知事定例会見録
平 成28年2月2日
於:プレゼンテーションルーム
発表項目等
・伊勢志摩サミット開催100日前イベントの開催(発表)
・東日本大震災5年事業の実施 「復興・交流イベント」 「追悼式」 (発表)
・三重まるごと自然体験構想の策定及びネットワーク会員の募集(発表)
質疑項目
・発表項目等に関する質疑
・検定中教科書の教員閲覧事案
・平成28年度当初予算
・甘利大臣辞任
・サミット警備に伴う近鉄の一時運休
・エレクトロニクス産業の今後の展開
・政府機関の地方移転
・教育に対する知事の考え方
発表項目
(知事)ちょっと何か同時配信の映像の調子が悪いみたいなので、映像をご覧の方々には音声だけで大変申し訳ありませんけれども、復旧次第ということになっておりますが、よろしくお願いします。それでは3つ発表します。まず1つは、サミット開催100日前イベントの関係です。2月16日は、伊勢志摩サミット開催までちょうど100日となります。伊勢志摩サミット三重県民会議では、2月16日を中心とする100日前ウィーク周辺に、従来の取組に加えて県民の皆さんにご参加いただく取組や国際的な情報発信など、様々な取組を実施します。主な発表内容は3つあります。1つ目は、2月14日に志摩市で開催する「おもてなし大作戦」と題したキックオフイベントです。セレモニーでは、私も参加して大口志摩市長をはじめご参加いただいた皆さんとともに力強くキックオフを宣言します。交流会では、おもてなし大使に就任いただく小椋久美子さんのトークショーやお楽しみ抽選会などのステージイベントを行います。また、キックオフに合わせて志摩市自治会連合会や三重県自治会連合会の皆さんにご協力いただいて、県内各地でクリーンアップ活動を行っていただきます。これらのキックオフイベントを通じて、ぜひ多くの県民の皆さんにご参加いただき、県全体でサミットを盛り上げていきたいと思います。2つ目は、海外プレスツアーの実施など国際的な情報発信の取組です。県民会議第2回の海外プレスツアーとして、熊野古道と持続可能な林業などをテーマとして2月17日、18日に東紀州地域を取材いただきます。また、同じく2月中旬には、フランスの著名シェフや海外メディアを招いて県内各地を取材いただく予定です。世界に向けての情報発信に取り組むことにより、国際観光地としての認知度向上や地域の総合力のレベルアップを目指していきます。開催後のインバウンド増加など持続的な地域活性化にも繋げていきたいと思います。3つ目は、100日前記念イベント「三重ウイークin日本橋」の開催です。まず、この記念イベントのプレス発表会を2月11日に三重テラスで行い、続いて「食レセプション」と題した交流会を開催します。イベントの詳細については後ほど資料提供しますが、少しだけ申し上げますと、11日は私も出席しまして、小椋久美子さんや、老舗料亭「日本橋ゆかり」三代目の料理人である野永喜三夫さんをゲストにお招きしたトークショーなどを行います。そして少し日を置きますが、16日から22日まで三重テラスを中心とした日本橋エリアで三重の食体験めぐりを行います。首都圏の皆さんにサミット開催県である三重の魅力に触れていただきながら、様々なメディアを通して首都圏から全国へ情報発信を行っていきたいと思います。サミット開催まで、いよいよ残り100日という節目を迎えます。当初はサミットそのものへの認知度向上を目指す取組が中心でしたが、開催前100日以降は県民、企業、団体の一人でも多くの皆さんに我々と共に行動していただきたいと思っています。三重県としても国等と連携して準備をさらに加速していきますので、ぜひ多くの皆さんにご参加いただきますようお願いいたします。
そして2つ目は、東日本大震災5年事業の実施についてです。今年は東日本大震災発生から5年を迎えます。復興・交流イベントと5周年の追悼式を開催いたします。まず「東日本大震災から5年を迎えて~若い力がつなぐメッセージ~」と題して、東日本大震災5年復興・交流イベントを3月5日、津リージョンプラザお城ホールで開催します。このイベントでは、被災地で歌による被災者支援や復興支援活動を行っている宮城県多賀城高校の合唱部の皆さんをお招きし、これまでの活動を通じて感じた震災に対する思いなどを、歌と語りで伝えてもらいます。また、「支援から交流へ」をテーマに、復興について考えるパネルディスカッションを行います。このイベントを通じて、三重県の次世代を担う人たちに防災減災対策の重要性と復興への理解を深めていただきたいと考えています。次に、政府主催の追悼式に合わせて、東日本大震災5周年追悼式を3月11日、県庁講堂で開催します。私も出席して黙とうと献花を行い、犠牲になられた方々のご冥福をお祈りしたいと思います。また、現在も避難生活を余儀なくされている方々が多くいらっしゃいますし、三重県内でも未だ435人の方々が被災地から避難しておられます。そのような方々に対しても、心からお見舞いを申し上げたいと思います。5周年という節目において、県民の皆さんが震災のことを振り返るきっかけにするとともに、犠牲になられた方がいない県として唯一追悼式を実施する三重県から、震災の記憶を風化させないというメッセージを発信していきたいと思います。これら2つの事業を通じて、被災地の復興を支援していくとともに、被災地との交流で学んだことを災害に強い地域づくりに繋げるためのきっかけにしていきたいと考えています。
