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平成26年01月06日

県と市町の地域づくり連携・協働協議会

「膝づめミーティング」(松阪地域)の概要

1.開催日時

平成18年8月7日(月)
14:30~17:30

2.開催場所

フレックスホテル

3.出席者

松阪市長(助役)、多気町長、明和町助役、大台町長、知事 ほか

松阪地域の「膝づめミーティング」
松阪地域の「膝づめミーティング」

4.知事挨拶

本日は、皆さんにはお忙しい中、お時間をおとりいただきましてありがとうございます。平素から県の行政につきましては、地域のために市町の皆さんと一緒に行っているところであり、ご理解ご協力に感謝申しあげるところです。膝づめミーティングも知事に就任しましてから毎年開催してまいりまして、今回は4回目ということになります。昨年度までは合併前の状況でしたので、松阪地域においても市町村数が減った中で、中身の濃い意見交換をさせていただけるのではないかと思っております。なお、県におきましては、総合計画「県民しあわせプラン」の第1次実施計画が今年度で終了します。来年以降の実施計画につきまして、次期戦略計画策定ということで準備を進めているところです。本日の意見交換につきましては、次期戦略計画の中にも反映をさせていきたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いします。

まず、松阪地域全体のことにつきましては、この地域は従来から県内でもポテンシャルの高い地域として認識しているところです。特に、現在県では「文化力」ということを言っております。人の生き様や生き方に関しての広い意味での「文化力」でありますが、この地域は歴史文化に非常に恵まれた地域であり、そのような意味では歴史と文化がいきづく文化的資源を大いに活用した取り組み、こういうものが非常に大事なことであります。日頃より皆さんが取り組んでいただいていると思いますが、今後はそういったものを一緒に取り組んでいければと思っています。

まず資料1をご覧ください。「三重県政の新しいステージ」についてお話をさせていただきます。右側のところに「地域主権と社会の確立」というのがあります。今の時代背景の中で、地域主権の社会を確立するということが求められていると思います。そのような中で三重県がどのように展開しているかということですが、三重県政は新たな大きなステージに入ろうとしているところだと思っています。人生の舞台づくり、県民にとってほとんどの時間を過ごすこの三重県の県土というものを、どのように作っていくかということですが、誰のため、何のためということを、常に足元を見ながらどのように展開していこうかということで、県民が主役、県民の皆さんにも参加していただいて一緒につくっていく。そのためには県民の思いをしっかり受け止められる感性を磨いていく、そういう基本姿勢を持って展開にあたっています。その中でどういう三重県をということにつきましては、総合計画「県民しあわせプラン」で10年間の計画を策定し、16年度からスタートしております第1次戦略計画、これは今年度までですが、重点プログラムを含めたこれらの施策の展開を今行っているところですが、平成19年度からは次期戦略計画が必要であり、この策定の考え方についてはあとで触れたいと思います。

それからどのようにということですが、今、みえの行政経営体系というトータルマネジメントシステムをもって県の行政運営を行っているところです。この中身の基本的なものについては、全体最適化を目指し、マネジメントのベースに危機管理、環境マネジメントシステム、経営品質向上活動を置いています。実際の取り組みとして、率先実行取り組みを行っていますが、これにより職員がいろいろな事業・施策の展開について、進行管理を行っております。なお、今人材育成ということが非常に必要になってきており、こういう点にも力を入れ、絶えず見直しをかけながら、みえ行政経営体系を平成16年度から運用しているところです。

上の方に県をとりまく市、町、国や県民との関係を簡単に図示してありますが、地域主権の社会というものにつきましては、まず、分権化を推進していくことが大事でありますので、国に対しても強く要望していかなければなりません。それから、分権化を進めていくということは一方で県、並びに市町も同じですが、行政能力を向上していくことが必要で、受け皿をしっかり作っていくということです。左に個の確立というものがありますが、地域主権をしっかり確立していくためには、これまで以上に個の確立が大事だと思います。自分達でこだわりを持った地域を求めていく、その際に地域全体のことについて、まず県民一人ひとりに、あなたは行政に何を望むのかということだけではなく、あなた自身が地域のために何ができるのですか、ということを考えてくださいと言っていかなければなりません。そのうえで個人ができることは個人で、できないことは家族で支えあって、地域で支えあっていく。そして、そのそばに基礎自治体である市町があり、市町でできないことを県が補完し、県ができないことを国が補完する。このような補完性の原理も極めて大事なところです。そのような中で県政の展開をしておりますが、その下に「新しい時代の公」と「文化力」というのが書いてあります。

まず、「新しい時代の公」につきましては、皆さんもよくご承知のことだと思います。地域主権の社会というのは、ガバメントからガバナンスへという切り替えが大事なことです。そういう意味で公を多様な主体で一緒に支えていく、その仕組みをしっかり作っていくということが大事です。県もそういうガバナンスにあった県の仕組み・役割に転じていかなければなりません。そういうことで県では平成16年から「新しい時代の公」について推進しているところです。この「新しい時代の公」がどのようにという、行政運営の仕組みの上でのベースに置いていくものであるならば、政策のベースに置くものとして「文化力」というものを考えていこうということで、文化力指針を策定したところです。

2ページをご覧いただくと、「三重の文化力指針のポイント」というのがございます。今、私達の社会は効率性やスピードが求められ、いろいろな変革がなされてきていますが、一方で社会においてはひずみがますます顕在化してきているという状況です。子どもを取り巻く問題やニートの問題など、いろいろな難しい課題が山積みしてきていますが、このような課題に行政はしっかり対応できるのかといいますとその限界を感じることが多いところです。そういうことから、対処療法的な施策だけではなく、中長期的に社会の体質を改善し、あるいは社会が健康さを取り戻すような漢方薬的な働きを施策の中につぎこんでいくことが大事であろうということで、そういったものとして文化の持っている力に注目したところです。真ん中に文化について太字で書いてありますが、県では、「生活の質を高めるための人々のさまざまな活動及びその成果」と定義づけています。簡単に言えば人の生き方に着目し、文化を広くとらえているものです。そして、その文化には、「文化の持つ、人や地域を元気にし、暮らしをより良くしていく力及び人や地域が持っている人々を引きつけ魅了する力」があります。それを文化の持っている総合的な力「文化力」としてとらえて、政策に生かしていくことができないか、ということで展開を図ってまいりました。「文化力」というものは、心豊かに生きるための一人ひとりの力「人間力」、たくさんの人の力が集まって、地域の魅力や価値を高める力「地域力」、さらに、人間力や地域力の源泉になる新しい知恵や仕組みを生み出す力「創造力」、こういう三つの側面があるのでないかということに着目し、これをあらゆる政策のベースにおいて、政策を見直していくためのツールを作ったところです。そのような展開をして、こころを元気に、地域を元気に、産業を元気にし、歴史と文化のいきづく「三重の未来」を作っていこうということです。

3ページを見ていただきますと、具体的にどういうツールとして考えているのかということですが、これはあくまで県の職員が政策を考える際に、発想を転換して政策を見直していくというために作ったものです。中段の点線の枠に三つの「わ」というものがあります。先ほど申し上げた三つの力「人間力」、「地域力」、「創造力」に、さらに三つの「わ」という視点に着目しまして、下のマトリックスの表のようなヒント集を作ったところです。この九つのヒントを政策を考える際のひとつのものさしとして置き、全ての政策について見直すべき観点があるかということでチェックをしていこうというものです。「文化力」はそういう意味では、どういう三重県をという政策のベースに置いていこうということで、1ページにありました「文化力」を政策の下に置いているということです。

最近私の方で説明を申し上げる時に、「新しい時代の公」とか「文化力」は、質の行政改革であると申し上げています。現在のような時代背景においては、財政危機という状況もあり、余儀なくされている部分も含めて大変なことであります。しかし、行政改革について、従来の手法には限界がきていると思います。例えば、これ以上人員を減らし、これ以上予算を減らしていくということになりますと、必然的に行政サービスがこれまで担ってきた水準を保っていくというのは極めて難しくなってきます。そのときに、その行政サービスをなんとか維持・持続していくものとして、これまでの行政改革とは違う質の面での行政改革が必要になるのではないかと思います。「新しい時代の公」は、地域主権の社会というものを考えた時にガバナンスの時代が必要であるということでありますが、まさに行政改革の側面から見ても、質の行政改革になるのではないかと思います。

先日、全国知事会で竹中総務大臣にそのようなことについて意見を申し述べました。竹中総務大臣はそれに答えて、「小さな官」と「豊かな公」という言い方で、まさに行政体が簡素で効率的なものを求める中で、仮に小さくなっても公そのものは豊かさを維持していくということを言われました。そういう意味では「新しい時代の公」は、他の府県や市町村においても随分いろいろと進展してきているのではないかと思っています。それにつけ加えて「文化力」という側面については、旧来のやや経済的な視点に偏った政策、効率性の追求ばかりが重視されたものから、もう少し人の生き方に焦点をあて、政策の全体的なものにかかっていこうという意味では、これも質の行政改革になるのではないかと思っています。

4ページをご覧ください。先ほどの次期戦略計画の策定についての方針が書いてあります。基本方針にありますように、19年度から始まります次期戦略計画の策定につきましては、旧来の総合計画の五つの基本方針、19の施策等につきましては、基本として維持してまいりますが、その考え方のベースとして「新しい時代の公」と「文化力」を2本柱としてやっていくようにしています。

