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平成31年01月09日

知事定例記者会見

知事定例会見録

平 成31年1月7日
於:プレゼンテーションルーム

発表項目等 

・知事の年頭あいさつ
・「みえ県民意識調査(第8回)」の実施のお知らせと協力のお願い(発表)

 質疑項目

・発表項目等に関する質疑
・新元号の公表および改元に伴う県の対応
・年頭あいさつの日の変更
・国道166号の全面復旧
・大河内の戦いと阿坂城の落城から450年
・知事の進退
・都道府県別実質経済成長率と東京一極集中
・リニア中央新幹線の建設
・安倍首相の年頭会見及び伊勢神宮参拝
・新年祝賀の儀
・豚コレラへの対応
・「空飛ぶクルマ」の実証実験候補地
・児童虐待防止対策へのAI導入

発表項目

(知事)あらためまして、新年明けましておめでとうございます。第一、第二県政記者クラブの皆様も、またこの会見をご覧の皆様におかれましても、旧年中も三重県政へのご理解ご協力、誠にありがとうございました。今年も三重県の情報発信や県政へのご理解ご協力、何とぞよろしくお願い申し上げたいと思います。少し先程の職員向けの部分と少しかぶるところもありますけれども、お話させていただきたいと思います。今年、平成最後の元旦には、初めての年賀状出発式と、また毎年行ってます新年祝賀の儀への出席をさせていただきましたし、4日は安倍総理の伊勢神宮参拝に同行させていただき、いずれもお天気に恵まれ、三が日の伊勢神宮参拝客数も5年ぶりに50万人を超えるなど、良いスタートを切ることができたのではないかと感じています。今年はご案内のとおり、元号が改められ、新しい時代の幕開けとなります。確かに元号が変わって突然何か世の中が一瞬にして変わるということはないかもしれませんけれども、しかし今回は天皇陛下が亡くなられて、国民一同が悲しみの涙に濡れる中で迎える改元というのではなく、明るい気持ちで迎えることができる稀有な機会であります。人々の気持ちが一新されたり、社会的雰囲気が明るくなったりする、そういうチャンスでもあります。三重県庁としましても、元号が変わることを受け身で漫然と捉えるのではなく、県民の皆様が新しい時代を明るく笑顔で幸福を実感しながら人生を歩んでいただけるようにするため、これまでの制度や事業の在り方、仕事のやり方など、あらためて一新していくチャンスとしていきたいと思います。また、三重県は今回の改元にあたり、4月18日、天皇皇后両陛下が伊勢神宮にお越しになり、これが天皇陛下として最後の地方訪問になられる見込みです。併せて、天皇皇后両陛下が4月10日にご結婚60周年をお迎えになられるタイミングでもあります。県民の皆さんとお祝いの気持ちをもってお迎えをしていきたいと思いますし、平成の時代、国民の気持ちに寄り添い、歩んでくださった天皇皇后両陛下に対する感謝の気持ちと新時代への思いを県民の皆さんと共有する機会にしていきたいと思います。他方、私たち自治体の重要な責務の一つは住民の暮らしを守ることです。元号変更にあたり、県民生活に混乱が無いよう、市町とも緊密に連携し、万全の対応をしていきます。併せて、今年行われます消費税増税や、それに伴う軽減税率の導入、外国人受け入れ拡大、車体課税の改正、森林管理制度など、大きな制度改正に対しましても、同様に混乱が無く、安心して日々の生活を県民の皆様が送っていただけるように、万全を期してまいりたいと考えております。改元について少し長く話してしまいましたけれども、簡単に今年のことを3点申し上げたいと思います。まず、今年は伊勢湾台風から60年の節目であります。亥年は大規模災害が多く、統計によれば、マグニチュード7.6以上の地震が最も多いのが亥年といわれています。南海トラフ巨大地震が来る確率は30年で70から80パーセント、平成の時代は30年と少しあったわけでありますので、次の新元号の時代のうちに、そういう南海トラフ巨大地震が来る可能性が高いということでありますので、今年は今一度、近年の災害の教訓を踏まえ、ソフト、ハードの対策を集中的に進め、全部局において、県民の皆様の命を守るために、万全を期していく一年としていきたいと思います。そして今年は三重県として悲願でありました新名神高速道路の県内区間が全通します。思い返せば平成元年、平成の始まりに基本計画が決定され、前回の亥年2007年に新名神という名称になりました。まさに平成の間、ずっと切望し、取り組んできた道路であります。これが平成の最後、また新元号の最初になる年に、しかも亥年に開通するというのは感慨深いところであります。また、中勢バイパスが津市と鈴鹿がつながる、それから東海環状が大安インターまで延伸され、いなべ市に初めての高速道路が来る、こういうのは単純に道路が開通するという話だけではなく、経済、産業、観光など、様々な面で大きなチャンスが広がる可能性があります。三重県としまして久々に大規模なインパクトの大きい道路の開通でありますので、官民挙げてこのチャンスをしっかり生かしていくために全力を挙げていきたいと思います。そしていよいよ2年後に迫りました、三重とこわか国体・三重とこわか大会、また来年に迫りました東京オリンピック・パラリンピック、この両方の準備を加速させていく一年でもあります。特に国体につきましては、天皇杯・皇后杯獲得のため、競技力向上に一層注力する一方、華美にならず、簡素で、しかし記憶や思い出にしっかり残る大会となるよう、コスト削減についても前例にとらわれず、しっかり努力していきたいと思います。その際には、G7伊勢志摩サミットやインターハイなどのレガシーをしっかり活用して、県民の皆様の力を結集していただいて、オール三重で取り組んでいきたいと思います。また、今年はあらためて県民の皆様からの信頼回復に全力を挙げる一年としていかなければなりません。先ほども幹部職員に呼びかけを行いました。昨年、次々と不適切な事務などが出てきた際、県民の皆さんはあきれ返っておられたのではないかと思います。しかし、私は三重県庁は変われると信じています。職員一丸となって信頼回復に全力を挙げていきたいと思いますし、外部の目もしっかり取り入れながら、再発防止策などを講じてまいります。その他にも、多岐にわたる取り組むべき事項ありますけれども、三重県庁の私たち一人ひとりの行動や仕事において、三重の未来をつくっていくことについて、我が事との意識と自覚をもって汗をかいていき、本年も三重県発展と三重県民の幸福のために全力を尽くしていきたいと考えております。それが1つです。
 