そして3つ目です。「三重まるごと自然体験構想」の策定とネットワーク会員の募集です。えらいことになってますけど、これね。自然体験の取組を県全域で促進していくために策定した三重まるごと自然体験構想と、共に進めていただけるネットワークの会員団体、企業等の募集について発表します。この構想は、私たちが愛すべき三重の豊かな自然を大切に守り、次世代へ継承することはもちろん、それを体験というサービスにして活用、提供することにより、国内外から三重県にたくさんの人が集まるよう、目指すべき姿や取組方向などについてまとめたものです。この構想で取り組む具体的なイメージモデルについて少し事例を挙げますと、冊子の14ページになりますが、まずシーカヤックや登山、サイクリングなどアウトドアスポーツ系の自然体験サービスを提供するモデルであります。また、川や海など野外キャンプやサマースクールに参加する子どもたちに、自然や生き物との触れ合いなどのサービスを提供するモデル、さらには農林水産業を営む生産者の家で宿泊しながら、一緒に収穫作業などの仕事を体験するサービスなど、たくさんのモデルが考えられます。次に、こうした取組をさらに促進するための方向性を幾つか挙げますと、冊子16ページになりますが、まず自然体験サービスを提供いただく企業、団体などが十分連携し、一体となって活動できる環境整備を促進していく必要があります。また、体験プログラムの充実に向けた新商品の開発支援、さらには活動全体をマネジメントできるリーダーなどの人材育成などについても、取り組んでまいります。そこでまず、このような活動が促進される環境を整備するため、自然体験サービスに取り組む団体や関連する企業、市町などで構成する「三重まるごと自然体験ネットワーク」の会員を本日より募集します。このネットワークでは、定期的な交流会や研修会などの開催、一体的な情報発信などを通じて、会員相互の連携強化を図ることとしており、多くの団体や関連する企業の皆さんなどに参加を呼び掛けたいと考えています。現在も県内では様々な団体等によりカヌーやトレッキングなどのアウトドアスポーツや育児男子プロジェクトでの野外キャンプなどの自然体験活動が行われていますが、今後はこのネットワークを通じて「オール三重」でこの構想の実現に向けて取り組んでいきたいと思います。三重県には美しい海、雄大な山、清らかな川など豊かな自然がたくさんあります。そしてこれらの自然との共生により育まれた歴史・文化は、本県がサミットの開催地に選ばれた理由の1つでもあります。サミットの開催を契機として、さらにこのすばらしい自然を大切に守りながら、体験という方法で活用することにより、三重県を国内外から多くの人が集まる「自然体験の聖地」にしていきたいと思います。そして、そういった体験から多くの人の交流や働く場が生まれ、さらには体験者の移住、定住へとつながるよう、様々な取組を進めていきたいと思います。はい、私からは以上です。
発表項目等に関する質疑
〇伊勢志摩サミット開催100日前イベントの開催(発表)
(質)幹事社から質問させていただきます。おもてなし大作戦キックオフイベントというところなんですが、元バドミントン選手の小椋さんのトークショーなどというところで伺っているんですが、その他その機運を高めるために何か予定されている催しというかそういったところというと何かありますでしょうか。
(答)それはあれですか、この100日前イベントの時に他にやることですか。それともそれ以外のことですか。
(質)100日前というところでキックオフ宣言というところは当然あるんですけども、ステージイベントと交流会の中で来場者の方のその機運を高める何か催しというと他に考えていらっしゃるんでしょうか。
(答)100日前ウイークの時にということですけど、どうですか。
(答:雇用経済部)お手元の資料に想定集客1,000名とさせていただいていますが天候の話とか朝が早いとかいろいろな条件がありますので、あくまでも我々の目標なんですけども、とにかく集まった方全員で1枚の記念写真を残そうというのは後々記録としても活用していきたいなと考えています。以上です。
(質)集まった人全員の記念写真というのは記録として残すというのは、具体的にはどういうイメージですか。
(答:雇用経済部)アフターサミットも見据えた広報展開の準備にかかっていますので、そういったところでの活用などを今検討中です。
〇東日本大震災5年事業の実施(発表)
(質)東日本大震災の復興イベントについても伺いたいんですが、こちらについてなんですが5日の日にイベントということで合唱と語りで伝える被災地のイメージだったり交流の紹介ということなんですけども、例えばなんですけど直接こちらのほうに移住されているような方っていうと600名ということなんですけど、どれぐらい参加する見込みがあるとかそういったところは現時点でありますでしょうか。
(答)あの出席確認しているわけじゃないのであれですけども、追悼式の時とかあるいは今回のこのイベントについても基礎自治体などと協力を分担しながら三重県に避難されている方々への情報提供はさせていただいております。ですので、出欠確認していませんから何人来ていただくかというのは分かりません。
(質)招待をしているということでは特にはないわけですね。
(答)そもそも無料ですから。
(質)そうですか。ただ来てくださいということで、何か招待とかそういうことでは特には?
