知事定例会見録
平 成28年12月26日
於:プレゼンテーションルーム
発表項目等
・一年を振り返って(報告)
質疑項目
・報告項目に関する質疑
・平成29年度政府予算案
・来年の抱負
・ウィッツ青山学園の運営主体
・知事の年末年始の予定
・クロマグロの資源管理に関する水産庁の行政指導
・四日市市長の交代
・天皇陛下の譲位
・麻の栽培にかかる免許申請
・知事の健康状態
発表項目
(知事)それでは今年最後の定例記者会見をやらせていただきます。まず恒例ですけども、今年を振り返ってみたいな感じの話をしたいと思います。まずは今年の5月26日、27日に伊勢志摩サミットが開催されオール三重で取り組んだ、そして我々の念願でもありました、神宮にG7の首脳が訪問していただいた、そしてジュニアサミットとか次世代の活躍、そういうのも目立つものでもありました。いずれにしましても、交通や警備などで県民の皆さんにはご不便をおかけしたところもあり申し訳ないと思いますけれども、そういう県民の皆さんの暮らしの現場でのこのご協力があってこその今回のサミットの無事故、成功であったと思います。改めて県民の皆さんに感謝申し上げたいと思いますし、こういうサミットが開催されたということは、三重県の新しいアイデンティティーが付与されたというんですかね、例えば三重県というと伊勢神宮がありますねとか、三重県へ行くと鈴鹿サーキットがありますねとか、松阪牛ありますねとかみたいな、サミットやった場所ですよねという、そういうこう新しいアイデンティティーが付与された大変重要な時だったんじゃないかなと思います。そのサミットの後は伊勢志摩国立公園が公園満喫プロジェクトに指定をされたり、あるいはウィメン・イン・イノベーションサミットをやったり、認知症サミットをやったりと、そういうサミットを引き継ぐイベントなども開催されて皆さんのご協力を得てやることができたというふうに思っています。それから2点目は、夏に行われましたリオデジャネイロのオリンピック・パラリンピックであります。三重県からは三重県ゆかりの、オリンピックのほうに最多の12名の方々が出場していただき、吉田沙保里選手の4大会連続のメダル、土性沙羅選手の金メダルなどもありました。こういう12名という量的に多いということもそうですけれども、あとはラグビーで入賞したりバレーボールも入賞したりという質的にも非常に高いオリンピックだったので、この後スポーツイヤー続いていきますけども、三重県にとっても大変弾みの付く年だったと思います。その後もヴィアティン三重がJFLの昇格を果たしたり、あるいは国体の内定、これ7月でしたけれども、を得たりと、スポーツにおいても大変重要な年だったというふうに思います。一方で、今年は最初の頃も言っていたと思いますけども東日本大震災から5年、紀伊半島大水害から5年ということで、大変防災・減災という観点から、三重県にとっても節目となる年であったというふうに思います。折しも、熊本あるいは鳥取中部という所で大きな地震もありましたし、それ以外も様々な災害の被害がありました。改めて亡くなられた方々そして被災された方々にお見舞いとご冥福をお祈りしたいと思いますけれども、そういう年に私自身も全国知事会の危機管理・防災特別委員長を拝命するというようなことがありましたので、防災対策に終わりはありませんのでぜひ引き続き防災対策についてさらに強化をしていきたいというふうに決意を固めているところであります。それから嬉しい話題もその他幾つかありました。JR名松線の復旧あるいは山・鉾・屋台などで県内から3つ、ユネスコの無形文化遺産に指定をされたり、あるいは伊賀の消防団が操法大会で優勝したり、三重県で初めての東海環状の開通、そういうこともあって嬉しい話題も事欠かない、そういう年であったと思います。一方で、鈴鹿市における中学生の暴行事件でるとか、いじめの認知件数が増加の一途をたどっているとか、あるいは交通事故の非常事態宣言を出さなければならない状況になっている、こういう悲しい、残念な出来事があったということも事実であろうというふうに思っております。また個人的には、プライベートの面でありますけども、今年の4月から長男が幼稚園に通い始めたり、4月には長女が誕生したりということで、鈴木家的にも変化の大きい、そういう一年であったというふうに思います。いずれにしましても様々な話題に事欠かない、また県民の皆様のご協力によって三重が輝いた一年であったと思いますし、三重県政140年にふさわしい、後から振り返ってもそういう節目になった年であろうというふうに考えているところであります。私のほうからの一年の振り返り、以上でした。