 そしてもう1つ、2つ目です。これ発表事項ですね。「みえ県民意識調査 第8回」の実施のお知らせと協力のお願いです。県では、長期の総合計画である「みえ県民力ビジョン」において、「県民力でめざす『幸福実感日本一』の三重」を基本理念として掲げており、県民の皆さんの幸福実感を把握するため、「みえ県民意識調査」として、毎年県民の方、1万人を対象にアンケート調査を実施しています。この調査では、日ごろ感じている「幸福感」や、「みえ県民力ビジョン・第二次行動計画」に掲げる15の政策分野ごとの「幸福実感指標」などについて毎回質問し、推移を把握することとしており、今回が8回目となります。今回の調査の概要について、ご説明をいたします。お手元の調査票をご覧いただきますと、毎年継続してお聞きしている調査項目は、1ページの「日ごろ感じている幸福感」、2ページから3ページの「地域や社会の状況についての実感」、4ページから5ページの「県民指標」、8ページから9ページ上部の「家族」に関することになります。これらの項目につきましては、継続してお聞きすることで、状況を把握するとともに性別や年齢によって特徴はあるのか、などについて分析したいと思います。今回追加した新たな調査項目は、6ページから7ページの「地域活動への参加状況」、9ページ下から10ページ上の「家族」に関する項目の一部である、希望する子どもの数と実際の子どもの数との違い、10ページ下の「人とのつながり」に関することになります。これらの追加した調査項目について、簡単に説明させていただきます。まず、「家族」に関することについては、これまでの調査結果から、結婚や子どもを持つことなどは、県民の皆さんの幸福実感と密接な関連があること、実際の子どもの数は理想の子どもの数より少ないことが分かっています。今回、希望よりも実際の子どもの数が少ないと考えられる理由を質問し、平成31年度に予定しています「希望がかなうみえ 子どもスマイルプラン」の改訂等に向けて、少子化対策の取組を検討していく材料として活用したいと考えています。次は、「地域活動への参加状況」と「人とのつながり」についてです。平成31年度は、「みえ県民力ビジョン・第二次行動計画」の計画期間が最終年度を迎えることから、これまで進めてきた「協創」や、「新しい豊かさ」でお示ししている「社会のシステムやつながりの豊かさ」について、成果や課題を検証していきたいと考えています。これらの項目について、過去に調査した際と比べ、県民の皆さんの意識がどう変化したかを確認していきます。調査結果は、今後の県政運営や各種計画を作成する際の参考資料とさせていただきますので、調査票が届きましたら、ご協力をお願いしたいと思います。明日、1月8日に調査票を郵送しますので、対象となられた皆さんにおかれましては、ご負担をおかけしますが、ぜひともご協力をいただきますよう、お願い申し上げます。
 