(答)それは何ていうんですかね、被災者の方々の東日本大震災に対するそれぞれ受け止め方があると思うんですよね。なので、それを強制的に来てくださいというようなものではなくて、私たちはその被災地の教訓を忘れないように、そして支援から交流へ、という形で長く寄り添っていきたいというこの三重県の気持ちは表明するものの、それに無理やり来てくださいとかそういう類のものではないと思いますから情報提供はさせていただきますけども、後はそれぞれのご判断、中には傷がやっぱりまだ癒(い)えてなくてそういう場に行って思い出してしまうという方がもしかしたらいらっしゃるかもしれませんから、そういうのをこう一律に来てくださいということは私たちはしません。
(質)幹事社からは以上です。発表事項で他はありませんでしょうか。
(質)関連で恐縮なんですけど、震災から5年ということで知事は特に東日本大震災以降毎年追悼式されて復興に力を入れてるんですけど、この復興・交流イベントと追悼式を併せて、もう一言だけ意気込みというか狙い、思いを聞かせてください。
(答)私が例えば被災地の知事の皆さんと意見交換をさせていただいたり、被災地で今いろんな事業を営んでいる方々や被災地の住民の皆さんたちとお話をさせていただくと、今後どういうことが私たちにできますかということを申し上げた時に、一番たくさん言われるのが「忘れないでほしい」と、そういう言葉をいつも掛けていただきます。そういう声を聞くからこそ私たちは忘れないようにということでしっかり胸に刻んでいく、そのためにこういう交流イベントやそして追悼式をやらせていただいております。そして次に大事なことはやっぱりこの、とはいっても両方が共に成長していけるようなそういう交流というのが大事だというふうに思いますので、私たちの気づき、学びになるそういう交流を続けていきたいと、そういう思いです。そして今私たちはそれを自分たちの防災対策に生かしていくということが大事だと思いますが、いずれにしても被災地の皆さんの忘れてほしくないというその思いを大切に、長く寄り添っていきたいと思います。
〇伊勢志摩サミット開催100日前イベントの開催(発表)
(質)サミット関連についてですけど、200日前、150日前、で今回100日前ということになりますけども、何か100日前までに来てこれまでの心境の変化とか100日前という意味合いでの意気込みとかありましたらお願いしたいんですけども。
(答)さっき少し口述で申し上げたような形で、これまではサミットが開催されることそのものの認知度の向上とか、そういうようなことが中心でありましたけれども、この100日前からは特に私が常々成功に大事な要素としての全県的な展開と言っている中での一人でも多くの県民の皆さんがサミットの何かに参画をしたという状況を作り出していく節目に100日前はしたいというふうに思っていますので、そういう点を加速していきたいと思います。例えば、そういうこう自分たちがクリーンアップ活動をしてもらった、あるいは4月になって花いっぱい運動をやりますけど花をやった、そこの前を「いやー実はメルケルさんが通っていったんやわ」とかいうのをみんな関わった人たちが後々しゃべってみてもらって、こういう何ていうかな、自分たちの地域の誇りというか、そういうものにしてもらえるような経験を一人でも多くの皆さんに味わってもらいたいというか積み重ねていただきたいと、そんな思いなので、心境の変化ということでいけばそういう県民の皆さんの一人でも多くの参画を改めてお願いし、全県的なこの取組にしていきたいという意欲が強まっていると、そういうことでしょうか。
〇三重まるごと自然体験構想の策定及びネットワーク会員の募集(発表)
(質)最後の三重まるごと自然体験構想のネットワークの関係なんですけど、基本的に全29市町を全部巻き込みたいと、まだこれは今日から募集を始める段階であって今の段階で全部決まっているということではない?
(答)今日から募集をさせていただきます。やっぱりなるべく多くの市町の皆さんにも参画してほしいし、このネットワークのベースはそういうこう企業とか団体の皆さんによりたくさん入ってほしいですけど、市町の皆さんも会員になってほしいので、なるべく多くの市町の皆さんに参加をしてほしいなというふうに思います。市町の中でもそれぞれ今までの自然体験に対する取組の差も活動の差もあると思いますから、一気に全部29市町無理やりというのではなく、興味関心を持ってきてもらったところからどんどん入ってもらいたいですが、1個でも多く入ってほしいという思いはあります。
(質)自然体験の話なんですけど要はこれ一つ一つ今個々で活動しているものを1つのグループみたいにする形で情報発信していくことで、いろんなものを知ってもらおうというようなことが中心になるということなんですか。
(答)中心ということでもないですけどもその役割というか機能は重要な柱の1つですね。今自然体験やってもらっている活動のところはほんとに点でやってて、それぞれの団体もすごい人員が限られていたり外国人へのPRとかも何かあんまりまだうまくできてないというような人たちもいるので、そういうのをみんなでノウハウを共有したり、全部でセットで三重県に来たらこの自然体験も、この自然体験も、あの自然体験もできますよって、こうパッケージで紹介していきたいという思い、これはそれぞれの団体の点になっているやつを線にして面にしていくということだし、それぞれの団体の人たちの何ていうかな、一人一人ではできない部分を補い合っていくというか、そういうような思いもこのネットワークは強いですね。あとはそもそもの団体とかの体験プログラムのコンテンツの磨き上げというのも、やっぱり何か今すごい人気ある志摩自然学校のウォーターボールというのありますけど、あれも普通に入るだけだったら1回やったらもう面白くないけども、面白くないと言ったら語弊があるな、何回やっても楽しいんですけど、それにそのプログラムをどういうふうに進化させてコンテンツを上げていけば何回も何回もリピーターの人になるんですかというのを、みんなのノウハウを共有し合ったりしていく、コンテンツの磨き上げ。それからやっぱりみんな経営のマネジメントとか大変なんで、人材育成とかそういうのもやっていきたいと思っていますけどね。
(質)今日から募集するということなんですけど、全部読み切れてないんですけどスケジュール的なことはある程度あるんですか。
(答)一応締切が4月28日にしてるんですけど、その後も受け付けますよ。受け付けますけど1回区切りを決めてそこでどれぐらいの会員の方々に入っていただいたのか、それは僕たちが当初、例えば最終的には100会員ぐらいを想定しているんですけどもそういう数字に至っているか、至ってなかったらじゃあ我々の啓発活動が足りないのではないかとか、そういう自分たちの活動を検証する意味でも1回ちょっと申し込みを4月28日で区切らせていただいて、もちろん随時募集するんですけどそこで1回ちょっと数とか見てみたいと思いますね。こういうところに入ってほしいと思っていたのに、なかなかまだ入ってもらえないねとか、じゃあそれは自分たちの活動とか働きかけが弱いんじゃないかとかね。
(質)28日までに別に100会員を目指すということ?さすがにそれは?