報告項目等に関する質疑
○一年を振り返って(報告)
(質)あらかじめ広報課を通じてお願いをしてあったと思うんですが、今年一年を漢字一字で振り返っていただいてその理由と併せてお願いします。
(答)今年の漢字はこれですね。「全」です。先ほども言いましたオール三重でこの伊勢志摩サミットを無事故、成功に乗り切ったということでありますし、そのサミットが安全であったというようなこともあって「全」という言葉。それからこのリオオリンピックの、先ほども振り返りましたけども選手たちの全力プレーにみんなが感動したと、そういうような観点からこの「全」という言葉を使わせていただきました。よろしいですかね。
(質)そのサミットなんですけど、いい点も多々あったということですけど今後の課題みたいなところを今振り返ってもらえますか。
(答)まずはこのサミットがあったということで、例えばこの次世代の子どもたちの教育にどういうふうに生かしていくのか。例えばジュニアサミットに参加してくれた、日本代表として参加してくれた三重県出身の4名のメンバーは、英語のことはいいけどももっと自分たちのああいう場で問題提起をしたり、ディスカッションをしたり、そういう機会が増えるようなことをしてほしいと、総合教育会議にも1人、上堀内くんに来てもらってプレゼンしてもらいましたけども、そういうようなのを得て三重県の教育内容をどういうふうに変えていくか、そしてそれを次世代にどう繋げていくかというようなこととかは大きな課題ですし、大変重要なポイントだというふうに思います。それからこの高まった知名度、これを生かしていかに販路開拓とか観光誘客とか、そういうものに結び付けていくかということもあると思います。あとは県内にいろいろ濃淡があるような誘客などについて、いかに情報発信を続けて県内のいろんな様々なところにたくさんのお客さんに来ていただくとか、三重県の全体のいろんな所の産品が販路拡大されていくとか、そういうことをしっかりやっていくということが課題であろうというふうに思います。
(質)知事の働きかけで国からは財源負担の軽減をしてもらいましたけど、そういう意味での費用対効果みたいなのは、やっぱりそれに見合う、三重県の負担に見合うだけのサミットだったとお考えですか。
(答)はい、そうですね。
(質)その理由は?
(答)今申し上げたような、何かサミットの経済効果みたいな試算とかいろいろうちも出したりしていますけども、このパブリシティ効果だけを見ても、パブリシティ効果はファクトで広告換算ですから、それで3,000億円を超えることになっていますし、今9月末までですけども観光延べ宿泊者数が県全体で748万人ということで、これがあと3カ月でもしかしたら去年を抜くかもしれませんし、場合によっては平成25年遷宮の年を、これ三重県として過去最多でしたけども、それに迫るそういう勢いになって来ているということもありますので、様々、あとサミットがなければこの三重県のこの知名度がここまで上がるチャンスというのも無かったかもしれないので、そういうことを考えれば費用対効果はあったというふうに考えています。
(質)今年一年を振り返って三重県にとっては節目の年だと、政治家としての鈴木さんにとって節目の年だったと思いますか。
(答)節目というか政治家の節目はやっぱり自身の選挙だと思うので、僕今年選挙やってませんから、普段にない出来事があった年ではあるとは思いますけども、政治家としての節目というのは自分の選挙だと思いますけどね。
(質)政治家としてのご自分の選挙に関する考えというのは今も変わらない?
(答)変わらないです。
(質)任期を全うする?