発表項目等に関する質疑
○「みえ県民意識調査(第8回)」の実施のお知らせと協力のお願い(発表)
(質)幹事社から、今年もよろしくお願いします。今のこの県民意識調査ですけれども、幸福実感度の調査を毎年されているということなんですけれども、そもそもこれ、どういった目的で最初始まって調査以来どういう傾向をたどっているんでしょうか。
(答)もともとはこの「みえ県民力ビジョン」、私が知事にならしていただいての年に議論して、平成24年度からスタートして、議会でも議決をいただきました「みえ県民力ビジョン」。これは概ね10年先を見据えた、こんな方向性というやつですけど。それを具体的なアクションとする4年間の行動計画が1次、2次とありました。そこの中で「幸福実感日本一の三重」というのを掲げておりますので、じゃあその実感はいかがなのかということを県民意識調査で問わせていただいているというようなものでありまして、これまで多少のでこぼこはありますけども、概ね最初取った時から比べれば上がっているというような状況に、幸福度は上がっているという状況です。例えば、経済対策を取る時に例えば、マクロで求人有効倍率がどうとか、県内総生産がどうとかいうのもさることながら、DIという実感値を取って、景気、経済対策をやる、政府とかもそういうの良くやりますので、私たちもそういうマクロの指標だけじゃなくて、実感値というのを大事にしながら分析を行ったりしていこうということで、こういう調査をスタートさせてもらっているということです。その全体的な10点満点の幸福実感のそのやつと、あと15の政策ごとにそれぞれ幸福実感指標というのを見て、政策がちゃんと皆さんに届いているかとか、その政策の成果が実感していただいているかどうかというのも併せて見て、それぞれの政策の改善とかに役立てているというようなことです。
 
(質)ちなみに昨年は何点だったんでしょうか。
(答)去年のやつは、6.70。
 
(質)これ過去最高?
(答)いやいや、前回からは0.01低いですけれども、1回目からは0.14高いということですね。
 
(質)これあの新しく設けたという項目は純増ですか。減っているのもあるんですか。
(答)減っているのもあんのやったけか。
(答:戦略企画部)はい。
(答)なるべくご負担にならないように、スクラップアンドビルドをしているという感じですね。前回のやつは、あれか健康づくりのところが。
(答:戦略企画部)重要度とかですね。
(答)ああそうか。人生100年時代に向けての健康づくりのこととかを聞いたのがあったんですけど、それをなくして、それは健康づくり計画とか、そういういろんな施策に反映させたということです。
 
その他の項目に関する質疑
○新元号の公表および改元に伴う県の対応
(質)安倍首相が1月の年頭の会見で、改元を4月1日に行うということで発表されましたけども、それに向けて県として先ほどもちょっと触れられたと思うんですけど、具体的にどういった方向性で対策等を進めていかれるかというところをお願いできますでしょうか。
(答)皇位継承が成るというのが分かった時から、平成29年の12月に県庁内では戦略企画部を事務局として、改元に向けた庁内連絡会議というのを設置しています。そこでこれまで、例えば情報システムに関して、改修が必要かどうかっていう洗い出しとか、各部局が管理する個々の改元に向けた準備を進めてきています。情報システムの影響調査とか、費用とか、注意喚起、ちゃんとチェックしているかということとかなどもさせていただいておりまして、今のところシステム改修とかで4月1日にその元号が変わるということをもって何か県民生活に影響を及ぼすような遅れとかが出るようなことがあるというのは、庁内においては聞いてないです。いずれにしても4月1日にターゲットが決まりましたから、システム以外もしっかりもう一度全庁挙げて県民の皆さんの生活に混乱が無いように取り組んでいきたいと思います。あと住民に近い基礎自治体の皆さん、市町の皆さんともよく連携、情報交換しながら進めていきたいと思います。
 
(質)この改元発表の時期に関しては、まあ様々な論議があったと思うんですけど、4月1日に決まったことに関しては知事としてはどう受け止められますか。
(答)1月1日がいいのか、4月1日がいいのか、その具体的な日付については、なかなか評価は難しいとは思うんですけども、その決める最大の理由の1つとして、国民生活への影響を最小限にしたいということが、総理あるいは内閣の意思であったということは、良いことではないかというふうに思います。いろんな配慮をすべき事項や配慮したい事項もあったとは思うんですけど、それを基準に、国民生活への影響を基準に判断されたということは良かったのではないかと思います。
 
