連携企画の実施等について(発表)
・インドネシア保健省との介護・看護分野の人材育成に関する覚書の締結について(発表)
・「三重県ひきこもりに関する実態調査」の実施について(発表)
・「三重県×ミジュマル」と志摩スペイン村の連携企画の実施等について(発表)
・インドネシア保健省との介護・看護分野の人材育成に関する覚書の締結について(発表)
・「三重県ひきこもりに関する実態調査」の実施について(発表)
質疑項目
・発表項目等に関する質疑
・津波避難施設
・国立病院機構鈴鹿病院(療養介護)における障がい者虐待疑い
・四日市公害裁判判決から52年
・秘書官の交代
・津波避難施設
・国立病院機構鈴鹿病院(療養介護)における障がい者虐待疑い
・四日市公害裁判判決から52年
・秘書官の交代
発表項目等
(知事)おはようございます。私の方からは、今日は4件申し上げます。1件目は先ほどカスハラの推進会議を開きましたということでございまして、条例制定に向けて私の方から4点お願いをしたところであります。今年の2月に記者会見の場だったと思いますけれども、条例制定に向けた準備をしてくださいということを言ってありましたが、今回の推進会議の開催、それから有識者の懇談会、懇話会という名前でありますけれども、そこでの議論を経て条例化を検討していく。特に今回のポイントは、単なる理念条例で終わらせていいのかどうかという議論もありますので、処罰であります過料を含めた検討をしてもらいたいということを担当部の方には話をしております。これは法務省の民事局と調整をしていく話になるかなというふうには思いますけれども。それが1点目です。
2点目は、三重県応援ポケモンでありますミジュマルとそれから志摩スペイン村、VTuberでだいぶバズったということでありますけれども、この連携の企画についてお話をいたします。7月の27日から志摩スペイン村で、ミジュマルもスペイン村に行ってもらいまして、連携企画、ここにありますような三つ挙げておりますけれども、こういった企画をちょうど夏休みの時期に合わせてやりたいと思っています。多くの方にスペイン村に行っていただいて、三重県の良さを知って、ミジュマルが三重県を応援している様子を見ていただきたいと思いますし、スペイン村も楽しんでいただきたいと思います。1点目はスペイン村の中に「アスタ ラ ビスタ」という場所がありますが、そこに「三重テラスin志摩スペイン村」、これを開設をいたします。ミジュマルグッズでありますとか、それから三重県の県産品、お菓子も含めて、それを販売するということで、ミジュマルグッズが30アイテムぐらい、そして県産品60アイテムぐらい販売をいたしますので、多くの方に来ていただきたい。そしてもう一つは、多目的ホール「エンバシーホール」というのがあるんですが、そこにミジュマルと三重県のコラボ、この取組のパネルとかフォトスポットを設けたりもしますし、PRブースも設けるということでありまして、ポケふたなんかも展示をすると聞いております。ポケふたそのものというよりは、ポケふたのレプリカではありますけれども、展示をする。3点目でありますけれども、7月の27日、ミジュマルが志摩スペイン村にやってくるということでありますので、撮影会、7月27日のみということになっておりますが、27日に多くの方に来ていただきたいなというふうに思っております。撮影会もやりますので、多くのお子さん、あるいはミジュマルファンの大人の方も含めて来ていただけるとありがたいと思います。また、ミジュマルとのコラボのグッズ、これを新たに発売をするということでございまして、クリアファイルとかステッカーとか、アクリルスタンド、缶バッチ、Tシャツ、これも志摩スペイン村で開きます三重テラスで販売をするということでございますので、多くの方にご購入をいただいて、ミジュマルに親しんでいただき、三重県を宣伝していただけるとありがたいと思います。また、先月の6月29日からスペイン村でスペシャルイベント「『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』ポケモン課外授業in志摩スペイン村」ということで、ゲームですけれども、スペイン村を舞台に作成をしているようではないかという話もあるようでありますが、これはそういうイベントを開催しておりますので、ぜひ多くの方に三重県にお越しをいただきたいと思います。現実に6月29日から7月19日の約20日間の入込客数は、昨年の同じ時期の6割増になったということであります。去年もVTuberの方にスペイン村を宣伝していただいたので、平年度に比べると去年これ1年間を通じてですけど、入場客数は35~40パーセントぐらい増えていたようでありますが、取る時期は違いますけど、20日間ぐらい、6月の最終から7月の20日ぐらいまでのこの日にちで比べても、多かった35パーセントとか40パーセント増えたものにさらに増えて6割増ということであったということでありますので、多くの方に来ていただいておりますが、今回もこういうイベントありますので、さらに多くの方に来ていただけるとありがたいと思います。これが2点目。
3点目でありますが、インドネシアの保健省と保健医療人材の人材育成に関する覚書を締結をしたいと思っています。具体的な日にちは、7月の30日、火曜日を予定しています。去年の12月にインドネシア保健省のオース局長、これは議会の方のご紹介でおいでになられたんですけれども、連携強化しましょうということで合意をいたしました。その後、事務的に協議を進めておりまして、今回の覚書締結に至ったということであります。7月30日の締結式は、インドネシア保健省のアナヤ総局長、局長の上になるようであります。去年の12月に来られたの局長ですけれども、その上のランクの役職の方、アナヤ総局長という方が来られて、調印式を行うということでありまして、インドネシア保健省との間で覚書を締結する自治体は三重県が全国初ということであります。ご案内のように、日本では介護人材あるいは看護人材というのは、人口減少の影響でこれからどんどん減っていくわけでありますが、外国の方のご協力をお願いをして、日本の医療体制は継続していく必要があるというふうに思っておりますので、こういった提携は非常に重要なことではないかなと思っています。覚書の内容については、また当日お話をさせていただきますけれども、マッチングですね。インドネシアから来たいという人と、それから三重県で介護・看護の分野、どういったところで働いていただけるかというマッチングについてもちゃんとやっていきましょうというようなことなどを覚書の中に盛り込むこととしております。
最後ですが、ひきこもりの調査の関係であります。令和4年の3月に、全国初となりましたが、三重県のひきこもり支援推進計画、全国初ということで計画を策定をいたしましたが、その計画期間は、令和6年度までと3年間、4、5、6年度ですけども、今年度で最終年度を迎えることになります。今年度中に次期計画を策定をするということですが、8月にひきこもりに関する実態調査をさせていただきたいと思っています。前回の計画時点におきましては、民生委員の方々にアンケート調査を実施をしましたが、今回は当事者の方、ひきこもりのご経験を持っておられる方、あるいはそのご家族、もしくは支援機関の方々に、ひきこもりUX会議、この会議を主催されている方もひきこもり当事者の方なんですけれども、そういったところに委託をさせていただいて、アンケートを実施したいと思っております。これによって、ストレートに、当事者の方、ご家族の方が悩んでおられる事項、あるいは行政に対して求められる事項というのが出てくるのではないかと思っています。ただ、聞き方、ナイーブなところもありますので、実際にひきこもりを経験された方々が多く加入されている、ひきこもりUX会議というところにアンケートのやり方もご相談をさせていただきながら、8月いっぱいかけてアンケートを実施をしていきたいというふうに思っております。我々としては、当事者の方、それからご家族の方に寄り添った行政を展開していきたいと思います。このアンケートの結果は非常に重要だと思っておりますので、ご協力をお願いをしたいというところであります。私からは以上4点申し上げました。
発表項目等に関する質疑
○第1回三重県カスタマーハラスメント防止対策推進会議の開催を受けて(報告)
(記者)カスタマーハラスメントの関係なんですけど、先ほどの会議でも知事、罰則規定のことを言及されてましたけれども、知事ご自身のお考えとしては、罰則規定を条例に盛り込むかどうかというところのお考えはどのように。