二つめに広域的な県土づくりの方向というのがございます。市町村合併で三重県も69の市町村が29の市町になりました。必然的に県の役割が厳しく問われているところです。県はより広域的な観点から県土づくりの方向を明らかにして、施策事業を展開していくということです。これまで生活創造圏づくりを中心としたエリアでいろいろな取組がありましたが、これは今後は市町を中心とした地域で担っていただき、県はそれを支援するという役割に徹していかなければならないと考えています。各市町におかれましてもまちづくりの取組みを行う中で、県の施策との連携をより明らかにしていくということで県の事業について、地域ごとにとりまとめました「地域編」というものを作成していくことを念頭に置いています。

三つめに計画期間ですが、これまでの戦略計画は3年間でしたが、次期戦略計画につきましては4年間、19年度から22年度までとしたいと考えています。今後のスケジュールにつきましては、この9月の県議会第3回定例会に計画の素案を提示し、11月に中間案をお示しし、パブリックコメントにかけていく予定ですが、それまでの間に百人委員会や本音でトーク、そして膝づめミーティングなど、いろいろなご意見をお聞きして、今後は中間案についてもご意見をいただきたいと思っています。

6ページにスケジュールが図示してあります。来年4月に統一地方選挙がございます。従いましてその統一地方選挙のあとで、最終の計画を決めていくのがいいのではないかと考えています。

さて、最近の国の財政構造改革等について、あるいは道州制についての議論も行われていますので、それについて申し述べたいと思います。詳細については後程担当から報告をしますが、ここしばらく行われてきております三位一体の改革や、今行われています国との地方分権議論につきまして、大変危機感を持っており、皆さんとご相談を申し上げて、三重県内の地方6団体の関係者が集まった中で緊急提言を出すなど、いろいろな取組みも行ってきたところです。その後、一連の動きがありまして、それは骨太の方針の閣議決定までにいろいろと作用したと思っています。しかしながら、骨太の方針の中身を見ますと、細かい点がわかりませんし、地方との対等な議論の場についても十分ではありません。ただ、新しい分権一括法の方向性が示されたわけですが、今後想定をされます財政改革に伴う地方への影響は大変な状況をさらにもたらしてくるのではないかと思います。県の方でも総務部で影響等について勉強を開始しており、その影響は相当の額ではないか、今後5年間ぐらいの間に、不足額が500億円ぐらいになるのではないかと思っています。また、税源の動きなどわかりにくい部分もありますが、各市町でもご苦労いただいている人件費の削減についても、国の方では先般地方等で出してきた定員削減の数字を参考に国家公務員の定員純減5.7%、それ以上の削減を求めてきているところです。三重県の市町においては平均6.3%という数字も出されていますが、これを現実どのようにやっていくかは大変なことであります。いろいろな課題もある中で、私どもはしっかり地域主権の社会を確立するということで、これを財政議論といっしょにするのはどうかという意見も国へ申し述べていますが、いずれにしろ財政再建が優先されて出てきておりますので、この影響が大変であると思います。三重県は全国で最も財政状況がいい県と指摘されたりしていますが、内情は非常に厳しい状況です。今後も皆さんと一緒に国に対して申し上げていかなければならないと思っています。

道州制についてですが、これは第28次地方制度調査会が道州制の導入が適当という内容でまとめられました。しかし、この議論については、慎重に対応することが必要だと思っております。先般、知事会の方でも議論しましたが、私自身、あるいは三重県が考えている道州制については、今後のこの国のあり方についての選択肢の一つという意味では、むしろしっかり受け止めていかなければならないと思います。しかし、道州制は地方制度の改革という意味だけでなく、国そのものがどういう機能を果たすのか、この国の形というものを国と地方の役割分担に基づいてしっかり決めていくということが大事であります。そういう意味では地方制度調査会が道州制という言葉だけで議論をしていくということは、この国の形全体を決めていくということだけに限界があるのではないかと思います。そういう意味での議論がまだしっかりされていません。例えば、皆さんの松阪地域からみて、道州制が仮に導入されたときに、一体この松阪地域にとってどのようなメリット、どのようなデメリットが出てくるか、想定されるいろいろな状況を私達の地域からしっかり分析して、議論していくのが大事ですが、そういう議論も十分行われていないという状況です。したがって、知事会の中で導入に積極的な姿勢を出すべきという意見もありますが、三位一体の改革のように、国そのものが国のあり方について十分踏み込めない、建前と本音が違うという状況の中で、この国がどうあるべきかという議論が行われていませんので、もう少しきちっとした議論を積み重ねていくべきだという意見を申し述べ、現在そのような状況になっています。

今後この地域を担っていくためには、県や市町、そしてパートナーである県民の皆さんと一緒に考えながら、しっかり取り組んでいかなければなりません。そういう意味でも今後とも県との協働、そしてご協力ご理解をお願いしたいと思います。

市町行財政室長

資料2の国の財政構造改革について、現在の国の状況につきまして報告をいたします。ご承知のとおり昨年度の三位一体の改革により、4兆円の国庫補助金の改革と3兆円の税源移譲については、決着しております。今年度につきましては、今後の地方交付税の改革が構造改革の焦点となっておりました。特に地方交付税総額の削減につきまして、法定率の引き下げや交付税総額の据置きが問・閧ニされておりました。また、5月10日に竹中総務大臣から今後の地方行財政の制度について、新たな地方分権改革について分権改革工程表というものが示されており、人口・面積で算定する新型交付税、あるいは地方債発行の自由化、夕張市の例がありましたが再生型破綻法制の整備について、今後具体化していくという方向性が示されている状況です。また5月の国会において行政改革推進法が成立し、公営企業金融公庫が平成20年度に廃止されることが決定しています。このような一連の改革が起こる中で、地方6団体も意見を出しており、先般6月7日に「地方分権の推進に関する意見書」というかたちで今後の分権改革についての提言を出しております。

そのような中で、7月7日に骨太の方針2006が閣議決定され、今後の国の改革の方向性が決められたところです。内容につきましては、まず、今後の地方財政につきましては、人件費と地方単独事業を中心とする歳出削減努力の継続を要請していくことが決まりました。また、焦点となっていました地方交付税につきましては、現行の法定率は引き下げせずに堅持するということが、地方の強い懸念を受けて明記されたところです。今後の交付税総額につきましては、予見可能性のある財政運営ができるように、地方の財政収支の状況等を踏まえて適切に対処するとされたところであります。地方税につきましては、今後の国、地方の財政状況を踏まえながら、税源移譲を含めた税源配分の見直しを検討していくということが明記されております。さらに、更なる地方分権に向けて、新しい分権一括法を制定し、国と地方の役割分担の見直し、国の関与の廃止・縮小を図るとういことも同じく明記されています。こうした動きを受けて、総務省内に新たな法制を検討する体制がつくられているところです。

人口・面積による新型交付税につきましては、地方からの強い懸念を受けまして6月 16日に総務省が見解を出しており、新型交付税については、交付税の財源保障機能や交付税総額そのものに影響を与えるものではない旨が明言されております。具体的な制度の設計はこの秋から開始される予定ですが、過疎、離島市町など真に配慮が必要な地方公共団体に対応できる仕組みを確保するということが明言されています。また、過疎債などの交付税措置につきましては、これまでどおりの交付税措置の継続が確認できております。今後のスケジュールとしましては、今後3年間で新型交付税を5兆円規模まで拡大していき、そのために来年度から制度を導入していくという状況です。県としましては、今後こうした動向をしっかりと見極めながら、国に対して必要な意見を言っていきたいと思っております。

次に、公営企業金融公庫につきまして、平成20年度の廃止が決定しておりますが、その後の資金調達の方法としまして、地方6団体から全国ベースの共同資金調達機関の設立が提案されています。これ受けまして、政府においても現在新たな組織を作るための法制度の整備をする方向で検討されております。ただ、現在公営企業金融公庫が保有しております財政基盤の扱いにつきましては、確実に新組織に継承させる必要がありますが、具体的な金額については未決着の状況です。

最後に再生型破綻法制についてですが、7月7日の政府の方針では再建法制の見直しが明記をされています。夕張市の案件も受けまして、今年の秋に制度の方向性が決まり、3年以内に法制度の整備が行われるという見込みでございます。

5.意見交換

(1)県の政策課題について

大台町長

「文化力」ということで指針がでてきたわけですが、今日もここへ来る前にある方と話をしておりました。最近知事が「文化力」ということを言われるが、具体的にどのようなことにあてたらいいのかと、その方は言われておりました。我々も地域の皆さん方に伝えていくことも必要ですし、何か一つの具体的な事例でお示しいただけたら大変ありがたい。そういうことをきっかけにしながら、次の方に派生していくのではないかと思います。およそ私も理解するのですが、生活の分野において、いろいろなひずみがでてきていることがある。20世紀の経済成長があり、いろいろな意味で便利、豊かになってきた。その中で大事な心の部分、そういったものが忘れられてきた、そういうひずみがかなり多いのではないかと思います。中高年の人達と話をしますと、昔は野山で遊んだり、川で遊んだり、自然と親しみをもちながら成長してきた。その中で先輩後輩を生んで1つのコミュニティできちっと守られてきたが、今では社会が、例えばプールで泳ぐにしても監視員が必要であるとか、ずいぶんと手間がかかる。学校、保育も社会が面倒をみてくれということで、我々も行っていますが、手のかかることが多くあるわけです。そういう意味で「地域力」が落ちてきているように思います。