○知事年頭あいさつの日の変更
(質)今日、年頭あいさつを4日から今日にずらされましたけど、それに対する何か効果というか、知事はどういうふうに感じたかというのと、実際に数字的なものが分かれば。
(答)有給休暇取得の促進とか、ワークライフマネジメントの観点から、今回少しずらさせていただきました。ちょっと県庁全体の年休取得の職員の集計はしてないんですけど、これからになるんですけど、少なくともこの問題を、ワークライフマネジメントを所管している総務部の状況を聞きましたところ、1月4日の年休取得者数は、昨年と比べて13パーセント増加しているということのようです。1月4日に休暇を取った人は去年は126人で、今年は142人ということで、13パーセント、総務部で増えているということです。ですので一定、そういうこの休暇取得を促進しようという観点では、一定の効果はあったのかなと思います。
 
(質)今のに関連して、他の他県だと1月4日の年頭あいさつを止めたり、来年度以降もそのまま引き続き止めますという所もあるんですけど、三重県としては今後、来年度以降はいかがされるんでしょうか。
(答)組織としてまず、やるかどうか、今回の状況を検証してということになりますし、来年私がいるかどうか分かりませんので、まず組織としては今回の状況がどうであったかを把握して、ワークライフマネジメントの状況の中で、もちろん職員組合の皆さんとかともよく議論しないといけないと思いますので、それで判断していくということになると思います。今回私が止めなかったのは、止めた県も例えば、私も仲良くしている長野県さんなんかは、無しにして、記者会見を4日にやられたりしてましたけれども、やっぱり元号が変わるという年であるということと、やはり今日も幹部職員向けに一定時間を割いて述べましたが、昨年来の不祥事や不適切事務があった中で、やっぱり気を引き締めて1年をスタートしたいということから、やはり止めるということではなくて、ずらして幹部職員に声をかけたいと、そんな思いだったのでずらすという方法を取らせていただきました。 
 
○国道166号の全面復旧
(質)2点お願いします。昨年の最後の会見でもお尋ねしたんですが、国道166号、松阪市飯南のほうですが、片側通行、どうでしょうか全面開通見通しなどありましたら。
(答)今、今日時点で何月何日にというのはちょっと申し上げられるのはないですけども、いずれにしてもご不便をお掛けしていますので、一日も早く開通できるように努力をしていきたいというふうに思っています。これまでも申し上げてますとおり、工事も結構難しい工事で、斜面が急だったり、法面が急だったりしていますので、そういう部分もありますけども一日でも早く全面開通できるように地元建設事務所、また進捗状況などをしっかり住民の皆さんにご説明をさせていただくということも大事にしていかなければならないというふうに思っています。
 
○大河内の戦いと阿坂城の落城から450年
(質)もう1点なんですが、今お城ですとか、山城とかその辺がブームになってます。そんな中で松阪の阿坂、大河内城の戦いのことなんですが、織田信長の伊勢侵略で松阪市にある阿坂城、白米城なんですが、これが落ちまして同時に大河内城の戦いがあって、450年、どちらも450年という節目でありまして、これが北畠氏の衰退につながっていく話なんですが、織田信長の伊勢侵略で阿坂城が落ちて450年という節目なもので、県としても何かPRしたり、何かできればなとちょっと思ったりしたもんですから。急な話ですいません。
(答)今、具体的に450年でっていうのは、まだ県の文化振興や観光のところで企画しているとは聞いてないので、松阪市さんとかがお考えのことがあれば、よく連携をしていくような形にしたいというふうに思っています。まだ今年は、去年の武四郎生誕200年で今年はドラマもありますし、しっかりそういう部分松阪市さんともよく連携をして、歴史、伝統、文化みたいなのを発信できればと思います。城でいけば藤堂高虎の漫画が出たりとか、そういうようなこともありますから、伝統、文化、そういうのもしっかり発信できるように努力したいと思います。松阪市さんがどういうことをお考えかよくお聞きしたいと思います。
 
○知事の進退
(質)知事選挙のことなんですが、熟慮中ということで言われていますが、まだ変わらない状況でしょうか。
(答)熟慮しているというか、しかるべき時期に最終判断をしていくことになるということだと思いますけど、まあまたそれをしかるべき時期にお示しをさせていただくということだと思いますが、今日はまだその最終的な判断などをお示しするタイミングに無いというふうに思っています。
 
(質)今のニュアンスですと、もう熟慮の時期は終えたという感じなんでしょうか。
(答)何ていうか、どうですかね。最終判断に向かっているということでありますけども。日本語って難しいね。
 