(知事)議論した方がいいと思います。罰則規定につきまして、今回大きな意味は、やはり日本は諸外国に比べると、小売りの方とか医療機関窓口の方、カスタマーハラスメントに遭う率が多いような気もしています。だから、それはまずは社会の考え方を変えてかなあかんというふうには思うんですけれども、そういった意味も含めて、罰則の必要性についても、うちの懇話会で議論するのは適切ではないかなと思っています。罰則は基本、例えば強要罪であるとか、あるいは威力業務妨害であるとか、もしくは侮辱罪については、これ刑法で対応する話ではありますが、行政罰である過料についても検討していくということはあり得るんじゃないかなと思います。行政罰の場合は、人数もどうするかという議論もあると思いますが、複数の行政職員の現認があって、その現認をした上で監視をする。いさめて止める、それに対して対応されない場合については、もちろん証拠をきちんと残す必要がありますけれども、過料を科していくという社会にしていくという考え方もあるだろうと思っています。今のところ、条例を検討されている東京都とか北海道については、罰則は考えておられず、理念条例にとどめられるという可能性もあるとは聞いていますが、構成要件に該当する場合、そして労働者というんですかね、サービス提供者の尊厳を損なうようなことがあった場合に、刑事罰の手前で罰則をかけるというのも議論をして検討するというのはあり得ると思っています。
○「三重県ひきこもりに関する実態調査」の実施について(発表)
(記者)ひきこもりの関係なんですけれども、県内にひきこもりの方約2万人おられるというふうに発表資料にも書かれているんですけれども、この数字自体というところを知事としての受け止め、どのようにお考えでしょうか。
(知事)この数字が多い、少ないということを申し上げるというよりは、一人一人引きこもっておられる方々がどんな悩みを抱えておられるか、それに寄り添っていくのが重要であるというふうに思います。社会に出たいというふうに思っておられるお気持ちを持っておられる方がおいでになるのであれば、それを手助けしていくのが近代国家の責務ではないかなというふうにも思いますので、まずはどんな思いを持っておられるのか。ひきこもりの原因は、例えば何であったのか、どういった形であれば外にお出になれるのか、そういったことを確認をしていきたい。その上で、さらなる行政の手立て、何があるのかというのも考えていきたいと思っております。
(記者)発表項目、質問はよろしいでしょうか。
その他項目に関する質疑
○津波避難施設
(記者)では、発表項目外の方に移らせていただきます。今朝も一部新聞の方で、国が実施した津波避難施設の数が2年に1回行っている調査で増えているという話があって、三重県も全国の中では多い方の部類だというふうに報じられていたんですけれども、現状だと三重県内38カ所を指定されているということですけれども、この数字自体について、知事としてもう少し増やしていく必要があるのか、その辺をどのように考えているか、聞かせていただけますでしょうか。
(知事)津波避難施設については、三重県、東が海ですから、津波に襲われる可能性が高い地域だと思っています。特に南海トラフ地震の場合、想定津波高が30メートルを超える自治体というのもあるわけです。従って、まず命を守るという意味では、津波避難施設を造るというのが最初に求められる施策だと思っていますが、数がまだ足りないということもありまして、18施設を今建造しようということで、今年度内に16施設に着手をして、来年度もう一つ、再来年度もう一つということで、今予定されている施設については、令和8年までの間に着手をすることはできる。1年ではなかなかできないので、少し時間がかかりますけれども、しかしながら、想定をされている施設への着工というのはできるということですので、数が多いからいいということではなくて、津波に襲われる可能性があって、その想定距離がどのぐらいあるかということをしっかりと捉まえたうえで、どれだけの津波避難タワー、津波避難施設が必要かというのを想定をし、かつそれについて建造していく、これが大事ですね。なんですけど、施設を造って終わりというわけではなくて、その施設への避難訓練、どうやっていくかというのも大事です。例えば自治体によっては、津波避難施設での夜の星、天体観測のイベントなどをやっておられるところもあると思います。これ、三重県も検討した方がいいんじゃないかな、どういうことかというと、天体観測イベントをやるということは夜集まるわけですね。津波が襲ってくるのは必ず昼間というわけではありませんので、夜、津波避難施設に行く訓練にもなっているということです。夜の訓練をやるっていうのもありますけれど、訓練の形ではなくても、津波避難施設に日頃から夜とかそういった時間帯で集まるということを経験してみるというのは大きいことだと思いますので、施設を造り、かつその施設に対して慣れておく、それが重要かなと思っていますんで、これから三重県、そういったことも含めてやっていきたいと思っています。
○国立病院機構鈴鹿病院(療養介護)における障がい者虐待疑い
(記者)もう1点別の質問で、鈴鹿病院の虐待疑いの関係なんですが、今、各市町の方でそれぞれの自治体が調査している件数だったり、人数というのを公表するケースがあるかと思うんですけれども、県として知事としての考え方として、これ公表する自治体もあれば、公表しない自治体もあるようでして、県として知事としてどのように考えているか教えてください。
(知事)前回もお答え申し上げましたが、これは不適切な行為だと思っております。今、何人ぐらい被害に遭われた方がおられるかというのも確認をしているところですけれども、現在、施設に調査をしているところでございまして、それを受けて今後どう対応するかということになるわけでありますけれども、今は任意の調査でありますが、法令に基づく監査をこれからやるかどうかの検討に入っていきます。これはやっぱり再発防止が非常に重要ですし、起こったことについてきっちりと対応していくこと、この二つが重要だと思いますので、まず事実確認をし、それから公表をどんな形でするかについては、今後内容も見ながら検討していきたいというふうに思っています。いずれにしても、調査を終えた後、今後どうするかというのを考えていきたい。その時のポイントは二つで、起こったことに対してちゃんと対応するということが1点。もう1点は、再発防止をどうやっていくのか、この2点であります。
(記者)現段階で県として18市町入っているようですけれども、そこがどこなのかというところについて明らかにするお考えというのはありますでしょうか。
(知事)これも調査の結果を見てということですね。それから、市町がどういった形でオープンにしてるのか、してないのか、そこも確認をしながら、我々としては対応を考えていくということになると思います。
○四日市公害裁判判決から52年
(記者)明日なんですけど、四日市公害訴訟の判決から52年を迎えます。知事は就任当初から公害の慰霊祭に参列をされていて、これまでの知事と比べると関心が高いのかなというふうに思うんですけれども、改めて四日市公害というものは三重県にとってどのようなものであったのかというのがまず1点お伺いしたいのと、あと、今年も公害慰霊祭の方は参列するお考えなのか、その2点、まずお伺いしたいです。
(知事)四日市公害というのが、三重県にとって、まずお亡くなりになられた方のご冥福を本当に心からお祈りをしますし、まだ認定患者ということで苦しんでおられる方もおられますので、心からお見舞いを申し上げたいと思います。四日市のコンビナートというのは、三重県の発展にとって非常に大きな意味があった、寄与したんだというふうに思っておりますが、反面、光と影の部分があって公害を引き起こしたということでありまして、我々三重県民としては、やはり公害の被害に遭われた方に寄り添い、補償もしなきゃいけないというふうに思いますし、それは企業がやっていただくわけでありますけれども、そういった歴史があったということを決して風化させてはいけないというふうに思います。私自身、小学校の低学年ぐらいの時ですかね、亀山の小学校に四日市から転校してきた人もいます。遺族会の代表であられる谷田さん、娘さんがお亡くなりになられたんですけれども、その娘さん、私と同学年ということもありまして、決して他人事とは思えないんですよね。また、私の親族が公害の弁護団の筆頭弁護士をやっていたということもありますし、やはり三重県の発展のために命を落とされ、そして病気になられた方々に県民としてはちゃんと寄り添うのが重要だと思います。もちろん、四日市公害だけではなくて、愛する家族を守るために、三重県を守るために、国を守るために亡くなっていった戦争の戦没者の方も同じですし、また、明治大正の頃に三重県の発展のために海外に移住をして、三重県に対して仕送りをするなどの行為をやっていただいた方々への感謝というのも、これは当然県知事として持ち続けなければいけない思いだと思っております。今年も9月の7日、予定ですけど、まだちょっと変わるかもしれませんが、土曜日に慰霊祭があるということでありますので、私が知事になってからずっと参加をさせていただいています。それまでは部長が出たり出なかったりとかだったんですかね。四日市市、市長がメインでやっていただいていますけど、県としてもやっぱり出る必要があると私は思っていますので、今年も出たいと思っています。
