三重のふるさと応援カンパニー推進大会を開催しました
農山漁村、特に中山間などの条件不利地域は、過疎化や高齢化が進み、地域住民の力だけでは集落を維持していくのが困難になりつつある一方で、生産される農林水産物以外に自然環境や生態系、景観など多様な資源を有しています。また、企業は、豊富な人材や資金、営業基盤を有する一方で、社会貢献活動や付加価値の高い商品開発を求められるとともに、社員の士気向上や心の健康管理が課題になってきています。
三重県では、こうした農山漁村と企業の資源と課題がうまく結びつくことで、双方にメリットがあるより良い関係の創出をめざす「三重のふるさと応援カンパニー推進事業」に取り組んでいるところですが、県内へのさらなる活動展開を図るため、以下のとおり「三重のふるさと応援カンパニー推進大会」を開催しました。
◆日時
平成28年2月2日(火)13:00~16:30
◆場所
三重県総合文化センター内 生涯学習センター4階 大研修室
三重県津市一身田上津部田1234
◆参加者数
110人
講演:
~企業との協働活動による農山漁村のイノベーション~
三重の農山漁村が、企業や都市とつながれば、何かが起こる!
認定NPO法人アサザ基金 代表理事 飯島 博さん
(飯島博さんプロフィール)
認定NPO法人アサザ基金 代表理事 1995年から「湖と森と人を結ぶ霞ヶ浦再生事業~アサザプロジェクト」を開始。独自のアイデアで様々なビジネスモデルや事業を提案。湖の上流から下流まで、地域住民、学校、企業や行政、農林水産業を結ぶネットワーク事業は市民型公共事業と呼ばれ、これまで27万人以上が参加している。 全国各地で竜や河童、キジムナー、子どもたちと一緒に社会の壁を溶かし膜に変える「環境教育事業」には、年間1万人以上の子供達が参加。 |
(参考:アサザ基金HP)
飯島さんが茨城県霞ヶ浦や全国で取り組まれている活動を紹介いただいたほか、同じような形で三重県にある農山漁村の資源と、都市や企業のニーズとをつなぎあわせることで、農山漁村でイノベーションが起こり、地域課題の解決の可能性があると説明していただきました。
取組事例の発表
キヤノンマーケティングジャパン株式会社と野原村元気づくり協議会の取組
キヤノンマーケティングジャパン株式会社は、大紀町野原地区において、地域活性化と、美しい茶畑の景観を未来につなぐことを目指し、平成22年以降、野原村元気づくり協議会との協働により、地元小学生とともに栽培を停止したお茶畑の再生に取り組んでいます。
収穫したお茶は、小学生が全員で考えて「七保のお宝あたたかきずな茶」と名付け、ブランド化を図っています。
当日は、キヤノンマーケティングジャパン株式会社の横井さん、野原村元気づくり協議会の鳥田さんに、取組経過の発表をいただきました。
大和ハウス工業株式会社と上ノ村環境保全プロジェクトの取組
大和ハウス工業株式会社(津市)が、上ノ村環境保全プロジェクト(津市)が取り組むさまざまな農作業や獣害対策の支援を行っています。これまで6回の活動に取り組み、草刈りや田植え、稲刈り、収穫祭等を協働して行いました。
当日は、大和ハウス工業株式会社の首藤さん、上ノ村環境保全プロジェクトの木村さんに取組経過の発表をいただきました。
パネルディスカッション
コーディネーター:特定非営利活動法人Mブリッジ 理事長 米山哲司さん
(米山哲司さんプロフール )
昭和44年、三重県尾鷲市生まれ。松阪市育ち。
放送局、企画会社を経て、平成18年、NPO法人Mブリッジを設立。理事長に就任。中間支援業務、経済産業省ソーシャルビジネス55選、選定の「ブンカの交流館」の運営とともに、CSRの推進、ISO26000の普及に力を入れる。
「サステナビリティCSR検定」の三重県運営担当、CSR情報誌「オルタナ」特派員、企業や団体のCSR人材研修、CSRレポートを活用したステークホルダーとの対話会(ダイアログ)の運営などに取り組む。
平成24年よりNPO法人みえNPOネットワークセンター理事。
http://m-bridge.jp/
パネリスト
認定NPO法人アサザ基金 飯島博さん
キヤノンマーケティングジャパン株式会社 横井康隆さん
野原村元気づくり協議会 鳥田陽史さん
大和ハウス工業株式会社 首藤武史さん
上ノ村環境保全プロジェクト 三田昭夫さん、木村和正さん
取組に関して、活動を始めて「良かったこと」「予想外だったこと」など、かなり踏み込んだお話をしていただきながら、企業と農山漁村地域が連携した取組についての、議論を深めました。
お問い合わせ
三重県地域連携部地域支援課
TEL 059-224-2420
FAX 059-224-2219
E-mail chiiki@pref.mie.jp