知事定例会見録
平 成28年12月6日
於:プレゼンテーションルーム
発表項目等
・広島県知事と三重県知事との「平和について考えるトークセッション」及び「知事懇談会」の開催(発表)
・平成28年度「夢追人 吉田沙保里大賞」受賞者の決定(発表)
質疑項目
・発表項目等に関する質疑
・地方財政支援の歳出特別枠廃止
・市長会・町村会からの予算要望
・衆議院議員選挙
・「山・鉾・屋台行事」のユネスコ無形文化遺産登録
・県職員の時差出勤勤務
・安倍首相の真珠湾訪問
・「統合型リゾート施設(IR)」整備推進法案の審議
・麻の栽培にかかる免許申請の審査
・東京一極集中の是正と地方大学の役割
・災害発生時における都道府県から政令市への権限移譲
・平成29年度予算確保に向けた国への要望活動
・第5回総合教育会議での子育て家庭の支援
発表項目
(知事)それでは今日は2つ発表します。1つは、来年1月10日と11日の2日間、広島県の湯﨑知事に三重県へお越しをいただきまして、平和について考えるトークセッションと、知事懇談会を開催します。今回は、知事懇談会の開催に合わせて、「平和について考えるトークセッション」を1月10日に皇學館大学で開催します。このトークセッションは、私と湯﨑知事に加えて、県内の中学生・高校生・大学生にも1人ずつ参加をしてもらいます。未来を担う若い世代の人たちと、平和の尊さや大切さについて思いを共有し、平和な世界を実現するための具体的な行動などについて話し合いたいと考えております。今年の伊勢志摩サミットでは、平和への祈りの聖地である伊勢神宮への各国首脳の訪問に始まり、首脳宣言には世界の平和と安全が盛り込まれました。そして、オバマ大統領の歴史的な広島訪問にも繋がり、世界中に改めて平和へのメッセージが発信されました。また、先月発表しました「伊勢志摩サミット三重県民宣言」におきましても、「4つの決意」の1つとして「平和を強く希求」していくことを盛り込んでいます。さらに来年、この29年ですね、平成29年は三重県議会による「非核平和県宣言」が20周年を迎える節目の年でもあり、今一度、両県で連携して平和について考え、発信していく場にしたいと思っています。今回のトークセッションは、広島県の平和への取組について湯﨑知事から直接お話を伺える貴重な機会であります。ぜひ、多くの皆さんにご参加いただきたいと思います。次に知事懇談会ですけども、広島県との知事懇談会は、両県の共通課題の解決に向けて連携を進めていくため平成25年度から毎年開催をしています。今回で4回目を迎えます。まず懇談会に先立ちまして、1月10日は現地視察として相可高校へご案内します。相可高校食物調理科の皆さんは、伊勢志摩サミットの配偶者プログラムでのランチ提供など、大活躍でありました。その時の様子も交えて、食物調理科の部活動の様子を紹介します。知事懇談会は、翌日の11日に伊勢市の神宮会館で開催します。懇談テーマとして、私からは女性活躍の国際フォーラム「WIT2016」の取組などを紹介しつつ、働き方改革や女性活躍の推進について提案したいと考えています。湯﨑知事からは、地方創生の推進についてご提案いただく予定です。なお、1月11日は菓子博開催のちょうど100日前に当たります。実は広島県が菓子博の前回開催県でありまして、バトンを受け取る我々としても、湯﨑知事に何らかのご協力をお願いできないかと現在検討していますので、ご期待いただきたいと思います。今回のトークセッションと知事懇談会、いずれも両県にとって具体的な成果に繋げていけるよう、しっかりと連携し、取り組んでいきたいと思います。このサミットでね、伊勢志摩サミットから広島の訪問へ、この菓子博は逆に広島から三重県へという形でね、非常にタイミングも良い懇談会になるというふうに思っておりますので、有意義にしていきたいと思います。