(記者)先ほど風化させてはならないという話があったと思うんですけれども、四日市市とか、あと特にコンビナート企業なんかは公害はもう克服したというスタンスで、どちらかというと臭いものにふたみたいな感じのことが街全体の雰囲気としては漂っていると思うんですね。あと、特になんですけど、慰霊祭にはコンビナート企業側は1回も参加したことがないですし、あと、公害のぜんそくの患者になられた方、認定患者になられた方に対しての差別とか偏見というのが金もらっておるんやみたいな、そういう感じでいまだにあって、なかなかその語り手としてもなれないし、対外的にも自分が公害の患者、認定患者だということが言えないという、そういう問題もあって、さらにその伝承というのが厳しくなっている現状もあると思うんですけれども、まずその風化をさせないということについて、どういうふうに今後は伝えていく必要があるのかなと思っていまして。
(知事)事実を正確に、特別な感情を入れるかどうかは別にして、それを伝えるのが一番大事なんじゃないですかね。企業も、その当時、私は、菜の花の海辺からという本で読んだだけであり、あるいは人の話を聞いた限りでありますが、企業も最初、裁判で争ったり、さまざまな行為がありましたけれども、最終的には自分の行為を認めたということもありますし、補償に対して前向きに向き合っているという話も聞いておりますので、一定の役割を果たしていると思います。決して臭いものにふたということではないと思います。四日市公害というのはかつてこういうことがあったと。実はこれ、公害問題は海上保安庁でも対応していましたけれども、四日市だけの話ではないですね。水俣もありましたし、イタイイタイ病もあります。日本全体が発展するために犠牲になった人たちがいるということでありますが、それについては事実をきちっと認識をした上で再発をさせない、そして犠牲になられた方にきちんと向き合って補償していく、これが重要かなというふうに思います。差別や偏見というのは、これはもってのほかというか、あってはならない話でありまして、被害に遭っていない人間が被害に遭った人間、これはもうもちろんそれは詐欺とか、それを語るということは良くないと思いますが、本当にそういった被害に遭っている人に対して差別、偏見を持つということは、先ほどのカスタマーハラスメントの話と同じですけれども、非常に残念な事態でありますので、三重県民がそんなことを思うとは思いませんけれども、そういったことがあったら一つ一つ正していくということであると思いますね。
(記者)ちょっと長くなってすみません。公害はいわゆる典型的な有名なぜんそくとかっていうのは改善されて、もちろんなくなっていると思うんですけれども、それ以外にも今の社会でも結構、やれ産廃だとか、さまざまな公害問題で、あそこまで大規模なものじゃなくても、県内、全国各地で発生していくと思うんですけども、県としてそういう公害というよりも、環境面で今後どういうところで力を入れていきたいとかっていうお考えがあればちょっと教えていただきたいと思います。
(知事)四日市も青い空を取り戻していますし、一時期に比較をしますと、環境汚染に対する対応はしっかりとできていると思います。ただ、今でも産廃の問題もありますし、それから河川の汚染、それから海洋汚染の問題も出てくることは出てきます。一つ一つきちっと対応、法令に基づいてしっかりと対応していくということかなと思いますけどね。
(記者)発表項目外、他に質問のある方は。じゃあ、第二県政さん、よろしくお願いします。
○第1回三重県カスタマーハラスメント防止対策推進会議の開催を受けて(報告)
(記者)カスタマーハラスメントの推進本部なんですけど、企業庁が入ってないのはどうしてですか。
(知事)企業庁入ってなかったでしたかね。
(雇用経済部)推進本部員につきましては、二つの視点で構成員を選んでおりまして、一つ目が所管、関連する企業・業界がある部局、もう一つが職員についての対策が必要である部局ということで整理をさせていただいております。
(知事)職員ということで言うと、企業庁の職員がカスハラに遭った場合は総務部でまとめるってことね。
(雇用経済部)はい、そういうことです。
(記者)独立部署からいったら、病院事業庁長が入っていて、これは病院現場を持っているから、そこで患者さんなりのそういうことがあるということが分かるんですけど、企業庁の場合も、水道料金の値上げとかになると、個人は直接関係ないんですけど、関係市町村のところで必ず議会で問題になって、かつて伊勢市なんかもそうですけど、市議会が陳情したりとか、企業庁に押しかけたりしたこともあるので、そこからいくと似たようなケースというのは考えられるから、逆にそういう対応を含めて、本来入るのが然るべきかと思いますが、そういうことは全然検討にはならなかったんですか。
(知事)私は聞いてないですけど、さまざまなクレームというのは行政庁であれば受けることがあります。例えば、地方の事務所も受けることがあると思いますが、全てを入れるかどうかについて、事案の数の多さということも出てくるかもしれません。全体、職員へのクレーム対応については、総務部でまとめるということですから、そこで様子を見ながら、必要であればまた追加することも考えればいいと思いますね。
(記者)基本的に全庁でそういうケースがあって、最終相談窓口というのは総務部の人事課になるんですか。
(総務部)はい、そういうことになります。
(記者)人事課でよろしいんですね。関連して、名前を名字だけにするというのがあるんですけど、松阪市が先行されてやってるみたいですけど、いっそのこと名前そのものも、名札カードもつけないということもあると思うんですけど、その辺はそこまでは何で踏み切らないんですか。
(知事)今の依命通達、平成9年にできたものですが、名字を書きましょうということになっているので、まずは名字を書いて様子を見るということですね。名札をつけないでサービスをすることはあり得るとは思いますが、まず名字だけで対応してみましょうということです。例えばバスの運転手とか、それからタクシーの運転士のネームカードも、省令改正をして出さなくていいということになってもいますし、出さないということも、外国は大体この名札をつけて行政サービスをやってるってことはありませんし、様子を見ながらということかなと思います。
(記者)逆に名字だけが出てると、どこどこの一見さんがこういう対応をしたという、仮にクレームが来た時に、一見さんってたくさんいますけど、どこですかとかいう。
(知事)たくさんいないです。
(記者)いやいや、そういう庁内でたらい回しになっていくと、余計クレーム言った人というのは激高する場合もあるし。
(知事)激高したらいかんのですけど、クレームに対しては、先ほどの会議でも言いましたけど、ちゃんと対応するということが基本なので、たらい回しをしないというのは内部ではきちんと対応していかなきゃいけないということですね。
(記者)誘発する可能性があるんで、いっそのこともうない方がいいんじゃないですか。
(知事)でもそれは名前があってもなくても、結局おっしゃる方はおっしゃるので、いずれにしても、そういったクレームについては真摯に対応するというのが大事なことですね。
(記者)とりあえずの方向として、名字だけやるけど、本来的にはなくてもいいという、そういうことですか。
(知事)なくても話が通じていくというか、問題なければそれはあり得るとは思いますけどね。
(記者)今、携帯ショップなんかでは、もうみんな名札をつけてないですよね。
(知事)ハラスメントがあるからですかね。そういう世の中で、まずなくすことが大事なので、どういうことをやればなくなるのか。例えば条例を作ればなくなる可能性もある、あるいは過料をきちんとそこに規定をしていくということも大事かもしれませんし、少なくとも議論をしていくということが大事ですね。
(記者)個別論を総合論で言われると何もかも聞けなくなるんですけど。あと、今、職員の方が名刺作られてるじゃないですか。そこにはフルネーム載ってますよね。北川県政始まる前までは、課長級以上は名刺持ってなくて、課長級になった時に名刺作られたけど、これは私費でやってたんですよね。北川さんが一応公費でやろうと。観光とかいろんなメッセージを入れることによって県の宣伝になるので、公費で扱っても問題ないという形で、一般の課長級がない人も含めて全部名刺が公費でやられるようになってるんですけど、この名札は仮にするにしても、名刺自体はどうされるんですか。
(知事)名刺を私費にするか、公費にするかですか。
(記者)いやいや、作る、作らない。