(答)最終的に100会員ぐらいにはなってほしいと思っていますけど、それはでも早ければ早い方がいいんでね。今大体ね、今まだ入ってないんですけど、要はこういう県内で自然体験活動とかをやっている団体が55ぐらいあって観光協会が26ありますので、そういうところはまず入ってもらいたいと思うし、あと市町とか企業、モンベルさんと連携しているところとか考えれば、100会員ぐらいは最低いっとかんとあかんのとちゃうかなというふうに思います。
(質)関連ですけども、このネットワークが例えば今県でいうとモンベルとかアソビューとかの共同してやっているようなところの窓口になるような形なんですか。
(答)窓口にできれば一番いいですけどね。その事務局機能がそれはモンベルとか何ていうかな、最終的には個々の団体とやってもらわないといけないですけど、最初の一元的な情報提供みたいなのはネットワーク事務局がやるほうが効率は良いですよね。そういう機能も果たしていきたいとは思いますけどね。
(質)この具体的にこう見えてくる活動の第1回というのが6月の第1回交流会になるんですか。
(答)ネットワークとしての活動としてはそうなりますね。一方でそれぞれの団体でオウンオウンでやっていますし、いろんな観光のその他のイベントとかでPRとかもしてもらったりもしますし、個々にはオウンオウンでいきますし、ネットワークとしてのというのでは1発目はそれになるということでいいのかな。
(質)構想の期間が平成28年度から平成31年度となっていますけど、これ一旦31年度で区切って、それでいろんな問題点とか出てくると思うんですけど、それをまたさらに進化した形で32年度以降も続けていくというような。
(答)うちでいうと28年度から31年度が県民力ビジョンの第2次行動計画の期間ですので一応それに合わせてやっているということです。行動計画との関係とかでもいろんな数値目標とか予算事業の成果目標とかありますから、この4年で1回検証をしてみよう、その内容を踏まえて本当は最終的にはこれ何ていうか民間団体として、民間団体としてか、民間で自立していってもらうというのが本来的には一番美しい姿だと思うんですけども、そういうことも視野に入れながらも、やっぱり最初はみんなが繋がっていくという、あるいはその自然体験の聖地としてブランド化していくという時には最初県がやっぱりお手伝いさせていただいたほうがいいんじゃないかということで今やってますけど、そういうことも含めてこの4年を区切ってその後の活動をどうしていくかということを評価したいと思います。
(質)イメージとしては今、瀬戸内海の所でツーリングがはやっているんですけど、あれなんかは愛媛県の今治とか、あと広島県のいろんな島を跨(また)いだり、島々が連携してやってますけど、ああいうものを三重県の中で幾つもできてきたらいいなと、そのお手伝いというか、そのきっかけにこの体験構想を作ったという感じですか。
(答)そのためだけではないですけど、そういうのが生まれてきたらいいなというふうに思ってますし、ネットワークを作ることはそういう連携を生み出すことでもありますので、そういうことが視野に入っていると思います。ぜひ御社も自然体験のイベントやっていただいていますので大々的にPRをお願いしたいと思います。
〇伊勢志摩サミット開催100日前イベントの開催(発表)
(質)あとサミットの100日前の件なんですけど、まず三重ウィークの件なんですけど日本橋の、16日から日本橋エリアで食の、これ日本橋エリアというのは三重テラスじゃなくて例えば関係閣僚会合やるようなところと一緒にやるとか、何かエリアというふうにおっしゃったのは何かあるんですか。連携とかあるんですか。
(答)これはどういうことでしたかな。日本橋エリア、別に三重テラスだけじゃない?
(答:戦略企画部)三重テラスと三越とか、関係閣僚会合をやる県のアンテナショップみたいなところとは一緒にはやってないんですけど、商品を提供していただいたりとかする形で一緒に連携するところもあります。
(質)あと、もうサミットですよっていう、サミットありますとかっていう広報のステージはもう多分過ぎているということで、これから一般の人に、より多くの人に関わってもらいたいということなんですけど、あればで結構なんですけどクリーンアップ、花いっぱい、それからボランティア、これ以外で一般の人が関われそうなものってありそうですかね。
(答)あのそうだな、一般の人の範囲にもよりますけど、ありますけど何ていうんですかね、今公表できるのは今ここに書いてあるのが代表的な例で何ていうんですかね、分かんないですけど、例えばそういうあの配偶者プログラムとかで何か配偶者が行った所で交流みたいなんできる子どもたちとかね例えば、があったりとかした場合はそういうのも参加できるだろうし、それはここに公表しているもの以外にも随時いろんな交流できるパターンは考えていきたいと思いますけどね。なかなかこの情報管理が難しくて最近いろいろとね。
〇三重まるごと自然体験構想の策定及びネットワーク会員の募集(発表)
(質)まるごと自然体験ネットワークに戻ってしまうんですが、これを設立するきっかけみたいな話がもし何かありましたら。
(答)去年のゴールデンウィークやったかな。僕が、要は地方創生で人口減少の中にあって、どういうふうに地域の三重県の魅力を発信して人を呼び込んでいったらいいかみたいな、去年おととしのゴールデンウィークぐらいやったかな、僕がこういっぱい紙に書いて持ってきたんですよ。で、その中の1つでこういう自然体験みたいなやつで何かできないか。これは元々僕が知事に就任した最初の頃に、すごいやんかトークで高等教育機関版というのをやってて、大学とか短大とか高専とか行って学生の子らとすごいやんかトークとかやっている時に、彼らに聞いて、三重県の一番好きなところは何ですかって聞いて、自然と答える人がもう圧倒的に多かったんですよね。ということは、そういう次代の人たちが誇りに思えるこの自然をもっと知ってもらうような、そういうきっかけを何かこの人口減少時代に交流人口を増加させて、ひいては定住人口まで結びつけるようなことができないかというそんな思いからみんなでいろいろ議論したり、今担当のメンバーがいろんな人たちのとこを当たってもらって、で、こういう構想、僕は何かもう最初のきっかけだけ僕が言って、あとはもうこういう構想にまとめてくれたのは、担当のメンバーがこういうネットワークもやったほうがいいですとか、こういう交流会もやったほうがいいですっていうのはもう、で、こういう事例がいいですっていうのはもう担当のメンバーがみんないろんな人たちから聞いてやってくれたんで、そんな策定過程ですかね。