○都道府県別実質経済成長率と東京一極集中
(質)都道府県別の実質成長率で、10年くらい前から、2009年から15年くらいまで、三重県が宮城に次いで2位という数字に接しましたけども、これの評価と、それから見方によっては東京一極集中が変わってきたんじゃないかという考え方もできると思うんですけども、その辺の知事の所感をお願いします。
(答)あれはですね、僕が知事に就任した頃に、してからかな、日本経済研究センターにおいても中期経済予測で都道府県別で、三重県が1位になる可能性があるというのを聞いていましたので。結果として、民間企業の皆さんたちのご努力によって、特に輸出などの分野、三重県が基幹産業としているところの自動車や半導体とか、そういう部分が好調に推移したのでそういう結果になったということは大変良かったと思いますし、それはもうとにもかくにも経済界の皆さんや、それを支える中小企業の皆さんのご努力であったと思います。もちろん、少し手前味噌ですけども、県としましてもあらゆる手段を講じてしっかり経済界の皆さんと連携をさせてきていただいた、みえ産業振興戦略とか、そういうのを講じてきたというは一定意義があったのかなと思います。一方で、あれ出発点が2009年なので、実は三重県は2009年のリーマンショックでの県内総生産の下落率が結構高かったので、そこからの反動というのもありますが、1位が宮城で3位が岩手ですので、そういう意味では東日本大震災の影響を受けていない県とすればうちが1番ということですから、それはやっぱり実質的な経済のポテンシャル、基盤が固いということだろうというふうに思っていますので、こういうものを維持していくということが大事だと思います。一方で先ほど申し上げましたとおり、今回の実質経済成長率が宮城に次いで2位になった要因の1つが輸出などの好調さというのがありましたけれども、為替などが円高に振れたりすると結構厳しくなったりする可能性もありますから、そういう為替などの状況などもよく注視をしていくということが大事だと思います。あと東京は、悩ましいとこですね、この間の宮城とか岩手は建設業がけん引しての経済成長率が高くて、うちとか4位の群馬とか5位の愛知は製造業がけん引したという形なので、そこの業の分散という問題もあるのかなとは思いますから、東京に製造業がそんなに多くないからそのスパンでの実質経済成長率が東京一極集中の陰りというところまでは、実際に人が流れていますので、我々としてはそこまで楽観視できるものではないんじゃないかとは思いますけどね。
 
○リニア中央新幹線の建設
(質)あと1点、リニアで県内に駅ができるという認識を知事はお持ちなんでしょうか。
(答)これまでも名古屋、東京から大阪間全線について、整備計画には奈良市付近と大阪というのしか書いていませんけども、名古屋以西はですね、1県1駅ということでJR東海も方針を出していますし、実際に名古屋から東の時の期成同盟会の時においても三重県も名を連ね、今も名古屋以西について三重県とJR東海とで話もしていますので、基本的には駅ができるという認識でいます。
 
(質)第二さんお願いします。
 
○「みえ県民意識調査(第8回)」の実施のお知らせと協力のお願い(発表)
(質)県民意識調査ですけど、この問1の2のところ、1ページ目の。「幸福感を判断する際に、重視した事項」とありますね。この中に例えば、出産であるとか恋愛とかそういう項目が無いのは、例えば出産とかは家族関係で丸を打てばいいのか、恋愛は友人関係で打てばいいのか、その辺というのはどういう感じですか。
(答)そこはご判断ですけどね。ここに、何て言うんですかね、細かく切り分けた選択肢をずばーっと書いた方がいいのか、一定のカテゴリで書かせていただいてご判断いただくのがいいのか、これはずっと1回目から同じ形でやらせていただいてますのと、これ内閣府の国民生活調査も同じ選択肢になるんやな。国とかとも比較可能なように一応この選択肢を採っていますので、もし出産のこととかは家族のこととしていただいてもいいですし、恋愛のことを友人でも入れていただいていいですし、そういう意図でこの選択肢になっているということです。
 
(質)恋愛関係、友人関係でそこに該当しますという注釈は無いんですよね。
(答)注釈は無いですね。
 
(質)各人の判断ですかね。
(答)はい、そうです。
 
(質)それで正確さが出るの。
(答)どうですかね、それはじゃあそうすると、1つ1つ精神的なゆとりというのはこういうものでございますという、1個1個全部注釈を付けないといけないですよね。それか選択肢をすごいたくさん準備するかということなので、この意識調査にお答えいただく方々の負担や、あとは過去との、あるいは同じ、例えば国との調査、比較をしていくということも統計分析としての意義だと思いますので、そういうのを総合的に考えたらこの形なんじゃないかと思いますけどね。一定、統計などの分析の方々に、専門家にお聞きしてもこの選択肢、例えば今注釈を付けて無い、こういう選択肢でこういう形でやることについて、特段何か統計的な確からしさが無いというご指摘は受けてないですけどね。
 