(答)はい。
その他の項目に関する質疑
○平成29年度政府予算案
(質)発表項目が無いんでもう一つだけ、政府の当初予算に関して知事のコメントを出していただきましたけど、改めて知事の言葉で評価を。
(答)全体としては社会保障費の増を上回る規模が確保されていますので、地方の財政需要を一定反映したというふうには評価はできると思いますが、あと地方の一般財源総額も若干伸びて確保していただいていますので一定評価できると思いますけども、臨財債が増えているというようなことを考えると、これは若干残念だなというふうに思うところであります。それからポイントとしては、僕が全国知事会の委員長として何度も要望してきました緊急防災・減災事業債、これは三重県としても全国の5本の指に入る発行して活用していますので、これが延長されたというようなことについては非常に良かったなというふうに思っております。それから私自身がこの前全国知事会、官邸で行われたところとかでも麻生財務大臣に直接要望しました国立大学の運営費交付金、これがこれまで国立大学法人化してから減少の一途をたどっていたわけですけども25億円増額という形になっていますので、これは三重県が今地方創生を進めていく中で学ぶ場を魅力的にしていこうという、国立大学法人の運営費交付金というのは正に教員を採用したり、学校の基本的な部分に必要ですのでそういうところが措置された、増額になったということは非常に良かったと思いますし、三重県の地方創生にとっても重要であったというふうに思っています。それからリニアのやつについて名古屋以西の整備効果を全国で発現する方策などの検討を行う調査費が措置されたということについては、正にリニアについても節目となった今年それから来年に向けて新たな展開になっていくんじゃないかなということで、期待感が大変高いというふうに思っています。それから少子化対策の交付金も2次補正と合わせたら45.8億円で前回より増えていますので、これも地方の創生、この最初の交付金づくりの時に私も相当全国知事会や少子化の政府の委員としてやらせていただきましたので、非常にこれが増えたのは良かったんではないかというふうに思っています。そんなところですかね。あとはこれからMICEのところとか農業の基盤整備のところとか、まだこれから箇所付けがなされていったり事業の選定がされていくところがありますので、この三重県の流れの中で活用できるものは積極的に活用していくというような形で進めていきたい、引き続き情報収集を図っていきたいというふうに思っています。
○来年の抱負
(質)先ほどの振り返りも含めて来年はどういう年にしたいかを一言お願いします。
(答)来年は、今年そのサミットとかあるいはリオオリンピックみたいなのがあって、何か三重県に対する三重県民の皆さんの愛着とか誇りとか自信とか、そういうのが生まれる年だったんじゃないかなと思っています。例えば名松線の復旧なんかでも、ああいう災害で1回止まった所は廃線になってしまうことが多い中にあって、同日に行われた北海道新幹線の開通と並んでぐらい大きく話題として取り上げられました。それは、地域に対する愛着、誇り、自信、そういうのを持てた年だったんじゃないかなというふうに思いますので、ぜひ来年もイベントとかだけじゃなくて三重県民の皆さんが自分たちの三重県に対して愛着とか誇りとか自信とかそういうのを持てるような、老若男女、若い人も年配の皆さんもそういうふうに持てるような年にしていきたいなというふうに思っています。そのためにはさっき申し上げたような、もちろんいろんなイベントとかを成功させていったり情報発信をしたりもそうですし、一方で防災とか、あるいは安全安心とか、医療とか、福祉とか、そういうものについてもしっかり固めていくということが大事なんじゃないかなというふうに思っています。来年は実は子ども心身発達医療センターというのが来年の6月にできるんですけど、僕が知事になって一番最初に大きい、聴覚障害者支援センターもそうでしたけども、大きい規模のものとして最初に決断したセンターですし、あすなろ学園にも何度も通って非常に思い入れのある施設ですので、そういうこの愛着とか自信とか誇りを持つためにはそういう部分の福祉のところとか、何ていうか安心というものをしっかり提供していくことが大事だなというふうに思っています。
○ウィッツ青山学園の運営主体
(質)流れを断ち切るようであれなんですが、今年ウィッツの話も県内で話題になったと思います。伊賀市にある株式会社が運営する学校法人でいろいろなトラブルであるとか問題が発覚したわけですけども、それを受けてまた来年度から新たに運営主体を変えて存続といいますか運営をしていくということで、今日伊賀市の市長が文科省のほうに報告をしに行っているんですけども、鹿児島県の学校法人が新たに運営主体なるということで、それについても改めてになるんですけども期待であるとか、今後どのように運営していってほしいであるとか、県としてのお願いがあればお願いします。