学校、地域、家庭、よく連携といいますが、そういう部分で視点が違ってきているのではないか。家庭の子供に対する見方、学校の見方、あるいは地域の見方が違ってきている。最近学校の先生方も、昔は教員住宅があって同じように地域社会の中で生活していた。先生方も地域の視点を持っていた。先生方の考え方も地域としてもわかっている。いろいろな意味で共有できた部分がありました。今では道もよくなり、朝8時に出勤して5時過ぎに帰る。地域とのつながりが非常に少なくなってきている状況であると思います。その中で子どもたちを見ていく視点が家庭の中でも違ってきている。学校、地域、家庭が少しばらついていると感じます。子ども達も、極端に言えば、いいことと悪いことがわかりづらくなってきているのではないか。学校でしかられて帰ってきた。親がそのことについて文句を言いに学校へ行く。学校の言うことが正しいのか、親のいうのが正しいのか、子どもは判別ができなくなる。そのようなことを私も一度経験したことがありますが、昔はそういうことはなかった。学校で叱られたら、そのことを家で言うとまた叱られる、という同じような視点があったのではないかと思います。非常にいろいろな分野でそろえていかなければならない、そのようなところまで踏み込んで細かくやっていかなければいけないと思っている。

明和町助役

膝づめミーティングということで、知事と意見交換できることを大変光栄に思っています。さき程「文化力」、「新しい時代の公」ということで、知事らしく格調高い表現が表明されまして、これから定着していくのではないかと思っています。一期目の知事がこういう形で提唱されて、来年は二期目を迎えられるわけですが、一朝一夕とはいかない政策課題だと思います。「文化力」は、人の生き様、大変幅の広いことですが、極めて重要な問題ですので、是非ともこの「文化力」と「新しい時代の公」については、次の期で更に前進させていただきたいと思います。期待と、私ども町の立場としても努力しなければならないと思っています。率直にいって、拡張高いだけに、一般市民向けに浸透するにはもう少し時間がかかるのではないかという見方をしています。いずれにしても、これから時代を担う子供たちが心豊かに生きていくための環境づくり、このあたりについては優先していただきたいと思います。

今日は意見交換であり、また、財政力が県も市町も決してよいことはないわけですから、あまり要望を言うことは控えるということで来ていますが、こういうかたちで政策を提唱されたからには、何に絞って具体化していくのかについては知事の見解お聞きしたいと思います。

特に文化は幅広いわけですから、生活文化、産業文化、自然文化、そして教育文化。その中で特に教育文化については、子どもたちの教育環境をいかによくしていくか、たまたま松阪地域ですので、明和町にも「いつきのみや歴史体験館」も整備していただきましたし、公園も整備していただきました。県が取り組まれて、生活創造圏の取り組みの中で、祓川の環境美化等も取り組まれた。しかし、今日の行財政改革が進む中で、地域と協働でということですが、やはり町がある程度よくしていかないと途絶えていくという状況下にあると心配をしています。何とかこれまでの実績・経過を踏まえて県としても、さらにてこ入れをしていく、そういう姿勢を持ってほしいと思います。そうしないと町単独になるとせっかく芽生えてきたものが、うすくなっていくのではないかと心配をしています。特に松阪地域全体を想定して、こうした文化の土台もありますので、体験館等でいろいろな体験ができる場づくり、公園で子どもたちが元気に遊べるような企画、祓川で先般8月2日にNHKの「おはよう日本おはよう東海」で報道されましたが、こういうすばらしい美しい自然の川で子どもたちが元気に遊んでいる姿を見る限り、なんとか県下の子供たちが祓川を訪れて、そういう体験をしていただけるような場づくりの整備、こういったものにも行政として可能な限り支援をしていただいて、早期に実現していただく、こういうことが具体的には必要ではないかと思います。こういうことが実践されて、実績になっていけば、心豊かな子どもたちの育成につながるのではないかと思います。

多気町長

今知事が言われました「文化力」、知事はいいことを言っていただいていると感謝しています。「文化力」という言葉の中で、私は私なりに親から子、子から孫へいろいろなかたちで引き継がれていることが文化ではないかと解釈しています。そういう中で時代が変わって来たこともあるかと思うのですが、核家族化とかいろいろな家庭の様子も変わってきた中で、代々引き継がれてきたものが引き継がれなくなってきた。小さいことからいいますと、いろいろな生活の様式の問題から、食べ物の問題、料理の仕方も含めてですが、親から子へ引き継がれてくるのが薄くなってきたのではないか。それがいろいろなかたちでいくと、知事が言われるように「地域力」がだんだん落ちてきたのではないかと思います。どうすべきなのかということですが、この地域では、多気町の場合は人口の増減も横ばいですが、他の地域を見ますと年々減少する傾向にあります。そうなるとますます過疎化に向かう傾向が非常に強くなり、そうすると「地域力」が弱ってくる。その中で「文化力」というものをもう少し政策的なかたちで、住民にわかりやすいかたちで、表現していくこともこれからは必要ではないかと思っています。

たまたまいろいろな事業に取り組んでいる中で、今後の国の政策の中で注目的な政策がでてきたと思っています。農業の関係ですが、農林水産省から新しく農業の次期対策ということで平成19年度から取り組まれようとしている事業の中に、「農地・水・環境保全向上対策」という事業があります。この事業を19年度から国は一緒にしようということで、今年度は試験的な形で取り組まれる地区があります。多気町におきましても勢和地域の立梅用水の関係の地域に試験的な形でこの事業を取り組んでいます。事業の内容につきましては、それぞれの地域の自然環境を保全しながら、いろいろな農業関係の資源を保全・活用し、地域での組織・地域力を高めていくというかたちの事業だと私は思っています。そこで今、町内の各地区において、19年度に取り組めるように、地域の役員の皆様方に説明をし、この事業に対応できるように各地区まわりをしています。この事業は聞いていますと、国と県と市町村が共同で行っていく事業であり、それらの三者が一体的になってこそ、この事業が採択できるものです。これはソフト事業ですが、地域の文化力、地域力を高める大きないい施策ではないかという受け止め方をしております。従って多気町としましても、できることなら全集落でこの事業に対応できるように、今全力をあげて集落の懇談会を実施しているところです。そんなことをしながら何とか地域を活性化するためにこれからも努力していきたいと思っておりますので、事業の採択に当たっては県の支援もぜひお願いしたいと思います。そのようなことを考えながら知事が言ってみえます「文化力」の関係につきましてもいろいろと考えさせていただいております。

松阪市助役

広域な市域となった本市において、真の地方自治を確立するためには私は地域に生きづくそれぞれの歴史、文化、伝統を生かし、市民、コミュニティ組織、NPOなど多様な主体で構成される地域住民の組織と行政が協働・連携して、自分たちの地域のことは自分たちで決めるという地域内分権と民主的で責任を持って地域運営を行う住民自治の拡充を図り、地域の隅々にまで血が通い、神経が行き渡るようなシステム、地域マネジメントシステムを構築し、市民の皆様と一緒に「市民・地域の個性が光り輝き、誇りと美しさを備えた交流都市 松阪」を目指していきたいと思います。このシステムは三重県が目指す「新しい時代の公」に通じるところがあると考えます。

今後は、多様な主体により構成された地域住民の組織により取り組まれる、個性的で特色を活かした地域づくりへのご理解を賜りますとともに、三重県事業におきましても地域住民の組織との協働・連携に対する配慮をご検討いただきますようお願い申し上げます。

地域マネジメントシステムは私の記憶では当時の野呂市長が時代を先取りされる形で提唱された仕組みです。その当時の思いも含めてご意見をお願いできたらと思います。

知事

「文化力」について、いろいろとご意見がございました。「文化力」については、4月に文化庁の文化審議会で話をしてまいりました。「文化力」の考え方については、非常に興味を示してもらったということと、こういう取り組みは今までなかったということで、これを具体的にどう展開していくかということについて、その審議会だけではなく、いろいろなところからもご意見をいただいています。その中には、非常に中長期的な取り組みであり、成果がすぐに見えないという難しさがある、だとか、具体的な成果を出すために、何か中長期的なものをするべきではないかなど、いろいろなご意見があります。多分皆さんのご意見も、そういった意見の中の一つをお述べいただいたのだと思います。これはいろんな側面で表現できるものであると思います。

先般6月に、経済産業省が「新経済成長戦略」というものをとりまとめました。その製本を経済産業省から贈ってもらいまして、その中に大臣名の書簡が入っておりました。書簡では、二階大臣から「あなたの言っている文化力というのを、どの部分に実は使わせていただきました、ご意見ありがとうございました。」ということが書かれておりました。その中では、どのような書き方をしていたかというと、「新経済成長戦略」というのは、人口減少社会になっている中で、日本は安定的な経済成長を果たしていかなければならない。それを新しい成長ととらえ、その新しい成長を果たすために経済戦略としていろいろなことをやりましょう、ということが述べられています。その前提として、この改革の先に見える、どういう社会を目指すのかという表現の中に、地域の「文化力」が高まって、人が生き生きと暮らしているというような、そういう地域社会を想定していくのだという中に使われています。従って「文化力」を高めていくということが、結果的に、地域に対する思いを、あるいは地域愛、三重県で言えば「みえけん愛」を更に高め、育んでいくものになる。そういうものにしていくようにするということです。

ただ、「文化力」というのは、こういうかたちで公に出していくのがいいのかどうなのか、実は県で行っているのは県職員が政策を作る際の、ものさしとして、ツールとして考えたわけです。従ってどの政策のベースにも「文化力」という視点を当ててみましょうということなので、これが「文化力」の政策ですというものはなかなか出せないものであります。