(質)サミットの開催決定とかっていうとこが何か直接のきっかけになったってことはないですか。
(答)それはないですけど、ないですけど、この思いの中にサミットで、サミットが選ばれた理由の1つがふるさとの原風景と言われているので、やっぱりその、またそういう意味でこの自然を守っていかなければならない、このサミットがふるさとの原風景として選ばれたのに、例えば20年後にこの自然がなくなりましたとか、もうあそこは変わり果ててしまって自然の「し」の字もありませんっていうことにはやっぱり、なっては私たちサミット開催地としていけないと思うので、その思いとしてアドオンされたというか追加されたというか含まれたっていうのはあると思いますね。なんで、作るきっかけはサミット開催決定前からありました。
(質)他によろしいでしょうか。発表事項以外で何かありましたらお願いします。
その他の項目に関する質疑
〇検定中教科書の教員閲覧事案
(質)大きく2つあるんですけど、まず1つ目が、例の教科書会社が検定中の教科書を教員とかに見せて謝礼を受け取ってた問題で、これ何か全都道府県に対象になった教員がいるそうですけど、文部科学省のほうからおそらく県の教育委員会に多分情報提供があったはずなんでそれを踏まえて聞くんですけど、県内全体の、既に明らかに四日市で明らかになってますけど、それを含めた県内全体の人数、市町別の内訳、教科書会社の名前、教科書採択に影響があった事例があったかどうか、あと今後の対応、そういったところをちょっと教えてもらえますでしょうか。
(答)現在、文部科学省からの指示を受けて当該市町教育委員会の調査中でありますので、特に最後のほうの点のその影響があったか否かということなどについては、その調査結果を見て判断をしたいと思いますし、どこまで今の市町別内訳とか、どこまで情報を提供させていただいていいのか文部科学省とちょっと相談させていただかないといけませんので、この場では申し上げられないですけども、トータルの人数は今回新たに分かったのは12名、前、四日市で公表があったのは2名ということになりますので14名というふうになります。それから、いずれにしても今回の事案は採択決定に影響があろうがなかろうが、影響がなかろうがこういう誤解を招くような行動を取るということはやはり良くないことなので極めて遺憾であると思いますし、今後、その調査結果を踏まえてのどういうふうな対応を取るべきかということは調査報告を見て検討していきたいと思います。一義的には、各市町、教科書採択については各市町教育委員会に権限ありますけれども、県としても、その県の各市町の採択を指導、助言する立場にありますので、よく調査結果を踏まえて考えたいと思います。
(質)その調査結果は何らかの形で公表はされる予定ですか。
(答)我々は公表していいんであれば公表したいですけども、文部科学省があかんて言ったら三重県だけって言われるんで、ちょっと文部科学省と公表の仕方とかも協議しないといけないと思いますけどね。
(質)教科書会社の名前とかも確認いるんですか。
(答)どうでしょうかね。それも今言っていいのかどうかっていうのはちょっとまだ、どこまで言っていいのかって僕確認していないので、整理してお伝えできる部分はお伝えしたいと思いますけど。
〇平成28年度当初予算
(質)2つ目ですけど、当初予算の規模、27年度の当初が大体7,120億円、2月補正あわせると7,273億円、2月補正はいったん骨格的予算として編成して、ということだったと思いますが、それと比べて、今回、今編成中、大詰めだと思いますけど規模はどうでしょうか。
(答)規模は今度の代表者会議で初めて議会でお示ししますので、この場で申し上げることはちょっと控えたいと思いますけども、様々な地方創生とか少子化対策とかそういうような国の事業を活用した事業は結構増えてるということもありますから、そういうのに見合う事業規模になっているというふうに考えていただいていいと思います。なんで、ちょっと議会との関係がございますので。
(質)増えているということでいいんですか。骨格的予算だったこともありますけど、数字的には増えるということなんですか。
(答)まあ、どうでしょうか。それも含めてちょっと申し上げないようにしておきますけど、そんな感じですかね。議会との関係もございますので。
(質)知ってて聞きますけど、じゃあサミットの事業費はどのくらいの予算ですか。
(答)議会のほうにお示ししないといけませんので、ここでは控えたいと思います。
〇甘利大臣辞任
(質)甘利大臣が辞職されて、サミットを前にこういうふうに安倍政権で何かごたごたが起きてしまったということの受け止め、まず辞職についてどういうふうに受け止められているかということと、あとはTPP交渉で殊勝な役割を果たされた方が薄幸というか突然いなくなられたわけですけども、県の知事として三重県の農業というものを大切にしてますけれども、どのように今後していきたいとか、どのように国に望まれますか。