(答)そもそもああいうウィッツで不適正な運営がなされたということについては、子どもたちの学びの場であってそこで真剣に学びたいというふうに思っている子どもたちに対して大変残念な事案でありましたし、遺憾に思っているところであります。県としても就学支援金などの面で対応していかなければなりませんので、今後法人の切り替えにつきましては、文部科学省と伊賀市において適切に対応がされるというふうに思っておりますので、その法人の運営切り替えがなされた後には、我々もその就学支援金とかも適正に事務をしっかり行っていきたいと思います。一方でこういう事案が起こってしまったことについては、制度上の監督の仕方とかそういう部分もあろうかと思いますので、まだ具体的に教育委員会とかには指示しているわけではありませんけれども、伊賀市さんは本来その高校教育の担当の人たちっていないわけですよね。だから高校教育をやっている県がもう少しその監督とかそういう部分において権限が無くても、いろんなもっと早めに相談に乗るとか適切なサポートというのはやりようがあるんじゃないかと思っていますので、今回のことを運営法人変わったからそれでいいよねっていうふうにせずに、その真剣に学びたいという子どもたちとかに地域に学校があることによって安心感を持ってくれている地域住民の皆さんたち、そういう皆さんたちの思いを無にしたりしないように県としても高校教育の監督という面においてできることは適切にサポートしていきたいというふうに思います。
(質)先ほどの件に関連してなんですけれども、ちょっと不勉強なところがあって、ちぐはぐなことを言うかもしれないんですけど、学校法人に運営主体が切り替わるということであれば、主管が今度は市から県のほうに移るということになるのかなと思うんですけれども、県としてできることは適切にサポートというところはおっしゃられたんですけれども、県の主管になるということに関して改めて一言いただけないかというとこなんですが。
(答)県の主管にはならないですね。
(質)ならないですかね。
(答)構造改革特区制度においては伊賀市が特区になっているので、そもそもああいう通信制の高校を設置してもいいと、加えてそれは学校設置基準とかの特例なので、あそこでしかできない学校運営形態ですから、県に主管が来るということではないので伊賀市のままです。でも、今、伊賀市さんに2人ぐらいですか、高校教育の特区の担当ということでいらっしゃるんですかね、でも高校の教育のカリキュラムのこととか、教員の確保とかそういう部分とかにおいても、普段高校教育やってないとなかなかできないところがあると思うので、そういうので何か相談乗れたりするとこあれば、適切なサポート体制は取っておかないといけないなと思ってます。
(質)今のところ、伊賀市のほうから特区というもので続けてくという意向で知事は伺っているということでいいですか。
(答)運営主体を切り替えてやっていくということなので、引き続きやっていくんだろうとは思ってますけど、様々な手続きがあると思いますから、今日以降、また伊賀市長さんが表明されると思いますので、それをよくお聞きしたいと思います。
○知事の年末年始の予定
(質)年末年始はどう過ごされますか。
(答)年末年始は、年末やと1つは私の友人が別府市長をやっていますので、今年、熊本、大分、地震で大変でしたので、首長の仲間と一緒に別府に行ってちょっと勉強会をしながら少し地域でお金を落として来るというようなことをしようかなというふうに思っているのと、元旦は恒例のように皇居に行かせていただいて新年祝賀の儀に参列をさせていただいた後は、三重県に戻って来て家族と三重県内で過ごすという感じですかね。個人的には1月2日に伊勢神宮に参拝をさせていただくと、そんな形になると思いますけどね。家族と過ごすことが多いかなと思います。
(質)年内はずっと別府に行かれるんですか。
(答)いや、29日、30日だけですね。
(質)第二も含めてお願いします。
○クロマグロの資源管理に関する水産庁の行政指導
(質)今日、水産庁が発表するらしいんですけども、クロマグロの漁獲制限の違法操業があったということで、行政指導も長崎県とともに受けているという報道がありましたけども、そのちょっと内容をもうちょっと教えてほしいというのとそれをどう対応されるのかということを。