それから2つ目です。今回で3回目となります平成28年度「夢追人吉田沙保里大賞」の受賞者が決まりましたので、発表いたします。全国枠の受賞者につきましては、リオデジャネイロオリンピックの卓球女子団体で銅メダルを獲得し、これからの日本卓球界のエースとして期待されている伊藤美誠選手に決定しました。次に、県内枠の受賞者につきましては、岩手国体の旗手を務め、国体3連覇を果たしたウエイトリフティングの栁川友章選手をはじめ、小学生・高校生合わせて6名に決定しました。受賞者の皆さんの指導者の方々も表彰します。また、リオオリンピックで見事金メダルに輝いた土性沙羅選手に実行委員会特別賞を贈ります。平成26年に創設されたこの賞は、これまでオリンピックや世界選手権大会などで数々の偉業を達成された「三重県の宝」である吉田沙保里選手の功績を讃えるとともに、今後、吉田選手のように世界を舞台に活躍することが期待できるジュニアアスリートとその指導者の栄誉を讃えるものであります。全国枠で第1回受賞の体操の白井選手と第2回受賞のバドミントンの山口選手はともにリオオリンピックに出場し、白井選手が団体で金メダルを獲得したことは記憶に新しいところであります。県内枠で第1回受賞のレスリングの藤波勇飛選手は今年の岩手国体で優勝するなど、これまでに表彰した選手が国内外の大会で活躍するのを見ると、東京オリンピックや三重とこわか国体など、今後のますますの活躍が非常に楽しみであります。特別賞の土性選手も22歳とまだまだ若く、吉田選手のようにジュニアアスリートが憧れる選手となってくれることを期待しています。表彰式につきましては、来年1月29日に津市サンヒルズ安濃ハーモニーホールで開催し、伊藤選手のトークセッションも行います。県内のジュニアアスリートが、伊藤選手の姿を間近で見て、また話を聞くことで、東京オリンピックなどの大きな大会で活躍するという夢や目標を持つ機会になればと思います。ちなみに吉田選手、土性選手にももちろん来ていただけるように調整をしているところであります。この吉田沙保里大賞は、多くの個人・企業の皆さんのご支援により運営しており、インターネットを活用したクラウドファンディングにより寄付を募集しています。寄付をしていただいた方々につきましては、ふるさと納税と同様に税制優遇の対象となりました。ジュニアアスリートの育成のために、引き続き多くの皆さんからのご支援をお願いします。
発表項目等に関する質疑
○広島県知事と三重県知事との「平和について考えるトークセッション」及び「知事懇談会」の開催(発表)
(質)幹事社から。トークセッションなんですけど、この中・高・大学生は1人ずつ選ぶ、これはどういうふうに選ぶんですか。
(答)選ぶのはどうやって選ぶんでしたっけ。
(答:戦略企画部)平和についていろいろ語っていただける方を、中・高・大をそれぞれ教育委員会と連携して決めていきたいと思います。
(質)公募するんですか。
(答:戦略企画部)いいえ、こちらのほうで人選を進めております。
(質)知事懇談会のほうなんですけど、ちょっとカンニングみたいで恐縮ですけど、もう少し具体的に三重県からこういうことを提案すると、もし言える内容があれば。
(答)イメージでいくと、今回の「ウイメン・イン・イノベーション・サミット2016」これが非常に成果の大きいものとなりました。東京で政府主催の「WAW」という女性活躍のシンポジウムをやってますけども、つまりその地方からそういう女性活躍の機運というのを盛り上げていくということが大事なので、この「WIT」をちょっと毎年三重県でやるのはちょっと大変なんで、次例えば広島で開催してみたらどうですかっていうようなことの投げかけとか、そういうことでこの三重県から始まった、伊勢志摩サミットを踏まえて三重県から始まった女性活躍のこういうシンポジウムが地方で順繰りに展開されていくようなことの第1号に広島県なってくれませんかねっていう、今回マツダさんもスポンサーで入っていただいていましたし、カルビーの、カルビー広島ですからね、カルビーの松本会長も来ていただいてたんで、どうですかって湯﨑さんに提案をしたいと思います。受け止めてくれるかどうか分かりませんけど。
(質)懇談会はこれで何回目でした?