しかし、そうはいいながら、私達の生き方を考えたときに、皆で社会を形成していく中で、一番根底にある大事なことの一つに、例えば人権の問題があります。私達の社会では人権というものについて言葉ほど実は中身がなく、ないがしろにされている面、あるいは十分追求のならないようなという部分もあるのではないかと思います。例えば、障害者についていうならば「障害者差別禁止法」というものについて、これは世界40カ国ぐらいの発想ですが、そのような徹底した考え方は国にはありません。しかし、私達はこれから自らの生き方を考える場合に、人権の問題であるとか、あるいは平和への希求というものを考え、国際貢献を考えたときに、それはやはり平和希求ということにどう結びつけていくのか、単なる国際交流ではないという発想であり、そのような考え方のいろいろな側面からとらえる必要があると思います。

祓川の話がありましたが、例えば側溝を整備する場合、すぐに三面張りがコストの面もあり簡単なわけですが、昔の川のせせらぎの自然と調和をとるようなものをもっと普及すべきではないかなど、考え方の中にいろいろな側面を入れながら、現在行っている政策を見直していくことができるのではないかと思います。かつていろいろな堤防工事を行い、港をつくり、今熊野灘では、井田の海岸で未来永劫、砂をどんどん持ち運び、入れていかなければならないという自体が発生しています。未来永劫こういったことをしていくのかという過去の反省に基づいて、これからはどのように新たなものを行っていくかを考える。その発想のツールとして全ての政策の底辺でそういったものを考えて、地域社会全体の体質を変えていく方向付けにしたいと思っています。従って一番の原点は非常に短期的ではなくて中長期的にかかること。それが成果としてすぐ見えるのかということもありますが、それぞれの市町におかれましてもいろいろな点ですでに考えられていると思います。取り立ててあれこれではなく、是非地域においてもそれを追求していただきたいと思います。今あえてこの「文化力」を出したのは、そういう考え方で県の政策を見直していくのですよという思いを、県行政は説明責任がありますので、県民にもご理解をいただき、県民と意識を共有するために「みえの文化力指針」という考え方を示しているところです。

先ほど言いましたように個の確立という意味からいけば、「地域力」を高めていくのと同時に「あなたは何をやってくれるのですか」、と逆に我々からも厳しく言いながら一緒に考えていくのが大事ではないかと考えています。

地域マネジメントシステムについて、松阪市では先進的な取り組みをやっておられるのではないかと思います。私は言い出しっぺでありますが、そのあとしっかり合併を成功させ、地域内分権をしっかり推し進めようということでやられており、非常に注目していますし、また、それは他の市町の模範となるようなものではないかと思います。それは是非推し進めていただきたい。この地域マネジメントシステムにおいても、地域内分権という、地域でいろいろと、地域のことについて自分たちでやっていただくことですが、その際に個人個人にまず自分でできることは自分でやってもらう。あなたが地域のために何ができるのかということを今は考えてくれないとだめなのです。あれやってくれ、これやってくれじゃないのです。この意識も同時に変わっていかないと地域内分権もうまくいかない。いろいろな見方があろうかと思いますが、是非これについて推し進めていただきたい。私も期待しています。

「文化力」についてもう少しお話させていただきます。具体的な政策のかたちで表現すればわかりやすいという部分は、先ほどいろいろと申し上げましたが、やはりそれができるといいというものもないわけではなく、今、検討を行っております。今年もいろいろな取り組みをやっている中で、例えば県立図書館のあり方について、「文化力」ということとも関連付けながら、その拠点としてどうあるべきかを検討しています。それからもう一つ「心のふるさと三重」をご遷宮に絡んでしっかり発信していきたいということで、「 2013年戦略」を検討しているところです。これにつきましては2014年、ご遷宮の翌年を山場にもっていきたいと考えており、実質的に展開がスタートできるように2009年ぐらいから一つの前半の山場を作り、2014年に目指していこうということを考えています。具体的な中身はまだこれからお示しをしてまいりますが、今年中に県議会にも相談しながらいろいろと議論を進めたいと思っています。事業については県が中心になる事業、市町が中心になっていただく事業、県民と協働で行う事業、県民の自主的な事業など、いろいろなものがあると思っています。「心のふるさと三重」もしっかり発信をしていく展開にしたいと思います。

(2)国の財政構造改革・道州制について

多気町長

地方交付税の国の動きからいきますと、私どもの町税は確実に増えているのですが、地方交付税は当然減るというかたちになっていまして、合併前の旧町村でいきますと旧多気町の場合については、18年度は不交付団体になっています。しかし、中身を見ると問題が非常に多い。特に国で考えてもらっている中に過疎債などの交付税措置が法定される地方債や現行制度の中で発行されている地方債はこれまでどおり交付税措置を継続するとなっていますが、今の多気町の状況からいきますと、不交付団体になりますと、国が約束している交付税措置の起債関係につきましては当然措置されません。国が約束しています臨時財政対策債も同様です。したがって今回の合併によって新しい多気町ができたわけですが、交付税算定等もどちらが有利かも含めて、多気町の場合は旧多気町と旧勢和村の2つの出し方で算定をしていますが、現実的には非常に厳しい中で違う問題もあるわけです。

公営企業金融公庫の廃止の問題につきましては、多気町は公共下水道の整備をしています。いろいろな面で、予算については起債で事業を進めているわけで、現在の状況でいきますと旧多気町については、平成24年には大体全域の下水道の整備が終了するのではないかと考えています。終わった段階では多気町の規模からいきまして、年間約5億円の起債償還というかたちになります。経常経費の削減をするために行財政改革に取り組んでおりますけれども、現実は率直に言って非常に厳しい状況です。従って国が約束しています交付税措置などの、もちろん財源対策債も含めて、国として責任をもったかたちで、別枠も含めて、なんとか交付税措置になるようなかたちで対応してほしいというのが本音でございます。その点も含めて支援をいろいろとお願いしたいと思います。

また、公営企業金融公庫の廃止の問題については、まだ具体的なかたちが見えてこないのであまりわからないのにどうこう言っていてもだめなのですが、金融公庫で借入れをしている起債が非常にたくさんありますので、これが廃止されたときに具体的にどういうかたちになっていくのか。公共下水も含めて事業に取り組んでおります町としての立場からいきますと、20年度ではありますけど、これが廃止されることに対する対応が、具体的な話が見えてこない中での話ですので、もう少し内容を聞かせていただきながら、情報を得る中で検討していきたいと思っていますので、廃止という一つのかたちからをとらえて今後どうすべきなのか、これに対するいろいろな面での県の指導をお願いしたいと思います。

大台町長

私ども、1月10日に合併したわけですが、新年度予算を組んで、財政調整基金も取り崩して、基金残高が実際1,105,000円しかない状況です。このままでは19年度予算は成り立たない状況ですし、この18年度中に大きな行財政改革をやっていかないとだめだということを認識しています。しかし、いろいろな分野で痛みが出ることも十分承知しておいて下さいと言うものの、実際にそのようにすると辛いところがあります。例えば昨年、大台町の中での夏祭りに、230万円を補助していたところを、本年度はゼロにしました。ゼロにいきなりしないで150万円とか200万円はつけてほしいという話が出てきます。その時にみなさん考えてみて下さいと、保育園や小学校など直すべきところがたくさんあるのに、それを直さず花火で上がってしまったらもったいないとなるでしょうと。本当に大事な祭りなら、皆さんで協力し合ってそれなりの祭りをやってください。それが本当の地域づくりにつながり大事な祭りになっていくのではないかということでご理解いただいています。他にも小さな祭りを半分にしたり、いろいろとやっていますが大変辛い部分があります。そういう状況の中、今年18年度中の見直しについては、本当に身の回りからということで、個人情報保護法の関係で郵送しなければならないものもあるのですが、それでも極力自治会の会長さんにお願いして配布していただくように、郵送料を安くして、細かくやっている状況です。経常収支比率も下げないと。私どもとしては財源の元になるのが地方交付税です。今後3年間で新型交付税5兆円が確定している。人口・面積というようなことで算定されていきますと、この先どうなっていくかと危機感をもっています。

平成21年度で現在の過疎地域の自立促進法が失効になりますが、延長に向けて、我々も当然取り組んでいきますので、これについても十分なご配慮をいただきたいと思っています。歳出の削減努力で集中改革プランがありますが、その中でしっかりと取り組めたら、秋頃までには一つの方策を出していかないとだめだと思っていますので、ご指導をお願いします。

明和町助役

すでに第一期の三位一体の改革が実施されたわけです。国庫補助金・負担金の歳出削減についてですが、それに伴う税源移譲がなされないまま、また、国に権限を残したまま、交付金化されたにすぎない状況下であります。結局地方については国庫補助金・負担金に見合う分の交付ではないわけですから、実質大きな目減りの状況となっています。平成19年度以降につきましても第二期の三位一体の改革がなされる状況ですが、知事におかれても国に対して市町の信頼関係を堅持できるような、地方の権利を十分取り入れていただくように働きかけて頂きたいと思います。合併により69市町村が14市15町になったわけですが、市町の数が減ったということに対して、県の財政との関わりの問題について、プラスの面があれば、今後国が負担金・補助金を廃止した分を県が当面の間でも支援するといった考え方はできないかと考えます。県下29市町では、おそらく補助金・負担金が削減されて大変困惑している状況です。地方交付税が増えるという状況はないわけですから、結局自主財源でまかなわなければならない状況です。県が起債等を活用してでも、当分の間、国が負担金としている分については支援をお願いしたい。地方分権と逆行するわけですけど、今、行革を進めていても、どこの市町も限界があると思います。多気町は交付税不交付団体になり、いい見方ができるのですが、長期的にみれば、問題もあると思います。また、市町村合併により29市町となったわけですが、今後道州制の問題は別にしまして、県として更に市町村合併を進めて、更に行財政改革が推進できた体制を考えてみえるのかみえないのか。合併は自立が基本ですが、県としてもそのあたりについての考えはあるのか、見解があれば聞かせていただきたいと思います。

