知事定例会見録
平 成30年4月11日
於:プレゼンテーションルーム
発表項目等
質疑項目
・発表項目等に関する質疑
・大麻栽培者免許の付与
・知事の新年度の意気込み
・高等教育機関の充実に向けた取組
・土性沙羅選手の肩の手術
・東京2020大会聖火リレー
・女子レスリングのパワハラ問題
・知事の任期
・省庁における不適切事務
・旧優生保護法にかかる調査
発表項目
(知事)今日は、「第7回みえ県民意識調査」の集計結果についてお知らせしたいと思います。お手元の資料、概要版の1ページをご覧ください。三重県では、「みえ県民力ビジョン」において、「県民力でめざす『幸福実感日本一』の三重」を基本理念として掲げておりますので、県民の皆さんの「幸福実感」を把握し、県政運営に活用するため、毎年「みえ県民意識調査」を実施しています。本年1月から2月にかけて、県民の皆さん1万人を対象にアンケート調査を実施したところ、5,270人の方々から回答をいただきました。ご協力いただきました多くの県民の皆さんに、あらためてお礼を申し上げたいと思います。「第7回みえ県民意識調査」では、これまでの調査で継続してお聞きしております、「日ごろ感じている幸福感」などのほか、「政策分野の重要度」や「人生100年時代」、「健康づくり」などについてもお聞きしています。それでは集計結果の概要について2ページをご覧ください。日ごろ感じている幸福感を10点満点で質問いたしましたところ、図表2のとおり平均は6.70点です。前回調査、去年ですね、前回調査より0.01点低くなりましたが、第1回調査からの推移を見ますと、第3回調査で少し高くなり、第4回調査で少し落ちるなど、でこぼこがあるものの傾向としては幸福感が徐々に高くなっています。続いて3ページをご覧ください。日ごろ感じている幸福感について属性別で見ますと、前回調査より大きく上昇した層として、年齢別では18歳から20歳代が0.12点、主な職業別では学生が0.44点高くなっています。別冊資料という、今回初めて付けたんですけど、ずーっとトレンドがなるべく分かるようにということでこの資料を付けましたが、別冊資料の5ページを見ていただきますと、ここでは属性別の幸福感についてのトレンドをグラフで示していまして、図表2の性別では、女性については高い水準で推移し、男性については、今回は前回よりも少し下がりましたが、傾向としては右肩上がりとなっています。またあとで使いますが、別冊資料はおいといて、また概要版のほうに戻りまして、4ページは、幸福感を判断する際に重視した事項です。第1回調査から第3回調査や前回調査までと同様に、「家族関係」というのが最も高くなりました。5ページは、幸福感を高める手立てです。これまでの調査と同様に「家族との助け合い」が最も高く、次いで「自分自身の努力」となりました。6ページからは地域や社会の状況についての実感に関する調査結果ですが、「みえ県民力ビジョン」に掲げる政策分野ごとの15の「幸福実感指標」に対応した質問となっています。8ページをご覧いただきますと一番よく分かってもらえますが、「感じる」と「どちらかといえば感じる」を合計した、いわゆる「実感している層」の割合は、(11)の「三重県産の農林水産物を買いたい」が最も高く、次いで(10)の「自分の住んでいる地域に愛着があり、今後も住み続けたい」、そして(4)の「犯罪や事故が少なく、安全に暮らせている」の順となっており、これは過去6回の調査と同じ順位です。「感じない」と「どちらかといえば感じない」を合計した「実感していない層」の割合は、(14)の「働きたい人が仕事に就き、必要な収入を得ている」が最も高く、次いで(1)「災害の危機への備えが進んでいる」、そして(15)の「道路や公共交通機関等が整っている」の順となっています。「実感している層」の割合を前回調査と比較しますと、15項目中、9項目で割合が高くなりました。最も高くなったのは(11)の「三重県産の農林水産物を買いたい」でプラス2.0ポイント、次いで(7)の「子どものためになる教育が行われている」がプラス1.9ポイント、次いで(6)の「性別や年齢、障がいの有無、国籍などにとらわれず、誰もが社会に参画できている」がプラス1.5ポイントとなっています。一方、「実感している層」が前回と比べて低くなったのは、(13)の「国内外に三重県の魅力が発信され、交流が進んでいる」や(15)の「道路や公共交通機関等が整っている」などとなっています。