(知事)作ったらいいと思いますけど。日本の社会慣行がどうなっているかということですけれども、民間会社で名刺を自費で作っているところはないと思います。私たちも、私も個人的な経験で申し訳ないですけど、40年ぐらい前に役所入った時は自費で名刺を作ってましたけど、何でかなという話になりました。要するに、名刺が必要な場合というのは、公務を行う場合に必要ですので、であれば公費で出したらいい。別にそこに県の宣伝を書こうが書くまいが、職務として必要なもの、社会通念上、名刺を出すというのが当たり前になってるんであれば、それを公費で賄うと。おそらく皆さんも名刺、会社で作ってもらっておられるでしょう。自費で作れと言われたらおかしいなと思うと思います。それは公務であっても民間であっても同様だと思います。
(記者)だから、一方で、職員を守るために名札を名字だけにするとか、あるいはなくすとかいう形でやってて、なおかつ名刺を持っていると。じゃあその名刺っていうのを渡す、渡さないっていうのは。
(知事)それは自由です。
(記者)そこで区別はされる。
(知事)そうです、職員の自由ですね、渡すも渡さないも。
(記者)ということは、上級県民と下級県民という区分けの形で、上級の人は、問題ない人は渡すと。そうでない人は渡さないという形にならないですか。
(知事)上級県民とか下級県民というのは存在しないと思いますし、県民は県民、我々全体の奉仕者であるのは事実ですので、渡す渡さないはその時の判断ですね。それは民間会社も一緒です。クレーム対応してる民間会社も名刺を渡せと言って、それはもう強制はできないっていうことですね。
(記者)名刺を渡せと言って。
(知事)渡せと言って、渡さなければおかしいじゃないかというのはクレーム、おかしな話だということです。強制はできないということです。
(記者)今、知事が言われたように社会慣習で言えば、相手が名刺を出されているのに、逆に職員の側が出さない。
(知事)出さなくてもいいと思います。
(記者)おかしいじゃないかというのは。
(知事)おかしくはないです。それはこちらの判断なので、別に出さなくてもいいと思います。それを無理に名刺を出せってのは強要罪に当たるので、その時は司直の手を入れるということになると思います。
(記者)そこは職員の裁量に任すってことですか。
(知事)その時の判断、それから上司の判断もあると思いますね。
(記者)全体の総合性を欠くような気がします。
(知事)職員も含めて、これ職員だけではないですけれども、小売店の方も医療関係の方も、要するに人としての尊厳を侵されるということはされない方がいいです。
(記者)人への尊厳という哲学的なところまで持っていくと、なかなか話は終わらないんですけど。
(知事)議論の根幹ですからね。例えば、怒鳴られる意味はないですしね。そういったことをやめていくということだと思います。もしそういったことがあればということです。
○秘書官の交代
(記者)あと、先週、前回の知事会見で秘書官の方が3カ月で代わられると、その方が県庁を辞められるという話をお聞きしたんですけど、理由はともかくとして、後任の方も数日出てこられて今休職状態、これがまたどうも異動されると。知事直属の組織の秘書課で、なおかつ知事が全国で初めて都道府県でつくられた秘書官という制度で、そこのところがたった3カ月の間に2人も代わられるというのは、組織として内部統制力とか、あるいは知事の任命権者としての責任からいったら、その辺どうお考えですか。
(知事)全国で初めてではないと聞いています。他の県でも秘書官を任命しているとか、別に秘書官とか秘書とか関係ないんです、どちらでもいいんですけど、自覚を持っていただく。それから、各部局においても、今までの秘書ではないんだと、サブスタンスの議論をきちんとやるんだという意味で、秘書官という制度にしているわけであります。そこの職員が一身上の都合で退職するかどうか、それについて、それからその次の職員がどうなるか。次の職員がどうなるかというのは明らかになってるんですか。異動するかどうかというのは。
(総務部)特に公表してございません。
(知事)していない。そうすると、その情報をどこでつかまれました。内部情報が流出している可能性がある、そちらの方が問題なんですけど。誰から聞かれました。
(記者)誰から聞かれましたって、私が言うわけもないし、言う必要がないですよね。
(知事)ということですね。その情報を持っておられるってことですね。
(記者)もちろん。
(知事)そうですか。これ、ちょっと確認をしてください。内部情報が流出しているのは問題だと思います。
(記者)そういうところで論点をずらさないようにしてください。そういう話じゃない。
(知事)論点をずらしてるわけじゃない。まずそこがポイント。
(記者)だからまずそこで、お二人も代えられてる、組織的にですね。
(知事)まあまあ落ち着いてください。
(記者)いや、あなたの方ですよ。
(知事)まあまあ落ち着いてください。
(記者)落ち着くのはあなたの方です。
(知事)まあまあ落ち着いてください。
(記者)組織的にそれがどう思われるかということを聞いているんです。
(総務部)論点を明らかにしていただけます。
(記者)内部統制論から言って、その2人も普通1年で代わったって何で代わったんだろうと言われるような、公務員の人事じゃないですか。にも関わらず、3カ月でお二人も代わられてというのは組織的に問題があるのか。個人の事情は別にしてですよ。
(知事)組織において、問題は。
(記者)内示した時に、ある程度事情は聞かれたと思うんですよね。家庭であるとか、そういうことも含めて。それでも一応秘書官にするというふうな辞令を出したわけだから、だとすれば、それがすぐ代わるっていうのは、その捉え方が甘いのか、あるいは秘書官という今の形がまずいのか、その辺のことはどうなのかということですよ。
(知事)特に問題はないというふうに思っていますけれども。総務部長、今のについてお話を。
(総務部)人事行政の話ですので、それぞれ個別の事情がいろいろ生じる、人間ですからいろんな事情が生じるわけですので、それについて起きた事情に応じて、その時々で最適な対応を取るというようなことですので、もうそれ以外には何もお答えしようがないです。
(記者)じゃあ、一見知事特有の聞き方で聞くならば、過去にそういう例はございますかね。3カ月で例えば秘書が抜けられたとか、そういうことはあるんですか。
(総務部)それぞれの事情に応じて対応はしてますので、これまでもそのようにしてるということです。
(記者)あるかないかを言ってください。
(総務部)あります、そういうことは。
(記者)いつ。今分からなかったら、後でもいいですけど。
(知事)それは、なぜ必要なんですか。
(記者)いや、だから組織として一見さんがやられている、その組織のやり方が、私はちょっと漏れ聞くところによると、いろいろ不備があるからこういうことが起きるんじゃないかと、当たりをつけているわけです。だから、それがそうでないなら、そうでないという証明をしていただけたら、知事のためにもなるんじゃないかと思っているんですけどね。
(知事)ありがとうございます。完璧な組織はないので、一人一人働く人の幸せも守りながら、決してハラスメントに遭うということがないような組織にしながら、良い組織を目指していくのは私たちが行っていることでありまして、それはどこの組織でもそうだと思いますけどね。いろんな事情があるというのは、先ほど総務部長が申し上げたとおりでありますので、その事情については一身上の都合であれば明らかにする必要もないと思います。組織を適切に運営していって、県民のために働ける組織をつくっていくというのが我々の責務ですね。
(記者)一身上の内容を明らかにしてほしいと言ってるのではなくて、当然内示された時に、所管業務を未経験の方にはこういうふうに仕事の流れだとか説明されていると思うんですよね。その時に、実は家庭でちょっと子どもが病気なので、なかなか難しいですよって言うなら、踏み出さないかもしれないし、あるいは一応やってみて時間的に無理なら抜けますみたいな話もあるのかもしれない。でも、どっちにしても人事課がある程度人事をひいて、その人に内容を説明した時に、そこの捉え方が緩くないですか。
(知事)どうですか。
(総務部)それは我々としてはしっかり状況を聞いてやってるというふうに考えております。
(知事)総務部長答えたように、それ以上でもそれ以下でもないということです。
(記者)2人も連続すると、何かあるんじゃないかと普通思いますけどね。しかも3カ月でしょう。
(総務部)個別の事情をここでは申し上げられないので。
(記者)個別の事情なんか聞いていない。組織としてのあり方として、それはいかがなものかという話ですよ。
(総務部)それは、適切に対応しておりますので。