(答)甘利大臣の辞任の受け止めにつきましては、ああいう授受があったということでありますので、閣僚をお辞めになるということはやむを得ないのではないかというふうに思います。一方で、実は僕が経済産業省を辞める時の大臣が甘利さんだったんですよね。甘利さんってこうあんまり言葉数が多い人じゃないんですけども、僕が経済産業省を辞める時に辞めますという挨拶をしに行った時に、力強く手を握ってしっかり頑張れよというふうに言っていただいて、私自身も知事になってからも甘利大臣の所に要望なども行かせていただいたこともありますので、一個人としては、そういう非常に信頼している、期待のしている政治家の一人ですから残念ではあると思うし、これまでTPP交渉やアベノミクスの司令塔として頑張ってきたことの無念さは非常に大きいんだろうなというふうに思いますけどね。TPP交渉への影響については、こういう外交交渉って人間関係っていうか顔が見えてるとか、相手の特性とかを知り得ているっていうことは非常に重要なポイントなので、その影響がないかあるかっていったら、甘利さんが代わることによって影響があるかないかっていったら、ある可能性が高いですけども国としてはそういうことがないようにしてほしいと思います。人が代わっても、その大臣が代わっても、その国内産業への影響というものが変わらないようにしてもらいたいです。人が代わって、今までやってたメンバーと代わって、こう押し込まれて何か日本への影響が大きくなるというようなことがあってはならないと思いますので、そういう部分の影響がないように国には求めたいと思います。
〇サミット警備に伴う近鉄の一時運休
(質)もう1つなんですけども、先日、賢島周辺の近鉄の駅のいつぐらいから閉鎖するか、使えなくなるかというようなことがちょっと一部出ましたけども、あれは政府関係者というふうに書いてありまして、中央発信でいろんなものが情報が漏れ聞こえてくるような状態だと思うんですけども、あれは知事はどういうふうに、今後、国とさらに三重県で情報をやり取りしていきたいというふうに考えてますでしょうか。
(答)まず近鉄の一部報道にあった賢島~鵜方間ですか、の運休のことについては、まだ決まったということは私は聞いていません。現在、どういうふうな開催、近づいてきた時の公共交通機関などの規制についてどういうふうにするかということは、政府内で総合的に検討しているというふうに聞いています。いずれにしても、何らかの規制があった場合には、住民の皆さんへの日常生活に影響が最小限になるような方法を国と連携をしてしっかり検討していきたいと思います。それから、ああいう何ていうんですかね、住民生活に直結するようなことが国から先に漏れると、漏れるというか僕はまだ聞いていませんので知りませんけども、ああいう情報提供などがなされるということは残念です。地元住民の皆さんとフロントに立って議論をするのは、市町であり、県警であり、我々でありますから、我々も情報管理気を付けないといけませんけども、共に情報共有、情報管理についてはしっかり徹底したいと思いますけどね。
(質)これから県警のほうで住民懇談会も各地でまた行われますけれども、その中でまた県のほうから新しく住民の方に情報を提供するってこともあるんですか。
(答)その今の運休の?
(質)運休だったりとか住民生活に影響を与えることで、その住民懇談会で初めて明らかになるようなことっていうのも出てくるんでしょうか。
(答)住民懇談会で初めて明らかになることか、ちょっと住民懇談会でどういうふうに説明をするのかって僕まだ聞いてないので分からないですけども、前回よりは一定の方向性をお示ししたい部分もあるかもしれませんし、今回は、前回は区長さん、自治会長さんが対象であったのが、今回は広くどなたでもっていう対象にしていますので、一定の説明の重複みたいなのはあると思いますけども、状況の進捗に応じた説明になると思いますけどね。
(質)他いかがでしょうか。第二クラブの方も含めていかがでしょうか。
〇伊勢志摩サミット開催100日前イベントの開催(発表)
(質)伊勢志摩サミット関連についてなんですけども、三重県自治会連合会の働きかけなどにより15市町においてクリーンアップ活動が実施されるということなんですけども、こちらは手を挙げたところが参加するのか、あるいは市町単位でするんでしょうか。
(答)どうですか?
(答:雇用経済部)自治会連合会さんは三重県下に13の支部をお持ちです。その内の10市町が自治会連合会さんの働きかけ、残りの5つが自らやりますと言っていただいた所の合計です。
(質)各市町、15市町というのは、個々にクリーンアップ内容とかは異なる形になるんでしょうか。
(答:雇用経済部)そうですね。
〇三重まるごと自然体験構想の策定及びネットワーク会員の募集(発表)
(質)じゃあ振り出しに戻って、発表項目ですけど、まるごと自然構想、映画の「県庁の星」パート2みたいなもんですけど、高知県が要は全部自然アイランドにしてっていうふうなテーマでやった映画ですけど、ああいう感じで考えてるんですか。
(答)高知県のですか。高知県のそれ僕はちょっと詳細を覚えてないんであれですけど、ここに書いてあるようなネットワークとかコンテンツの磨き上げをしていこうという、単に自然を保護するだけじゃなくて体験というようなことをそういうサービスを提供していきながら保護と活用と両立していこうと、そんな思いですけどね。
(質)1つ何でこの所管が農林水産部ですか。要は子ども絡みで幼児体験、昨日もちょっと学力の拡大的な有識者の委員会の中で出てましたけど、幼児教育うんぬんの自然体験と結びつくならば当然子ども家庭局も関係するだろうし、これは林業課があるからとかいうことですか。
(答)基本的にはもちろん関係部局、子ども・家庭局とか教育委員会とかみんな関係部局を農林水産部で取りまとめてるんですけど、元々ご案内のとおり自然公園とか国立公園とかの関係所管がみどり共生課ですので、今回伊勢志摩国立公園70周年で全国エコツーリズム大会誘致しますけれども、それの窓口もみどり共生課でやってますので、今これまでの業務の蓄積として一番持っているのがこの農林水産部であるということで、とはいえ、いろんな田舎暮らし体験のススメとかもいろいろやってましたんで、それは農林の他の課でやってましたから、農林水産部の総務課で全体を取りまとめさせたと、そんなことですね。
(質)地連の移住センター絡みは、地域支援課でしたっけ、あそこの関係課も関係あるんですか。
(答)関係ありますね。ちょっとこういう農山漁村の振興とか、自然体験的な部分の組織は、次年度ちょっと見直しを図りたいと思いますけどね。また詳細発表しますけど。