「実感している層」の割合を第1回調査、さっき言ったのは前回調査ですが、第1回調査と比較しますと、これまでの調査で設問を変更していない11項目中、9項目で割合が高くなりました。最も高くなったのは(13)の「国内外に三重県の魅力が発信され、交流が進んでいる」でプラス15.7ポイント、次に(12)の「県内の産業活動が活発である」がプラス8.9ポイント、続いて(7)の「子どものためになる教育が行われている」がプラス8.6ポイントとなっています。一方、「実感している層」が低くなっているのは、もともと絶対値が高いですけども、(11)の「三重県産の農林水産物を買いたい」や(3)の「必要な福祉サービスが利用できている」となっています。これはですね、別冊資料の9ページを見ていただくと、これまでのトレンドがずっと出ていますので、これもご参考にしていただければと思います。概要版に戻っていただいて9ページをご覧ください。これまでの調査では、先ほど述べた幸福実感指標により政策分野ごとに県民の皆さんに成果が届いているか実感をお聞きしてきましたが、政策分野そのものの重要度をお聞きしたことはありませんでした。「みえ県民力ビジョン」策定から6年以上が経過し、策定当時から社会経済情勢も変化していることや、各政策の進展度もあることから、今回あらためて、政策分野の重要度についてご質問いたしました。そうしましたところ、「医療」が最も高く、次いで「介護・高齢者福祉」、「防災・減災」となりました。続いて10ページをご覧ください。これまでの調査により、結婚や子どもを持つことと県民の皆さんの幸福実感には密接な関連があることが分かっております。継続的に調査を行い、意識の変化などを把握することが重要ですので、過去に調査項目とした、「結婚に対する考え方」や「理想の子どもの数」などについて聞いています。11ページを見ていただきますと、理想の子どもの数の平均人数について、前回調査より0.1人多くなっています。今回調査、図表13と、前回調査、図表14を比べますと、今回調査は前回調査より、全ての属性で子どもを希望する人数が多くなっています。それから、14ページをご覧いただいて、14ページと15ページは、人生100年時代に関する意識について、県民の皆さんにお聞きしてみました。はじめに100歳まで生きることについて、と質問したところ、「不安である」が最も高く、次いで「どちらかといえば不安である」、「どちらともいえない」となりました。15ページをご覧ください。「不安である」、「どちらかといえば不安である」を回答した方に、不安に感じることを質問したところ、「健康の維持(病気や介護)」が最も高く、次いで「収入の確保」、「家族や友人など人とのつながり」となっています。また、社会で活躍できる年齢について質問したところ、「75歳まで」が最も高く、次いで「65歳まで」、「生涯」の順となっています。続いて16ページから20ページまでは、健康づくりについて質問しています。16ページですが、健康状態について質問したところ、「健康な方だと思う」が最も高く、次いで「あまり健康ではない」、「非常に健康だと思う」となっています。19ページの健康づくりに欠かせないものについては、「時間的な余裕」が最も高く、次いで「金銭的な余裕」、「身近な環境」となっています。今、説明しましたような政策分野の重要度や、ご家族、あるいは人生100年時代、健康づくりに関する意識については、今後しっかりと分析を行い、政策議論に活用していきたいと考えています。この報告書は後日、県庁などに配置するとともに、ホームページでご覧いただけます。今後、戦略企画部におきまして、集計結果をもとに属性別にクロス集計を行うなどにより、分析をさらに行っていきたいと考えています。
発表項目等に関する質疑
○「第7回みえ県民意識調査」の集計結果(発表)
(質)まず幹事社からお伺いします。幸福度については、全体としてはそれほど大きな変化がなかったということに関して率直な受け止めをお伺いしたいのと、やはり下位の項目について、働きたい人が実感している「働きたい人が仕事に就き、必要な収入を得ている」とか「性別や年齢、障がいの有無、国籍などにとらわれず、誰もが社会に参画できている」といった、このような分野については、やはりこの調査というのが、経年ずっと低いことからどのように政策に生かされてきたのか。今回生かしていくのかとういのを教えてください。