(答)まずクロマグロについては国際的な資源管理をやってるんで、ちょっと内容を説明しますね、各都道府県はブロックごとに分けてて、その漁獲上限というのが設定されてます。三重県は太平洋南部瀬戸内海ブロックというのに所属をしていて、その漁獲上限が243.8トン、その内三重県の漁獲目安は22.7トンなんですけれども、今年8月末時点でその三重県の漁獲目安を超過していたので、県としては9月15日付けで漁業者に対して漁協を通じ、経由してクロマグロを目的とした操業の自粛を指導してきました。しかしながら11月上旬に、自粛指導を受けているにも関わらず、その三重県の漁業者が水揚げを行っているという情報を得たので改めて漁業者に対して指導を行いました。現在その漁業者は反省をし、指導に従って自粛をしています。いずれにしても漁獲目安量を大幅に超過をしていまして、自粛指導をしていたにも関わらず、こういう漁獲が行われたということは誠に遺憾であります。県が直接指導を行いましたけれども、その当該漁業者に対するペナルティとして、クロマグロの稚魚の目的操業に必要な承認証というのを返上してもらうように求めまして、これについては漁業者も受け入れているというような状況です。いずれにしましても関係都府県、同じブロックの皆さんに大変申し訳なく思いますし、水産庁からそういう特別警報が発出される予定です、県としても今後こういう事態が起こらないように反省し、厳正に対応していきたいというふうに考えています。一方で長崎と三重県が違うのは、向こうは違法操業、免許、さっきの承認証を持ってなかったんですけど、うちは承認証を持ってやっているので、違法ではなくて上限目安を超えてしまったというのは事実なんですけど、ちょっと長崎とは事実関係として、うちは違法操業ではないということです。
○四日市市長の交代
(質)今日から四日市が新体制になりまして森市長のもと始まりました。森市長の印象と今後期待することをお願いします。
(答)今日お見えになるのであれですけども、非常にそれまでも何度かお会いをしたり、食事とかも一緒に行ったことあったりしますけども、市長選に出られる前にですね。非常に正に彼が標語としていた元気もりもりな感じを受けていますので、いずれにしても四日市市は三重県においても人口最大ですし、経済においても三重県経済をけん引する場所でありますから、ぜひこれからも県と連携して三重県経済をしっかり引っ張って行く、そういうために連携をしっかりしていきたいなというふうに思いますね。あとは同じ若い政治家ですから、いろんな胸襟開いて議論とか、あるいはこの地域の行く末についてもいろんな議論をする機会があればいいなと思います。
(質)22日の四日市港議会の一般質問の最終日で知事があいさつされて、田中俊行市長の当時の市長を持ち上げたじゃないですか。
(答)持ち上げた?はい。
(質)その中に山口百恵さんの「さよならの向こう側」を引用して、何たらエブリシング?
(答)サンキュー・フォー・ユア・エブリシング。
(質)これはアドリブなんですか。
(答)アドリブですね。閉会のあいさつで事務方から原稿をもらってたんですけども、田中市長の田の字も入ってなかったので、それはさすがにその翌日に任期満了を迎える方に対してはそれは失礼やろなと思い、議場においてどういう言葉を送らせていただくのがいいかなと考えてあの言葉が出てきました。「さよならの向こう側」、山口百恵さんの歌ですね、これ私大変好きで、高校時代にある方が歌っているのを聞いて非常に感銘を覚えていましたので、あの場で少し、何かこう政治家の言葉でいろいろ引用すれば良かったのかなと思ったんですけども、とにかく感謝を申し上げようと思ってあの言葉を繰り出してきました。
(質)何か控えで四日市市の秘書の方たちが非常に感激してたみたいで、田中市長自身からは閉会してから何か声掛けはあったんですか。
(答)終わって管理者室という所に入った時に、ちょっと正確なことは忘れましたけど、過分なお言葉ありがとうございました、お気遣いいただいてありがとうございますみたいなそんな感じの趣旨のことを言っていただいて、私すぐまた次の公務に出ましたんであれでしたけれど、そんな感じでした。
(質)あの後忘年会やられたんですか。
(答)やりました。
(質)参加されたんですか。
(答)実はあの日、厚生労働省の僕が入っている働き方の医療従事者の検討会があったんで、それに行く予定で上京しようと思ったんですけども、小田原・新横浜間で東海道新幹線が止まったので、それでもう行かれへんわと思ったもんですから、懇親会のほうに参加をしてという感じですね。
○天皇陛下の譲位
(質)あと上京絡みで23日に参内されたんですか。
(答)はい。
(質)個人としてお声掛けみたいなことは無いんですか。
(答)無いです。
(質)一応、誕生日を祝われたと思うんですけど、今議論になってる天皇の8月のお言葉であるとか、生前退位論とか、あるいは特別法うんぬんとかそこでまとまりつつありますが、そういうことも含めて知事のご感想をお願いします。