(答)4回目ですね。
(質)これまでそのいろいろ合意した内容というのは大体実行に移されてきたんですか。
(答)産業連携系が多いですけども、例えば漁業振興でこれ25年で、真ガキとかウマヅラハギっていうんですけど、それの、うちの水産研究所と向こうの水産海洋技術センターっていうんかな、そこの連携で養殖技術の開発をするような連携が生まれたり、あと「ファザーリング全国フォーラムinみえ」に湯﨑知事に来ていただいたり、あと医療福祉機器の開発の連携会議を両県でやったり、あと一緒に「全国牡蠣サミット」でカキ消費イベントをやったり、あと関係閣僚会合、伊勢志摩サミットと外務大臣会合の連携したPRというようなことで、大体議題で上げたようなこと、産業連携を中心に具体化していっていると、そんな感じです。
(質)確か15年、去年だったと思いますけど、イクボス、イクメン対決みたいなのをやろうという話が、確か湯﨑さんが津に来られた時にあったと思うんですけど、それはもうやりましたか。
(答)あれは一応、向こうの県庁内保育所でのどっちが赤ちゃんに人気があるかという、あれをもってあの対決ということであったようであります。ちなみに僕が勝ちました。
○平成28年度「夢追人 吉田沙保里大賞」受賞者の決定(発表)
(質)吉田沙保里大賞ですけど、実行委員会特別賞、これは初めてでいいんですか。
(答)実行委員会特別賞は第1回の時に吉田栄勝さん、ちょうど亡くなられたということもあって、それから栄コーチですね。栄ヘッドコーチと第1回の時にそのお二人に実行委員会特別賞を出しましたんで、それ以来です。
(質)多分名誉会長は吉田沙保里さんだと思いますけど、吉田さんのコメントみたいなのがもし、それぞれの受賞者に対して何かあれば教えていただければ。
(答)なるほど。実行委員会にその名誉会長の代理としてお兄さんに来ていただいて、いろいろご意見いただいてこういう実行委員会特別賞も正にお兄さんからの提案でありましたんで吉田沙保里さんの意向を踏まえたこういう形になっています。あとそれぞれの人選において幾つか吉田沙保里さんから意見があったので、それを踏まえた形になっています。それぞれの受賞者についてコメントがあったというよりは、そういう実際の選考過程でご意見を賜ってこの人たちになったという感じです。実行委員会特別賞は正に吉田沙保里さんの意向で生まれたということです。
(質)吉田沙保里大賞で知事がその三重国体なり、東京五輪なり、この受賞者に対して期待するところみたいな他にもうちょっとあれば教えてもらえますか。これを機にこう頑張ってほしいとか。
(答)実際全国枠ではさっきの白井健三さんが団体金メダル取られましたし、さっきの藤波勇飛君も岩手国体で優勝したりしていますので、この吉田沙保里大賞っていうのは単に世界の舞台で活躍するっていうだけでなくて、連覇っていうのがこのキーワードの大賞なんですよね。連覇していけるような人材になってほしいということですので、そういう意味では東京オリンピックに出て、そして三重国体でも勝つという、そういう、土性さんには当然東京オリンピックでも金メダルをもう1回取ってほしいですし、そういう連覇できるそういう人材になってほしいと、そういうような思いです。それは正に吉田沙保里大賞の、普通のスポーツの表彰じゃなくて連覇というのがキーワードになっていますので、そういう活躍をしてほしいと思います。
その他の項目に関する質疑
○地方財政支援の歳出特別枠廃止
(質)発表項目以外で幹事社から、昨日財務省がいわゆる歳出特別枠、そのリーマンショック後の危機対応策として設けたらしいです、その廃止に向けて総務省と協議する意向がありました。その交付団体のトップとして今現在の受け止めがあれば伺えますか。
(答)まだ折衝中であるにしても、まだまだ全国知事会全体の認識としましてもこういう歳出特別枠を廃止するような段階には至っていない。26年全体の国の税収も少し落ちたという話もありますけども、まだまだいわゆるアベノミクスというのも、地方全体とか中小企業、小規模企業全体とか、そういうところにまで行き届いて、その地方創生も本当に道筋がついたというところまでいっているという認識は多くの自治体において無いと思います。従いましてこの歳出特別枠を現在において廃止するという特段の理由はまだ地方側からすれば見受けられないし、もし廃止するなら暴挙と言ってもいいんじゃないかというふうに思います。
(質)石井富山県知事の言葉を借りれば、ここ数年なぜかこの時期になると地方財政余裕論というのが出てくると、この間も財務省と総務省の地財計画のやり取りを伺いましたけど、その三重県において地方の財政というのは全然余裕が無いんで、これからも財務省の見解には厳しく対峙(じ)していく、こういう姿勢で臨むんでしょうか。