(答)全体的な幸福感の受け止めにつきましては、こういうのトレンドを見るのが重要だと思いますので、トレンドとして伸びてきていると、徐々にですけども、ということは良い方向なのではないかと思っていますのと、今、やっぱり若者の定着とか課題である中で、今回18歳から20歳代とか学生っていう方の幸福度が高かったということは一定評価できるとこかなと思ってます。一方で属性別で農林水産業の方とかあるいは単独世帯の方の幸福度というのが、やっぱり低くなっているのでそういう方々の所得の対策とか、働く場の対策とか、寄り添っていくこととか、そういうことが重要だなとあらためて感じているところであります。それから下位のところで地域や社会の状況についての下位のところで、特に例えば2つ言っていただいたうちの1つの「働きたい人が仕事に就き、必要な収入を得ている」というところについては、ずっと下位であるんですけども、多分この調査をやり始めた平成23年度とかと今でこの項目の中身も変わっていると思うんですね。つまり有効求人倍率が高くなってきて職に就くということについては、そんなにハードルは高くなくなっているかもしれないけども、やっぱり収入という部分おいて、この前も県内総生産の話よりも消費の話をしましたが、そういう懐が温かくなったなとか、消費を積極的にしていこうというふうなところの収入を十分に得るというところまでいってないのかなというふうに感じてます。また、三重県においては非正規、女性の非正規の方の割合が全国的に見ても高いというようなこともありますので、そういうことも収入などにも影響していると思いますから、そういうところの可処分所得を増やしていくような、そういう非正規から正規、あるいはこのもともと例えば介護とか、保育とか、そういうような待遇とかに課題のある分野においての待遇改善の取組とか、そういうのをしっかりやっていかなければならないのかなと思っています。それから他に低くなっているやつでいきますと、この障がいのやつとか、必要な福祉サービスとか、そういう部分においてもやっぱりきめ細かに見ていく必要があるというふうに思っていますので、そういうところをやっていきたいと思います。特に今回政策分野の重要度を聞きました。これを実感しているというのとクロス分析することが大事だと思っていまして、それをやろうと思っているんですけど、例えば実感していて政策分野が低くなっているということであれば、何か一定成果が上がっているから、まあまあいろいろちゃんとやってくれているなというふうに見るんで、それはしっかりやっていくということだと思いますけど、一方で実感している層が低い、あるいは実感していないが高いにも関わらずこの政策分野の重要度が高いということは、まだ我々の政策が十分でないということだと思いますので、そこをしっかり、そこを県の政策として毎年度の予算とか、いろんな計画などにおいて重点的にやるべきところだと思いますから、そういうこの分析をして生かしていきたいと思います。いずれにしても今申し上げたような、この表面的な数字もさることながらもう少しクロス分析をして、しっかり政策に生かしていくということでやっていきたいというふうに思います。
(質)人生100年時代に関する質問のところなんですが、不安に感じるところが健康の維持とか、収入の確保とか、これは多分行政の社会保障だとか、セーフティネットに関わる部分なのかなと、そこが将来的にちゃんと維持されるのかという不安なのかなと思うんですが、知事はこの辺りどのように見ていらっしゃいますか。
(答)僕は何というか、「どちらかといえば不安である」ぐらいが一番高いのかなと思っていたんですけども、「不安である」というのが一番高いということは、やっぱり将来に対する収入のこととか、健康のこととかいろいろ中身はあるにしても、単純に人生100年時代とか言われても、やっぱり実際にそこを自分自身が生き抜いていけるかということに不安を感じる方が多いんだなというのをあらためて感じました。これは貴方、指摘あったとおり社会保障制度の制度的な部分と、やっぱり実際の日々の生活の健康づくり、なので健康づくりのところを聞いているんですけど、その両面をしっかり整えていくということが行政として重要なのかのと思っています。