(答)今、政府や有識者会議において陛下のお言葉を重く受け止めて議論がなされているので、僕が個人的な制度についてこういうのが良いとは少し申し上げるのは控えたいと思いますが、僕は8月8日の陛下のお言葉を大変重く受け止め、多くの国民がしっかり理解をしなければならない、そのためにはどういう方法があり得るのかというのをみんなが静かにしっかり考えなければならないというふうに気持ちを強めましたので、今こういう制度上の議論がなされているということについては良いことだというふうに思います。なるべく陛下の思いが体現されることを祈っていますし、一方で日本の天皇制、これについてもその根幹が大きく揺るがされないような制度設計であるべきというのは私もそういうふうに思っていますので、いずれにしても静かにしっかりとした議論をしてほしいというふうに思います。
(質)天皇制の根幹が揺るがされないような制度設計というのは、基本的には今の今上天皇限りという形の、そういう制限的な意味合いですか。
(答)詳細な制度設計はちょっと私から申し上げるのはあまり良くないと思いますけども、そういうこともあると思いますし、もともと天皇が途中で退位をするということが現在、認められていないし、それが政治的な意図などにおいてそういう退位が行われるということがあってはならないというのが制度的根幹だというふうに思いますから、そういうのがいたずらになされるようなこと、そういう制度設計であってはならないと思っています。
○平成29年度政府予算案
(質)国の予算ですけど、国債発行額は16年度よりも抑え気味とは言いながら、結局は借金を膨らませてるわけですけど、地方財政計画出て、ある程度地方の分、確保されたとは言いながら、この国の今の財政状況と、厳しいと言われる県財政と比較した場合に、どういうお考えですか。
(答)国においては確かに公債費は抑えて、財源が国債というのは結構多いですし、一方で、さっきも言いましたように本来地方の財源たる地方交付税において税率の繰り上げとかをしていただいて、一般財源として地方交付税として交付されるべきものが、臨財債という形で借金をまた地方に付け回ししているという形になっていますので、それは大変遺憾に思いますし、県財政と比較してということにおいては社会保障関係経費とか公債費の伸びというのは共通していますので、その辺りはその中でどう歳出をやり繰りしていくかということについての知恵を出す難しさはありますよね。
(質)だから、三重県の新年度予算が厳しいという状況の中で、財源見ると国自身も結構厳しいと思うんですけど、その厳しさというか危機的状況というのは、県と国比較した場合にどっちのほうが厳しいですか。それとも同じぐらい厳しい?
(答)一概に比較にしにくいですけども、どうだろうなあ。
(質)例えば仮に知事が総理なら、国の財政状況というのは厳しいと感じますか。
(答)厳しいと感じるでしょうね。何年か連続で過去最大規模の歳出を出していかなければならないというのは、社会保障関係経費が主に膨れ上がっているからだと、32兆円ぐらいですかね、ですけれども、それがどこまでいくかというのが全く見えないわけですよね。今回、医療費の抑制とか年金の抑制とか将来世代の負担を減らそうというような制度を組み込みましたけれども、どこまでいくか分からないというのもあります。もちろん地方もそうですけれども、だからその厳しさは相当厳しく感じると思いますね。地方は一方でそういう何ていうか国の制度で縛られているところとかも結構あるので、特に社会保障関係の経費なんかはですね、その辺りの何かこう隔靴搔痒(かっかそうよう)な感じはありますよね。国だと制度をがっといじったりできるところもありますけれども、我々、靴の上から足掻いてるみたいな、そんな感じのところもありますよね。自分たちだけで手を出せないところもあるっていうのは、そういうしんどさは、国とはちょっと違うしんどさはあるなあと思いますね。
(質)国と県を合わせて、財政事情の悪さというのに対して、もし知事ならどういう処方せんを。
(答)それでも、うち自分とこやらないといけませんから、来年度予算編成やらないといけませんからね。理想像はやっぱり「入」に対して、それに見合う「出」ということなんですけれども、今それが国も県もうまく見合ってないということなんで、つるかめ算で「入」も増やし、「出」も抑制していくということしかないですよね。何かこう抜本的な処方せんみたいなのは、なかなか無いかもしれないですけどね。その理想にどう近づけていくか、ということですよね。
○麻の栽培にかかる免許申請
(質)神事に使う麻、大麻、あれ一応21日間という形でしたけど、もう年内には無理なんですね。
(答)許可・不許可、それの判断をするに当たって必要な確認事項とか、提出していただかないといけない資料とか、そういうのを補正を何回か行いましたので、標準処理期間も延びていますので、結果として年明けになってくると思います。年内は許可・不許可について通知をするということはないです。
○知事の健康状態
(質)体調は大丈夫ですか。
(答)体調ですか。体調大丈夫ですよ。ちょっと今、最初声があれでしたけど、大丈夫です。
(質)来年もよろしくお願いします。
(答)今年もお世話になりました。来年もよろしくお願いします。皆さん良いお年を。
了