(知事)ということですね。個別の事情は個別の事情で、先ほど総務部長申し上げたように、急に出来することもあるわけですね。その時その時、最善の対応を取るということで、何らか問題が組織的にあったということではないと思います。
(記者)知事は、今のところ、3カ月で直属の部下とおぼしき秘書官というお二人が代わられていても、それはそれで何ら問題はないというお考えなんですね。
(知事)直属の部下ではありません。間に副知事がいて、総務部長がいて、秘書課長がいてということではありますが、問題がないというか、それぞれの事情によるということを総務部長はルールを申し上げているわけで、私もそのとおりだと思います。
(記者)分かりました。以上です。
(記者)他に質問ある方いらっしゃいますでしょうか。それでは、ないようですので。ありがとうございました。
(知事)ありがとうございました。
2点目は、三重県応援ポケモンでありますミジュマルとそれから志摩スペイン村、VTuberでだいぶバズったということでありますけれども、この連携の企画についてお話をいたします。7月の27日から志摩スペイン村で、ミジュマルもスペイン村に行ってもらいまして、連携企画、ここにありますような三つ挙げておりますけれども、こういった企画をちょうど夏休みの時期に合わせてやりたいと思っています。多くの方にスペイン村に行っていただいて、三重県の良さを知って、ミジュマルが三重県を応援している様子を見ていただきたいと思いますし、スペイン村も楽しんでいただきたいと思います。1点目はスペイン村の中に「アスタ ラ ビスタ」という場所がありますが、そこに「三重テラスin志摩スペイン村」、これを開設をいたします。ミジュマルグッズでありますとか、それから三重県の県産品、お菓子も含めて、それを販売するということで、ミジュマルグッズが30アイテムぐらい、そして県産品60アイテムぐらい販売をいたしますので、多くの方に来ていただきたい。そしてもう一つは、多目的ホール「エンバシーホール」というのがあるんですが、そこにミジュマルと三重県のコラボ、この取組のパネルとかフォトスポットを設けたりもしますし、PRブースも設けるということでありまして、ポケふたなんかも展示をすると聞いております。ポケふたそのものというよりは、ポケふたのレプリカではありますけれども、展示をする。3点目でありますけれども、7月の27日、ミジュマルが志摩スペイン村にやってくるということでありますので、撮影会、7月27日のみということになっておりますが、27日に多くの方に来ていただきたいなというふうに思っております。撮影会もやりますので、多くのお子さん、あるいはミジュマルファンの大人の方も含めて来ていただけるとありがたいと思います。また、ミジュマルとのコラボのグッズ、これを新たに発売をするということでございまして、クリアファイルとかステッカーとか、アクリルスタンド、缶バッチ、Tシャツ、これも志摩スペイン村で開きます三重テラスで販売をするということでございますので、多くの方にご購入をいただいて、ミジュマルに親しんでいただき、三重県を宣伝していただけるとありがたいと思います。また、先月の6月29日からスペイン村でスペシャルイベント「『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』ポケモン課外授業in志摩スペイン村」ということで、ゲームですけれども、スペイン村を舞台に作成をしているようではないかという話もあるようでありますが、これはそういうイベントを開催しておりますので、ぜひ多くの方に三重県にお越しをいただきたいと思います。現実に6月29日から7月19日の約20日間の入込客数は、昨年の同じ時期の6割増になったということであります。去年もVTuberの方にスペイン村を宣伝していただいたので、平年度に比べると去年これ1年間を通じてですけど、入場客数は35~40パーセントぐらい増えていたようでありますが、取る時期は違いますけど、20日間ぐらい、6月の最終から7月の20日ぐらいまでのこの日にちで比べても、多かった35パーセントとか40パーセント増えたものにさらに増えて6割増ということであったということでありますので、多くの方に来ていただいておりますが、今回もこういうイベントありますので、さらに多くの方に来ていただけるとありがたいと思います。これが2点目。
3点目でありますが、インドネシアの保健省と保健医療人材の人材育成に関する覚書を締結をしたいと思っています。具体的な日にちは、7月の30日、火曜日を予定しています。去年の12月にインドネシア保健省のオース局長、これは議会の方のご紹介でおいでになられたんですけれども、連携強化しましょうということで合意をいたしました。その後、事務的に協議を進めておりまして、今回の覚書締結に至ったということであります。7月30日の締結式は、インドネシア保健省のアナヤ総局長、局長の上になるようであります。去年の12月に来られたの局長ですけれども、その上のランクの役職の方、アナヤ総局長という方が来られて、調印式を行うということでありまして、インドネシア保健省との間で覚書を締結する自治体は三重県が全国初ということであります。ご案内のように、日本では介護人材あるいは看護人材というのは、人口減少の影響でこれからどんどん減っていくわけでありますが、外国の方のご協力をお願いをして、日本の医療体制は継続していく必要があるというふうに思っておりますので、こういった提携は非常に重要なことではないかなと思っています。覚書の内容については、また当日お話をさせていただきますけれども、マッチングですね。インドネシアから来たいという人と、それから三重県で介護・看護の分野、どういったところで働いていただけるかというマッチングについてもちゃんとやっていきましょうというようなことなどを覚書の中に盛り込むこととしております。
最後ですが、ひきこもりの調査の関係であります。令和4年の3月に、全国初となりましたが、三重県のひきこもり支援推進計画、全国初ということで計画を策定をいたしましたが、その計画期間は、令和6年度までと3年間、4、5、6年度ですけども、今年度で最終年度を迎えることになります。今年度中に次期計画を策定をするということですが、8月にひきこもりに関する実態調査をさせていただきたいと思っています。前回の計画時点におきましては、民生委員の方々にアンケート調査を実施をしましたが、今回は当事者の方、ひきこもりのご経験を持っておられる方、あるいはそのご家族、もしくは支援機関の方々に、ひきこもりUX会議、この会議を主催されている方もひきこもり当事者の方なんですけれども、そういったところに委託をさせていただいて、アンケートを実施したいと思っております。これによって、ストレートに、当事者の方、ご家族の方が悩んでおられる事項、あるいは行政に対して求められる事項というのが出てくるのではないかと思っています。ただ、聞き方、ナイーブなところもありますので、実際にひきこもりを経験された方々が多く加入されている、ひきこもりUX会議というところにアンケートのやり方もご相談をさせていただきながら、8月いっぱいかけてアンケートを実施をしていきたいというふうに思っております。我々としては、当事者の方、それからご家族の方に寄り添った行政を展開していきたいと思います。このアンケートの結果は非常に重要だと思っておりますので、ご協力をお願いをしたいというところであります。私からは以上4点申し上げました。
発表項目等に関する質疑
○第1回三重県カスタマーハラスメント防止対策推進会議の開催を受けて(報告)
(記者)カスタマーハラスメントの関係なんですけど、先ほどの会議でも知事、罰則規定のことを言及されてましたけれども、知事ご自身のお考えとしては、罰則規定を条例に盛り込むかどうかというところのお考えはどのように。
(知事)議論した方がいいと思います。罰則規定につきまして、今回大きな意味は、やはり日本は諸外国に比べると、小売りの方とか医療機関窓口の方、カスタマーハラスメントに遭う率が多いような気もしています。だから、それはまずは社会の考え方を変えてかなあかんというふうには思うんですけれども、そういった意味も含めて、罰則の必要性についても、うちの懇話会で議論するのは適切ではないかなと思っています。罰則は基本、例えば強要罪であるとか、あるいは威力業務妨害であるとか、もしくは侮辱罪については、これ刑法で対応する話ではありますが、行政罰である過料についても検討していくということはあり得るんじゃないかなと思います。行政罰の場合は、人数もどうするかという議論もあると思いますが、複数の行政職員の現認があって、その現認をした上で監視をする。いさめて止める、それに対して対応されない場合については、もちろん証拠をきちんと残す必要がありますけれども、過料を科していくという社会にしていくという考え方もあるだろうと思っています。今のところ、条例を検討されている東京都とか北海道については、罰則は考えておられず、理念条例にとどめられるという可能性もあるとは聞いていますが、構成要件に該当する場合、そして労働者というんですかね、サービス提供者の尊厳を損なうようなことがあった場合に、刑事罰の手前で罰則をかけるというのも議論をして検討するというのはあり得ると思っています。