ですので今回、県も医療保健部というのを作り、医療と介護を連携させる仕組みや制度を充実させていこうということと、健康マイレージ、この平成30年からやりますし、国民健康保険の都道府県化に伴って健康づくりを一生懸命頑張っている自治体に、この財源がたくさん来る努力者支援制度というのができますので、そういうこの健康づくりというのもしっかり上げてやっていかないといけないなと、いずれにしても、ちょうどこういう医療保健部などを設置したタイミングでありますので、社会保障の制度や仕組みの部分と、それから日々の健康づくりの部分とを安心していただけるような取組をしていきたいというふうに思います。この人生100年時代もそうですけども、やっぱり今、とりあえず分析は必要ですけども政策分野の重要度でも医療、介護、防災、教育、子育てとかが高くなっているということは僕がこの折しも平成30年度の当初予算で「安心なくして希望なし」という話をさせていただきましたんで、こういう人生100年時代のことにおいてもいろんな政策においてもやっぱり安心というのが大事なんだなとよく見えてくる調査結果だったなと思いますので、そういう安心面を充実させていく取組をしっかりやっていきたいと思います。
(質)予算に関連するんですが社会保障費がどんどんこれから上がっていくという中で、その県としての財政をどうするのかというのも、やっぱりこの不安を取り除く一つの大事な部分だと思うんですが、あらためてそこに関するお考えをお聞かせいただいてよろしいですか。
(答)社会保障関係経費の関係でいけば、ベースのそもそもの財政を健全化しなければならないということと、今申し上げたような健康づくりや予防というものをしっかり取り組んでいくことで医療費の適正化をしっかり図っていくというようなことが大事だと思うんですよね。なのでその2つを両輪としてしっかりやっていくということだと思いますが、財政の健全化につきましては、今やっている集中取組において平成31年度までにそれぞれの予算編成において経常収支適正度、これを100以下にするというような目標とか、あるいは経常収支比率、今97パーセントとかそんな高い状況にありますけども、それを31年度末には、ああいう企業庁からの借り入れとかしなくても予算を組めた平成26年度のレベルにまで持ってくるとか、そういう幾つか目標を設定していますので、それに向けた道筋をしっかり付けていくということが大事だと思います。
(質)政策分野の重要度ですけれども、インターハイも国体も控えている中ということなんですけど、スポーツの推進があまり高くないように見えるんですけれども、知事どのように分析されますか。
(答)さっきもちょっと記者さんに答えたのと重複するんですけど、クロス分析してみないと分かんないと思うんですよね。実感している層が高くて、この重要度が低かったらまあそれは一定いろいろ県やいろんなところがちゃんとやっているやろと、だからまあまあそんないろいろ言わんでもええのかなというのはあると思いますし、一方で実感していない層が高かったり、実感している層が低いのに重要度が高いということであれば、それは我々の政策に足らざるところがたくさんあるということであろうと思いますので、まずしっかり分析をしていきたいというふうに思います。一方で仮にこの国体とかそういう部分に対する機運が盛り上がってなくてこういうふうになっているということであれば、それは大きな問題なのでしっかり機運の盛り上げについておそらく今年国体も正式決定していくということでありますので、その部分の機運の醸成というのはしっかりとやっていかないといけないなと思いますね。
(質)経年変化をこうやって見ていらっしゃる意味合いはよく分かるんですけど、これ他の都道府県とか、別の自治体と比べてここはこうだ、弱点、強み、そういうのをこれまで評価とかされては来ているんでしょうか。
(答)各担当同士でそれぞれ研究はしているようでありますけども、まあ聞き方とか、分析の仕方も若干違うので、あんまりこう他の県との比較というのはちょっとやりにくいのかなというのは若干あるとは思っています。でもまあそれぞれの調査が有効なものになるようにということで、やっている県といろんな情報交換を担当ベースでやっていますので、うちの調査が、それで今貴方が言っていただいたような強みとかがよく分かるように、分析の制度を高めていくっていうのは、ぜひやりたいと思っています。大体国も山形県も福岡県もうちも、大体0.何点とかのやつの波を打つんですけど、愛知県さんは2年に1かいやっているんですけど、25年が5.7、27年が6.3、29年度は7.2みたいな、ばばばばーって上がっていくのは、何か他の調査と傾向が違うのでなかなかなどうなんだろうなと思いながら、そこもなぜそうなっているのかみたいなのを情報交換したりするようにしているようであります。いずれにしても政策に生かせるいい調査になるような努力を続けていきたいと思います。