(質)一県民としてこれが来た場合に、どういう形で答えたらいいかなという視点で考えた時に、例えば家族関係であった時に、家族関係に重要視するという方の中にもいろいろあると思うんですね。例えば親子3代で住むとか、出産であるか、そこのところの区分というのが分からないと、今度施策を打つ時にどの分野に打てばいいかという選択と集中ができない部分があるじゃないですか。出産とかだったら、例えばそこが充実しているというふうな、小児科が多いとかあるいは産院が多いとか、そこの医師不足等の絡み、精査をやっているという打ち方もできるし、その辺が質問ありきで取ってる部分があるんじゃないかなという疑念をちょっと抱いてる。
(答)他の項目との、例えば年収とか家族の状況とか希望する子どもの数とか、そういうのとのクロス分析も全部やりますんで、そういう中で次の施策にどういうことを反映していけばいいのかというのは精査できると思ってますし、例えばお子さんができたことについて、それは家族関係と答える人がいてもいいし、精神的なゆとりとかそういうふうに子どもができたことを感じる人がいてもいいと思うし、そこは何かむしろ価値を制約するよりはご判断いただいたほうがいいんじゃないかと思いますけどね。実感値ですから。
 
(質)まあ多分平行線。
(答)そうでしょうね。
 
(質)あと、例えば行政サービスについての満足度・不満足度というのがないじゃないですか。1つ、広聴広報のところありますけど、これはその、項目をやらないのは基礎自治体じゃないからですか。
(答)県庁の来訪者の方々の満足度、県庁のサービスに対する満足度調査というのは、何年かに1回にやってるんやな。
(答:戦略企画部)はい。
(答)総務部でやってますんで、毎年こういう県民意識調査という形ではやらしていただいてませんけども、窓口対応などに対する満足度とかを点数化して調査するというのを、ちょっと何年に1回か忘れましたけど、やらしていただいてます。そういうところで判断させていただければと思いますけどね。
 
(質)例えば2040構想とかSociety5.0にしても、結局行政サービスの質の向上というのを、特に地方政府については謳(うた)っているじゃないですか。その観点からすれば、そこのところが満足してるかしていないかというのは、県もかなりの許認可権限をお持ちなんで、建設業なんて特にそうですよね、その辺のところのことというのをある程度聞かないと、今後施策を打つ時に欠落する部分が出るんじゃないですか。
(答)それはもう大事なことですね。それをこの県民意識調査で、不特定多数から抽出した1万人の方々に発送するこの方法で調査をするのが良いのか、実際に県庁に訪れていただいて許認可の窓口で対応していただいて行政サービスをご利用いただいた方にお聞きして確認するのがいいのか、そういうことだと思いますので、もちろん行政サービスに対する満足度というのをしっかり把握するというのは重要なことだと思いますけども。
 
(質)かつて現場に神宿ると言った知事の言葉にも思えないですけど、これはじゃあ止めときましょう。
 
○安倍首相の年頭会見及び伊勢神宮参拝
(質)安倍総理の年頭会見で、戦後日本外交の総決算の年にしたいということと、あと新しい地平の扉を開けると、外交に関してですね、それをおっしゃいましたけど、それについて知事はこれを聞かれた時にどんな感情をお持ちでしたか。
(答)感情というか、おそらくロシアとの関係における北方領土問題、あるいは日露平和友好平和条約の締結、それから拉致問題、これらについて相当の覚悟を持って前進させたいという意気込みを持っておられるんだなと感じましたけどね。それが、相手があることですからと総理もおっしゃっていましたけれども、具体的になるかどうかは分かりませんけども、そこについて相当の思いや覚悟をお持ちなんだなというのは感じましたけどね。
 
(質)ある程度安倍総理と親しい知事だからお聞きしますけど、ここについてはかなり注力されていくという感じですか。
(答)とりわけ当面ロシアとの関係については、頻度も高く、特に今年、それは僕が何ら総理から聞いているわけじゃありませんけども、僕が総理のご発言などから推測するに、相当力を入れてやられるんじゃないか、成果を生み出すべくいろんな手段をとられるじゃないかとは思いますけどね。という印象は受けています。
 