○「三重県ひきこもりに関する実態調査」の実施について(発表)
(記者)ひきこもりの関係なんですけれども、県内にひきこもりの方約2万人おられるというふうに発表資料にも書かれているんですけれども、この数字自体というところを知事としての受け止め、どのようにお考えでしょうか。
(知事)この数字が多い、少ないということを申し上げるというよりは、一人一人引きこもっておられる方々がどんな悩みを抱えておられるか、それに寄り添っていくのが重要であるというふうに思います。社会に出たいというふうに思っておられるお気持ちを持っておられる方がおいでになるのであれば、それを手助けしていくのが近代国家の責務ではないかなというふうにも思いますので、まずはどんな思いを持っておられるのか。ひきこもりの原因は、例えば何であったのか、どういった形であれば外にお出になれるのか、そういったことを確認をしていきたい。その上で、さらなる行政の手立て、何があるのかというのも考えていきたいと思っております。
(記者)発表項目、質問はよろしいでしょうか。
その他項目に関する質疑
○津波避難施設
(記者)では、発表項目外の方に移らせていただきます。今朝も一部新聞の方で、国が実施した津波避難施設の数が2年に1回行っている調査で増えているという話があって、三重県も全国の中では多い方の部類だというふうに報じられていたんですけれども、現状だと三重県内38カ所を指定されているということですけれども、この数字自体について、知事としてもう少し増やしていく必要があるのか、その辺をどのように考えているか、聞かせていただけますでしょうか。
(知事)津波避難施設については、三重県、東が海ですから、津波に襲われる可能性が高い地域だと思っています。特に南海トラフ地震の場合、想定津波高が30メートルを超える自治体というのもあるわけです。従って、まず命を守るという意味では、津波避難施設を造るというのが最初に求められる施策だと思っていますが、数がまだ足りないということもありまして、18施設を今建造しようということで、今年度内に16施設に着手をして、来年度もう一つ、再来年度もう一つということで、今予定されている施設については、令和8年までの間に着手をすることはできる。1年ではなかなかできないので、少し時間がかかりますけれども、しかしながら、想定をされている施設への着工というのはできるということですので、数が多いからいいということではなくて、津波に襲われる可能性があって、その想定距離がどのぐらいあるかということをしっかりと捉まえたうえで、どれだけの津波避難タワー、津波避難施設が必要かというのを想定をし、かつそれについて建造していく、これが大事ですね。なんですけど、施設を造って終わりというわけではなくて、その施設への避難訓練、どうやっていくかというのも大事です。例えば自治体によっては、津波避難施設での夜の星、天体観測のイベントなどをやっておられるところもあると思います。これ、三重県も検討した方がいいんじゃないかな、どういうことかというと、天体観測イベントをやるということは夜集まるわけですね。津波が襲ってくるのは必ず昼間というわけではありませんので、夜、津波避難施設に行く訓練にもなっているということです。夜の訓練をやるっていうのもありますけれど、訓練の形ではなくても、津波避難施設に日頃から夜とかそういった時間帯で集まるということを経験してみるというのは大きいことだと思いますので、施設を造り、かつその施設に対して慣れておく、それが重要かなと思っていますんで、これから三重県、そういったことも含めてやっていきたいと思っています。
○国立病院機構鈴鹿病院(療養介護)における障がい者虐待疑い
(記者)もう1点別の質問で、鈴鹿病院の虐待疑いの関係なんですが、今、各市町の方でそれぞれの自治体が調査している件数だったり、人数というのを公表するケースがあるかと思うんですけれども、県として知事としての考え方として、これ公表する自治体もあれば、公表しない自治体もあるようでして、県として知事としてどのように考えているか教えてください。
(知事)前回もお答え申し上げましたが、これは不適切な行為だと思っております。今、何人ぐらい被害に遭われた方がおられるかというのも確認をしているところですけれども、現在、施設に調査をしているところでございまして、それを受けて今後どう対応するかということになるわけでありますけれども、今は任意の調査でありますが、法令に基づく監査をこれからやるかどうかの検討に入っていきます。これはやっぱり再発防止が非常に重要ですし、起こったことについてきっちりと対応していくこと、この二つが重要だと思いますので、まず事実確認をし、それから公表をどんな形でするかについては、今後内容も見ながら検討していきたいというふうに思っています。いずれにしても、調査を終えた後、今後どうするかというのを考えていきたい。その時のポイントは二つで、起こったことに対してちゃんと対応するということが1点。もう1点は、再発防止をどうやっていくのか、この2点であります。
(記者)現段階で県として18市町入っているようですけれども、そこがどこなのかというところについて明らかにするお考えというのはありますでしょうか。
(知事)これも調査の結果を見てということですね。それから、市町がどういった形でオープンにしてるのか、してないのか、そこも確認をしながら、我々としては対応を考えていくということになると思います。
○四日市公害裁判判決から52年
(記者)明日なんですけど、四日市公害訴訟の判決から52年を迎えます。知事は就任当初から公害の慰霊祭に参列をされていて、これまでの知事と比べると関心が高いのかなというふうに思うんですけれども、改めて四日市公害というものは三重県にとってどのようなものであったのかというのがまず1点お伺いしたいのと、あと、今年も公害慰霊祭の方は参列するお考えなのか、その2点、まずお伺いしたいです。
(知事)四日市公害というのが、三重県にとって、まずお亡くなりになられた方のご冥福を本当に心からお祈りをしますし、まだ認定患者ということで苦しんでおられる方もおられますので、心からお見舞いを申し上げたいと思います。四日市のコンビナートというのは、三重県の発展にとって非常に大きな意味があった、寄与したんだというふうに思っておりますが、反面、光と影の部分があって公害を引き起こしたということでありまして、我々三重県民としては、やはり公害の被害に遭われた方に寄り添い、補償もしなきゃいけないというふうに思いますし、それは企業がやっていただくわけでありますけれども、そういった歴史があったということを決して風化させてはいけないというふうに思います。私自身、小学校の低学年ぐらいの時ですかね、亀山の小学校に四日市から転校してきた人もいます。遺族会の代表であられる谷田さん、娘さんがお亡くなりになられたんですけれども、その娘さん、私と同学年ということもありまして、決して他人事とは思えないんですよね。また、私の親族が公害の弁護団の筆頭弁護士をやっていたということもありますし、やはり三重県の発展のために命を落とされ、そして病気になられた方々に県民としてはちゃんと寄り添うのが重要だと思います。もちろん、四日市公害だけではなくて、愛する家族を守るために、三重県を守るために、国を守るために亡くなっていった戦争の戦没者の方も同じですし、また、明治大正の頃に三重県の発展のために海外に移住をして、三重県に対して仕送りをするなどの行為をやっていただいた方々への感謝というのも、これは当然県知事として持ち続けなければいけない思いだと思っております。今年も9月の7日、予定ですけど、まだちょっと変わるかもしれませんが、土曜日に慰霊祭があるということでありますので、私が知事になってからずっと参加をさせていただいています。それまでは部長が出たり出なかったりとかだったんですかね。四日市市、市長がメインでやっていただいていますけど、県としてもやっぱり出る必要があると私は思っていますので、今年も出たいと思っています。
(記者)先ほど風化させてはならないという話があったと思うんですけれども、四日市市とか、あと特にコンビナート企業なんかは公害はもう克服したというスタンスで、どちらかというと臭いものにふたみたいな感じのことが街全体の雰囲気としては漂っていると思うんですね。あと、特になんですけど、慰霊祭にはコンビナート企業側は1回も参加したことがないですし、あと、公害のぜんそくの患者になられた方、認定患者になられた方に対しての差別とか偏見というのが金もらっておるんやみたいな、そういう感じでいまだにあって、なかなかその語り手としてもなれないし、対外的にも自分が公害の患者、認定患者だということが言えないという、そういう問題もあって、さらにその伝承というのが厳しくなっている現状もあると思うんですけれども、まずその風化をさせないということについて、どういうふうに今後は伝えていく必要があるのかなと思っていまして。