その他の項目に関する質疑
○大麻栽培者免許の付与
(質)幹事社から1点、先日コメントも出していただいていたんですが大麻栽培に関して伊勢麻振興協会の件が免許を出されました。非常に伝統を守るということと、一方で大麻とは大分品種、濃度が違うということですけども、ゲートウェイドラッグとして脱法ドラッグが厳しくなっていく中で大麻の使用が増えていると、そういうことで社会にどういうメッセージを与えるかと、非常に難しい判断だったと思うんですが、あらためてお考えをお聞かせください。
(答)今回の免許の交付というか、再申請の審査に当たっては県民の皆さんの不安や懸念に対して、どう向き合うのかということ、それから県民の皆さんの安心安全の確保、こういう観点で慎重に審査をするようにということで従前より担当課に指示をしていたところであります。申請内容において前回と大きく変わり大量に生産して全国流通させるというものではなく、多度大社と椿大神社に限っての限定した生産であるということや、うちが他県と比べても厳しくしている審査基準、これの盗難防止対策などにおいて基準を一定満たすというようなこと、それから国の技術的助言などにおいても、その対策は十分であるという、あといろんな審査においての見解に相違がないというようなことでありましたので、私はそれだけでは審査のことだけでっていうのはやっぱり、それでも不安や懸念の払しょくに繋がらない可能性があるので、そういう意味で監視要領というのを設定し、そして監視要領の中には抜き打ちの検査のことであるとか、非常に他県と比べても低いTHCの濃度の基準を設けるとか、あと伊勢市さんにも具体的に監視に協力をしてもらう、関与してもらうこととか、あといわゆる大麻コミュニティみたいなのの形成に繋がってはいけないので、そういう目的の申請は排除するという要領改正などもさせていただきましたので、あとはそもそも条件付きの今回免許でありますから、その条件が満たされなければ免許の取り消しということになりますので、安心安全の確保のために引き続きしっかり申請者の方、あるいは県としても努力をしていかなければならないということであろうと思いますけどね。
(質)知事は伝統であるというようなことを大事にされていると思うんですけれども、一応化学繊維などの代替品はあると言いつつ振興協会の方々は、三重県内の神社の神事なんだから三重県産の大麻を使いたいと思うのは当然だということが根底にあるというふうにおっしゃったんですけども、知事はそういうご主張に対してはどの程度共感というか理解がありますか。
(答)今回、何というんですかね、貴方が質問されている趣旨がちょっと、まあ、僕の考えと違うのかもしれないけど、何か共感とか何とかでこの免許を付与するものじゃなくて、基準を満たしているか否かなので、そういう目的の部分において、今回の多度大社あるいは椿大神社の伝統行事に活用するということは、その目的に合致しているということが有識者の見解とかでも出ているということなので、僕が何か一般論として伝統を大事にしているということと、今回の免許付与は全然違うものであって、免許付与はその基準を満たしているか否かだということです。
○知事の新年度の意気込み
(質)新年度一発目の知事定例会見ということで、新年度の意気込みをお願いします。
(答)新年度の意気込みですか、すごいまるっときてるね。新年度ですね、まず、新年度幹部職員の挨拶などでも申し上げましたけれども、まず、基本姿勢としては、厳しい財政状況にあってもですね、いろんな知恵を総動員してチャレンジをしていかなければならないということと、あとは、幹部職員の訓示でも申し上げましたが、今国などにおいて文書管理とか情報開示などに関する話題も出ていますが、こういうものは県民の皆さんとの信頼の根底を作るものでありますから、しっかりやっていこうということであります。あとは、今年度様々な、今年度もですね、しっかり取り組まなければならないいろんな課題がありますので、例えば、平成最後のインターハイ、そしてそこに皇太子殿下がお見えいただくことが確定すれば、それに伴う行啓などもあるでしょうし、そういうのを無事に遂行させていかなければならないというようなこともあります。あと、先ほど来にもちょっと触れましたけども、やっぱり若者の定着っていうのが非常に人口減少との関係、地方創生との関係でも重要ですので、そういう若者定着に繋がるような高等教育機関などの量的拡大とか質的向上とか、そういうものにしっかり取り組んでいかなければならないというふうに思っています。あと、医療とか、インフラ整備、個々のこと言いませんけども、医療とかインフラ整備などにおいても、重要な局面を迎えているものが幾つかありますので、そういうのをしっかり取り組んでいくということであると思っています。いずれにしても、自分としては任期最終年度でありますので、しっかり、一つ一つ成果を県民の皆様にお届けできるように頑張っていきたいと思います。