(質)ここは安倍晋太郎さんとの兼ね合いもあるんですか。墓参のところの会見等を聞くとそこへの思い入れが年頭会見にも反映されている感じがしましたけど。
(答)1956年の日ソ共同宣言というのを軸に考えていくということについてを安倍晋太郎外務大臣の時におっしゃっておられるはずですので、そういうところとの連続性や本当に私もその部分はちょっと何かお聞きしたことありますけど、安倍晋太郎先生が晩年、本当体が病院の中で弱られてる中でも、ソ連、ロシアとの関係のことについて、会合に出て行こうとする姿や、服に詰め物をしてまで体を大きく見せながらでも交渉の場とかソ連やロシアの所の場に行かれるようなことが、晋太郎先生にあったというようなこととか、ソ連との関係、ロシアとの関係を前に進めていきたいという思いをお父様が持っておられたということについては、非常に重く受け止めておられるんではないかという印象は持っています。
 
(質)あと衆参同日選挙ないし、同時選挙を頭の中に霞ほど無いとか片隅にも無いとかおっしゃいましたけど、これについては知事はどう感じられましたか。
(答)総理がそうおっしゃっているんだからそうなんじゃないんですか。総理がそうやっておっしゃってるんだからそうなんじゃないかな。言葉に出したことが全てだとは思いますけども。まあ解散は嘘をついてもいいことになっているようですからね。現時点かどうかは分かりませんけども、総理がおっしゃったとおりなんじゃないんですか。
 
(質)僕は違うと思うなあとかないんですか。
(答)総理がおっしゃったとおりなんじゃないんですか。
 
(質)年頭会見というか神宮参拝された時にずっとついておられたじゃないですか。休憩時間とかもあって、何か雑談の中で今お示しできるエピソードか何かありますか。 
(答)神宮参拝中は基本的に総理一番前で私一番後ろですので、後ろのほうにいますので、あんまり歩いてる時とかはあれですけど、お迎えとかあるいはお見送りの時とか、着替えのタイミングとかそういう時とかに幾つか雑談しますけど、今年は伊勢湾台風の時に天皇陛下が三重県にご視察に来られた時に岸首相が同行されていた時の写真を私がちょっとお見せをし、県庁で天皇陛下と、当時皇太子殿下ですけども、岸首相に田中知事が説明をしているその写真もお見せして、ああ岸内閣だったんだよねとか、防災重要だよねっていうそういう台風に関する雑談をしたりはしましたけどね。あとはまあ他愛もない話をいろいろしましたけど。
 
○新年祝賀の儀
(質)観覧と言ったら失礼だけど、皇居に参内されたじゃないですか。その時に例えば、たくさんいらっしゃったと思うんだけど、陛下から何か4月18日はお世話掛けますねぐらいの何かそういうお言葉はあったんですか。
(答)全然無いです。全然無いです。
 
(質)全然無い?
(答)皇室の方は入って来られて、陛下がお言葉述べられてすぐ出て行かれますので、無いですけど。西村次長とお会いしましたので、西村次長今年もよろしくお願いしますねというご挨拶はさせていただきました。
 
○豚コレラへの対応
(質)豚コレラは愛知でまた新たにあれですけど、防御線とか情報収集は、前回お聞きしたのと同じような状況ですか。 
(答)そうですね。ずっとさせていただいていますし、愛知県や岐阜県で出るたびに、県内豚関連農場に情報提供をさせていただいて注意喚起をして確認をしています。併せて前回の定例会見でも少し申し上げたと思いますけども、小動物、イタチとか鳥とかが入ってきて豚コレラになった可能性があるという国の調査結果もありますので、そういうものへの注意喚起もさせていただいてます。12月26日やったかな、うちの獣医師、岐阜県から依頼がありましたので、獣医師を派遣して、豚コレラが無いかっていう、いくつか関係箇所を確認する作業のお手伝いを、これは2回目になりますけれども、獣医師派遣をさせていただいたりしています。今のところはそれぞれの岐阜や愛知の状況を見ながら万全の態勢を取るべく準備しています。 
 
○「空飛ぶクルマ」の実証実験候補地
(質)あとですね、12月31日付けの中日さんに空飛ぶクルマのモデル基地というか前線基地で三重県が有力だというふうな記事がありましたけど、これ県庁内で進めているのはどこの部署ですか。
(答)雇用経済部の中小企業・サービス産業振興課ですね。
 
(質)で、まあまだ海の物とも山の物ともつかないと思うけど、県職員のコメントの中に、この件では三重県は先を行ってるみたいな話がありますけど、実際先行ってるんですか。
(答)経済産業省と国土交通省が主催をする官民協議会というのがあって、そこでいろんなロードマップが示されたんですけれども、実証実験、実証事業を行っていく場として、都会は東京、大阪と、あと福島とうちが挙がっていて、福島は実際に飛ばす実証実験というよりは、作る方の場所として福島は位置付けられていて、実際に飛行の実証をする場としては三重県というのが非常に具体的に経済産業省や国交省から考えられ、あるいは民間事業者も具体的に考えられているという状況であるのは間違いないです。さっきの都会の所は、より国交省とかの安全性のことについての、あるいは都会の混乱みたいなことについてややまだヘジテイト、躊躇(ちゅうちょ)しているところがあるので、三重だったら良いというのではないんです。もちろん安全性はちゃんとやるんですけども、離島間とかそういうことについて可能性があるんじゃないかということの評価を我々聞いているという状況ですね。実際にやろうとしている民間事業者と担当課が当たったりはしていますね。
 