(知事)事実を正確に、特別な感情を入れるかどうかは別にして、それを伝えるのが一番大事なんじゃないですかね。企業も、その当時、私は、菜の花の海辺からという本で読んだだけであり、あるいは人の話を聞いた限りでありますが、企業も最初、裁判で争ったり、さまざまな行為がありましたけれども、最終的には自分の行為を認めたということもありますし、補償に対して前向きに向き合っているという話も聞いておりますので、一定の役割を果たしていると思います。決して臭いものにふたということではないと思います。四日市公害というのはかつてこういうことがあったと。実はこれ、公害問題は海上保安庁でも対応していましたけれども、四日市だけの話ではないですね。水俣もありましたし、イタイイタイ病もあります。日本全体が発展するために犠牲になった人たちがいるということでありますが、それについては事実をきちっと認識をした上で再発をさせない、そして犠牲になられた方にきちんと向き合って補償していく、これが重要かなというふうに思います。差別や偏見というのは、これはもってのほかというか、あってはならない話でありまして、被害に遭っていない人間が被害に遭った人間、これはもうもちろんそれは詐欺とか、それを語るということは良くないと思いますが、本当にそういった被害に遭っている人に対して差別、偏見を持つということは、先ほどのカスタマーハラスメントの話と同じですけれども、非常に残念な事態でありますので、三重県民がそんなことを思うとは思いませんけれども、そういったことがあったら一つ一つ正していくということであると思いますね。
(記者)ちょっと長くなってすみません。公害はいわゆる典型的な有名なぜんそくとかっていうのは改善されて、もちろんなくなっていると思うんですけれども、それ以外にも今の社会でも結構、やれ産廃だとか、さまざまな公害問題で、あそこまで大規模なものじゃなくても、県内、全国各地で発生していくと思うんですけども、県としてそういう公害というよりも、環境面で今後どういうところで力を入れていきたいとかっていうお考えがあればちょっと教えていただきたいと思います。
(知事)四日市も青い空を取り戻していますし、一時期に比較をしますと、環境汚染に対する対応はしっかりとできていると思います。ただ、今でも産廃の問題もありますし、それから河川の汚染、それから海洋汚染の問題も出てくることは出てきます。一つ一つきちっと対応、法令に基づいてしっかりと対応していくということかなと思いますけどね。
(記者)発表項目外、他に質問のある方は。じゃあ、第二県政さん、よろしくお願いします。
○第1回三重県カスタマーハラスメント防止対策推進会議の開催を受けて(報告)
(記者)カスタマーハラスメントの推進本部なんですけど、企業庁が入ってないのはどうしてですか。
(知事)企業庁入ってなかったでしたかね。
(雇用経済部)推進本部員につきましては、二つの視点で構成員を選んでおりまして、一つ目が所管、関連する企業・業界がある部局、もう一つが職員についての対策が必要である部局ということで整理をさせていただいております。
(知事)職員ということで言うと、企業庁の職員がカスハラに遭った場合は総務部でまとめるってことね。
(雇用経済部)はい、そういうことです。
(記者)独立部署からいったら、病院事業庁長が入っていて、これは病院現場を持っているから、そこで患者さんなりのそういうことがあるということが分かるんですけど、企業庁の場合も、水道料金の値上げとかになると、個人は直接関係ないんですけど、関係市町村のところで必ず議会で問題になって、かつて伊勢市なんかもそうですけど、市議会が陳情したりとか、企業庁に押しかけたりしたこともあるので、そこからいくと似たようなケースというのは考えられるから、逆にそういう対応を含めて、本来入るのが然るべきかと思いますが、そういうことは全然検討にはならなかったんですか。
(知事)私は聞いてないですけど、さまざまなクレームというのは行政庁であれば受けることがあります。例えば、地方の事務所も受けることがあると思いますが、全てを入れるかどうかについて、事案の数の多さということも出てくるかもしれません。全体、職員へのクレーム対応については、総務部でまとめるということですから、そこで様子を見ながら、必要であればまた追加することも考えればいいと思いますね。
(記者)基本的に全庁でそういうケースがあって、最終相談窓口というのは総務部の人事課になるんですか。
(総務部)はい、そういうことになります。
(記者)人事課でよろしいんですね。関連して、名前を名字だけにするというのがあるんですけど、松阪市が先行されてやってるみたいですけど、いっそのこと名前そのものも、名札カードもつけないということもあると思うんですけど、その辺はそこまでは何で踏み切らないんですか。
(知事)今の依命通達、平成9年にできたものですが、名字を書きましょうということになっているので、まずは名字を書いて様子を見るということですね。名札をつけないでサービスをすることはあり得るとは思いますが、まず名字だけで対応してみましょうということです。例えばバスの運転手とか、それからタクシーの運転士のネームカードも、省令改正をして出さなくていいということになってもいますし、出さないということも、外国は大体この名札をつけて行政サービスをやってるってことはありませんし、様子を見ながらということかなと思います。
(記者)逆に名字だけが出てると、どこどこの一見さんがこういう対応をしたという、仮にクレームが来た時に、一見さんってたくさんいますけど、どこですかとかいう。
(知事)たくさんいないです。
(記者)いやいや、そういう庁内でたらい回しになっていくと、余計クレーム言った人というのは激高する場合もあるし。
(知事)激高したらいかんのですけど、クレームに対しては、先ほどの会議でも言いましたけど、ちゃんと対応するということが基本なので、たらい回しをしないというのは内部ではきちんと対応していかなきゃいけないということですね。
(記者)誘発する可能性があるんで、いっそのこともうない方がいいんじゃないですか。
(知事)でもそれは名前があってもなくても、結局おっしゃる方はおっしゃるので、いずれにしても、そういったクレームについては真摯に対応するというのが大事なことですね。
(記者)とりあえずの方向として、名字だけやるけど、本来的にはなくてもいいという、そういうことですか。
(知事)なくても話が通じていくというか、問題なければそれはあり得るとは思いますけどね。
(記者)今、携帯ショップなんかでは、もうみんな名札をつけてないですよね。
(知事)ハラスメントがあるからですかね。そういう世の中で、まずなくすことが大事なので、どういうことをやればなくなるのか。例えば条例を作ればなくなる可能性もある、あるいは過料をきちんとそこに規定をしていくということも大事かもしれませんし、少なくとも議論をしていくということが大事ですね。
(記者)個別論を総合論で言われると何もかも聞けなくなるんですけど。あと、今、職員の方が名刺作られてるじゃないですか。そこにはフルネーム載ってますよね。北川県政始まる前までは、課長級以上は名刺持ってなくて、課長級になった時に名刺作られたけど、これは私費でやってたんですよね。北川さんが一応公費でやろうと。観光とかいろんなメッセージを入れることによって県の宣伝になるので、公費で扱っても問題ないという形で、一般の課長級がない人も含めて全部名刺が公費でやられるようになってるんですけど、この名札は仮にするにしても、名刺自体はどうされるんですか。
(知事)名刺を私費にするか、公費にするかですか。
(記者)いやいや、作る、作らない。
(知事)作ったらいいと思いますけど。日本の社会慣行がどうなっているかということですけれども、民間会社で名刺を自費で作っているところはないと思います。私たちも、私も個人的な経験で申し訳ないですけど、40年ぐらい前に役所入った時は自費で名刺を作ってましたけど、何でかなという話になりました。要するに、名刺が必要な場合というのは、公務を行う場合に必要ですので、であれば公費で出したらいい。別にそこに県の宣伝を書こうが書くまいが、職務として必要なもの、社会通念上、名刺を出すというのが当たり前になってるんであれば、それを公費で賄うと。おそらく皆さんも名刺、会社で作ってもらっておられるでしょう。自費で作れと言われたらおかしいなと思うと思います。それは公務であっても民間であっても同様だと思います。
