三重のふるさと応援カンパニー推進大会を開催しました
農山漁村、特に中山間などの条件不利地域は、過疎化や高齢化が進み、地域住民の力だけでは集落を維持していくのが困難になりつつある一方で、生産される農林水産物以外に自然環境や生態系、景観など多様な資源を有しています。また、企業は、豊富な人材や資金、営業基盤を有する一方で、社会貢献活動や付加価値の高い商品開発を求められるとともに、社員の士気向上や心の健康管理が課題になってきています。
三重県では、こうした農山漁村と企業の資源と課題がうまく結びつくことで、双方にメリットがあるより良い関係の創出をめざす「三重のふるさと応援カンパニー推進事業」に取り組んでいるところですが、県内へのさらなる活動展開を図るため、以下のとおり「三重のふるさと応援カンパニー推進大会」を開催しました。
◆日時
平成27年2月5日(木)13:00~16:30
◆場所
三重県総合文化センター内 生涯学習センター4階 大研修室
三重県津市一身田上津部田1234
◆参加者数
82人
講演:
~三重の農山漁村2,000億円産業の可能性~
三重の農山漁村が、企業や都市とつながれば、何かが起こる!
特定非営利活動法人えがおつなげて 代表理事 曽根原久司さん
(曽根原久司さんプロフィール)
NPO法人えがおつなげて代表理事、内閣府地域活性化伝道師、やまなしコミュニテイビジネス推進協議会会長、山梨県立農業大学校講師、山梨県総合計画審議会委員などを務める。
長野県出身。東京での銀行の経営コンサルタントを通して日本の未来に危機を感じ、その救済モデルを創造すべく、1995年、東京から山梨の農村地域へ移住。農業・林業をしながら、都市と農村の共生社会の実現を目指すNPO法人えがおつなげてを2001年設立。
(著書)
日本の田舎は宝の山~農村起業のすすめ~/日本経済新聞出版社
農村起業家になる~地域資源を宝に変える6つの鉄則/日本経済新聞出版社
(参考:えがおつなげてHP)
曽根原さんが山梨県北杜市で取り組まれている活動を紹介いただいたほか、同じような形で三重県にある農山漁村の資源と、都市や企業のニーズとをつなぎあわせれば、2,000億円産業、2万人雇用の可能性があると説明していただきました。
取組事例の発表
熊野精工株式会社と尾呂志「夢」アグリの取組
熊野精工株式会社(熊野市)が、尾呂志「夢」アグリ(御浜町)が取り組む、酒米を栽培して日本酒を醸して、地域の活性化につなげていこうという活動の支援を行っています。これまで、4回の活動に取り組み、田植え、雑草取り、稲刈り作業等を協働して行いました。
当日は、尾呂志「夢」アグリの辻本さんに、取組経過の発表をいただきました。
日本キャボット・マイクロエレクトロニクス株式会社と足坂農家組合の取組
日本キャボット・マイクロエレクトロニクス株式会社(津市)が、足坂農家組合(津市)が取り組むさまざまな農作業や地域活性化活動の支援を行っています。テスト活動も含め、これまで4回の活動に取り組み、草刈りや田植え、コスモス種まき、稲刈り作業等を協働して行いました。
当日は、日本キャボット・マイクロエレクトロニクス株式会社の清水さん、足坂農家組合の川口さんに取組経過の発表をいただきました。
パネルディスカッション
コーディネーター:特定非営利活動法人Mブリッジ 理事長 米山哲司さん
(米山哲司さんプロフール )
昭和44年、三重県尾鷲市生まれ。松阪市育ち。
放送局、企画会社を経て、平成18年、NPO法人Mブリッジを設立。理事長に就任。中間支援業務、経済産業省ソーシャルビジネス55選、選定の「ブンカの交流館」の運営とともに、CSRの推進、ISO26000の普及に力を入れる。
「サステナビリティCSR検定」の三重県運営担当、CSR情報誌「オルタナ」特派員、企業や団体のCSR人材研修、CSRレポートを活用したステークホルダーとの対話会(ダイアログ)の運営などに取り組む。
平成24年よりNPO法人みえNPOネットワークセンター理事。
http://m-bridge.jp/
パネリスト
特定非営利活動法人えがおつなげて 曽根原久司さん
尾呂志「夢」アグリ 辻本満哉さん、上之谷久さん
日本キャボット・マイクロエレクトロニクス株式会社 清水靖夫さん
足坂農家組合 川口幸治さん
取組に関して相互を採点したり、活動を始めて「良かったこと」「予想外だったこと」などを、ざっくばらんに話していただきながら、企業と農山漁村地域が連携した取組についての、議論を深めました。
お問い合わせ
三重県地域連携部地域支援課
TEL 059-224-2420
FAX 059-224-2219
E-mail chiiki@pref.mie.jp