○高等教育機関の充実に向けた取組
(質)高等教育機関の量的拡大とおっしゃった。
(答)量的拡大、今大学収容力が低いとかいわれているので、それをどういうふうにやっていくか、いろんな議論をしてるんですけどね。大学を増やすとかそういうことではないですけども、いろんな方法があり得ると思いますから、量的拡大、質的向上、ポイントですね。
(質)松阪市長ですね、大学誘致のことをずっとおっしゃっています。今ちょっとお話出たもんですから、何かその辺で動きが情報収集などであれば、動きがあればなあと思いますが、いかがでしょうか。
(答)今まだ申し上げられるような段階ではないですけども、高等教育機関の、何ていうんですかね、今三重県は大学収容力という4年制大学に行きたい高校生に対しての定員が少ないというような状況にありますから、それをどういうふうにその壁を乗り越えていくかということで、いろんな案を考えているところですけども、まあまあ少しずつ世の中に出ていくんではないでしょうか。これからまた申し上げたいと思いますけども。そういう部分はすごく大事なことだなあと思っています。今折しも、いろんな国においても、いろんな大学の統合の話とかそういうようなことがいろいろ出ていますから、しっかり若者が学びたいと思う、若者が三重県で学べるような、そういう取り組みというのは、よく議論をしていかないといけないと思っています。
○土性沙羅選手の肩の手術
(質)もうひとつよろしいですか。松阪出身の土性沙羅選手が、肩の方を悪くなされて手術をされると。12月まで復帰は難しいだろうということでなっているんですが、結構松阪の方では注目、関心事なんですが、知事いかがでしょうか。
(答)私も昨日そのニュースに触れて、大変心配をしているところでありますけれども、12月までかかるということで、来年は東京オリンピックに向けて大変準備や選手選考とかでいろんな重要な局面を迎える年でありますので、まずはしっかり療養されて、その後ですね、来年トップスピードでまた回復していただいて、東京オリンピックで金メダルを取れるような道筋を描いていただくことを期待したいと思います。
○東京2020大会聖火リレー
(質)あらためてになりますが、東京五輪の聖火リレーのですね、日数配分が示されたんですけれども、受け止めをちょっとお伺いできれば。
(答)そうですね、まあ2日間というようなことでありますので、この2日間の中で、翌年の三重国体、三重とこわか国体にも繋がるような東京オリンピックの気運の醸成、そういうものに繋げていきたいというふうに思います。どういう内容にするかはこれからですけども、あくまで個人的な見解ですが、この三重県はやっぱり多様性が売りですので、そういう多様な人々が参加できるような、そういうリレーでありたいなあと、あるいは多様な地域が参加できるようなリレーであるといいなあと、あらためて、全く個人的な見解ですけども、というように思います。いずれにしてもこのリレーについて、各都道府県で委員会みたいなものを作ってこの議論をスタートしなければならないということになってますので、そういう準備をしっかり進めていきたいというふうに思います。あとは、被災地に多く配分されていますので、そういう被災地の皆さんが元気になってもらえるような、そんなリレーであってほしいなあと、あらためて、加えて思います。
(質)追加で、先ほど知事、多様な人という、参加できるようにとおっしゃっていましたけども、念頭にあるのは、例えば障がいを持つ方であったりとか、性的マイノリティの方であったりとかそういったところをイメージされていらっしゃるということで。
(答)おっしゃるとおりですね、はい。
(質)あとすいません、もう一点。ルートとか、走るランナーの候補も都道府県の方で上げてくれということだと思うんですけども、スケジュール感としていつ頃までに決めたいというのは。