(質)えっ、どういうことですか。
(答)この農山漁村の振興とか、こういう自然体験の、まあ自然体験はあんまり入ってこないかな。ちょっと入り組んでるところがありますので。
(質)要は組織改正するということですね。
(答)組織の改正、担当の部分が多分出てくると思います。
〇東日本大震災5年事業の実施(発表)
(質)5周年、東日本大震災、周年って使い方がいいのかどうか、5年経ってっていうイベントなんですけど、現地、知事になられてから入られて、5年経って県はいろいろ手当てされてきたじゃないですか。その成果っていうのは5年経たれて、あの時初めて知事になられての、いろんなことをやろうと、防災に関して減災でですね。そこのところで手当てされたことの成果っていうのはどう捉えられていますか。
(答)そういう、どういうふうに防災対策を進めていくのかっていう意味での新地震・津波対策行動計画っていうのを作って、それが今進行中でありますけれども、そういう意味ではハードの整備も一定進んできたと思いますし、そういうソフト対策も一定進んできたとは思いますが、一方で県民の皆さんの防災意識の低下っていうのもありますので、そこは非常に懸念、危惧(ぐ)するところかだな思いますし、もう少し啓発などについて工夫をしていく必要があるといふうに思っています。それから、ああいう被災地を訪れて、あるいは被災地と意見交換をすることで、最も何ていうかな、成果の一つとしてこの今取りまとめ中の復興指針ですよね。これは復興というものにいかに時間がかかるのか、いかに当事者間の合意形成が大変なのか、というようなことが未だ復興途上である被災地からいろんなことを聞くことによって、それをなるべく事前に合意形成できるものは合意形成していこう、情報整理できるものは情報整理していこう、ということで定めているのが今回復興指針ですので、そういうのが作ることができたことも、成果の一つではないかというふうに思いますね。
(質)知事はご実家のほうで阪神大震災も経験されてるわけですけど、阪神大震災の復興の経過と今回の東日本大震災の復興の経過をみると明らかにそのスピード感が違うんですけど、その差は何だと思われますか。
(答)やっぱりまず1つは範囲が広大であるということと、原子力災害を含めた複合災害であるということ、それの2つは非常に大きいと思いますが、どうでしょうかね、自治体の体制とかももしかしたらあるかもしれませんけどね。
(質)東北のほうは自治体のレベルが低いと。
(答)いやいや、体制の構築とか、あとは人員の各市町の人員とかも含めてですね。今もうたくさん、うちも6名か7名出してますけども、そういう人員の体制などの部分もあるんじゃないかなと思いますけどね。兵庫県の場合は神戸市という政令市と兵庫県というでっかい自治体がありますんで、そういう人員体制などの差はあると思いますけどね。
(質)県の職員派遣の支援っていうのは、一応どのぐらいまでっていう年度は切っているんですか。
(答)いや、毎年度毎年度、被災3県がまだこれくらい必要ですっていうのを全国知事会などに提示をしてくれますので、それを見て、うちがどれぐらい協力できるかっていうのを提示してっていうやり取りをしてます。なので、毎年度毎年度考えることになります。
(質)ということは、新年度も要請があって、一応出すつもりということですか。
(答)はい、出す予定です。
(質)今どのくらい出しているんですか。
(答)今6名、はい、6名です。なので、ほぼ同規模、平成28年度も出すという予定です。
(質)これマックスの時どのくらいですか。
(答)マックス、今ある?なければ後で。
〇エレクトロニクス産業の今後の展開
(質)この前ちらっと知事がおっしゃったエレクトロニクス産業シャープの関係で、要は第2ステージっていうのを県のその産業戦略の中に入れ込まなきゃいかないというか、そこの関係市町も含めて、ある程度そういう第2ステージに入っていると、っていうお話ですけど東芝も含めてその辺の新産業戦略みたいなものはどういうイメージをお持ちですか。
(答)このエレクトロニクス産業は特にうちの成長産業の柱でしたし、です。けれども、今各種報道などで出ているような、うちでいうシャープとかですね、東芝とかがいろいろフェーズが変わってきているところもありますし、世界全体を取り巻くエレクトロニクス産業の状況が変わってますので、産業振興戦略の改定に向けて今議論してもらってますので、今度今月中にもう1回アドバイザリーボードやると思いますけど、そこで少し議論してほしいなと思いますが、なので、何ていうんですかね、どういうエレクトロニクスの中でもどういう分野に力点を置いていくのか、海外市場をどう見るか、というのは結構重要なポイントだと思いますんで、その辺りの情報収集しながらということだと思いますけどね。
(質)あれ元々、北川さんの時に4つのバレー構想があって、野呂さんになった時に3つのバレー構想に変えましたよね。で、今回もまだクリスタルバレー構想は残ってるんですけど、これを新産業振興戦略の中である程度見直すとか、あるいはクリスタルバレーを消すとかそういうのはあり得ますか。
(答)今のところ考えてないです。バレーはバレーで何ていうんですかね、うちのメディカルバレーとかもそうですし、メディカルバレーの計画まだ残ってますし、何ていうかな、一定の集積と一定のそのネットワークを作ったという功績がありますので、それをやめるということは基本的には考えてないですけどね。それにどういうものを追加していったり、どういう切り口に変更していけばいいのかなので、バレーをやめるということはないです。
(質)ただ元々その、多気にまずシャープの工場ができて、それから研究所に変わって、そこへその棚ぼたの亀山シャープ進出があったじゃないですか。そこでクリスタルバレーの構想が高まっていったんですけど、実態がもうある程度ずれてるじゃないですか。だとすれば、そのネーミング含めてクリスタルバレーでいいのかどうかってことですよね。