松阪市助役

松阪市におきましては集中改革プランの策定に取り組んでおります。ヒアリングを行ってまいりまして、まさに各部等が真剣勝負という状況で進めてまいりました。現在、第一のとりまとめを行っており、近く市長に報告する予定です。人員の削減につきましては、業務との関連が非常に深いことですので、極めて各部とも大きな苦しみ、悩みになっています。民営化や指定管理者制度の導入などでの削減を図りながら、向こう5年間で128人、含めて向こう10年間で300人超の職員の削減に取り組んでいるところです。定年退職をします職員の3分の1補充という計画でやるわけですが、やはり業務とセットでどう考えるか、できる限り住民サービスを低下させたくないという考え方をもちながら進めております。しかしながら将来的には先ほども言われましたが、壁にぶち当たるのではないか、そんな思いもしながら集中改革プランを策定しているところです。

総務部長

県財政の影響額が向こう5年間で500億円との説明がありましたが、数字の方の補足説明をさせていただきます。7月7日に閣議決定されました「骨太の方針」の中で、歳出・歳入一体改革について、2006年度から5年後の2011年度に向けて「要調整額」と言っておりますが、歳出削減か歳入改革かで合計で16.5兆円の対応をする必要があります。そのうち11.4兆円から14.3兆円は歳出削減をします。14.3兆円ないし11.4兆円の削減額について、地方財政への影響を県の方で試算しました。資料は議会へも提出してありますので、必要であればお渡しできます。14.3兆円から11.4兆円という金額のうち、少なくとも7兆円程度は地方の歳出削減という数字になると試算しています。7兆円程度というものを三重県にあてはめた場合、全国の大体1%ですから7兆円を単純に1%しますと700億円という計算になります。それだけの歳出削減が決められた。実はこの7兆円のうち、これは補助金等が含まれておりますから、一般財源という概念で試算しますと、先程の11.4兆円から14.3兆円のうちの7兆円のうちの5兆円ぐらいは一般財源ということになります。そうすると一般財源の1%ですから、三重県でいいますと県税と交付税の額が相当するとお思いいただければいいのですが、この1%ですから500億円程度の圧縮がかかってくるということです。これは閣議決定されましたので、平成19年度以降、地方財政計画を国が構築する際に、計画上の歳出をこれに即して落としてくるということになるだろうと思います。従いまして、地方財政計画の総額が今後5年間、試算でいくと7兆円程度下がっていき、そうすると税収のほうが上がってきましても、それを上回って地方交付税の総額が抑制されるという計算になります。

それから7兆円あるいは5兆円という影響額のうち、人件費の部分も相当な割合を占めています。公共投資のところも削減が大きな影響を受けています。先ほど来、行政改革への取組努力のご苦労話も拝聴しておりますし、県もある意味同様な議論をしているところですが、ここで意味するところは、人件費について「骨太の方針」では、国・地方合わせて2.6兆円の削減をします。おそらく2.6兆円のうち大半は地方公務員の人件費の削減です。この計画に基づいて来年以降の地方財政計画の給与費のところが圧縮されてくることになります。

県で議論しているのは、閣議決定に即した定数削減が仮に実現しないとなると、そのほかのところで削っていかないと一般財源の総額の筈が合わないという議論をしていますから、結局人件費なり他の事業をあわせて500億円という圧縮を実現していかないと、歳入歳出あわせた財政運営ができていかないということになります。

市町ごとの影響額の算定は難しいですが、大雑把にいいますと、平成17年度までのデータでは、県への交付税の総額と市町への交付税の総額が大体一緒ですから、大体県内市町のトータルでいくと財政規模とか交付税総額からいくと、市町の合計額と県の数字は、似たようなものになると思います。

知事

県のほうも、頭が痛くてたまらない状況です。松阪市の方からも人員削減の話が出ましたが、松阪市は合併していますので、その分人員の出し方があります。しかし、合併しなかったところ、明和町などはそれこそ大変なことになると思います。そういう意味では県も全く同じような状態で大変な状況です。非常に辛いところがありますが、今まで以上に、より程度が相当深刻な大変さになっていこうとしています。国に対して言うべきことは、是非地方6団体で皆さんと一緒に足並みを揃えながらしっかりやっていきたいと思います。交付税の問題等についても、既に約束された合併に関する措置、そういったものについては当然約束を果たしていかなければなりませんし、県も皆さんとの約束を果たします。

公営企業金融公庫については廃止が決まりましたが、共同資金調達機関についてどのようなかたちになるのか見えてきていない状況です。

市町行財政室長

お手元の資料2の別紙3に「公営企業金融公庫廃止後のしくみについて」という地方6団体の資料があります。現時点で、はっきり方針として決まっていますのはこのレベルです。ただ、今後の具体的な制度設計については、全国知事会の場でも、今後市長会、町村会と連携しながら具体的な制度についての提案を国に対してしていきたいというような申し合わせがされたところですので、ぜひ市長会、町村会の動向も見ていただき、必要な意見を積極的に県の市町行財政室の方にも出して頂きたいと考えています。

知事

資金調達がうまくいくのかどうか、しかも国が保証する、担保するということではないとなると、市町によって調達がしやすい所としにくい所が発生し、能力の差などが歴然と、格差ができることになります。弱小の市町では資金調達も困難になることが心配されます。

明和町から合併によって県の余分の枠を市町にまわせないかとか、県がさらに借金までして市町を助けられないかというご意見がありましたが、県の方もなかなか制度に基づくやり方以上というのはとても難しい状況です。国がそういう規定の方針のもとでやっていくことですから、ある面では国全体で財政再建を優先するのだという方向については何ともしがたい状況です。覚悟しないと仕方ないということです。

多気町長

総務部長の説明の中で、歳出削減の中の人件費の関係について、県の影響額については500億円という数字を言われましたが、県と市町村と合算してこれくらいの影響が出てくるという意味ですか。

総務部長

合算ではなく三重県の分だけの影響額として500億円と申し上げました。500億円の内数には人件費の分もあります。500億円というトータルの影響額というのは、今たまたまですが、県の予算額と県内市町の予算額を合計したものが大体同じくらいです。それから三重県が受けている交付税の総額と、市町が受けている交付税の総額も大体同じぐらいです。県の影響額は500億円ということですから、県内市町の影響額の合計額が仮に試算したとすると同じぐらいになるのではないかということです。

知事

多気町の場合は勢和村と合併をしました。そういう意味では共通部門の人員削減は当然合併効果としてできる分もあります。新規の行政事業にどう対応するかとか、そういったものもありますから、そう簡単な話ではないと思いますが、松阪市はそういう面では合併母体が大きい、津市だと10市町村の合併ですのでまだ対応しやすいのではないかと思います。そういう意味では合併してないところと、県は共通なのかなと思います。

松阪市助役

国が地方への権限移譲をどんどん行っていますが、それと地方・市町の人員削減のバランスについて、国は何か考えはあるのでしょうか。

総務部長

閣議決定された文書では、まず総務省が4月に全国の都道府県、市町村の向こう5年間の定員削減計画を集計したところ、都道府県・市町村の合計が6.2%でした。都道府県が4.5%、市町村が8%です。その段階で策定された定数削減計画は6.2%です。その直前、行政改革推進法という法律が成立しまして、その際4.6%という数字が出ていました。都道府県・市町村合わせて4.6%という数字なのですが、この数字の意味するところは、過去5年間に都道府県・市町村の定数は全国で4.6%減っておりました。従って、それなりには定数を削減してくださいということです。4.6%という過去の実績があって、それを今後5年間ということで集計していったら6.2%でした。こういう状況のもとで知事が言われたとおり、国家公務員の定員削減は5.7%です。従って5.7%以上は地方の削減もこれからやっていきましょう。それをすることを通じて2.6兆円の人件費の削減をやります。こういうことが閣議決定された文書の趣旨ということです。

ご参考までですが、去る7月12日に関西学院大学の小西先生を講師としてお招きして、県・市町の職員の方も参加をしていただけるようにさせていただき、「骨太の方針」の勉強会を開催しました。今後もご要請等ありましたら、県・市町の職員が一緒に勉強できる機会を検討していきたいと考えています。

多気町長

財政構造改革の中で、人件費の問題に絡んできますと、当然権限移譲の問題もいろいろな仕事の関連がでてきます。松阪市が言われたように、定員削減の問題ですが、今年は一般職の関係の採用は見送りました。当分の間、一般職の関係は採用しない予定です。しかしながら、専門的な分野は減らすわけにいきませんので、管理栄養士などの専門的な分野での人員は確保していかなければと思っています。これらにつきましても、人員の削減と絡めて業務がどのように変わってくるのか。そのときに県の業務がだんだん町村へ移ってくる可能性も出てくるので、そのときに具体的どうなってくるのか、そのあたりについても話をつめながら、それぞれの市町と県が膝をつきあわせて議論をしていかないと、なかなか難しい問題であると思います。そういう機会をできるだけ多くしていただき、権限移譲の内容も含めて、意向をお示しいただいて対応していくということになると思いますので、そのあたりについてもよろしくお願いしたい。