(質)民間事業者って結局今のところは有力なのはトヨタですかね。
(答)とか、あとまあでっかい、本当に今の、今皆さんが乗っている車を想像するとトヨタとかですけども、もっとドローンのもうちょっと大きい版の1人乗りみたいなやつとかもあったりするので、そういうのでいけば、その他のいろんないくつかの企業もありますね。 
 
(質)三重県が期待するのは、どでーんとでかいやつのというところまで期待してるんですか。
(答)将来的にはもちろんそういうので多様な交通アクセスというか交通ネットワークというか、そういうのができれば住んでる皆さんにとっても利便性が高くなるだろうし、交流人口という観点でも増加が期待できるだろうし、そういう技術が確立されていくならば小さいものから大きいものまでもちろん期待したい範囲ではありますね。
 
(質)別にホンダとの軋轢(あつれき)は無いんですね。
(答)ホンダとの軋轢は今のところ別に無いですね。
 
(質)今のところね。
(答)はい。
 
(質)かなりその先進地として指定を受ける可能性が高い?
(答)指定というか一応国のロードマップで2019年を目標に試験飛行や実証実験をやって、2023年を目標に事業化していくというプロセスのかなり最初のほうの実証実験を行う場として三重県を想定してたり、三重県が評価されているというのは事実だと思いますけど。
 
(質)島なら瀬戸内海とかも多いじゃないですか。それがあえて四国周辺じゃなくて中国地方でもなく、三重県という所に来たというのは、それは知事なり三重県の働きかけでそういう形になりつつあるんですか。
(答)ゼロとは言いませんけど、むしろ観光、伊勢志摩地域とかの観光の情報発信力とか知名度とか、あるいは住民生活の課題というのですか、離島もそうだし中山間地とかもそうだし、人口減少とか高齢化とかということの課題みたいなことについても実証としての内容としてフィットしているということなんだと思いますけどね。
 
(質)これ東大は絡んでないんですか。
(答)東大はこれは絡んでないですね。これは絡んでないですけど、将来は分かりませんけど今のところこれは絡んでないですね。
 
○児童虐待防止対策へのAI導入
(質)いいですか、1点。虐待対策で来年度からAIを導入されるという一部報道がありましたけど、その狙いとか期待値ってお伺いできますでしょうか。
(答)今三重県は、平成24年の桑名、四日市、0歳児が亡くなった、虐待により亡くなってしまった事案以降、検証委員会の結果をもとに一時保護を躊躇(ちゅうちょ)しない、アセスメントシートっていう仕組みを全国に先駆けて作ってきました。これは、職員の思い込みとか考えとかでなくて、物理的にチェック項目が3つ入ったら一時保護をすると。どこに責任があるかでなくて、子どもの命を最優先するという仕組みでずっとやってきました。それをこういう項目にチェックが付いたら虐待の再発率が高いとかっていうのも現場にフィードバックしたりっていうことで、多くのデータも蓄積してきました。それを今度はAIを導入し、さらにその精度を高め、あるいはタブレットとかを使って、今だと家庭訪問みたいなの、虐待相談の通報みたいなのがあって、現場行って状況を見て戻ってきて、アセスメントシートチェックして、それからまた一時保護に行くという形で、もしその間に子どもの命が奪われるようなことがあってはならないので、タブレットとかを使ってAIで精度を高め、タブレットを持ってってその場で状況把握して、チェックをして、その場で必要であれば一時保護できるようにっていうようなことを考えて、つまり子どもの命をより守れるようにしていきたいということと、やっぱり一方で何ていうか一時保護、虐待じゃないケースもやっぱりあるので、そういうことについての説明責任とか、あるいは精度を高めることで親御さんたちの安心感も高めていきたいというそういうような狙いの中でやらしていただこうというふうに思っています。
 
(質)その相談にあたる職員の負担軽減とかも?
(答)も、ありますね。
 
(質)今の関連で、庁内的には部署はどこが。
(答)子ども・福祉部の課としては子育て支援課ですが、虐待と里親を担当している推進監の川邉さんのところで、あと児童相談センターでやってます。
 
 
 
 
                                                                                                                了

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