(答)何ていうんですか、財政審議会、財務省さんも戦略的にやっておられて、とりわけ財政審議会では極めて高いボールを投げるという戦略でいつもやられるんでしょうけども、例えば地方財政余裕論というのでいけば、基金がたくさん貯まっているじゃないかというような話があるんですけども、国の財政のような形と地方の財政違って、地方はその何か発生した時に使える財源というのがその基金というものが重要な財源なんですよね。その国と違うので、基金を貯めておかないといざという災害とかが発生した時に対応できませんので、何かその基金が貯まっているからだめというのではなくて、今の大規模災害とかいろんなその頻発しているような風水害とかを考えて、これはそのいざという時のためにやったりしているものであります。それでも基金も厳しい状況になってきているわけでありますから、地方財政余裕論なんかというような一側面、その単なる数字、あるいは都合のいいところだけを見てそういうふうにおっしゃるというのは我々心外でありますし、一方で毎回出る話ですけども、臨時財政対策債というその当分の間と言っているものについて地方交付税の本来法定率を引き上げすればいいものを借金を付け回しする形で地方に、やっているのが続いているわけでありますから、そこにおいての対応を果たさない中で一側面だけ見て余裕だというようなことは言語道断でありますし、実態を全く踏まえてないと思いますので、私を含め全国知事会のみんなでしっかり対峙(じ)していくことだろうと思います。
○市長会・町村会からの予算要望
(質)その関連でも無いんですけど、この間、先月の10日付で三重県市長会と町村会側の三重県に5点の特別要望を多分出したと思うんですけど、それに知事としての受け止めというか見解、それをどう反映するのかしないのか、その辺を教えていただきますか。
(答)基本的にはしっかり重く受け止めて、とりわけその場でもおっしゃっておられたのは市町の財政に影響するようなものについてはしっかり早期に示してほしいし、ちゃんと調整してほしいということをおっしゃっていただきましたので、それは本当に重く受け止めてそうしたいと思いますし、あと国で予算、例えば公共事業とかの予算が付いた時に県がお金が無いからついていけませんわというようなことで、国が付いたやつを蹴飛ばすようなことは無いようにしてくださいねというようなことがありましたんで、それは厳しい財政状況ですけどもせっかくみんなの努力で国のそういうの付くわけですから、しっかり活用してついていくように努力をしていくということなども言いましたので、基本的にはおっしゃるとおりでありますから、重く受け止めて対応して市町と丁寧に連携してやっていきたいと思います。
○衆議院議員選挙
(質)ちょっとクラブの加盟社から要望がありましたんで、あえてまた定例会見の場で、またあえて聞くんですけど知事、衆院選は出るんですか。
(答)任期を全うします。
(質)出ないということで。
(答)任期を全うします。
○「山・鉾・屋台行事」のユネスコ無形文化遺産登録
(質)ユネスコの無形文化遺産で三重県から3つ選ばれて、それが正式に決まりました。今日面談されるというか、いらっしゃるそうですけども、その祭りについて三重県として何か、保護していこうとか、守っていこうということで、祭りにあるいは保存会に対しての支援策などもしあれば。
(答)本当に繰り返しになりますけど、3つの現在の保存会の皆さんやそのこれまでの地域の皆さんが長年にわたり保存をしてきていただいた、過疎化とか人口減少の中でも保存してきていただいたということのおかげで今回の登録に至ったと思っていますので、改めて感謝申し上げたいと思います。これまでも国指定の文化財に対する補助っていうのは県でもやってまいりましたので、そういうのを額の多寡はもとより継続していくことだと思いますし、あとは継続するための補助というよりは県としてはむしろ情報発信とかそういうので3県で連携して、今度三重テラスでも情報発信のイベントをやろうというふうに思っておりますし、そういう形で3つのものを応援をしていきたいというふうに思います。
(質)別にその予算面でどうのこうのっていうのはあんまり?
(答)新たにっていうのは無くて今までも国指定の文化財ですので、補助を県が一部入れている部分がありますので、そういうのを継続していくということになると思います。
(質)額の多寡はっておっしゃったんで、増やすのか減らすのかっていうのは?
(答)それはその時の予算編成とかもありますので、あるいはその何ていうか、修繕を迎える文化財とかもその年によって数とかも違いますので、額はなかなか一定こんだけとか、毎年必ず増やすというのはなかなか申し上げられませんけども、そういうのを継続していくということであります。
(質)ユネスコ無形文化遺産指定を受けてっていう、特別にどうのこうのっていう予算的な措置は無い?