知事

県と市町で意見交換をすることはいいと思いますが、なんともしがたいことです。とにかく一方的に小さな政府を目指すということ。それは国もそうであるが、地方へたくさん財源をやっているのを削減しろというかたちです。ですから地方は最終的に市町村合併か、それに対応できないものはもっと行政規模を適切に持っていきなさいと。全国で30万規模とか、それ以上の規模にしなければ結局は市町村経営はできません、というところを前提にどんどんくるわけです。その議論は地方でしていてもどうしようもないと思います。一方で小泉総理大臣が辞められると若干方針が変わっても、例えば増税議論にしても、必要なサービスを維持するために削減と同時に増税もやるということになると少し変わるでしょうが、それもどれくらい変わるかわかりませんので、甘いことを考えることができる環境ではない、そんな余地はないと思います。

大台町長

細かい話ですが、人員削減で希望退職をするが、少し色をつけないとなかなか手を挙げてきません。しかし、色をつけると特別交付税が減ることになると言われる。苦しい中で色をつけて辞めていただいたほうが来年度予算もずいぶん楽になるが、それで特別交付税を減らすと言われると、尻込みしてしまう。人員は減らしたいけど減らせない足かせになる。そのあたりを考えていただければと思います。

知事

職員の問題についてもそうです。市町の場合、住民と直接向かい合っている。だから本当に辛い。政府は簡単に地方は無駄遣いしている、また、贅肉がたくさんありすぎると思っているが、現実はそんなわけにはいかない。私も最近特に思いますのは、財政再建と地方が自主・自立的に出来るような地方分権をごちゃごちゃにしている。地方分権は、地方の自立性を高めるためにやっているものなのに、今の結果は、地方を苦しめることになっており、逆の結果になり、非常に残念です。例えば、国の借金が 770兆円とか言われている中で、国も地方も合わせてですが、国の出している赤字国債は260兆円ぐらいです。地方も交付税が足らないから、例えば三重県の赤字債は現在1800億円、9500億円のうち1800億円が赤字債です。しかし、これは国から後でちゃんと措置するから借りてくれといわれてやったもので、これを地方全部を合わせると60兆円になり、国と地方あわせて320兆円という不健全な、子どもたちに負わせてはいけない赤字国債があるわけです。これをどうするのかという議論をきちっとしていれば、先ほどの下水道の話がありましたけど、建設国債でずっと先まで効果的に使えるものについては、我々の子どもたちや孫にも負担させてもいいわけですから、そこを区別していくべきではないかという議論を言うのですが、なかなか反応がこないわけです。

また、例えば消費税を上げるというなら、まず、本当は赤字国債をどうするのかという議論をしっかりしなければいけない。ところが今の政府は自分達の過去の失敗、過去の負の遺産に対してわびることは絶対しない。したがってそのようなアプローチが全くないというのが非常に残念なところです。だから未来を考えるためにといって今地方をどちらかというと苦しめる格好になっている。非常に腹立たしい限りです。

多気町長

各地区の行政懇談会をしています。その中で出てくる問題は身近な、全く職員と地元と一緒なのでじかの声が入ってくるのですが、いろいろな行政ニーズが増えてきています。人件費の問題を申しましたが、人の問題も最近障害を持つ子が多くなってきています。学校で先生が対応する中で、なかなか対応しにくいことがあり、介護員を置いてほしいという話も出てきている。当然これは県では対応できないということで各市町村がみているかたちでいるが、マンツーマンになっている状況である。

また、保育所の関係では、最近は障害者の保育も増えてきており、現場で見ているとマンツーマン、1対1で対応せざるを得ない。当然これは人員も増えてくるということになる。それに対する人件費の取扱いも、それぞれの設置している市町村が当然するわけです。専門職を減らすわけにいかないため、むしろ増えてくる。そのしわ寄せは一般職へくる。そのときに一般職についても権限移譲のかたちで地方分権の中で、仕事が増えてくる。このような状況の中で、末端の市町村行政で一番問題なのは財源の問題もありますが、人の問題になってまいります。何とか人の問題も含めて、地域、町村と県がうまく調整できないかどうか、その点もお金だけでなく人の問題から仕事の問題もあるわけですので、もう少し支援をいただくかたちになればと思っています。

知事

県も、人的支援も含めて支援策を考えていかないとだめだと思っています。しかし、具体的に個々のことになると、例えば補充員だとか、県の責任でそれをやるのかということについて位置づけされているわけではありません。従ってそうなると各小学校、中学校、私立の学校、市町で責任もってもらうのがまずは原則です。これは個々に考えているとつらい話ばかり。ただ、それは国民が簡素で効率的な「小さな政府」、「官から民へ」、「中央から地方へ」ということを、ことばの表面づらだけで全体的に支持しているのですから、国民の支持している政策についてはどうしようもないという基本があります。ここは非常にジレンマを感じます。地方の人たちはそんなつもりなないと思っているでしょうが、結果的にはそういうことで自分達の生活にしわよせがきている。

(3)地域課題

松阪市長

地域課題ということで、助役の方から地域マネジメントのことで、ようやく市内2ヶ所でスタートを切りましたので、これを核にしてこれからもどんどん進めて行きたいと思っています。これは知事も言われている「新しい時代の公」に通じると思います。今後も何かとご指導を頂きたいと思います。

全く新しい話を提案しますが、最近松阪市も外国人が増えてきました。人口が減少時代に入ったにも関わらず、松阪市はまだ微増の状況を保っておりますのも、外国人の増加ということなのですが、実は教育に関してはいろいろと問題がありますけれども、一番心配しているのは子どもの教育関係です。それは各国から日本へ来て、松阪市で教育を受けるのに公教育ということで、それぞれの学校へ行っている子どもたちがいるわけですが、当然言葉の問題があり、なかなかきちんとした教育が受けられない。聞くところによると算数は比較的うまくいくのですが、ところが国語、社会になるとさっぱりわからない。当然の事だとは思うのですが、日本の教育をきちんと受けさせるのも大事だとは思いますが、もっと大事なのは、その子どもたちの母国の教育というのをきちんと受けていく必要があるのではないかと思っています。日本の場合、外国へ行くと日本人学校というのがあり、全部が全部ではありませんが、そのようなことが日本でできないだろうかと感じています。バラバラに子どもたちをというのではなく、今、少子化で子どもが減ってきて空き教室があります。そういったものを利用して1ヶ所へ集中する事により、例えば母国の国語とか社会とか、そういう教育もきちんと受けさせてあげられたら、そして同時に校舎は一緒に使うわけですから、いろいろな場面でどんどん交流も図っていく、そういう事が出来ればいいのではないかと思い、教育長に提案をしています。そういった事について、またご意見をお伺いしたいと思います。

知事

外国人が増加をしているということについては、三重県の実態は昨年の12月の末で4万7千人を超えています。現状でいくと5万人を超えているだろうと思います。したがって、県の人口の2.5%を超えている状況です。松阪市については、たぶん県平均の2.5%か、3%までいかないと思いますが、鈴鹿市や伊賀市などが一番多い状況です。北勢地域を中心に多い状況です。多いところはたぶん5%以上になっています。そのような中で三重県では「多文化共生社会」を実現するということを、これは戦略計画の中で重点プログラムに入れて展開しており、たぶん次期戦略計画の中でも非常に大きい課題だと思います。母国の教育についてどのように対応していくのか、言われている意味はよくわかるのですが、いろいろと議論があるかと思います。国の税金を使って行っていくからには、例えば日本から外国へ行ったとき、日本語学校というのは日本の民間の人達がお金を出し合ってやっている、相手政府にやってもらうという形ではありません。したがって、労働者であれ日本へ来るときに、そういう非常に厳しい環境であるということは承知の上で来ているはずです。しかし一方で「グレ-タ-名古屋」で議論している中で、やはり日本へ来てもらうからには、受け入れる日本の中で、子どもたちの教育に関しても安心してやっていけるという基盤を作っていくことに対しての議論も出ています。そこで今、三重県は「多文化共生」について、今後の基本的な指針を検討しているところです。これを策定する中で、いろいろな課題も議論しています。今後、どうやっていくのかということについては、そのような状況の中で、内部の行政サービス、外国人の問題だけではなくいろいろな関連の行政サービスについて非常に行き詰まり、厳しい状況でありますから、そう簡単な課題ではないとは思いますが大事なことだと思います。

多気町長

合併による新しい多気町となり半年以上過ぎたわけではありますが、合併後初めての地区懇談会を実施しております。できるだけ・≠ュ一体的な形になって新しい町をつくっていくということで、住民の皆様方に協力をして頂くということも含めて地区を回らせて頂いています。その中で、合併後の町づくりに対して、これからの不安な問題も含めて、是非県の皆様から支援を頂きたいということで項目別にあげさせて頂きます。

まず、一つは合併によりまして、いろいろな形で国からの支援に対する約束事があるわけです。合併特例債とか、合併した市町村に対する国・県の補助金、交付金がありますが、これにつきましては当初約束をしてもらっていますように、概ね10年間の措置という形で頂いているのですが、国・県、また我々市町村も含めて財政が非常に厳しい中で、この支援が持続的に可能なのかどうかということを心配しております。どうか当初約束された形はきちんと支援頂くということでお願い申し上げたいと思います。

それから地区へ入っていろいろと話をしていますと、今まではそれぞれ旧市町村の中での道路行政という事でいろいろと対応してきたつもりなのですが、新しい町として合併をしますと、旧市町村から旧市町村に対する道路のネットワークが必要になってきますし、重要な形になってきます。そのようなことから県から協力を頂いて、合併の支援道路という形を決めてもらっているのですが、新しい多気町においても、広域道路について、県道の改修等につきましても支援道路の一つにあげてもらっている路線がありますので、これにつきましても合併という一つの観点から新しい町内の道路ネットワークの構築という事で支援を頂きたいと思っております。