(記者)だから、一方で、職員を守るために名札を名字だけにするとか、あるいはなくすとかいう形でやってて、なおかつ名刺を持っていると。じゃあその名刺っていうのを渡す、渡さないっていうのは。
(知事)それは自由です。
(記者)そこで区別はされる。
(知事)そうです、職員の自由ですね、渡すも渡さないも。
(記者)ということは、上級県民と下級県民という区分けの形で、上級の人は、問題ない人は渡すと。そうでない人は渡さないという形にならないですか。
(知事)上級県民とか下級県民というのは存在しないと思いますし、県民は県民、我々全体の奉仕者であるのは事実ですので、渡す渡さないはその時の判断ですね。それは民間会社も一緒です。クレーム対応してる民間会社も名刺を渡せと言って、それはもう強制はできないっていうことですね。
(記者)名刺を渡せと言って。
(知事)渡せと言って、渡さなければおかしいじゃないかというのはクレーム、おかしな話だということです。強制はできないということです。
(記者)今、知事が言われたように社会慣習で言えば、相手が名刺を出されているのに、逆に職員の側が出さない。
(知事)出さなくてもいいと思います。
(記者)おかしいじゃないかというのは。
(知事)おかしくはないです。それはこちらの判断なので、別に出さなくてもいいと思います。それを無理に名刺を出せってのは強要罪に当たるので、その時は司直の手を入れるということになると思います。
(記者)そこは職員の裁量に任すってことですか。
(知事)その時の判断、それから上司の判断もあると思いますね。
(記者)全体の総合性を欠くような気がします。
(知事)職員も含めて、これ職員だけではないですけれども、小売店の方も医療関係の方も、要するに人としての尊厳を侵されるということはされない方がいいです。
(記者)人への尊厳という哲学的なところまで持っていくと、なかなか話は終わらないんですけど。
(知事)議論の根幹ですからね。例えば、怒鳴られる意味はないですしね。そういったことをやめていくということだと思います。もしそういったことがあればということです。
○秘書官の交代
(記者)あと、先週、前回の知事会見で秘書官の方が3カ月で代わられると、その方が県庁を辞められるという話をお聞きしたんですけど、理由はともかくとして、後任の方も数日出てこられて今休職状態、これがまたどうも異動されると。知事直属の組織の秘書課で、なおかつ知事が全国で初めて都道府県でつくられた秘書官という制度で、そこのところがたった3カ月の間に2人も代わられるというのは、組織として内部統制力とか、あるいは知事の任命権者としての責任からいったら、その辺どうお考えですか。
(知事)全国で初めてではないと聞いています。他の県でも秘書官を任命しているとか、別に秘書官とか秘書とか関係ないんです、どちらでもいいんですけど、自覚を持っていただく。それから、各部局においても、今までの秘書ではないんだと、サブスタンスの議論をきちんとやるんだという意味で、秘書官という制度にしているわけであります。そこの職員が一身上の都合で退職するかどうか、それについて、それからその次の職員がどうなるか。次の職員がどうなるかというのは明らかになってるんですか。異動するかどうかというのは。
(総務部)特に公表してございません。
(知事)していない。そうすると、その情報をどこでつかまれました。内部情報が流出している可能性がある、そちらの方が問題なんですけど。誰から聞かれました。
(記者)誰から聞かれましたって、私が言うわけもないし、言う必要がないですよね。
(知事)ということですね。その情報を持っておられるってことですね。
(記者)もちろん。
(知事)そうですか。これ、ちょっと確認をしてください。内部情報が流出しているのは問題だと思います。
(記者)そういうところで論点をずらさないようにしてください。そういう話じゃない。
(知事)論点をずらしてるわけじゃない。まずそこがポイント。
(記者)だからまずそこで、お二人も代えられてる、組織的にですね。
(知事)まあまあ落ち着いてください。
(記者)いや、あなたの方ですよ。
(知事)まあまあ落ち着いてください。
(記者)落ち着くのはあなたの方です。
(知事)まあまあ落ち着いてください。
(記者)組織的にそれがどう思われるかということを聞いているんです。
(総務部)論点を明らかにしていただけます。
(記者)内部統制論から言って、その2人も普通1年で代わったって何で代わったんだろうと言われるような、公務員の人事じゃないですか。にも関わらず、3カ月でお二人も代わられてというのは組織的に問題があるのか。個人の事情は別にしてですよ。
(知事)組織において、問題は。
(記者)内示した時に、ある程度事情は聞かれたと思うんですよね。家庭であるとか、そういうことも含めて。それでも一応秘書官にするというふうな辞令を出したわけだから、だとすれば、それがすぐ代わるっていうのは、その捉え方が甘いのか、あるいは秘書官という今の形がまずいのか、その辺のことはどうなのかということですよ。
(知事)特に問題はないというふうに思っていますけれども。総務部長、今のについてお話を。
(総務部)人事行政の話ですので、それぞれ個別の事情がいろいろ生じる、人間ですからいろんな事情が生じるわけですので、それについて起きた事情に応じて、その時々で最適な対応を取るというようなことですので、もうそれ以外には何もお答えしようがないです。
(記者)じゃあ、一見知事特有の聞き方で聞くならば、過去にそういう例はございますかね。3カ月で例えば秘書が抜けられたとか、そういうことはあるんですか。
(総務部)それぞれの事情に応じて対応はしてますので、これまでもそのようにしてるということです。
(記者)あるかないかを言ってください。
(総務部)あります、そういうことは。
(記者)いつ。今分からなかったら、後でもいいですけど。
(知事)それは、なぜ必要なんですか。
(記者)いや、だから組織として一見さんがやられている、その組織のやり方が、私はちょっと漏れ聞くところによると、いろいろ不備があるからこういうことが起きるんじゃないかと、当たりをつけているわけです。だから、それがそうでないなら、そうでないという証明をしていただけたら、知事のためにもなるんじゃないかと思っているんですけどね。
(知事)ありがとうございます。完璧な組織はないので、一人一人働く人の幸せも守りながら、決してハラスメントに遭うということがないような組織にしながら、良い組織を目指していくのは私たちが行っていることでありまして、それはどこの組織でもそうだと思いますけどね。いろんな事情があるというのは、先ほど総務部長が申し上げたとおりでありますので、その事情については一身上の都合であれば明らかにする必要もないと思います。組織を適切に運営していって、県民のために働ける組織をつくっていくというのが我々の責務ですね。
(記者)一身上の内容を明らかにしてほしいと言ってるのではなくて、当然内示された時に、所管業務を未経験の方にはこういうふうに仕事の流れだとか説明されていると思うんですよね。その時に、実は家庭でちょっと子どもが病気なので、なかなか難しいですよって言うなら、踏み出さないかもしれないし、あるいは一応やってみて時間的に無理なら抜けますみたいな話もあるのかもしれない。でも、どっちにしても人事課がある程度人事をひいて、その人に内容を説明した時に、そこの捉え方が緩くないですか。
(知事)どうですか。
(総務部)それは我々としてはしっかり状況を聞いてやってるというふうに考えております。
(知事)総務部長答えたように、それ以上でもそれ以下でもないということです。
(記者)2人も連続すると、何かあるんじゃないかと普通思いますけどね。しかも3カ月でしょう。
(総務部)個別の事情をここでは申し上げられないので。
(記者)個別の事情なんか聞いていない。組織としてのあり方として、それはいかがなものかという話ですよ。
(総務部)それは、適切に対応しておりますので。
(知事)ということですね。個別の事情は個別の事情で、先ほど総務部長申し上げたように、急に出来することもあるわけですね。その時その時、最善の対応を取るということで、何らか問題が組織的にあったということではないと思います。
(記者)知事は、今のところ、3カ月で直属の部下とおぼしき秘書官というお二人が代わられていても、それはそれで何ら問題はないというお考えなんですね。
(知事)直属の部下ではありません。間に副知事がいて、総務部長がいて、秘書課長がいてということではありますが、問題がないというか、それぞれの事情によるということを総務部長はルールを申し上げているわけで、私もそのとおりだと思います。
(記者)分かりました。以上です。
(記者)他に質問ある方いらっしゃいますでしょうか。それでは、ないようですので。ありがとうございました。
(知事)ありがとうございました。
了