(答)それは無いですね。
○県職員の時差出勤勤務
(質)働き方改革の関連なんですけれども、先月に人事課のほうで朝型と夕型勤務の実際に職員の方がどのくらい利用しているのかという実態調査がまとまったということで、今回が対象職員が4,340人のうち5.2パーセント、低調になってしまい、昨年が5.6パーセントですから0.4パーセント下がってしまったということですけれども、知事はこれは来年も同じように、こういう時差出勤型というのは実行されるおつもりなんですか。
(答)どういう点が使いにくいのかとか、そういうのを検証して改善できるということであれば改善してやるということがいいと思うんですね。僕は働き方の制度というものについては何ていうかな、利用率が例えば5パーセントであったとしても、そういう選択肢があるということが結構大事なんだと思うんですよね。何かたくさんの人が利用する制度だからいいということだけじゃなくて、働き方を多様にしていくということは多様な選択肢があるということが大事だと思いますので、逆に5パーセントの人が利用しているということで、それが無くなってしまってその5パーセントの人たちがワーク・ライフ・バランスをやっていくのに何か支障が出ては、やめたことによってそういう支障が出てはいけませんので、そういうことも見極めながら改善して継続した方がいいということであれば、ぜひ継続していきたいというふうに思います。一方で制度はあるのに取れない風土があるとするならば、それは徹底的に改善する必要があって、それは所属長の人を含め、もうちょっと意識を入れ替えていただいて、そういう制度があるのに取れない風土があるとするならば、それは変える努力を僕も含めてしっかりやっていきたいというふうに思います。
(質)知事としては何パーセントぐらいになるとか?
(答)どうでしょうね、僕ちょっと今のみんなの勤務形態で何パーセントぐらいの人が利用するのがベストなのかというようなちょっと数字を持ち合わせてないので分かりませんけれども、それは多いに越したことはないと思いますが、さっき言いましたような選択肢があるということが大事で、あとはさっき言った制度があるのに取れない風土があってそういう数字に留まっているとするならば、それはもう極めて問題ですよね。
(質)今のところ知事はこういう5パーセントぐらいというのは、何が原因でこういうふうになってると?
(答)ちょっと具体的に子どもと、子どもと違うわ、職員たちの聞いてませんので、僕も何が使いにくかったのかとかちょっと聞いてないので分からないですけど、また聞いてみたいと思います。
(質)よろしいですか。じゃあ第二も含めてお願いします。
○広島県知事と三重県知事との「平和について考えるトークセッション」及び「知事懇談会」の開催(発表)
(質)平和について議論されるということなんで発表ものの中で、平和の捉え方というのを聞かざるを得なくなるんですけど、今の安倍政権は積極的平和主義という形である程度軍事的な面のフォローもしないと平和を保てない時代だと、一方で消極的平和主義という考え方もありますが、その辺知事はどのお立場で平和の討論というのをされたりとか、お考えはお持ちなんですか。
(答)どっちの主義に立脚するというよりは、今回のトークセッションは紛争とか戦争とか、あるいは核が無いとかというような平和な状態があるということが大事だということや、平和な状態にするために個々人が、政府が外交筋としてどういうことをするかというよりも、我々地方行政とか一人ひとりの県民がどういうことができるかということを議論したいというふうに思っていますので、そういうどういう主義に立脚するかという議論をするというトークショーでは無いです。
(質)ただ事前のシナリオができてて各参加者に回すならともかく、決して表ではそういうことは無いと思うんで、それからいったら話がどういう形になっていくか分からないじゃないですか。実際問題、平和といったって例えばPKOの派遣も含めそういう話も出るかもしれないし、まして中学、高校、大学生と、18歳からの選挙権もという話になるとその辺の議論みたいなのが出てくる可能性もあるので、そういう時に知事のもともとの基本スタンスというのはどっち、どこにあるんですか。
(答)この今回のトークセッションをですか。
(質)トークセッションじゃなくて、平和についての考え方。要は積極的平和主義なのか、そうで無いのか、あるいは何か他のことなのか。
(答)積極的平和主義をどう捉えるかというのもありますけれども、基本的にはそういう、そうだな、対話とかそういうものを積極的に行いながら平和が維持されると、そういうこう何か大きな抑止力みたいなものとかで平和を勝ち取るというよりは、対話などを中心としながら平和を構築していくという、そういうのは重要だと思いますけどね。それとだから、そうだな、それと防衛というものはまた似て非なるものもありますけどね。
(質)歯切れ悪いんである程度聞きますけど、例えばPKO関連法とかそういう今政府がやられている、政権与党でやられているものについてどう考えるかということでいったらどうなんですか。
(答)今の駆け付け警護の話とかですか。