三つ目はこれからいろいろな仕事をしていく場合に、ますます住民の皆様方と行政とが役割分担をした協働体制の構築が必要だと思っています。その中で、当然環境づくりも含めて、それぞれの地域においても、地域づくりに取り組んでいるわけですが、こういう住民自治としての活動の支援、県の支援というものがどのようにかかわって頂けるのかどうか。これは末端の我々町村と住民との関わりがあるわけですが、県としてもどのような形での住民支援活動に対する支援にかかわって頂けるのかということも、これから重要になると思いますので、その点も含めてお聞かせ願いたいと思います。

新しい町でこれから事業をして参りますと、新しい事業、また、権限移譲も含めた地元地域の行政ニーズが増えてきますので、それに対応していきますと、より高度な知識、ノウハウが必要になってきます。職員の教育というのが当然必要になるとは思いますが、これらに対する県からのいろいろな面での人的な支援を考えて頂く事は出来ないかどうかと、こういう事も合併のこれからの町づくりに対する中でよろしくお願いしたいと思います。

それから、違うかたちでもう一、二点お願いをさせて頂きたいと思いますが、一点はRDFの処理料金の問題です。これにつきましては、旧多気町の関係ではなかったのですが、勢和村と合併した中で、RDFの処理施設を持っているわけですが、その中でRDFの処理料金の問題が出てきています。知事もご承知のとおり、県から1tあたり9,840円の提案がされており、我々RDF三重協議会の中では、5,058円を提案させて頂いていますが、議論を進める中で、私はいろいろな経過があったとは思うのですが、その経過の中で、RDF構想というのは、県の政策的な形でこの施設が出来たという事も含めて、一般廃棄物の処理義務というのは当然末端の市町村が負担すべきであると承知をしておりますが、いろいろな経過の中で出来た施設に対するこのRDFの処理料金の問題については、関係をしている我々の協議会が提案する価格でご協力を頂きたいというのが一点目です。

それからもう一つですが、実は7月の末に伊勢新聞に出ていたのですが、シャープの用水問題です。新聞を見ますとシャープは平成21年4月のシャープ亀山第2工場の操業に向けて、必要な工業用水を鈴鹿市の三重用水加佐登調整池から取水する計画という問題があがっているのですが、私の町にもシャープの工場があり、いろいろな対応をして操業頂いているのですが、このシャープの問題につきましては、亀山市、鈴鹿市ということではなく、県全体の問題として捉えていただいて、県の信頼問題、それぞれの市町村の信頼問題、会社との信頼問題の上に立って成り立っていると思っていますので、直接多気工場には関係はないのですが、シャープという1つの企業と我々行政という立場のお互いの信頼関係の中で、立地も含めてなされていると思いますので、円満な解決ができるように県の格段の努力をお願い申し上げたいと思いますのでよろしくお願い致します。

知事

まず第一点目、合併についての支援の件ですが、これは国の方もそうでありますし、県も支援制度を約束どおりするのは当然のことだと思います、ただ、厳しい環境にありますので、私どもも国の方にそれがきちんと行われるように、機会があるときに要請していきたい。

それから合併によります道路等の整備の問題ですが、これは建設計画を作られた時に、県の役割も明記して、いろいろと協議をさせて頂いているところであります。したがって、そういったものに基づいて、県としてはそれを実行していくという考えで進めていきたいと思います。財政上の、例えば道路について言えば特定財源の話にも絡んでいますので、不安な状況もありますが、県としては町とのこれまでの合併等の議論の中で、県の役割として示してきているものについては、やってまいるというのは当然です。

それから協働の町づくりに対するいろいろな県の支援というのは、県では「身近なまちづくりサポート会議」というものを設置しました。これは市町の住民自治に取り組む住民、担当職員10名で構成しています。その中でのいろいろな議論等を経まして、「身近なまちづくり実践マニュアル」というものを取りまとめたところです。これは住民が主体となる町づくりの機運を醸成していく取り組みのヒントにして頂くように作ったものですので、こういったものを是非ご活用頂きたいと思いますし、また、アドバイザーの派遣も行っていますので、その活用も考えて頂きたいと思います。松阪地域で進めて頂いている中では、タウンミーティングを開催しています。したがって、そういった具体的な取り組み等について、アドバイザーの派遣であるとか、あるいは情報提供等の支援も行っていますので、多気町においてもいろいろと制度の活用をお願いしたいと思います。

それから権限移譲によって市町にいろいろな業務が移譲されてきます。そういった事に対する人的支援も含めた支援のあり方についてですが、このことは私どももいろいろな観点で支援をさせて頂かなければならないと思いますが、具体的な事務の内容等に応じて、その県の支援の内容という事も協議をさせて頂かなければならないと思っております。したがいまして、具体的なことについては、担当のところでお話を詰めて頂きたいと思います。

それからRDFの処理料金の問題についてですが、これについては既にいろいろと議論をしてきまして、県の方でお示しをしているのと、関係市町からされているものとの乖離がずいぶんあるということで、協議を続けているところであります。過去の経緯などももちろんあります。しかし一方で、RDFの処理については県内全市町村ということではありませんので、そうしますと、関係市町村に対する県の負担のあり方というのはやはり県民に説明責任を果たしていくということから、しっかりした論理的な位置付け、裏付けが必要ですので、そういう意味で今、継続的に協議をしているところであります。近いうちに担当レベルでの協議をやるということを聞いておりますので、是非県の立場についてもご高察を頂きながら、しっかり市町村の皆さんとの合意を取付けさせて頂きたいと思っております。

シャープの用水問題については、多気町には直接のことではないということですが、私ども亀山市だけの話ではなくて、三重県で非常に重要な案件であります。それだけに何とか解決をしていこうという事ですが、これまで鈴鹿工水の事でやってきましたが、地元の方からこれについての前向きの回答が得られない状況でありますので、そういう意味では期限が迫っておりますので、この問題については亀山市と相手方の企業と、そして三重県、この間で暫定的な方法も含めて要請に対応できるか協議をしてまいります。私どもとしては、もちろんきちんと対応できなければ操業そのものに影響がでてくるわけでありますから、きちんと対応させて頂きたいと思っております。

多気町長

シャープの話題についてですが、直接多気町とは関係ないわけですが、シャープの幹部の皆様が心配されてみえるのは、やはり住民の皆さんが消費者としてついていますので、それに絡めた問題が出てくると信頼の問題、会社の信用の問題も含めて非常に心配してみえますので申し上げたところです。知事もよくご承知とは思いますが、早い段階で良い方向に決着をして頂けますようお願い申し上げたいと思います。

明和町助役

先程の話の中で、国・県の補助金が廃止になった時に、県で何とかという話について、もう少し具体的に申し上げますと、今多気町が言われました特別支援教育の充実に関連する事でございます。当然各学校の教職員等については県費の職員で賄っているわけではあ・閧ワすが、それを補充する意味で介助員の配置を市町で補わなければならないという実態が現実にあるわけです。教育の機会均等は申すまでもありませんが、最近障害児が増加の傾向にあって、予算化したところですが、明和町は単独でしているが、隣の町はされないという問題が発生してきましたので、できれば当然学校教育の一貫として、障害児教育の一貫として、県で統一的な補助制度を作って頂くということが望ましいのではないかと思うところです。現在は地方分権の上でも学校の教職員等の人件費等については県費でという一つのかたちになっていますので、それを補充する人件費等につきましても県費で一定の補助をしていくべきではないかという考え方に立っておりますので、そのあたりについては検討を願いたい。

また、先ほどの教育文化の話の中で、「文化力」を向上していくために図書館等への司書の設置等についても要望をしたいと思いますが、これについても県が大変厳しい状況の中にあるのは十分承知しておりますが、子どもたちにとって、読書は表現、判断、想像力等を身に付ける、特にこれから生きる力を培うためにもっとも大切な事でございますので、これから心にゆとりを持った子どもたちを育成していくためにも、図書館については司書の設置が必要であるとなっておりますので、一つのソフト事業として考えてもらえないかというのが二点目でございます。

三点目につきましては、教育事務所が廃止になり、また、現在指導主事等については複数の学校に設置ということになりましたので、複数を担当するということはなかなか能力が発揮できないという問題がございます。出来れば単独の学校に設置をして頂いて、連携を密にしながらその学校の充実した指導に当たって頂ける状況を作って頂きたいと思います。

それから勝手な要望になるかとは思いますが、我が町につきましては、合併せずに自立という事でございまして、職員数については「2減1増」ということで、大変厳しい状況で対応しているわけです。そういう中で、地方税管理回収機構や後期高齢者医療広域連合等への派遣の問題が出て参り、派遣しなければならないということですと、大変自立していくのに支障を来すこともございます。この事は当然覚悟はしていたのですが、当分の間でも合併した市町、さらに県費の職員で派遣ということはできないでしょうか、この事についてはひとつ検討課題としてお願いをしたいと思います。

知事

特別支援教員の話につきましては、県が措置するように制度規定されているものではないということがあります。それから今回の人員削減も教育は聖域に入ってはいないわけです。ですから私どもからいきますと、 30人学級を推進していくという事からいきますと、あるいは少人数教育を推進していく観点からいきますと、一方できめ細かくやっていかなければならない。しかし、一方では強制的に学校も削減の対象になっているという事でありますので、この問題を取り上げるという事は現実問題として難しいのではないかと思います。選択と集中ということからいけば、県としてはやはり少人数教育を、教員を削減していくにしても、今まで以上に充実していく中で、選択と集中からいけば、考え方を重点化しなければならないというように思います。教育委員会の予算でありますので、県の教育委員会の方で議論をしていきたいと思います。