(答)今年度にその委員会を作って、来年度やったかな、ちょっとスケジュール詳しくは忘れましたけれども、今年度にその委員会みたいなのを作るんじゃなかったかなと思いますけれども。
(質)はい、分かりました。
(答)なるべくそういうプロセスも県民の皆さんを巻き込むようなね、ことがあった方がいいんじゃないかなあとは個人的には思いますけども。
○女子レスリングのパワハラ問題
(質)レスリングでですね、三重県も吉田沙保里選手とかいる中で、ちょっと今栄監督のパワハラが認定されたというようなことがあって、ちょっと心配な状況がありますが、それについて何かコメントがあれば。
(答)そうですね、私も栄監督と何度もお会いさせていただいて、とても明るい方であるにもかかわらずこういう事態に至ったということは残念に思います。私は今まさに貴方もおっしゃったとおり、三重県はレスリング強いし、子どもたちでレスリングを、一生懸命頑張っている子どもたちが他県と比べてもたくさんいる県だと思いますので、そういう子たちが何かこう、レスリング嫌だなあと思ったり、レスリングやってることがちょっとなあと思うようなことがないようにね、今レスリング関係者の皆さんも緊張感を持って危機感を持って頑張っていただいていると思いますけども、そういう子どもたちが頑張っていけるような環境づくりをね、ぜひ関係者の皆さんには引き続きやってほしいなと思います。三重県内の皆さんには、東京オリンピックとか、あるいはとこわか国体とかそういうのも迫ってますからね、こういうことが競技成績に影響がないように、されると思いますけど、していただきたいと思います。
(質)栄監督に三重県として何かお仕事をお願いしているようなことはありましたっけ。
(答)無いと思いますけどね。少なくとも僕が知り得る限りとかそういうので、栄監督に何かお願いしてるっていうのはないということです。
○知事の任期
(質)前回もお尋ねしたんですが、知事の任期がちょうど1年ということでございまして、またあらためてということでございます。あえてお尋ねしたいのですが、奥様のほうの思い、何かお話しされることとか。
(答)任期残り1年ということですが、とにかく、今申し上げたとおり、どの年度もどの一日一日も変わりませんけれども、しっかり成果を届けていけるように、努力を日々すると。それ以上でも以下でもないというふうに思います。で、その、残り任期1年のことなどについて妻と話をするかということについては、現時点では特段してないですね。むしろ、今週金曜日が下の子の2歳の誕生日なので、その誕生日プレゼントをどうするとか、そういう話などのほうが。あとは、この7日の日に長男が年長さんになりましたんで、そのクラスがどうであるとか、先生がどうであるとか、そういう話のほうが多いです。
○大麻栽培者免許の付与
(質)話が戻って、大麻のことなんですけど、最初に不許可にしたときに、1つ、全国流通するのを、三重県で作る必要があるのかという話もあったわけですけども、今後、供給可能量との関係もあるんですけども、県外にそういう求める神社があって、基準を満たせば、将来的には県外用に作るっていうか、許可するという場合もあるわけですか。
(答)かなり仮定の話なんで、ちょっと、答えがその、合致しているか分かりませんが、この世界は、先ほども言いましたように、申請内容が審査基準と合致しているかどうかなので、申請内容がどういうものかということで、どう出てくるかによりますので、まあなんか、仮定の話でお答えするのは、何か変な予断を与えるのも、私はよくないと思いますので、まあ申請内容がどうか、それを基準に照らして審査をするということです。
(質)今回の場合、2つの神社があって、実際にそこにそれだけの量が必要であるということを確認して、そちらから供給できる量と併せてというのですけど、例えば来年だと、今年種子とか作ってるんで、もっと供給可能な量というのは増えていくと思うんですけど、当面県内として、もうちょっとこう増えていくと、県外でもうちもっていうのが出てきたときに、そこで実際にそれが必要で、そこに確かに行くっていうのが確認できれば、あり得るのかなっていう、そういう。
(答)だから今申し上げたように、実際の申請内容とか、それによりますよね。今回でさえ、まだ、今から、やっていただいて、条件をちゃんと満たす管理ができるかどうか。で、その、さっき言った供給、出してきてる供給量も本当にそれで量が管理できているのかっていうのも、監視さえまだしてませんので、何か今後のことに予断を与えるようなことは、私としては言及できないです。