(質)とかですね。
(答)それを僕がコメントしてどうなるか分かりませんけど、それぞれ国会で議論なされて決まってきたわけでありますから、その自衛隊の皆さんの安全をしっかり確保する中で業務が遂行されるという、そういうこの紛争地域での平和維持活動に貢献していただくということは重要だと思いますけどね。
(質)まあ、今いちよく分からんけど。
(答)それを結局どういう答えを求めているかちょっと分かりませんけど、そういう感じですかね。
(質)答えを求めているんじゃなくて、知事自身が平和についての政策含めてのお考えというのはどこのスタンスなのかということをお聞きしたいんですけど。
(答)それはだから地方自治体の首長としてのやれる範囲とかやるべきことと、今おっしゃっていただいている国会で国レベルでやるべきこととの差はありますよね。
(質)国レベルで決めたことでそれは地方にも波及することがあるわけで、しかも全部の地方自治体がこんな形で平和で平和のテーマにして関係県の知事と対談するということは無いじゃないですか。あえてそこの政策を踏み出されたわけだから、だとすれば平和についての考えというのがあって然るべきであろうし、その辺湯﨑さんと事前に話されたかどうか知らないですけど。
(答)国でやっていることを国の今行われている政策についてああだこうだ、こういうポジションでこうですねという議論をするつもりは湯﨑知事とは無くて、自治体として子どもたちに向けて平和の大切さとかを理解してもらうためにどうすればいいのかとか、そういうふうなことを議論するということですけどね。
○安倍首相の真珠湾訪問
(質)結論出ないんでいいですけど。昨日夜、会見で安倍総理が急にパールハーバーに行くというお話ですけど、これはどういうふうにお考えですか。評価か、評価しないか。
(答)僕は基本的に評価されるべきものだというふうに思いますけどね。総理の自発的意思で何か取引とかバーターとかそういうことではなくて、総理の自発的意思でああいう米国議会においてスピーチをされた時、その時の皆さんとの対話とか、これまでオバマ大統領と何度も重ねてきた対話の中でそういうふうに総理が決意をされた、そして和解の価値というのを示したいということでありますから、僕はこれ評価されるべきだと思います。 いろんな方々にいろんな歴史的解釈があろうと思いますけれども、それをそういうのもありつつもこういう和解したという事実、和解して日米が前へ進もうとしているという事実を皆で大事にしていこうということを発信したいということでありますから、僕は大変評価されるべき行動だと思います。
(質)伊勢志摩サミット中にその片りんも無いんですよね。
(答)片りんというか、僕は総理からは聞いてません。
(質)そばに付いておられたんで、何となくそんな話も。
(答)聞いてないです。最終的にこの前ペルーで合意したっていうふうに言ってましたけど、僕は全然まったく聞いてないです。
(質)広島電撃訪問というのが伊勢志摩サミットで明らかになって、その時にバーターじゃないけどパールハーバーもという話も片りんも出なかった?
(答)全然無かったですね。少なくとも僕はまったく関知してないです。
○「統合型リゾート施設(IR)」整備推進法案の審議
(質)国会で今とりあえず衆議院特別委通ったカジノ法案ですけど、鳥羽がかつてカジノ特区の申請をして東京も出して共にはねられましたけど、その辺県として何かお考えはありますか。
(答)一定の外国人富裕層の皆さんとかが来て楽しんでいただくような意味での統合型リゾートということについて関心は高く持っていますけれども、一方でギャンブル依存対策とか青少年への影響とかということもありますので、いずれにしても今後できていく実施法というのがどういうのになるかというのをしっかり注視したいと思いますし、基礎自治体の皆さんとか、あるいは三重県に関係のある民間事業者の皆さんがどういうような思いを持っておるのかということについては、こういうふうに実際、基本法が衆院通過というふうになってきている状況ですから、積極的に情報収集はしたいというふうに思いますけどね。
(質)前もこの話出た時に、一応統合型リゾート関係なんでいわゆる博打(ばくち)だけを認めるっていうようなあれとはかなり違うというふうにおっしゃってたと思うんですけど、その辺の観点からいくと、その辺のギャンブル依存性とかそういうのが排除されれば、というかある程度規制が掛かれば、それはそれで通ればある程度県も活用したいとかいう感じですか。
(答)ゼロでは無いですけど、やっぱり基本的にはそこへ立地される基礎自治体の方とか、基礎自治体の皆さんがやりたいと思っていただくというか、やるのは民間事業者ですけども、それを間近のところで基礎自治体の人たちが、いいぞ、ぜひやりたいと思っていただくことが大前提ですけどね。そういうことの中でゼロでは無いと思いますけど。そういう基礎自治体の皆さんが、いいね、やりたいね、っていう、こういう規制だったら大丈夫だなっていうふうなことが整うっていうことが大事だと思いますね。
(質)それが条件で整えば、県は金は出さないけど知恵は出しましょうという?