(答)そういうまるっと、何ていうんですかね、すごい大きな状況変化とかがあれば別ですけども、今おっしゃっていただいたような実態に合わせたネーミングの変更とか、あるいは取り組み方の変更みたいなんは、それはもちろんあり得ますね。けど、バレーみたいなんをやめるっていうことは何ていうんですかね、自分たちとしては大きな状況変化の何ていうかね、悲観的予測はできるだけ今あんまりしたくないので、そういうことで考えると引き続きやるということですけどね。
(質)エレクトロニクス産業の将来展望みたいなのは、知事はある程度日本におけるエレクトロニクス産業の技術力っていうのは、まだ伸ばす伸びしろがあるというふうに、そういうふうにお考えですか。
(答)エレクトロニクス産業全体でいけば、電機電子、デバイスのところにおいては伸ばす余地のある分野はたくさんあると思います。今例えば東芝のフラッシュメモリ、NAND型フラッシュメモリやってますが、あれ3Dのフラッシュメモリっていうのが今これからどんどん出ていくということで世界と戦っていかなければなりませんし、そういうこう液晶であるかどうかって言われたら分かりませんけども、エレクトロニクス産業全体であればまだまだ日本の技術力で伸ばしていくべきところはたくさんあると思います。
〇政府機関の地方移転
(質)国機関の地方移転ですけど、この前ちらっと出てるんではかなり省庁が乗り気じゃないと。あってもせいぜい文化庁か消費者庁ぐらいで、あとについては気象庁も三重県厳しい状況だということなんですけど、その辺の何かお考えはありますか。
(答)今気象庁の部分も、この前先月下旬に意見交換が気象庁とありましたけど、すれ違ってますので大変厳しい状況であると思いますけど、我々から内閣府にも要望しているのは引き続き今回1回で終わるんじゃなくて、またやり方とかを考えてこういう募集を引き続きやってもらったらいいんじゃないかという要望をしてますから、そういうふうにしてもらってたいいんじゃないかと思いますけどね。
(質)要は今回はジャブで、要は一石を投じればいいと、こういう機会は揺り戻しで何度もジグザクにあるだろうと、スパイラルに回っていくだろうと、そんな感じなんですか。
(答)当然何ていうか、ちゃんと検討した上で提案してるので何かとにかくボールだけ投げとけみたい感じではないですけども、当然中央省庁などについてもそういう提案がなされて、議論がなされるべきというのは僕強く思っていますから、そういう一石は投じなければならないなとは思ってましたけど、かと言ってだから中身がゆるゆるであったとかそういうことではありませんけど。今後も引き続きやってもらうことが大事だと思いますね。
(質)勝ち目はないですか。
(答)気象庁ですか。相当難しいですね、相当難しい。
(質)国会言われたらもうどうしようもないじゃないですかね。国会との連絡があるから地方へは移れないって言われたら。じゃあ天皇のご臨席もあるわけだから、逆に言ったら皇居まで移さなきゃいけないって話になりますから。
(答)なので、省庁側はそういうできない理由を並べるのが得意ですから、国会対応とか言われるとそれは全部、文化庁も結構国会対応で反対してるみたいですけど、事務方はね。
〇教育に対する知事の考え方
(質)ちょっと空中戦になりますが、昨日の教育の選択肢拡大の有識者の委員会とかもありましたけど、幼児教育の大切さとかそういうことを含めて、知事が今の教育、三重県の教育も含めてですけど、最終的にこういう理想で、理想像っていうのはどういうところで持っておられるんですか。その教育の到達点みたいなものは。第一次安倍内閣で教育担当でやられた部分もあると思いますけど。
(答)教育は基本的に、教育される側の、つまり教育を受ける人のために行われるべきものであるので、それは例えば子どもだったり発達障害を持っている子だったら発達障害持っている子。あるいは、その生涯教育みたいなことでいけば高齢者の方とかもあるだろうし、いずれにしても、子ども、教育を受ける人のために行われるのが教育で、じゃあ教育を受ける人が、うちでいうと今回教育施策大綱に「生き抜いていく力」っていうのを書いてますけれども、そこは自立と共生っていう両方の分野、部分がありますけれども、そういうこの教育を受ける人がそういう一定の、私今言った生き抜いていく力などを身に付けていく機会が平等に提供されている、そういうようなことが三重県において大事な到達点だと思いますけどね。その教育をする側の論理より、教育を受ける側の論理がちゃんと優先されるべき環境に、教育環境に三重県がならなければならないと思いますけどね。
(質)裏を返せば今そういう教育環境にないっていうことですか。
(答)ゼロではないですけども、完全にそういう状況になっているとは言い難い部分もあります。
(質)その最大要素はなんですか。
(答)どうでしょうね、それはいろいろ複合的なものがあるんじゃないですか。もちろん教職員側の課題もあるでしょう、学校の管理職側の課題もあるでしょう、あるいは今までは過去でいけば地域が支えていたけれども、その地域が支える機能がなくなってきているということもそうでしょう、家族の中での核家族化とかいうこともそうでしょう。いろんな複合要因があると思いますけどね。でも、教育を受ける側の人たちの論理がすべてちゃんと優先されるという現状に完全になってるかといったらそうじゃない面が、事例を挙げればきりがないですけど、あると、私は幾つかの事例において思いますけどね。
(質)複合要素は一つ一つ県の施策でつぶしていくつもりなんですか。それとも、ある程度種だけ撒けばこれは自然にある程度相互作用で何とかいくだとうと、そういう考えですか。
(答)ものによるでしょうね。自分たちが種を撒き、水をやり、芽を出すまで、そして花が咲くまでちゃんとコミットしていかないといけないものもあるだろうし、一方で基礎自治体が本来的な事務を持っていて、権限を持っていて、特色を生かしてやるべきところにおいて、それを種を撒いて誘引するっていうんですかね、そういう部分で留まるものもあるでしょうし、それはものによって変わってくると思いますけどね。
(質)ありがとうございます。
(答)こんな空中戦でよかったですか。空中戦でこんな感じでよかったですか。
(質)空中戦ですから。
了