(質)大麻ですけども、県のほうで何か支援みたいなものとかですね、伊勢市のほうも、伊勢市に聞けばいいんですけど。何か、この伊勢麻振興協会に対して、自治体から何か支援みたいなものって今後考えられるんですか。
(答)支援ですか、支援は全くないと思います。あの、うちは、監視側ですので。
(質)何か、予算付けるとか。
(答)無いです。
○省庁における不適切事務
(質)昨日のぶら下がりでも聞いた件なんですけども、昨日のぶら下がり後、愛媛県知事が会見をされて、朝日新聞さん等で報道されたような文書が存在するというような旨の回答をされました。都道府県と国の関係においてですね、これは首相案件だからという言葉が出てくるというような、そういうことが愛媛県側に残っていた可能性があるということだと思うんですけども、そういうようなことについて受け止めをいかがでしょうか。
(答)そうですね、今、それぞれでそれぞれがご主張されて、応酬されている案件ですので、私が何か受け止めということはないですけどね。いずれにしても国民の多くがちゃんと物事が解明されていく、真実が明らかになっていくということを望んでいると思いますので、全ての関係者がそういう努力をしていただくということが大事だと思います。
(質)一連のずっと、これも聞いたことなんですけども、不祥事が、霞が関を中心としたところでの不祥事がずっと後を絶たない状況についてですね、なぜこんなことになってしまっているのか、国家公務員はどうあるべきだというについてお聞かせいただけますでしょうか。
(答)なぜっていう部分においては、今、私は、霞が関に身を置いている立場でないので、よく分かりませんけれども、こういうふうになっているという、こういう文書管理とか、情報開示とか、そういう部分において、疑義を持たれるような出来事、事案が続いているということは、大変残念に思います。その、霞が関ではないにしても、同じ、我々地方行政ではありますけども、行政というものに携わっている者として、非常に危機感を持ってみてるということであります。ですので、我々としては、霞が関において、信頼回復のための再発防止策とか、真実の解明ということに力を注いでほしいとも思いますし、加えて、我々三重県の行政においても県民の皆さんの信頼を損ねるようなことは、決してあってはならない、我々は情報開示において、過去、港湾改修工事などで悔しい思いをしていますから、そういう喉元過ぎればということがないように、自分たちがしっかり規律を正してやっていくということが大事だと思います。
(質)この件に関しては、安倍首相であるとか、麻生財務大臣とか、防衛大臣といった、所管の大臣ですね、どのような責任を果たすべきであると。
(答)それは、今、それぞれが今、調査をされていますので、私がどうこう申し上げることでもないと思いますし、その結果をそれぞれ調査された、そういうものの再発防止策をどうするかとかいうようなこととかをやられた段階で、それぞれの政治家が出処進退をお考えになることだと思いますので、私からはコメントは控えたいと思います。
○旧優生保護法にかかる調査
(質)旧優性保護法関連なんですけども、県立病院調査というのをやられたみたいですけども、そもそも厚労省が言う110人という数字があるんですけども、それとのギャップっていうのを、今後、県はどう埋めていく。
(答)今、現時点において、我々は、昭和38年から昭和54年の優生保護審査会の文書しか残っていないという状況でありますので、国の調査で、今残っていないところのものを再調査せよということであれば、それは調査をしたいと思いますが、我々は、一定探した中で、そこの部分のやつしか、実は、この昭和38年から54年のやつも保存期間を越えて残っているという状況ですので、その文書管理自体、全体の文書管理もしっかりやらなければならないので、いずれにしても、それ以外の部分も再度、徹底して探せということであれば、ちゃんと対応したいと思いますけど。そこで出てくるかどうかっていうのは分かりませんけどもね。あとは、範囲を、今は県にある文書でありますけど、国の指針が出て、一定、大規模に他の病院であるとか、障がい者施設とか、そういう所もあたって、そのギャップがある部分をせよということであれば、その方法に基づいて、しっかり協力をし、調査していくという姿勢だと思います。
了