(答)そういう可能性もゼロでは無いということですね。
○麻の栽培にかかる免許申請の審査
(質)神社関係から出されてる神事に使う大麻の件なんですけど、許可・不許可の一応目処としては今月中って話でしたが、かなり月末近くまでずれ込みそうなんですか。
(答)いえ、基本的な標準処理期間が21日ですので、12月19日前後っていうのが基本的な標準処理期間となりますが、ちょっと書類を補正してもらったりする必要がある場合、標準処理期間が中断しますので、まあ今月中には結論出したいと思いますけどね。
(質)県として、すんなり分かりました、じゃあ受け付けましょうというふうにいかなくて、いろいろ検討しなきゃいけないっていうものの中には、どんなものがあるんですか。
(答)まず栽培の目的っていうこととか、あるいはその合理性、それをやるということの合理性、それから盗難対策、流通対策、そういうようなところが大きいと思いますし、あとは品種自体がどうなるかというようなこともあると思いますし、いずれにしても三重県ではこれまで許可、不許可の例がありませんので、国からも技術的助言を必ず受けてくれというふうに言われていますから、国としっかり相談をして最終的な結論を出すということになると思いますね。
(質)国との協議の中で、アメリカとかだったら大麻は認めてる州もあるわけで、全般にその医療大麻うんぬんという、それは認可しろというふうな動きもほんの一部ですけどありますが、その辺国はそういう方向へ行きそう感じなんですか。それとも行かない?
(答)ちょっと許可、不許可の判断に予断を与えるとあれですけども、国はそういう大麻の産業用とか医療用とかへの活用ということについて現在考えているということは今は聞いていないです。いずれにしても、申請書とかを受理しましたので、今言ったような全ての総合的な範囲から検討をしていくということですね。やっぱりそういうこう盗難防止とか流通経路とか、入手ルートとか、関係する人物とか、そういうこの法人の適正性とか、そういうのはやっぱり、そういうこの栽培目的とか合理性だけじゃなくて、そういう現実の部分というのはよく見ないといけないなとは思ってますけどね。
○東京一極集中の是正と地方大学の役割
(質)全国知事会、東京一極集中排除で、地方のあり方、特に大学うんぬんとかいうのがこの前出されてますけど、知事はまだ地方大学の評価委員会みたいな委員をまだやられてましたっけ?
(答)もうあれは今回の制度を作るための会議だったので、あれはもうあの会自体が無くなってますので、今はやっていないです。
(質)地方大学のあり方っていうのは、多分考えは変わらないと思いますが、改めてどういうふうにしていったら、特に三重県内の大学っていうのがどういうふうに活用できるでしょうか。
(答)今、三重大学とか皇學館とかを中心にやっていただいているように、やっぱり地域に密着して地域の人材を育てる、大学っていうと研究だっていうところをおっしゃる方も多いかもしれませんけども、例えば僕の師匠であります神野直彦先生なんかは、東京大学の経済学学科長、経済学研究科の科長、学部長やってた時は、大学は研究をするところなんだということを、だから当時MBAとか入れたらどうですかという話をしたんですけど、そんなものは必要ないという話を言われて。まあその後東大でもMBAやるようになりましたけどね、それは置いといて。そのやっぱり人材育成する場所でとりわけ地方大学っていうのは、その地域に若者たちが定住していく、地域で働いていく、いろんな可能性を開く、そういう場であってほしいと思いますし、地域の企業とか産業が活性化していく手助けをしてもらう、そういう場であってほしいというふうに思いますけどね。この前東京都はすごい反発してましたけれども、東京の大学のあれは平成14年に小泉内閣で工場等制限法っていうのが廃止されたので、それまでずっと東京都内の大学の比率ってずっと下がってきたんですけど、平成14年の工場等制限法っていうのが無くなって、がーってこう上がってたんですね。要は密集地にいろんなものを作ってはいけないというような法律ですけども。そういうのでまた一極集中が進んでいる、この10年進んでいるというのがありますので、様々な定数是正のこととか、あるいは地方大学に向けてのより手厚い振興とかで地方大学の盛り上げっていうんですかね、それを国を挙げてやっていただきたいとは思いますね。