学校図書館の司書についても、同じような事でございまして、今は学校に在籍している教員の中から「学校図書館司書教諭」の資格を有する先生の中で、やっていただいているという事です。専任の職員を県負担で独自に配置するという事は今の状況ではとても考える余地はないのではないかと思います。

それから指導主事の問題でありますが、今、一元化の激変緩和措置として一定の期間、町と一部の市を対象に地域駐在による指導主事を配置しています。それで指導主事を共同配置して頂いているというところには、1名の職員については、県費負担で配置しているという状況ということを教育委員会から聞いております。そういった状況の厳しい中にあるということをご理解頂きたいと思います。

それから最後に言われた派遣職員について他の合併市町から回してもらう話がありましたが、私の立場で言える事ではありません。非常に重大な案件でありますから、関係の市町村と十分にお話合いをして対応を頂きたいと思います。

明和町助役

地方税管理回収機構や後期高齢者医療広域連合等につきましては、事務局的には県が中心で設置をして頂いており、設置の時期と現在の状況としては、かなり人材派遣が難しくなってきているという状況ですので、当然人件費が関係市町の負担ということで承認されているわけですが、人材そのものが難しいという状況であります。機会がありましたので申し上げましたので、当然勝手な要望意見という事になりますが、特に現在の実態等を踏まえた上で、もし余裕のある町があれば、派遣して頂ければ助かります。このあたりは情報共有、協議をしなければ実現不可能だろうと思いますけれども、県は指導の立場でこういう人材があれば県から指導して頂ければ助かるという気持ちもございましたので申し上げました。

知事

明和町の方で人を出せないということであれば、明和町の方で人の要員を空かすだけの業務を例えば隣の多気町と共同で行うとか、松阪市の方へ委託でお願いして、一部の業務は町としてやるなど、方法はいろいろなことを考えないとなかなか難しいのではないかと思います。

総務部長

地方税については、管理回収機構という一部事務組合という形で作っており、その地方税の管理回収機構でも大きな規模の町と小規模な町でいろいろと事情も議論したところがあったりします。知事が言われたように近隣の市町と連携しながらということで、経費負担の方でやっていくとか、私も個々の事務の専門ではありませんが、必要があれば県も話の土台作りに協力しなければならないと思いますが、事務の実情に応じて、隣同士の協力の仕方も一つの例としてあるのではという気がしています。

多気町長

総務部長にお願いといいますか、よく考えて頂きたい事があるのですが、財源移譲の関係で所得税から地方税になると、当然徴収するのは市町村がするわけですが、これは止むを得ないとしまして、おそらくこれから滞納が増えてくるのではないかと思います。地方税には当然、県税もありますし町村税もあるわけですが、共同的な形で滞納の問題も含めてですけれども、徴収のやり方も含めてお互いに県と市町村との役割分担があるのではないかと思いますので、その点も含めて、もう少し膝づめ的な形の議論をする必要があるのではないかと思っていますので、これからの議題としてよろしくお願い申し上げたいと思います。

総務部長

この問題につきましては、税の現場レベルでは、一年以上前から、税源移譲が決まりました時から、滞納額の増加に結びつかないように、県もできるだけの協力をさせて頂きたいということで、専門的な話は県税の担当の方でも十分議論をさせて頂いていますし、地域地域での協力の仕方、それから先ほども話題にありました地方税管理回収機構を含んだ協力の枠組みも税源移譲に対応して強化していかないといけないと思っています。また、他方で市町の税担当の現場の皆さんにも頑張って頂きたいということも含めて議論していきたいと思っていますので、よろしくお願い致します。

大台町長

4点程ございますが、よろしくお願い致します。

我が町は奥伊勢のフォレストピア、あるいはフォレストファイターズ、あるいはMSPということで、三交ホームなどと提携したプレカット工場等を運営しています。また、宮川物産とか森と水を守る会など民間的な手法で産業・福祉をやっております。今後一層の産業振興を図っていくためにも、奥伊勢地方の一体的な観光開発、あるいは観光客誘致も必要ではないかと思っています。そういった中で、地元産材とか、産物の普及促進について、県がもっておられますノウハウについて支援をお願いしたいと思います。私どもも地元でのあるもの探しというものを地域と協働して進めていく中で、地域資源をもっと活用していきたいと思っていますので、よろしくお願いします。

二つ目は森林の荒廃が非常に進んできているということであります。また、農地につきましても、同様です。こういった荒廃を防いでいくためにも、森林環境創造事業や森林再生CO2吸収量確保対策事業、また、デカップリング事業については19年度に廃止ということになっていますが、こういった事業等についても充実して頂きたいと思います。そういったことが農山村を守っていく事だと思いますし、県の「森づくり条例」に出ていました「森林環境税」の創設について、その動きが出てきているわけであります。こういった事につきましてもよろしくお願い申し上げたいと思います。

それから災害につきましては、本当に県の皆さんに大変お世話になりありがとうございます。清流の宮川が土砂等の堆積が非常に多いという事で、何十万?か何百万?かわからないぐらい堆積しています。平均して3m程土砂の堆積がずっと何十 kmに渡り、企業庁の三瀬谷ダムまでずっと堆積がされております。そういうところの河床があがってきているという事で、川に近い住民の皆さんは非常に不安が大きいという事でございます。今も台風がちょうどやってきておりますが、そういった大水の際に家屋等に被害が発生しないかという事で非常に大きな懸念を持っているところであります。何とか土砂を除去する対策につきまして検討を頂きたいと思います。

それから高齢化もかなり進んできております。旧宮川村では40%、新大台町でも33%というような高齢化率です。そういうことで、自主運行バス等についても住民の足を確保していきたいと考えており、旧宮川村では送迎バスが走っているのですが、旧大台町にはありません。そういう自主運行バス事業への助成、あるいは報徳病院がありますが、非常に経営も苦しくなってきております。そのあたりについても検討していかなければならないと思います。そういったことにつきまして、一層の財政的支援を頂きたいと思いますのでよろしくお願い致します。

知事

奥伊勢の観光振興のための地元産物等の普及促進でありますが、私どもは本年度から「観光局」を本庁に設置しました。これもまさに地域のいろいろな資源を活用しながら、観光業の振興にも地域の振興にも役立っていきたいという思いでやっており、その中でできるだけ意欲のある地域の皆さんと協働して取り組んでいきたいと考えております。地域の方でも資源の掘り起こしだとか、取り組みを合わせてしっかりお願いしたいと思います。県の方で「観光プロデューサー」というのを設けております。したがって、そこで観光地の魅力づくりであるとか、観光商品のセールス、それから「三重県観光販売システムズ」という会社をおこしていますが、ここでの旅行商品の開発等販売、こういったことがありますので、是非地域の取り組み、いろいろな形で支援できるものを活用頂きたいと思います。今後是非、県の方と担当の方で連携をより一層取って頂ければと思います。

それから農林関係でも「地産地消」の関係であるとか、いろんな取り組みがあります。「第6次産業化・アグリビジネス支援事業」といったものも取り組んでいますし、まだまだ利用頂けるものはたくさんあるのではないかと思います。

森林整備については早くからいろいろと議論をして参りまして、三重県としてもこの3月に「森づくり基本計画」というのを策定しましたので、それをしっかりやっていきたいと思います。財政的には非常につらい部分はありますが、出来る限りこれを皆さんの要望に合うようにしっかり行っていかなければと思っています。

それから宮川の土砂の問題でありますが、県の方では限られた予算でありますが、やはりその状況の緊急性や優先度を考慮してやっていかなければならないと思っています。宮川については非常に異常な洪水に伴っての状況でありますので、今後、堆積状況等を確認しながら徐々に進めて参りますが、特別に区域とか期間を限定して砂利採取組合による砂利の採取を特例的に認めるというようなことを含めて、今、治水安全度の向上を図っているところであります。しかし、現実は非常に大変なところだと聞いておりますので、県の方でも引き続き安全性の確保のために努力をさせて頂きたいと思います。

それから自主運行バスの話でありますが、バスは非常に高齢化が進む中で、特に過疎化も進んでいるような地域にとっての重要な公共交通機関であります。そういった広域的・幹線的なバス路線については国と協調して補助しておりますが、市町における自主運行バス等については県単独で補助をし、支援をしているというところです。これについてはなかなか厳しい状況の中で、今、財政補助金等も 18年度から5%ずつ補助率を下げるというような改正を行っております。市町においても財政事情は厳しいといった状況と承知しておりますけども、この市町内の生活交通については、市町が主体的に住民とか、あるいは事業者と協働して確保して頂くというのが非常に重要であると思いますので、県としてもいろいろなかたちで協議・協力させて頂きながら、検討していく必要があると思います。

知事

本日はありがとうございました。国の財政構造改革のお話があって、そこではついついカッとなってしまいました。そんな議論をしたわけで、後は非常に暗い雰囲気だったのではないかと思います。施策の方へ本当にどう夢を作っていくのかというのはなかなか話しづらいムードになってしまったのではないかと思います。しかし、こういう時であるからこそ、全く違う新しい知恵が出てくるのではないか、また、我々が思っていたよりも自らにも体力があると気が付くのではないかと思いますので、一緒に辛い所を頑張っていこうということで、今日は締めさせて頂きたいと思います。本当にありがとうございました。

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