すっかり暑くなりましたね。1学期は感覚を養う時期ですから、存分に遊ばせてあげてください。川遊びがおすすめです。
私の園でも川遊びが始まり、お着替えなど身支度をして自分の遊びに集中する機会が増えてきました。そんな中「あれ?」と思うことが毎年増えていっている気がします。その「あれ?」という違和感は、自分の身支度が出来ないことや遊びの中でのいわゆる失敗の中で感じます。子どもなのだから、出来ないことがあったり失敗したりするのは当然のことなのですが、その失敗の質が幼くなってきているように感じるのです。まるで乳児期の子が、右も左も分からない状態で物を動かしているかのようです。
失敗という経験はとても大切なもので、親心からくる、いわゆる転ばぬ先の杖はその子の経験値の半分を奪ってしまうことになるのでしょうね。
前々回にも書きましたが、脳は失敗を通じてとても成長します。それは心も同じですね。もちろん全てではありませんが、転ばぬ先の杖はゆくゆく子ども達の主体性まで奪ってしまいます。でも、失敗が許されその経験を評価される場所では、子ども達は息を吹き返すように活発に行動して、成功を喜び、失敗も笑い飛ばしたり本気で悔しがって経験を自分の物にしていきます。
失敗なんて言葉を使っていますが、本人達はそれを失敗だなんて思っていなくてきっと成功までの途中という感じなのでしょう。子ども達の経験はそのままその子に味わってもらいましょう。
2020年からのコロナの流行で生活の中で様々な自粛を強いられる場面がありました。いくら自宅とはいえ、狭い空間でじっとしているのは肉体的にも精神的にも辛いものがあります。その反動からかキャンプブームが訪れましたね。私の地元のキャンプ場にも例年以上にたくさんの人が訪れ、自然の中で遊んでみえました。
今回はそんな自然の中での遊びを、日常で楽しむ秘策をお伝えしたいと思います。それは、題名にもある通り『寄り道を楽しむ』ということです。
自然の中で子どもを遊ばせようと思うと、何をしようか?と考えます。危険はないか?必要な道具は?と、考えだけが先走りどんどんハードルが上がっていってしまいます。自然の中で遊ぶってそんなに難しいことではありませんよね。『〇〇をする』という目的を達成するのではなく、『自分の楽しみを見つける』くらいが心地良いですね。あくまで遊びですから。
おすすめはご自宅周りの散歩です。ただ『歩く』だけのことをどれだけ楽しむことができるでしょうか?子ども達はきっと、お父さんやお母さんと歩けるだけでニコニコですね。小さな草花を見つけたり、跳んだり走ったり、風を感じたり、夜は星空を見たり。普段は忙しなく通り過ぎるだけの道にたくさんの発見があるはずです。歩かせる、見つけさせるではなく、寄り道を存分に楽しんでください。