○災害発生時における都道府県から政令市への権限移譲
(質)全国知事会と政令市長会で、災害時の権限移譲を巡って対立っていうか、まだ話もまとまっていないみたいなんですけど、これはどういうふうにお考えですか。
(答)あれ難しいですね。僕も委員長で参加しないといけないんですけど、あれは知事会なり内閣府は、現行制度でできると、現行制度上でもできる話だから、わざわざ法律改正しなくてもいいという見解をこれ閣議決定もしている、一方で、やっぱり今回の熊本地震とかそういうのを踏まえて、もっと機動的に政令市がやりたいということも現実論としてあるでしょうから、その辺りをどう折り合いを付けるかっていうのは政令市を持ってる都道府県知事からは猛反対出てますけれども、どういう着地点があるかよく議論したいと思いますね。これはなかなか現実論と制度論の狭間みたいなんですごい難しいですね。
(質)着地できるんですか。
(答)分かんないですね。これは結構両方強硬なんで、政令指定市長側も全国知事会の政令市持ってる側も、これなかなか強烈ですね。政令市無いうちが委員長でさばかなあかんからなかなか大変ですね。
(質)さばき役は知事なんですか。
(答)いや違います、さばき役は内閣府です。僕は全国知事会の意見を代弁するっていうか。でもとは言え、ずっと平行線でというのもあれですから、ちょっとどういう落としどころにするかはよく議論しないといけないですね。
○平成29年度予算確保に向けた国への要望活動
(質)もう1つ国関係で、11月8日に新年度の国家予算要望で、各県選出国会議員の事務所行かれたじゃないですか。新政みえさんと民進党に行かれた時に、芝さんと岡田さんは欠席で、中川正春さんと松田さんが対応されたと、中川事務所かな、会館の中の、っていう話ですけど、まだこれ参院選の尾を引いているなとか何か率直な感想はありますか。
(答)無いと思いますよ。うちの戦略企画部から岡田事務所取りまとめで岡田事務所に投げて、岡田事務所がなるべくたくさん出席できるとかいろいろ日程調整していただいて、あの時間になりましたんで、全然そういうのは無いと思いますけど。
(質)でも公務といっても、松田さんも中川さんも衆議院議員だし、取りまとめ役の岡田さん自身が出て来ないって、しかも芝さんは、まだ俺は許したらへんでなって叫んでる人だし。
(答)どうですかね。でもそのときはそうでしたけど、それ以外のことで県の相談とか行ってもお会いいただいたりもしてますから、副知事とかね。だからそういうのは無いというふうに思ってますけど。ただ単にそういう時間になったっていうことだと思いますけど。
(質)あくまでも単なる偶然?
(答)と思います。
○子育て家庭の支援
(質)身近な話で、第5回総合教育会議で、子ども・家庭局が作ってる子育てパパ向けの小冊子とかでも書かれてますけど、家庭とかあるいはお母さんの不安を取り除きたいというふうに知事はおっしゃったじゃないですか。これ具体的に政策としてできることってあるんですか、県とか市町。
(答)今回県でやることとしては、そういうこう市町で家族とか住民に最も近い市町で、そういう家族とかを支援してもらえるようなコンテンツとかあるいは親同士のネットワークづくりとか、そういうものの啓発ツールとか、そういうのを県として開発していこうとはいうふうに思ってますけどね。それを使って市町の皆さんで親同士のネットワークをつくってもらったり、各家庭のいろんな相談を受けたりしてる中でお手伝いしてもらったりとか、あるいは保育園とか幼稚園にもそういうのを知ってもらって、そういうところで活用してもらうとか、そういう形だと思いますけどね。
(質)ツールってのは、子育てパパの小冊子のことですか。
(答)いや、また今どういうふうなのにしていくか分かりませんけども、今作ってもらってますけどね。ああいうの全員に配布するような形にするのか、何か親同士のネットワークみたいなのをつくった時に見せられるようなものにするのか、それちょっと今議論してもらってますけどね、どういうのがいいか。
(質)新年度予算にその関係の、新規関係の何か組み込むっていうのは予定はあるんですか。
(答)何らか要求は来ると思います。今、明日全協で戦略企画部の要求かな、教育委員会の要求、子ども・家庭局に入ってると思います。
(質)認める認めないは別問題で?
(答)ええ、これから。中身がまともだったら認めます。
了